ドラえもん のび太の仮面冒険記   作:Δデルタ

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Δデルタ「やっと投稿出来たぜ!」
のび太「やっとって言う程、頑張ってたっけ?」
ドラえもん「そんな事は無かったよ」
Δデルタ「酷いな!」
郎夜「事実だろ?」
Δデルタ「そんな事は、な…い…」
奈々「図星だね」
のび太「言い切れてないもんね」
Δデルタ「さ、さあ、そろそろ本編にいこう!」
全員「…」←ジト目
Δデルタ「…な、何だよ、その目は」
全員「はぁ…」←ため息
Δデルタ「そのため息はなn…」
ドラえもん「それでは皆さん。のび太の恐竜2006 エピソードⅦを…」
全員「どうぞ!」
Δデルタ「おい!さっきのため息はなn…」
カリス「五月蝿い」
《CHOP》
Δデルタ「おごっ⁉︎」←後頭部に直撃


エピソードⅦ

ドルマンスタインの基地

 

ドルマンスタイン「ふははははっ‼︎遂に、遂にピー助を、この手にしたぞ‼︎」

 

ドルマンスタインは自身の横にあるケースに入ったピー助を見ながら、手を左右に広げて叫ぶ。隣で怯えるピー助を視界に入れながら笑い続ける。其処へ黒マスクが現れる。

 

黒マスク「しかしオーナー、彼奴らはピー助を取り戻しに来る筈です。そこら辺は如何するおつもりで?」

ドルマンスタイン「ふん、別に構わん。如何せ来ても、あの2人だ。少し見た位だが、片方の子供は未熟。もう片方の奴も私に敵う力は無い。無駄な足掻きだ」

 

そう言うとドルマンスタインは椅子に腰掛け、ワインを飲む。聞くべき事を聞いた黒マスクは軽く帽子に触れて頭を下げると部屋から出て行く。1人残されたドルマンスタインは不気味な笑みを見せながら佇んでいた。

 

 

イカダ

 

周りの川が凍結した所為で動かなくなったイカダの上には意識の無いのび太と、それを看病する奈々と郎夜が居た。のび太の頭と腕には包帯が巻かれていた。そして、服の下も包帯だらけの状態であった。奈々は心配そうな表情で、寝ているのび太の隣に座っていた。郎夜も暫く様子を見ていたが、のび太は奈々に任せても良いと判断すると辺りの警戒に移る。

 

奈々「此れから如何なるんでしょうか…」

郎夜「そうだな…」

奈々「ピー助は彼奴らに攫われて、のび太くんも重傷を負って…本当に如何すれば良いんでしょうか……のび太くん…」

 

奈々の言葉には誰も答えられず、その場に虚しく響いた。

 

 

謎の空間

 

のび太「うっ、此処は…何処だ?」

 

のび太が目を覚ますと、その視界の全てに白が映る。不思議に思い起き上がると其処は上下左右全てが白で埋め尽くされていた。

 

のび太「あれ?僕は確か…彼奴らと戦って、そして負けたのか?」

?「その通りです」

 

のび太しか居なかった筈の空間に別の声が響く。のび太が、その聞き覚えのある声に慌てて振り向く。其処には自分に視線を向ける紅 渡が居た。

 

のび太「渡さん‼︎」

渡「久し振りですね、のび太くん」

 

のび太は笑顔で渡に駆け寄る。渡も、のび太に笑顔で応える。

 

のび太「はい、何だか凄い久し振りに感じます。まだ、あれから一年しか経ってない筈なんですけどね」

渡「そうですね、そう考えると不思議な物ですね」

のび太「全くですね」

渡「っと、再会を喜ぶのはこれ位にしておきましょう。時間もそんなにある訳ではないので」

 

渡は其処で区切ると真剣な表情になる。のび太も、それを見て自然と顔が引き締まる。のび太の表情を見て渡は語り出した。

 

渡「のび太くん。実は今、とんでもない事が起ころうとしています」

のび太「とんでもないこと?それって…」

渡「のび太くん、君は不思議に思いませんか?何故、君の世界に怪人達が現れ出したのか」

のび太「っ‼︎それは確かに思いました」

渡「実は最近、世界、つまり僕の管理する世界に何かが入ってきました」

のび太「何か?それって何ですか?」

 

のび太の質問に渡は首を横に振る。

 

渡「それは分かりません。ただ何かが入って来たのは間違いありません。その所為で世界のバランスが崩れ、次元の壁が脆くなり怪人の力が君の世界に紛れ込んでしまったのです」

のび太「世界のバランスが⁉︎そしたら…」

 

のび太の脳裏には一年前の危機が頭をよぎる。しかし、渡はのび太の考えを否定する。

 

渡「いえ、バランスが崩れたと言っても僅かなものです。世界の崩壊の危険性はありません」

のび太「ふぅ〜、良かった。取り敢えず安心した〜」

渡「しかし、ほんの僅かな崩れで壁が脆くなったのは事実です。そう悠長に考えてる事は出来ません」

のび太「そうなんですか…」

渡「その所為で君の世界に怪人の力を広めてしまい、平和に暮らしていた筈の君を再び戦いに巻き込んでしまいました」

のび太「気にしないで下さいよ、渡さんの所為じゃないんですから」

渡「いえ、僕の力不足です。入ってきた時点で何とか出来なかった、いや僕の力では取り除く事は出来なかった」

のび太「渡さんの力で⁈」

 

のび太は渡の言葉に驚愕を隠せなかった。渡の力はのび太も理解している。それは、管理者としての能力も渡本人の実力も。それをわかっているからこそ渡の発言は信じ難かった。

 

渡「だけど、何かについて分かっていることが1つあります」

のび太「何ですか?」

渡「その存在は僕の管理する世界ではない世界のもの。全くの未知なるものだと言うことです」

のび太「っ⁉︎ちょっと待って下さい!と言うことは、それは此処とは別の世界、異世界から来たと言う事ですか⁈」

渡「はい」

のび太「それはおかしいんじゃないですか?だって、異世界との境界なんてまず破れるものじゃあ…」

渡「ですが、実際にこちら側に来てしまっているのです。この事実は覆せません」

 

信じ切れていないのび太に語りかけ納得させる。のび太は一応は納得した様子だった。

 

渡「話を戻します。その異世界の何か、まあ異分子(イレギュラー)とでも呼びましょう。その異分子が入ってきた所為で世界の壁は不安定になり彼らの暗躍を許してしまった」

のび太「彼ら?」

渡「鳴滝とキョウの事です」

のび太「っ!知ってたんですね」

渡「ええ、鳴滝の生存を確認した時は流石に焦りました。それに加えて今度はキョウと言う者までも居ます」

のび太「こんなタイミングで、ですか」

渡「はい、そして財団Xまでもが動き出した。これは、かなりの緊急事態です」

 

渡の告げた事実を聞いて、のび太の内心は穏やかではなかった。前回、世界を崩壊させようとした鳴滝、目的の分からないキョウ、財団Xに得体の知れない異分子。此れだけの者たちが動き出して何かをしようとしていると思うと不安でいっぱいになる。しかし、そんなのび太に渡は優しく笑いかける。

 

渡「だけど、そう君が気負い過ぎる事はありません。こちらも事態の収拾に僕と仲間達が既に動き出しています。今は、そう案ずることはありません」

のび太「でも!」

渡「それに、君にはやるべき事があるのではないのですか?」

のび太「あっ、ピー助…そうだ、助けなきゃ!ピー助は僕を待ってるんだ‼︎」

 

そんなのび太の様子に渡は安心する。

 

のび太「渡さん、僕…」

渡「分かっていますよ。ですが、君に渡すべき物があります」

のび太「渡すべき物?」

渡「ええ、これです」

 

渡はそう言うとある物を取り出す。のび太はそれを見て何とも言えない表情になる。それはマゼンタに黒の線の入っていて真ん中に黒い画面のある端末“ケータッチ”だった。しかし、ケータッチには数々の大きな亀裂が入っており、とても使える様な状態ではなかった。

 

のび太「渡さん、これはもう…」

渡「分かっています。ですから、こうします」

 

渡はそう言うとケータッチを握る。すると、ケータッチが輝きだし、やがて光の球になる。それを見ているのび太に渡はDフォンを出す様に言う。のび太はDフォンを出して前に出す。そうすると、光の球が1人でに動き出してDフォンに入っていく。Dフォンは一瞬だけ輝き、やがて元に戻る。

 

のび太「渡さん、何をしたんですか?」

渡「それは使ってみれば分かる事です。しかし、その力は必ず君の力になる事でしょう」

のび太「分かりました。ありがとうございました」

渡「あっ、あとそれと此処からは僕個人からの言葉です」

 

そう言うと渡は柔和な表情を浮かべる。

 

渡「のび太くん、君は本当に強くなった。体も心も。だけど、1人では何時か限界を迎える時が訪れる。その時は遠慮無く周りを頼って良いんだよ。君は少々、1人で突っ走り過ぎな所があるからね。だから、忘れないでね。君の周りには常に仲間がいる事を」

のび太「はい‼︎」

渡「うん、いい返事だ」

のび太「あの、そう言えば僕って如何やって帰れば良いんですか?」

渡「大丈夫だよ。今、君は意識だけをこちらに飛ばしてる状態なので直ぐに元に戻れます」

のび太「分かりました。ありがとうございました、また会えて嬉しかったです。それじゃあ!」

 

のび太の姿がこの場から消える。それと同時に1人の男が、この空間に入ってくる。

 

?「ふぅ、やっと終わったぜ。今回の奴らは苦労したな」

渡「おや、真司。ご苦労様です」

真司「ああ、サンキュー。所で、さっきまで誰かと話してたみたいだけど誰だったんだ?」

渡「のび太くんですよ」

真司「へぇ〜…って、のび太⁉︎」

 

渡の言葉を聞いた真司は渡に詰め寄る。渡は若干、下がりながらも態度は崩さない。

 

渡「ええ、そうです」

真司「マジかよ、折角だから久し振りに会いたかったのにな」

渡「もう少しタイミングが違っていれば会えたかもしれませんよ?」

真司「はぁ、運悪りぃな。良太郎の運の悪さがうつったか?」

渡「いえ、良太郎の運に比べたら全然悪くはないです」

真司「そりゃ、彼奴と比べたらどんな奴でもそうなるだろ?」

渡「ごもっともですね」

真司「でも、やっぱのび太と話したかったな〜。で、如何だったのび太は?」

渡「相変わらず、と言った所ですね。戦いの腕はあげた様ですが、根の部分は何も変わっていませんでしたよ」

真司「そうか。まっ、それが彼奴の良い所だからな」

渡「そうですね。それより、また怪人が出て来た様です」

真司「またって、随分と早かったな」

渡「ええ。ですが、放っておく訳にはいきません」

真司「だな。ったく、死んでからもこんなに働くとは思ってなかったぜ」

渡「まあまあ。そんな事より、次に向かう世界には鳴滝がいると言う情報があります」

真司「何っ⁉︎じゃあ、さっさと行ってこようぜ!」

渡「勿論。キバット!」

キバット「おっしゃあ!キバって行くぜ!ガブっ!」

 

そう言うと渡の前に赤い目の金色のコウモリのモンスター“キバットバットⅢ世が飛んでくる。渡はキバットを掴むと自身の手を噛ませる。すると、顔にステンドグラスの様な模様が現れ、腰に数本の鎖が出現し巻きつく。そして、鎖はやがて赤いベルト“キバットベルト”になる。真司は龍の顔の様な模様の入った黒い長方形のケース“カードデッキ”を前に突き出す。すると、腰に銀色のベルト“Vバックル”が現れる。そして、左手を左腰に、右手を左斜め上に伸ばす。

 

渡・真司「変身!」

 

渡はキバットをキバットベルトに逆さに装着し、真司はカードデッキをVバックルに装填する。すると、渡と真司の姿が変化する。渡は半透明の硝子の様な物に包まれて、それが弾けると黄色のコウモリの羽根の様な形の複眼、赤い上半身、体と右足には銀色の鎧があり、肩と右足に鎖“カテナ”が巻かれている黄金のキバと呼ばれる戦士“仮面ライダーキバ”になる。真司の身体には鏡像が重なり赤い複眼に銀色の顔を覆うマスク、赤い身体に上半身の銀色の装甲、左腕には龍の頭を模した“龍召機甲ドラグバイザー”が装備されたミラーライダー“仮面ライダー龍騎”になる。

 

龍騎「っしゃあ!」

キバ「そうそう、一真は既に到着しています」

龍騎「相変わらず仕事が早いな」

キバ「僕達も行きますよ」

龍騎「おう!」

 

キバと龍騎の前に次元の壁が出現し、2人はそこへ飛び込んで行った。そして、2人が消えた後、次元の壁も消えた。

 

 

イカダ

 

のび太「うっ、ううん。ここは…」

奈々「!のび太くん!」

のび太「あれ、奈々ちゃん?ここは?」

奈々「良かった〜‼︎」

のび太「えっ⁉︎」

 

奈々は目覚めたのび太に抱きつく。のび太はどんな状況か理解出来なかったが、段々と分かってくる。が、そこで激痛がのび太を襲った。

 

のび太「っ⁉︎(痛たたたたたっ‼︎き、傷が!傷が‼︎)」

郎夜「おい奈々。安心したのは分かるが、そろそろ離してやれ。のび太がやばい」

奈々「えっ…ああっ!ご、ごめん!大丈夫?」

のび太「うん、何とか」

 

郎夜の言葉でのび太が重傷の怪我人だと言うことを思い出して奈々は慌てて離れる。のび太は奈々の心配そうな様子を見て大丈夫だと返す。取り敢えず落ち着いた所で状況の確認をすることになった。

 

のび太「郎夜さん、今の状況は?」

郎夜「まあ分かってはいると思うが、お前さんはあの金髪と黒マスクに敗北しピー助は攫われた。俺達はあと一歩の所でプテラノドン擬きを取り逃がした。で、今ガルーダに敵を追跡してもらっている。これが現状だ」

のび太「そうですか…分かりました」

奈々「これから如何するの?」

のび太「決まってるよ。敵の基地を見つけ次第ピー助を助けに行く」

 

奈々の問いにのび太はきっぱりと答える。それに奈々は驚き、郎夜は難色を示した。

 

郎夜「だが、正直ピー助の救出は難しいぞ。あっちには、あの金髪がいる。彼奴の力は凄まじいものだ。今回は何とか助かったが、次も助かる可能性は少ない」

奈々「そうだよ!それにあっちには黒マスクや怪人達も居るだよ⁉︎」

のび太「それでも行く。ピー助を助ける」

郎夜「あのな、のび太。今回ははっきり言って無理に近い。だから…」

のび太「関係無いです。行きます」

奈々「のび太くん!」

のび太「ピー助は僕を待ってくれてるんだ。こんな本当の親でもない僕なんかの助けを待ってるんだ。僕はピー助に言ったんだ。必ず日本に送り返すって、守るって。だから、だから!何が何でも助けに行く!」

 

のび太の言葉に郎夜と奈々は圧倒される。それだけの迫力が今ののび太の言葉にはあった。それは、のび太の覚悟の大きさを示していた。

 

郎夜「分かった。行こう」

のび太「郎夜さん…」

奈々「うん。今の言葉で思い出したよ。ピー助に言ったもんね。だから、助けに行こう!」

のび太「奈々ちゃん…」

郎夜「おっと、丁度良い所にガルーダが戻って来たな。良し行くぞ!」

のび太・奈々「はい!」

郎夜・のび太・奈々「変身!」

 

3人は変身をする。サイガはフライングアタッカーを起動し、白い魔法使いはハリケーンウィザードリングを嵌め、ディケイドはカードを装填する。

 

《テンペスト、ナウ》

《FORMRIDE WIZARD HURRICANE》

 

白い魔法使いはテンペストスタイルにチェンジし、ディケイドは逆三角形の緑色の宝石の様な顔に黒いローブ、緑色の胸部、左手のハリケーンウィザードリングが特徴の指輪の魔法使い“仮面ライダーウィザード・ハリケーンスタイル”に変身する。3人は飛び上がるとホワイトガルーダの案内に従って飛んで行った。

 

 

ドルマンスタインの基地前

 

3人がホワイトガルーダの案内に従って来た場所は大きな滝の前だった。

 

白い魔法使い(テンペスト)「如何やらここみたいだな」

サイガ「そうみたいですね」

Dウィザード(ハリケーン)「ん?あれは?」

 

Dウィザード(ハリケーン)の視線の先には幾つかのタイムボールが滝の内部に入ろうとしていた。しかし、滝に触れた瞬間に電撃が走り落ちていく。

 

Dウィザード(ハリケーン)「バリアが張ってあるみたいだ」

サイガ「本当だ」

白い魔法使い(テンペスト)「如何する?」

Dウィザード(ハリケーン)「如何するって、決まってるじゃないですか」

白い魔法使い(テンペスト)「だな!奈々良いな?」

サイガ「?…あっ!そう言うことですか!」

《FINALATACKRIDE WI・WI・WI・WIZARD》

《イエス!キックストライク!アンダースタンド?》

《Exceed Charge》

 

Dウィザード(ハリケーン)と白い魔法使い(テンペスト)は右脚に風の力を纏った飛び蹴り“ストライクウィザード”と“ホワイトストライク”を放ち、サイガは右脚にフォトンブラッドを収束して落下の勢いを利用しての蹴り“コバルトスマッシュ”を放つ。3人の蹴りが滝のバリアと接触すると拮抗するが、それも僅かな間だけで直ぐに破られてしまった。3人はバリアを破った勢いで内部に侵入する。

 

サイガ「無事に入れましたね」

白い魔法使い(テンペスト)「そうだな。それにしても、そんなに広くはなかったな」

Dウィザード(ハリケーン)「はい。意外でしたね」

 

白い魔法使いの言ったとおり中はそんなに広くはなく天井も特別高いとは言えない位であった。3人は警戒しながらも急いで向かっていた。その時、突如前の地面が爆発する。3人は驚きながら止まる。すると、3人の前にプテラノドンヤミー(雄)、(雌)が現れる。

 

プテラノドン(雄)「ここから先には行かせん」

プテラノドン(雌)「ここで朽ちろ」

サイガ「ここは私に任せて、2人は先に行って!」

Dウィザード(ハリケーン)「うん。分かった」

白い魔法使い(テンペスト)「気を付けろよ!」

サイガ「はい!」

プテラノドン(雄)「行かせん!」

 

プテラノドンヤミー(雄)はDウィザード(ハリケーン)と白い魔法使い(テンペスト)に破壊光弾を放とうとするがサイガの銃撃に怯む。その隙に2人はプテラノドンヤミー達の横を通り過ぎる。敵の侵入を許してしまったプテラノドンヤミー達は忌々しそうにサイガの方を向く。

 

プテラノドン(雌)「貴様っ…!」

サイガ「2人を追いたいなら私を倒してからだよ!」

 

サイガはフライングアタッカーをステアコントローラーにミッションメモリを装填し引き抜いたトンファー“トンファーエッジモード”にする。サイガはトンファーを構えてプテラノドンヤミー達に声高々と宣言した。

 

 

Dウィザード(ハリケーン)と白い魔法使い(テンペスト)は真っ直ぐに続く通路を走っていた。

 

Dウィザード(ハリケーン)「長いな、この通路」

白い魔法使い(テンペスト)「全くだ。どこまであるんだよ」

 

2人が愚痴を言いながら走っていると目の前に何かが飛び出して来て2人に襲いかかる。2人は咄嗟に銀色の剣銃“ウィザーソードガン・ソードモード”とハーメルケインで受け止める。2人が目の前を見ると、そこに居たのはライオンインベスであった。しかし、爪が伸びて背中に翼が生えている強化体であった。

 

Dウィザード(ハリケーン)「こいつは…」

白い魔法使い(テンペスト)「あの時の…」

ライオンインベス(強化)「ウガァァァ‼︎」

Dウィザード(ハリケーン)「うあっ⁉︎」

白い魔法使い(テンペスト)「うおっ⁉︎」

 

ライオンインベス(強化)は爪を思いっきり振って2人を弾き飛ばす。Dウィザード(ハリケーン)は、その衝撃でディケイドに戻ってしまう。

 

ディケイド「何てパワーだ」

白い魔法使い(テンペスト)「のび太、お前さんは先に行け」

ディケイド「でも…」

白い魔法使い(テンペスト)「安心しろ、こんなのに負けねえよ。だから早く行け!」

ディケイド「分かりました。お願いします!」

 

ディケイドは先に向かおうとするがライオンインベス(強化)が行かせまいと爪を振るう。しかし、ディケイドはスライディングの要領で避けるとそのまま走り去る。ライオンインベス(強化)は尚も追おうとするが、白い魔法使い(テンペスト)にハーメルケインで切り裂かれた事で意識を完全に白い魔法使い(テンペスト)の方に向ける。

 

ライオンインベス(強化)「ウオガァァァァ‼︎」

白い魔法使い(テンペスト)「さあ、かかって来い!」

 

ライオンインベス(強化)は白い魔法使い(テンペスト)に向かって駆け出して、白い魔法使い(テンペスト)はそれを迎え撃つ為にハーメルケインを構えた。

 

 

闘技場

 

ディケイドは通路を抜けて何やら広い場所に出た。ディケイドが辺りを見回していると背後から矢が飛んでくる。ディケイドはそれを後ろ回し蹴りで迎撃し、そのまま後ろを向く。其処には、ソニックアローを構えたシグルドがいた。

 

シグルド「君は随分としぶといな。まさか、あの川に落ちて助かっているとは」

ディケイド「あいにく、僕はそんな簡単にくたばるつもりはないからね。それより、ピー助は何処だ?」

シグルド「まあまあ、落ち着きたまえ。一つゲームをしないか?」

ディケイド「ゲーム?」

シグルド「そう。ルールは簡単だ。君と私がこの場で戦う、ただそれだけ。君が勝てばピー助を渡そう、私が勝てば君は此処で朽ちて化石となる。どうする?」

 

シグルドの問いにディケイドは深呼吸を一回すると、シグルドを見据える。そして、答える。

 

ディケイド「ああ、分かった。その条件で受けて立つよ」

シグルド「ふっふっ、そうこなくては」

 

ディケイドはライドブッカー(ソード)を構え、シグルドもソニックアローを手に構える。お互いに緊迫した空気が流れる。2人は無言で睨み合いながら武器を構えて待つ。そして、お互いの手が動いた瞬間、2人は走り出す。

 

ディケイド「はあぁぁぁ‼︎」

シグルド「であぁぁぁ‼︎」

 

お互いの距離が段々と縮んでいき、ゼロになった所で其々の得物を振るった。

 

 

続く

 




後書きの間

のび太「さて、恒例の後書きの間だね」
ドラえもん「今回はピー助の救出に向かう回だったね」
郎夜「それにしても、奈々は大丈夫か?あの2体の相手」
奈々「大丈夫です!今度は勝ってみせます!」
Δデルタ「てか、侵入方法が荒過ぎる…」
のび太「仕方が無いじゃない。それ以外に手っ取り早いのが思いつかなかったんだから」
ドラえもん「そう言えば、今回は渡さんと真司さんが出て来たけど、何故に真司さんが居るの?」
Δデルタ「それは、真司が原典の世界で死んだ後その魂を渡に拾われて渡が魂の記憶から真司の肉体を再現したと言う訳だ」
奈々「渡さんってなんでもあり?」
Δデルタ「割とな」
郎夜「後は渡から貰った力なんだが、それは本編で分かるのか?」
Δデルタ「勿論。劇場版編の最終決戦で使用予定だ」
ドラえもん「所で、如何してケータッチが使用不可能な程に破損してたの?」
のび太「それは、一年前のアポロガイストとの最後の戦いの直前に破壊されちゃってね」
奈々「誰に」
のび太「鳴滝」
郎夜「あの人は本当、何でもやらかすな」
Δデルタ「それが鳴滝だろ?」
ドラえもん「まあ、否定はしないけどさ」
奈々「じゃあ、そろそろ締めにしません?」
のび太「そうだね。それでは皆さん!次回のエピソードⅧで会いましょう!」
Δデルタ「全てを破壊し、全てを守れ!」
全員「また何かその場の思いつきで言ったな…」

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