四葉の影騎士と呼ばれたい男   作:DEAK

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すいません。今回は番外編と没ネタ、没能力をこの機会に書かせて頂きたいと思います。

一応戦闘終了致しましたので区切りいいかなと思いつつ
まぁまだドでかいシリアスが残っているんですが

今回は息抜きと言う事でお願いします。


番外編+没ネタ集

 

番外編1~埠頭にて~

 

四葉邸にて仁が和人に討たれた頃、東京湾湾岸に数多くある埠頭の内の一つでは、人知れず魔法戦闘が行われていた。

 

 

『対象沈黙、オールクリアです』

 

「うむ」

 

戦闘開始から5分弱、敵勢力とこちらの戦力差を考えれば大殊勲と言っていい戦果なのだが、通信機越しに聞こえてきた部下の報告に、黒羽貢はただ頷くだけだった。その顔色からは不信感がありありと見てとれる。

 

まずは何故彼がこのような場所にいるのかから説明せねばならない。四葉を襲った侵入者は一人で四葉本邸までやってきた。しかし、襲撃も一人で終わりとは限らない。例えば、身体のどこかに発信機が付いていてそれを頼りに本命である軍隊がやってくる可能性も十分にあるからだ。

 

貢はその可能性にいち早く気付き、黒羽を総動員して網羅している限りの日本への侵入経路全てをしらみつぶしに調査したのだ。

 

本邸への増援はいらないだろうと彼は考えていた。あそこにいる魔法師は総じて優秀だし、何よりあそこには当代最強の魔法師、四葉真夜がいる。侵入者は遅かれ早かれ始末されるだろうと貢は踏んでいた。

 

結果的に言えば、貢の判断は正しかった。

身体ではないが仁の精神には彼そのものに居場所のわかる専用の術式が刻まれていた。更に、彼の危惧通り『ある国』からあらゆるルートで日本へ潜入しているならず者どもも現れた。

 

読み違えと言えば侵入者が四葉を追い詰める程の強敵であったことぐらいか

 

 

残念ながらそれは貢の知る由ではないが、貢は大急ぎで日本に潜入してくる者どもの駆逐にあたった。

 

 

初動の差から相当の困難が予想されたが、その思惑とは裏腹に、彼らが動き出した頃には既に侵入者の約九割が駆逐されていたのだ。

 

世界の闇をひた歩く四葉の更に深淵である黒羽の諜報部隊、それを上回る情報速度で侵入経路を掴み駆逐したのは何処の勢力なのか?

 

その謎の勢力の存在こそ貢が渋面を作っている理由だった。

 

(考えられるとしたら、同じ十師族か、それとも)

 

とここで貢の知覚に何かが引っ掛かる。戦闘に乗じて逃げようというのだろう、貢はさせまいと跳躍魔法です十メートルの距離を一気に飛び、5段積みのコンテナの上に着地する。そしてそのままある一点を睨む。

 

 

「なるほど、流石は黒羽、このまま去る事は出来んか」

 

声が響いた刹那、何もなかった空間にゆがみが生じる。光系の振動魔法による屈折、回折、透過を絶妙な比率で操作し周りの景色と同化したのだろう。

亜夜子の極散とはアプローチが違うが、見事な穏行と言っていい。

 

それが解除され隠れていた人間が現れる。

 

「!」

 

貢は『彼』を見て危うく発動待機中の毒蜂を落としそうになる。

『彼』は四十代の男性だった。特徴としては、歳にしてはまだ早いであろう杖と、片目を隠すように付けられている色眼鏡。

貢はこの男を知っていた。否彼でなくても、この国で魔法に携わっているならだれもが知っている筈だ。

 

「七草……弘一っ!?」

 

そこにいたのは十師族『七草』の当主、七草弘一であった。

 

(まさか、これほどの大物が動いていたとは!)

 

貢が警戒を最大級に強め、最悪の未来まで想像した所で、対面の弘一から動きがあった。

 

「落ち着け、黒羽貢、私は敵ではない」

 

「なに?」

 

「むしろ感謝して欲しいくらいだな。沖縄から北海道まで様々なルートで侵入してくる奴らを殲滅するのは骨が折れたぞ」

 

この言葉を聞いて、貢の疑問がようやく晴れた。侵入者を駆逐したのは目の前の弘一率いる七草家だったようだ。

 

日本で最も優れた魔法師集団と言っても当然十師族内での序列もあり、『七草』は『四葉』と同列の第一位である。(正確にはもう一つ第一位の家がある)

 

七草家は弘一の代から急激に勢力を強めている。三日月、七宝。七夕、七瀬の十師族に選ばれなかった師補二十八家の四家をその剛腕で持って手中に収め、更には同じ十師族である三矢をも傘下に収めているのではないかと囁かれている。今や日本全国七草の息の掛かっていない魔法師関係の会社や集団はいないのではないかと思われる程だ。

 

四葉でも七草は仮想敵とした場合の最高ランクに位置づけられており、彼の(貢は四葉の罪の結晶だと思っている)最強の魔法兵器を用いなければ勝つことは難しいとまで言われている

 

(そんな人物が何故?)

 

疑問は晴れたが、新たな疑問が湧いてくる。四葉に恩を売るつもりなのだろうか?七草ならそのような事しなくても自らの力だけで殆どの無理を通せると思うが

 

「警戒せずとも、四葉の不利益になる事はするつもりはないよ」

 

心を見透かされた気がしたがなんとか顔に出さない事に成功する。

 

「助かりました」

 

貢はこれ以上情報を与えないようにただ一言言うだけにとどめた。それを見て弘一は口に薄く微笑みを浮かべた。

 

「優秀だな、さてそろそろ行っても良いかな?」

 

貢の沈黙を肯定ととったのか弘一はそのまま跳躍魔法で埠頭から去って行った。

 

 

弘一の気配が完全に埠頭から消えてようやく貢は待機していた毒蜂を解除する。その手は冷や汗でびっしりと濡れていた。

 

「全く、心臓に悪い」

 

時間にして数分の対峙だったがその間も、弘一はその異常なる想子(サイオン)とプレッシャーで貢と周りにいる部下達を威圧していた。部下達の中には耐えきれなかった者もいるだろう。

 

(だが何故、当主が直々に?)

 

手が回らないほどの規模だったのだろうか?いや七草に限ってそれはありえない。なら何故?疑問は深まるばかりだった。

 

 

 

 

 

番外編2~ある空間にて~

 

「ふぅ」

 

ある少年を投げ飛ばしてから数分後のある空間、そこでは一人の幼女が肩を回しながらある空間を見つめていた。

 

そこには仁と戦闘を繰り広げる少年、四方坂和人の姿

 

「やってますね」

 

それを見て幼女、神は微笑んだ。

それにしても、と神は指をこめかみに当てる。

 

(彼は変な所で勘が鋭いですね)

 

思い出すのは彼の言葉

 

(どこかであった事があるか、ねぇ)

 

果たして彼は気付くだろうか?

神は黒い髪を揺らしながら優雅に笑う。

 

「さぁ、しっかり働いて頂戴和人、私の目的の為に」

 

神は見た目の年齢にそぐわぬ魅惑的な笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

没ネタ集(こっから「」の前に名前が入ります)

 

その①仁撃破後

 

和人「あれ?深夜さんがいるってことは穂波さんもいるよね?」

 

深夜「!そうよ、穂波は!?」

 

 

~とある池~

 

穂波「」(犬神家状態)

 

深夜「そんな!?」

 

真夜「……フフッ」

 

和人「クソッ!身体はって笑いとるのは俺の役目なのに!」

 

真夜「そっち?」

 

穂波(いいから早く助けて)

 

没理由:作者がリアルに穂波さんの存在を忘れていた

 

 

 

その②追憶編にて

 

なんやかんやあって絡まれる深雪と達也、達也は絡んできたレフトブラッドを挑発する

 

桧垣「やんのか小僧?」

 

達也「引き返した方が身のためだと思うがな、名を聞いておこう」

 

桧垣「あ?早乙女愛だよ」

 

ドガッ!

 

桧垣「ぐはっ」

 

達也「いい勝負だった。早乙女殿」

 

深雪(殿?)

 

そしてまたなんやかんやあり風間大尉を迎えに来た桧垣(早乙女)

 

風間「そうかジョーを倒したのは君か」

 

達也「ジョー?」

 

桧垣「あ、あんときは偽名を」

 

達也「喝ッ!」

 

桧垣「!」

 

達也「貴様、あの真剣勝負で偽りの名を名乗るなど卑怯千万!」

 

桧垣「な、なな」

 

達也「二度と目の前に現れるな!この卑怯者が!」

 

桧垣「く、俺は……なんて卑怯な事をっ!」

 

風間(話についていけん)

 

深夜(精神いじくりすぎて頭がおかしくなったのかしら?)

 

和人(さすおに)

 

そしてシェルター内

 

桧垣「」

 

達也「二度と姿を見せるなと言った筈だ」

 

桧垣「お、おれは……」

 

達也「……」

 

桧垣「お、おれは……!」

 

達也「……」(わくわく)

 

深雪(なんでちょっと期待してるんでしょう?)

 

桧垣「俺は、早乙女愛だ」

 

深雪(はい?)

 

深夜(意味不明ね)

 

穂波(なんでそうなる?)

 

和人(道士郎でござる?)

 

早乙女「これから俺はそう名乗る。俺の魂の名だ」

 

叛逆兵「貴様、桧垣!」

 

バゴン!

 

叛逆兵「ぐへ!」

 

早乙女「早乙女と呼べぇ!」

 

達也「感動したぞ!早乙女殿!お主はやれば出来る奴だと思っていた!」

 

早乙女「よせやい」

 

そして桧垣改め早乙女愛は叛逆兵に対して無双するとか

 

没理由:達也のキャラ崩壊が酷いでござる。当初は桧垣さんに覚醒してもらう予定でしたが没になったので代案として金城さんに覚醒して貰いました。

 

 

 

主人公の没能力

 

案①斥力特化の魔法師で圧し斬りが得意(基準線がなくても圧し斬りが使えるレベル)

 

当初の予定ではそのまま四葉で改造されて、黒羽の一員として一校に司波兄弟の監視役で潜入するみたいな話にする予定でした。その過程で手に入れた力が上記です

当然シリアスオンリーで、ヒロインは亜夜子の予定でした。

 

が話の着地地点が見つからず、後気付いたらコンドルになってたので没になりました。

 

 

案②コンドルをケツに刺してる間だけ最強

 

これは最後まで悩みました。ていうか今でも悩んでますwwwこれをなくなくやめた理由は今後横浜騒乱編で最後になるかもしれないシリアスをやる予定でして、そのときにこれだともう残念なことにしかならないので、見送りにしました。もしかしたらなんかの機会に使うかも知れないです。

 

 

案③ある人から提案があった能力

 

これは九校戦編で少し形を変えて出す予定です。それまでお待ちいただければと思います。

 

 

 

以上です。

 




補足を幾つか

番外編①
原作での十師族の序列は
一位四葉、二位七草、三位十文字だったかと思いますが、この作品では
一位四葉、七草、?、四位十文字となっています。あと一つの第一位も決めています。今後出てきますので宜しくお願い致します。

番外編②
神にも一物抱えていますよと言いたかったんです。親切とかじゃなく狙いがあって主人公を転生させました。魂が分かれるのも当然狙っての事です。
神の野望も今後の話で出していきます。


没ネタ、能力集
すいません、これ完全に酔った勢いで書きましたwww
ごめんなさい。許して下さい!なんでもしますから!


次回のシリアスに備えて少し箸休めということで何卒ご容赦ください

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