モチベーションがいまいち(汗
遅くなってしまいましたが楽しんで頂けたら嬉しいです。
~魔法科高校生と暗躍~
やれやれだ。
文化祭と部活動勧誘の合同開催が始まってから今日で三日目、行事は四日間なので明日が最終日と言う事になるがこの三日間の感想を総括するならばやれやれという言葉がふさわしい。
達也は事故に見せかけ自分に向けられたエアブリッドを軽くかわしながらそんな事を思っていた。
これは初めての事ではなく、手を変え品を変え何度も味あわされてきた嫌がらせだ。
事の発端は初日、ある部活間での騒動を達也は無傷で取り押さえて見せた。当然相手は
この事実は魔法主義に染まった者たち、言ってしまえば
次の日から、達也は四方八方から逆恨み未満の醜い嫌がらせを受けるようになる。自分だからいいものの事と次第によっては大惨事にもつながりかねず反魔法師主義の者たちに格好の餌を与える事にもなるのだが、彼等はその可能性を考えていないのだろう。
(いや、考えられないと言った方が正しいか)
人は思ってもない事は考えられない、まぁ浅慮というしかないだろう。
(と、思った矢先か)
達也は自分の足元に魔法発動の兆候を見た。足の下の土を前後の地面に移動する移動系魔法
達也は慣れた動きで両腕をクロスする、その両腕にはそれぞれブレスレット型のCADがあった。
それぞれのCADからサイオン波が発せられ、木陰の向こうにいた相手の魔法が発動前に霧散する。
キャストジャミングとは違う達也が偶然発見した同系統魔法の発動を阻害するキャストジャミングもどき、アンティナイトを必要としないある意味社会の基盤を揺るがしかねない世紀の発明なのだが、今この場にそれがわかる者はいない。
魔法を破られた下手人はその場から逃走を図る。当然達也は追いかけようとしたが、相手の自己加速術式によって振り切られてしまった。
(だが、手掛かりは得た)
下手人は二人一組、自己加速術式に振り回されない鍛え上げられた肉体とトリコロールのリストバンドが特徴、先に走り去った一人は背格好もおぼろげだが達也の考えが正しければ恐らく同じリストバンドをしているに違いない。
達也はしばらく犯人が消えて行った先を睨んでいたが、やがて背を向け小走りで駆けだした。
~普通科高校生とカードゲーマー②~
「さて、あの人今日いるかな~」
文化祭も佳境に入り、ここで会った司一さんと約束した事を思い出し俺、四方坂和人はここにやってきた。
ショップに入り、スペースを見渡すと、奥の方に目的の人を見つける。
「あ、司さ~ん」
「ん?あぁ君か」
司一さんは俺を見つけると笑いながら手を振って迎えたくれた。
「あの~例のイベントの件なんですけど」
と俺が言うと、司さんは立ち上がり場所を変えようと言ってきた。そんな人目をはばかるような事でも無いと思うんだけどな~
まぁ俺達はショップを出て歩きながら話す事にした。
「すまないね、それで参加してくれる気になったかい?」
「えぇもちろん!それと友人にも何人か声をかけておきました!」
「おぉ!それはありがたい!」
俺の言葉が予想外だったのだろう司さんは目を丸くしている。
「でも、俺らなんも用意しなくていいんですか?」
「うむ、大体はこっちで用意しているからね、多く持っている人もいるし、皆快く貸してくれる筈だよ」
ここで、司さんはニヤリと笑う、何かを企んでそうな笑顔だ。流石は組織のボスだ、なんかあんま関係ない気がするが
「なんかすいませんね」
「いやいや、こちらとしては参加してくれるだけで充分さ」
人のいい笑顔を浮かべる司さんは本当にいい人だと思う。
「じゃあ、細かい日程はまた連絡するから、連絡先を教えてくれないかい?」
「そうですね~」
俺は端末を取り出し、司さんの番号を登録する。
ん?ブランシェリーダー 司一?
ブランシェって何?もしかして司さんの言ってた組織の名前かな?
「よし、じゃあ決まったら連絡するから」
「あ、はい!」
画面とにらめっこしていた俺は司さんの言葉に一泊遅れて返事をすると既に司さんは背を向け駅に向かって歩いていた。カードでもしたかったが今日は時間がないと言っていたし仕方ないか。
あ、達也君にブランシェって何か聞いてみよっと
「ふふふ」
少年と別れ司一は心のうちの歓喜を抑えられず声を漏らす。労せずして協力を得られるとは思っていなかった。
これで、われらの目標に一気に近づく。
「もう少しだ」
野望の成就まで、あと少し
「クククク……ハーッハッハッハッハッハッハッ!!」
「ふぅ、ふぅ」
「あ、おばあさん荷物お持ちしますよ」
「いいのかい?若いのに感心だねぇ」
「ハハハハハ!これも若人の務めですから!」
司一は尚も高笑いしながら、おばあさんの荷物を隣町まで運びお茶まで御馳走になったそうな
~魔法科高校生と勧誘~
(どうしよう……)
第一高校のカフェテラス入口で何かから隠れるように壁に身を寄せる少女は途方に暮れていた。
少女の名は壬生紗耶香、剣道部所属かつある組織の諜報員(仮)として働いているというかこき使われているというか利用されている少女である。
彼女はこの高校でひそかに同志を増やし暗躍しているある組織からある人物、というか目の前にいる司波達也と言う男子生徒を勧誘して来いと命令されここで隠れるような真似をしているわけなのだが問題が一つ
(私面識ないんだけどなぁ)
これである。剣術部の桐原とのごたごたは服部が更にひっかきまわしうやむやのうちに終わってしまった為、達也とのコネクションを得るに至ってないのだ。
紗耶香自身も誰この人?と思ったぐらいだ。相手からすればなおさらだろう
そんな会った事もない人物に
「やぁ、はじめまして、いきなりだけど組織入らない?」
等と言われ入るバカはいるだろうか?いやいない
(ま、まずは面識を持つ所から、でもどうやって?)
とここ数十分彼女はカフェテラスに入る事も出来ず悶々としているわけなのだが、こういうのは本人の意図と関係なく目立ってしまうもので今回も例外ではない。
「あの、すいません」
「ひゃい!?」
つまり、監視(してると紗耶香は思っている)していた本人から声を掛けられてしまうのもまたこういう場合よくあることだったりする。
「何か御用でしょうか?」
「あ、あああああのあの……」
盛大にテンパる紗耶香だがここで彼女に電流が走った。
(はっ!これはチャンスよ。ここで面識を作っておけば、後々の勧誘が楽になる!)
ピンチこそ最大のチャンスだとどっかの誰かも言っていたではないか
ならば
こほんと咳払い一つで姿勢をただし、目をくわっと見開く。
壬生紗耶香、出る!
「お~ほほほほほ!覚悟なさい!私のふとももはいつの日か必ずあなたにヤング弁当食い放題よ!」
だが、出たセリフは残念の事にさっぱりだった。よく見れば見開いた眼は渦巻き状になっている気がするし、幻覚なのか頭の周りに変な妖精が見える。
「え、あの」
「おほほほほほほほほほほ~!」
達也が何か言う前に紗耶香は全力でその場から逃走した。
「はぁ、はぁ、はぁ」
何分くらい走っただろうか、人通りの少ない廊下で息を整える。
「ふぅ、まぁ掴みは上々と言ったところかしら?」
そして紗耶香はカフェテラスで起こった事を爽やかな笑顔と共になかったことにした。
「えぇ~?」
「お兄様?」
深雪が生徒会の仕事を終わらせ兄と合流すると入口で誰かに手を差し伸べる格好のまま固まる兄の姿があったとか
お待たせしてこのクオリティは申し訳ないです……
話を頑張って進めようとはしてるんですが(汗
次回こそは早めの更新を意識して行きたいです