「…それ私より強いってことですよね?」
御坂が笑みを浮かべながら聞いた。
「よくわかりませんが…」
「じゃあ私と勝負しましょうよ!」
「勝負…?」
「もしイタチさんが勝ったら私より強いって認めますけど、私に負けたら私より下ってことで!」
「そんな急に…!」
「いくわよ~!!」
途端に御坂の身体に電気がまとったのに対し、イタチはすかさず戦闘態勢に入った。
御坂の手から超電磁砲ほどではないが、凄い電圧の電撃が放たれた。しかしイタチはそれをいとも簡単にかわした。
「あの動き…やっぱりイタチさん普通じゃないわね…」
「この子本気で俺と戦う気か?」
その後すばやく御坂の後ろに周った。
「敵に後ろを取られるのはあまり良くないと思いま…」
「甘いっ!!」
御坂は背中から後ろにいるイタチに電気を放った。
「よしっ!いただき~!」
と電気を浴びたイタチはカラスの束になりそれぞれ飛んで行った。
「なにこれ…イタチさんカラスになっちゃった…」
「こっちですよ御坂さん!」
イタチは10mほどある高さの蛍光灯の上に立っていた。
「今のなに!どうなってんよ!? 」
「あれは俺の実態のある分身体です」
「…どういうこと?」
イタチは信号機から降りて説明をし始めた。
「御坂さんが電撃を放ったあとにコッソリ俺の分身を御坂さんの後ろに回らせて、私は信号機に立ってたんです」
「分身なんて作れるの…?」
「はい、そうですけど…それが?」
御坂は急に顔色を変えてこう言った。
「嫌な能力ね…」
「……」
その発言にイタチは何も言えなかった。
彼女の目の前に現れたのが御坂妹が彼女のクローンということを知っているということをそこで知った。
「どうしたんですか?」
御坂は突然体制を立て直し襲いかかってきた。
「なんでもっ!」
今度は辺り一面に電撃を放ってきた。
それでもイタチは隙間を綺麗にすり抜けて全てかわした。
「御坂さん俺を殺す気ですか!?」
「イタチさんなら死なないでしょ!」
また辺り一面に電撃を放ったが、また綺麗にかわされた。
「すばしっこいわね…これならどう!」
なんと大きめの花壇から黒い砂鉄が浮かび上がり、剣の形になって手に握った。
「この剣は砂鉄を細かく振動させてるからチェーンソーみたいになってて、当たったら少し血が出るかもねっ!」
そういって真っ正面から襲いかかってきた。
「さすがにあれはまずいな…」
度が過ぎたと思ったイタチはすぐに写輪眼を出した。
「写輪眼!!」
目が合うとすぐに倒れこみ、戦闘を中止させるのに成功した。