四葉の影騎士と呼ばれたい男   作:DEAK

50 / 80
サブタイトル決めるのが非常に難しいという事に気づく

結果よくわからない感じになるし……


魔法科高校生とごまだれ

 

第一高校も新年度行事のざわめきから落ち着きを取り戻し始めたころ

 

「ねぇねぇ、今日ケーキ屋寄っていこうよ」

 

「今日の部活はハードだってさ」

 

「マジか~」

 

等と、放課後の思い思いに言葉をつづる和やかなひとときに

 

 

「全校生徒のみなさん!」

 

キーン!とハウリングが聞こえそうな程の大ボリュームでスピーカーから男子生徒の声が教室に響き渡る。

 

「何だぁ!?」

 

思わず片耳を塞ぎながらレオが叫ぶ。

 

(これは?)

 

皆が慌てふためく中、達也は冷静にスピーカーの声に耳を傾けていた。

 

「我々は学内の差別撤回を目指す有志同盟です!」

 

ボリュームを調整したのか今度は不快感なく聞き取れるボリュームで男子生徒の言葉が続く。

 

「我々は生徒会と部活連に対し対等な立場での交渉を要求します!」

 

「穏やかじゃないわねぇ」

 

まるで他人事のように呟くエリカに美月が軽く目を向ける。

 

「で、いいの?放っておいて」

 

そのままエリカは達也に話しを振るが、達也の答えはもう決まっていた。

 

「まぁそのうちお呼びがかかるだろうな」

 

と達也が応えた矢先、端末にメールが届く。恐らくこの事についてだろう。

 

「と、早速お呼びがかかったようだな」

 

「大変だな~」

 

「ま、頑張ってねぇ」

 

レオとエリカのどう考えても気持ちの入っていない応援をBGMに放送室に向かう達也には、美月のお気をつけてという言葉が唯一の救いであった。

 

 

 

 

 

「深雪、お前も来ていたのか」

 

「はい、生徒会長から来るようにと」

 

達也が放送室の扉の前に行くと、十文字部活連会頭、渡辺風紀委員長、市原生徒会会計というそうそうたる面々に妹がいるのを見つける。

 

「そうか、委員長今はどのような状況でしょうか?」

 

深雪の言葉に頷き一つで返すと、達也は摩利に状況説明を求める。

 

「奴らは放送室のマスターキーを奪いこの放送室に立てこもっている」

 

摩利も特に茶化したりせず淡々と状況を説明する。

 

「強行突破は?」

 

「しているならとっくにしている」

 

達也の言葉に摩利は疲労感と呆れを隠しもせず顎を扉の方にしゃくりながら言う、つられるように達也が放送室の扉を見ると、何の変哲もない扉と場違いにも程がある燭台が二つ扉の両脇に並んでいた。

 

「どうやってもあの扉を破れず苦戦しています」

 

「魔法でもですか?」

 

「えぇ、なにか放送部の部長が謎のこだわりでよくわからない魔法をかけたようでして」

 

鈴音の言葉に達也の頭に盛大に疑問符が浮かぶ。

 

「なんです?よくわからない魔法って?」

 

「それがわかったら苦労はしない」

 

「放送部の部長は?」

 

「あの中だ」

 

摩利が扉を指さす。なるほど、彼らに掴まっているか、彼らの同志と言う事か。

とりあえず放送部部長がかけた魔法の事は棚に上げるとして

 

「どうやってあの中に入るかですね」

 

「奴らの要求に応じるのも一つと此方は考えている」

 

とここまで沈黙を保っていた十文字が口を開く、見た目も高校生を凌駕しているが口調と威圧感も高校生の枠を遥かに超えている。巌のような人だと達也も初対面で思った程だ。

 

「つまり、向こうから扉を開かせると?」

 

「うむ、だが放送室占拠は明らかな校則違反だ。見逃せないのも事実」

 

対応を決めあぐめているという事かと達也はこの状況にそう結論付けた。ならばやる事は一つだ。

 

「こういう意味不明な状況に強い奴に心当たりがあります。そいつに聞いてみましょう」

 

「大丈夫なのか?」

 

「多分」

 

摩利の言葉に達也も曖昧な言葉を返す。正直確信などこちらも持てない、ぶっちゃけ外れてもいい賭けみたいなものだ。

 

何回かのダイヤル音の後に、その人物が電話に出る。

 

 

「あれ?達也君が電話してくるなんて珍しいね」

 

「すまないな、今時間大丈夫か?」

 

「まぁ、こっちはあと帰るだけだから、大丈夫だけど」

 

その人物とはとある高校に通う達也と深雪の悪友だったりするのだが

 

「今から簡単に状況を説明する、お前ならどうするか応えてくれ」

 

「え?別にいいけどそんなんでいいの?」

 

電話の向こうから困惑した声が聞こえる。

 

「問題ない、むしろ頓珍漢な答えが欲しいくらいだ」

 

「ちょっと待て、それって誉められてんの?むしろ馬鹿にされてない?」

 

「何をいまさら」

 

「このエロサイトが」

 

「氷漬け」

 

「誠心誠意応えさせて頂きます」

 

快い返事をいただいた所で達也は軽く今回の状況を説明する。細かいところはめんどくさいので省いた。

 

「あぁ、俺なら燭台に火をつけるね」

 

「火をつける?」

 

「うん、出来れば同時に、そうすれば小さな鍵が出てくるから」

 

「そうか」

 

軽い感謝の言葉とともに電話を切ると、周りにいた人間に彼が言った事を伝える。

 

「そんなのでいいのか?」

 

摩利の言葉は当然だろう。鈴音も疑いの目を向けている。

 

「ただでさえ手をこまねいているのだ。試して見るのもいいだろう」

 

だが十文字克人の鶴の一声によりソレは決行される事となった。

 

 

「では行くぞ」

 

「はい」

 

火をつける事自体は魔法で簡単に出来るので風紀委員の実行部隊が引き受ける事になった。

 

 

摩利の合図と共に魔法で燭台に火をつけると

 

 

 

ぴろぴろぴろりろ~ん♪

 

何だこの音楽?と全員が思ったであろう音が響いた後、何処からともなくカギが出てきた。

 

「鍵ですね」

 

「鍵だな」

 

摩利と鈴音が顔を見合わせ

 

「あ、開いた」

 

摩利が鍵を差し込むと、いとも簡単に扉は開いてしまった。放送室の中には驚愕で固まる有志同盟の面々と

 

「う~ん、宝箱にフックショットにすべきだったか」

 

縄で縛られた状態でわけわからん事をほざく放送部部長だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全員確保」

 

「「「ち、ちくしょおおおぉぉぉぉ!!」」」

 

風紀委員によってとりあえず部長含め全員お縄になる有志同盟であった。

 

 

 

そのあと、討論会を開くとか色々七草真由美から聞かされこの場はとりあえず収まった。

 

 

 





少し短いすね……汗

次はあの忍術使いが登場!?

地味にまだ出していない事に気付く

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。