今回は主人公(記憶なし)のスペックについての説明回になります。
本当ならもっと話が進む筈だったんですが、話が進まないのは最早デフォになってしまってますね
達也が思わぬ深夜労働をやらせられ、更に和人の記憶喪失というとんでもない珍事に見舞われ当事者たちは睡眠がまるで足りていない状況で九校戦の一日目を迎える事になってしまった。
彼等にとって幸運だったのは、深雪達が出る新人戦は四日目からであり、一日目に出場する選手が誰もいなかった事だろう。
つまり彼等は……
「あれ?達也君なんか眠そうにしてるね」
「深雪さんもあくびなんて珍しいですね」
エリカと美月の言葉の通り、寝ぼけ眼をこすりながら観客席に座っているのである。会場の熱気によって程良く温められた会場は人を眠りにいざなうには充分であり、実際エイミィやレオなんかは既に船を漕ぎかけている。
「いや、色々あってな」
「御免なさい、はしたなくて」
達也は仕事柄遅くまで起きているのは慣れているが、今回は余りにも予想外な事が起こったが故に疲れを隠し切れておらず、深雪にいたっては言葉の途中であくびが出てしまう程だ。
「いえ、それは大丈夫ですけど……」
美月はあくび交じりの深雪の言葉にそう答え、さっきからずっと気になっている事を聞く。
「あの、和人さんは一体どうしたんですか?」
「「そんなのこっちが聞きたい」」
司波兄妹から異口同音にそれも間をおかず言われてしまい、美月は目をパチクリとさせてしまう。
そんな彼女らの裏で
「……はぁ」
「あの、彼女達も悪気があったわけじゃ」
どんよりと暗いオーラを纏った和人が文弥(女装)に慰められていた。
「……僕は、相当嫌われていたんでしょうか?」
「いや、そういうわけじゃないよ」
きっと、と心の中で付け加える文弥だが和人の顔色を晴らす事は出来なかったようで、顔をうつ向かせて凹んでいた。
「……姉さん」
「わ、私は何もしてませんわ!深雪お姉さまと水波さんが悪いんです!」
ジト目でこちらを見ながら、囁いてくる文弥に亜夜子は心外だとばかりに抗議する。確かにあの和人は色々と恐ろしいが先に挙げた二人ほど露骨な反応はしていない。
それでも文弥のどうすんのこれ?と言わんばかりの視線は止まず亜夜子に注がれており、亜夜子は
「そ、そもそも文弥は驚きませんの?」
話を強引に逸らす事にした。
「いや、驚いたよ。ていうか何コレ?って思ったよ」
亜夜子の意図に気付いていないのか、それとも気付いてあえてのったのか文弥は亜夜子の問いに特に他意もなく答えた。
回答が酷いのはデフォルトだ。
「まぁでも記憶がなくなっても和人は和人だし」
(ま、眩しいですわ……!)
微笑みと共に告げられた文弥の言葉に亜夜子は彼の顔をまともに見れなくなる。余りにも立派な言葉に亜夜子は文弥の後ろに後光が差して見えた程だ。
多分、和人が聞いたら泣いて喜んだだろう。
因みにヒデノリ達は九校戦名物グルメ探訪に乗り出しており、和人も誘ったのだが彼自身から断られてしまった。
「な、なんかすいません」
「いや、僕にはいいから、和人に言ってやってよ」
そうは言っても、と亜夜子が目線を脇に逸らすと
「お兄様、一日目はスピードシューティングとバトルボードだそうですよ」
「そうか、時に深雪?そろそろ和人の奴が」
「会長と渡辺委員長がどのような戦い方をするのか楽しみですね」
「深雪?」
「……もうちょっと時間を下さい」
未だ衝撃から立ち直れていない深雪と
「……」
「水波?ほらいい加減立ち直って」
「……ハ……ハハ、ムリポ」
いじるコンドルがいなくて灰と化している水波の姿があった。穂波の努力がなんとも涙ぐましい。
「一緒にいる時間が長い程衝撃が強いのかしら?」
「僕も長いけど平気だよ?」
「あなたは男の子ですし」
「それ、関係あるの?」
文弥のもっともな疑問にさぁ?あと答えるしか出来ない亜夜子であった。
とまぁそんなやり取りがあっても九校戦は関係なしに進み、一校の生徒会長である七草真由美の出番となった。
「スピードシューティング?」
「あぁそれは……」
ぽつりと誰に向けられたわけでもない質問をした和人に近くにいた幹比古がパンフレットを片手に説明する。彼も付き合いが短いが故にダメージが少なかった一人だ。
幹比古の説明は達也からしても非常に分かりやすく、和人も何度も得心が言ったように頷きながら彼の説明を聞いている。
「なるほど、つまり予選と決勝では戦法が変わってくるんですね?決勝の方が大変そうに聞こえますが」
「そうだね、的が入り乱れるのもそうだけど互いの干渉力の影響とかがあるからそれをどうするかというのも腕の見せ所だね」
要点をちゃんと理解したのだろう。的確な和人の質問に幹比古は先生ってこんな感じなのかな?と理解してくれた嬉しさを表情に出しながら更に追加で説明する。
(おや?)
と達也はここで違和感を感じる。
「ねぇねぇ達也君」
「なんだエリカ」
「和人って実は頭いいの?」
達也と同じ疑問を抱いていたのはエリカもだったようで、声をひそめながら達也に顔を近づけて聞いてくる。声をひそめたのは今の和人がこれを聞けば多分ショックを受けるだろうとエリカなりに気を使った結果だ。
「いや、至って平均、むしろ平均より少し下ぐらいだった筈だが」
昔、一校の模擬テストを受けた和人の点数を見て、真夜と葉山が二人揃って本人の目の前で鼻で笑ったのは確かちょうど一年前のこのぐらいの時期だったか。
現代文や歴史、ちょっとしたIQテストなどでは結構な高得点を取れるのだが、科学や数学などがそれはもう壊滅的であり結局彼は普通高校に通う事になったのだ。
因みにその時の和人は二人に笑われたのが地味に効いたのか、仕返しに真夜がいつも髪のセットに使っているスプレーをコールドスプレーに洗顔クリームを卵白に変え、その罪を葉山に押し付けると言うなかなかに凝った嫌がらせをしたのだが……
当然速攻でばれて二人がかりです巻きにされ屋敷中を引きづり回される羽目になったのはまぁオチとしては及第点と言ったところか。
「ふ~ん、まぁ想像通りか」
「だが頭の回転は速い方だったな」
「うん、それも予想通り」
そう言いながらニヤリと笑うエリカはさながら気まぐれ猫のようで、何を想像したか直ぐにわかるものだった。
「多分、元の頭の良さを悪い事に使うタイプだね~って思ってたし」
「巻き込まれるこっちとしてはたまったもんじゃいが」
「因みに達也君もそうじゃないかって思ってるよ」
「……あのな」
エリカの間をおかずに告げられた言葉に達也は一瞬言葉に詰まってしまう。否定しきれない部分があったからだ。
それを見たエリカが満足げに微笑んだのを見て、達也は憮然と一言いうにとどめた。これ以上エリカを調子に乗らせるのがなんというか癪だったからだ。
だがエリカの方も達也から一本取って満足したのか競技場に視線を戻した。
「七草会長は予選も決勝も同じ戦法で戦うって聞いたような気がするんですけど」
「そうだな、果たしてどんな戦法を使うのか」
ほのかのこの発言は場を取り繕う意図があったのだろうが達也もエリカも大して気にしていない以上、彼女の気遣いは空回りに終わっている。
しかし、達也も真由美がどんな魔法で競技を行うのか興味があったのでほのかの言葉に相槌を打つ。
「そろそろ始まる」
雫の静かな言葉通り、一校の七草真由美、通称エルフィンスナイパー(ただし本人は嫌がっているが)の競技が始まった。
スピードシューティングは不規則かつ大量に発射されるクレーを魔法で撃ち抜く競技だ。予選は一人でどれだけ多くのクレーを破壊できるか競い、決勝では二人で色の分けられたクレーを撃ちどちらが多くのクレーを破壊したのか競う競技だ。
つまり予選では最悪クレーを狙わず、空間そのものに魔法をかけ一気にクレーを破壊すると言う事も可能だ。というより予選では大体の選手がこの戦法をとっている。
だが、七草真由美は……
「うお、すげぇな今んとこノーミスだぜ」
「ドライアイスの亜音速弾、でしょうか?」
レオと美月の言葉通り、真由美が行っているのは、空気中の二酸化炭素を固め撃ちだす魔法であり、ドライアイスの弾丸がクレーを『個々に』次々と打ち砕かれていく様は一様に砕くなど邪道これぞスピードシューティングだと言わんばかりの堂々としたものだった。
「凄いな~」
「驚いた?」
「はい、とても」
結局、一つの撃ち漏らしもなくパーフェクトで競技を終えた七草真由美が歓声を上げた観客達に手を振りながら会場を後にして行くのを見ながら和人はほうっと感嘆のため息を吐いた。
文弥、今は弥美かの言葉にも笑顔で頷く彼の素直さは記憶を失う前の和人には存在しなかったものだ。
「魔法ってあんな凄いんですね」
「そう言って貰えると嬉しいよ。でもあの魔法は」
凄いのは速度じゃなくて、と続けようとした文弥の言葉は
「何より、一度も狙いを外さない精度が素晴らしいです」
和人のこの言葉に霧散した。
「え……?」
「競技中、明らかに自分の目線だけでは視認しきれない的が5つはありました。それにもまるで『見えているように』撃ち砕いていたので、一体どんな魔法を使ったのかと思っていたんです」
まさに文弥が言おうとしていたことを和人に言われ、文弥は目を白黒させる。
「和人……よくわかったな」
「えぇ、何かおかしかったですか?」
「い、いや」
思わず達也が振り向いて聞いてしまうほどの衝撃が今の言葉にはあった。
「あの、司波さん?」
「達也でいい、なんかむずがゆい」
「では、達也さん。さっきの競技で二つ聞きたい事があるんですが」
二つ?と疑問に思った達也だが、達也はそのまま和人の次の言葉を促す。
「まず一つ目ですが、魔法の中にあらゆる所から物を見る事が出来る魔法というのはあるんですか?先ほどの競技では多分、そのような魔法が使われているんじゃないかと思ったんですが」
と和人の予想よりはるかに的確な推理の元に言われた質問に達也は顔に驚愕の表情を浮かべそうになるのをどうにか耐える羽目になった。
正直、ここまで的確に状況を把握出来ているとは思っていなかったのだ。
「あ、あぁ、マルチスコープという知覚系魔法がある。いわゆる多元的レーダーみたいなもので七草会長はこれを多用している」
「え?そうなのか?」
達也の言葉に反応したのはなるほどと頷いている和人ではなく、脇で聞いていたレオだった。
「全校集会なんかではこのスキルで会場の隅々まで見渡しているんだが、気付かなかったか?」
達也の言葉にはレオだけでなく美月まで首を横に振っていた。
「魔法は奥が深いですね、すいませんが二つ目の質問いいでしょうか?」
「いいぞ」
「あの人はドライアイスを固めて撃ちだしているんですよね?空気中の二酸化炭素を固めて更にそれを亜音速にまで速度を高めて撃ちだすなんて効率が悪いと思うのですが」
そこに気付くかと、今度こそ達也は目を丸くして驚愕をあらわにする。レオ等はあぁ確かになと頷いているだけだが、深雪や亜夜子、文弥なんかは目に見えて驚愕を表している。
「本当によく気付くな。確かにその通りだ。だがあの魔法は二酸化炭素をドライアイスに固める際の熱エネルギーを前に打ち出す運動エネルギーに変換しているんだ。そうすればエネルギー保存の法則で考えればつじつまが合い、効率的に魔法を行使できる」
「なるほど、本来であれば熱力学的には絶対にありえない事象ですが、そこをうまく騙すのが魔法、というわけですね?いや、本当に魔法って凄いな」
何度も感心したように頷く和人を横目にレオがこっそりと達也に耳打ちする。
「なぁ、達也。あいつ頭いいんだな」
「いや、正直予想以上に理解が早くて驚いている」
「記憶喪失だからじゃない?」
とここでひそひそ話にエリカが乱入してくる。
「それとなんの関係があんだよ」
「大ありよ、記憶失って真っ白な状態だからあんな風に素直に状況を受け入れられんのよ」
「つまり、いつものあいつは無駄な物が詰まり過ぎたバカだ、と?」
「いや、そこまでは言ってなかったんだけど……」
達也の思いがけず告げられた容赦ない言葉にエリカは苦笑で答える。レオなんかはおぉ、なるほどなどと納得していたが
「凄いね、和人」
「え?そうですか?」
「うん、いきなり魔法をここまで理解で出来るなんて私でも無理」
雫が言った通り、始めてみた魔法をここまで的確に理解する頭の回転の速さには皆舌を巻いていた。
「もし魔法の才能があればいいとこまでいったんじゃないかな?」
「ありがとうございます。あぁ魔法が使えればなぁ」
ほのかの言葉にも笑いながら和人は答え、そのまま視線を脇に逸らす。そこには羨望のまなざしがあった。
とここで達也はふと興味が湧いて彼を、今の和人を視てみることにした。
すると……
(ん?なんだこれは?)
四方坂和人を構成する情報体におかしなものがあるのが確認できた。
それは、頭と心臓に位置する部分に存在する高濃度
ただそれは思わぬ副産物を生んだようで、彼の身体には高密度、高濃度の
つまり……
「もしかしたら、使えるかもしれないぞ」
「え?」
今の和人は魔法師になりえる可能性を秘めているということになる。
「なるほど、CADから起動式を読みこんで、それを魔法式に変換。そしてエイドスに干渉する。と」
「そうだ、大まかに話したが、これが魔法の発動プロセス。これをいかに早くできるかで魔法発動速度は大きく変わる」
そのままバトルボードを見る予定だったのだが、達也の予想外の言葉に興味をひかれた人間が多くいたので、彼等はその足で野外演習場に向かうことにした。
そこでは達也に魔法について教わる和人がおり、和人はブレスレット型の汎用CADを物珍しげに見ている。(CADは一校の作業車にあるものを借りた)
「まさか、和人がCADを手にしている姿を見る事になるなんて」
「世の中何が起こるのか分かりませんね」
穂波がぼそりと呟いた言葉に亜夜子が賛同の意を示しながら達也と和人の二人を見る。
「ほら、水波?いい加減にして」
「……そうは言いましても」
穂波がいい加減呆れたように水波の肩を叩き、ようやくカタコトでない言葉を話せるまでに回復した水波がそれでも珍獣を見る様な目を和人に向けている。
「まだ慣れません……」
「水波ちゃんは和人と仲が良かったものね」
「なんというか、飼い犬に手を噛まれた気分です」
「……ペット?」
深雪は自分も未だあの和人に慣れていないのを棚に上げ茶々を入れるが、水波の相変わらずの憎まれ口に苦笑を余儀なくされるのだった。
「おぉ!和人凄い!」
「いきなりこんな複雑な工程の魔法を使えるとは」
「才能あるよ和人君」
とここで周りから歓声にもにた声が上がり、声がした方を見ると
「よし、次はジグザグに……そうだ」
「む、なかなか集中が必要ですね」
「涼しい顔してよく言うよ」
和人が己の魔法で手のひらサイズのプラスチックボールを縦横無尽に空へと走らせていた。
その速度はエリカのような常日頃からその速度に慣れている者や、達也のような特別な目を持っている人間でなければ視認できない程で、実際にほのかや雫は目で追い切れていない。
精度も正確無比で草にこすれるような超低空に落ちたと思えば、一気に地上15メートルほどの高さまで舞い上がり、そのスピードのまま自身の身体すれすれをなぞる様に走らせたりしていた。
「もう充分だ。魔法を止めていいぞ」
「はい」
達也の言葉で和人はボールを自身の手の上まで動かしそのまま手でキャッチした。
「すげぇな!一校に今からでも入れるんじゃねぇか?」
「一科生になれるかも」
レオと雫の手放しの称賛に和人が微笑みながら頭を下げる。
「それどころか、九校戦にだって出れたんじゃない?」
「確かに、凄いよ和人」
エリカと幹比古も興奮を隠せない様子でまくしたて
「あの、次は光波振動系魔法を」
「あ、私もちょっと使ってみて欲しい魔法が」
ほのかと美月は和人に向かって使って欲しい魔法のリクエストをする。みな反応の仕方は別だが和人の魔法の才能を称賛しているのは誰から見ても明らかだった。
「いや、本当に凄いですね」
「なんか、遠くに行ってしまったような気がします」
「そんな大げさな」
「……渡り鳥的な意味で」
「本当に水波さんはいつも通りですわね~」
穂波も感心したように頷く横で、意地でも鳥類に例える水波に苦笑の『苦』の部分を若干濃くしながら深雪と亜夜子がやれやれと肩をすくめる。
かねがね彼女達も和人の魔法への卓越した才能を祝福するつもりだった。
「これは、もしかしたら深雪以上か……?」
「お兄様?今何とおっしゃいました?」
達也のこの言葉を聞くまでは
「深雪?」
「お兄様、私の誤解でなければ和人の魔法力が私以上だ、と仰っているように聞こえましたが?」
「いや、それは仮定の話で」
「仮定でも私が和人に負けるかも知れないと?」
「落ち着け深雪、和人に負けたくないのはわかるが」
「負ける?何を仰っているのですかお兄様は、和人などには勝って当然ですし?むしろ勝てないとか存在否定されたようなものですし?まぁむきになっているわけではありませんがお兄様からまさかそのようなお言葉が出るとは思いませんでしたし?」
いや、めっちゃむきになってるじゃないですか……
とこの場にいる全員が思ったが、達也を含めあえてそれを言わないくらいの優しさはあった。
「じゃあ、いっそのこと勝負しちゃえば?」
そのかわりと言ってはなんだがそのまま流す事が出来ない人間がいたようで、エリカが面白い物見つけた。と言わんばかりの爛々と輝いた眼でそんな事を言うものだから
「勝負?」
「だが和人は魔法を覚えたばかりだぞ?」
「別に模擬戦じゃなくても軽いゲームみたいな物でいいんじゃない?」
正直このまま流してしまった方が楽だったのに、と思った達也が一応は抵抗を試みるがエリカの勢いは止まらず
「確かに、和人さんがどれだけの魔法力があるのか気にはなりますわね」
「まぁ、そうだな~」
「でしょ?ぶっちゃけ私も気になるし」
それどころか亜夜子やレオがエリカ側に回ってしまった。こうなるともう手がつけられない。
「……ということなんだが」
「僕はいいですよ。ゲームみたいな物なんですよね」
「ふふふ、お兄様、この勝利をお兄様へ捧げます」
「いや、別にいらん」
「お兄様!?」
当の和人と深雪もやぶさかではないようで(深雪は少し違うが)そうなれば達也が止める必要もない。
かくして深雪と和人の魔法対決という、恐らく普通なら絶対にあり得ないであろう対決が始まるのであった。
頭が空っぽなので魔法の知識が無理なく入ってくるんですね。普段の主人公は無駄な物が詰まりまくっているので全然ダメなんです。
ということにして下さい。