初投稿で誤字脱字あると思いますが、見つけたら教えてください。
平和島シズオ
その名は
曰く、極東最強、絶対に喧嘩を売ってはいけない
様々な異名と共に恐れられ、畏れられている。
これはそんな平和島
◆ ◆ ◆ ◆
「さて、ようこそ人類最後の砦『フェンリル』へ。これから君には対アラガミ討伐部隊『ゴッドイーター』の適性試験を受けてもらう。
あまり緊張しないでリラックスするといい。その方がいい結果が出やすい。
心の準備ができたら中央のケース前に立ってくれ」
そういわれた、俺、平和島シズオはでかい剣らしきモノの前に立ち、手に取る。
瞬間――――俺の手は機械に挟まれ、何かが身体に浸入してきた。
「ーーーオイ、これはなんだ」
「!!……いや、神機に適合するためのものだ。見たところ無事終わったようだね」
「……おいてめぇ」
俺は、剣らしきものを振りかぶり――――
「なんだね?」
「そういうことは、先に、い、え!!!」
――――ぶん投げた。
ズガァァァァァァアアアアアンンンンン!!!
凄まじい轟音をたて、剣らしきものは胡散くせー野郎の真横に突き刺さっていた。
(なに!この対アラガミ用のガラス板を突き破っただと!!どれだけの筋力があれば、そんな事が可能になるんだ!!
オラクル細胞の投与に対して平然としているといい、規格外だ。これは、大幅な戦力増強が見込めるな……。上手くいけば計画も早く進められそうだ。少し短気なようだが)
「いや、すまなかった。なにはともあれおめでとう。その力をこれから人類のために役立ててくれ。
この後にはメディカルチェック予定されている。それまで先程の扉からエントランスまで戻って待機していてくれ」
◆ ◆ ◆ ◆
――――最初は弟との喧嘩だった。
幼いころ、俺の好物のおやつを食われたとか下らない理由で俺は怒り、
当然幼い自分の身体ではその重量に耐えられず、骨は折れ、筋肉は裂け、関節は砕けた。
怪我が治った後も俺は些細なことで怒り、そのたびに俺の身体は、何度も何度も何度も何度も壊れていった。
だが、怪我を重ねるごとに俺の身体は変異していった。
自販機や街灯、ガードレールなどを片手で容易くひっこ抜いて投げ飛ばせるようになり、車をサッカーボールのように蹴り転がせるようにもなった。
俺を担当した医師曰く、
「君の身体は、生来筋力のリミッターが存在してない。そして、君の全力の発揮についていけるよう、筋肉や骨、関節が恐ろしく硬く強靭に進化していっている。医療用メスが施術中に何度も折れるとか、意味が分からん。
例えるなら、『一世代での進化』だな」
らしい。
俺はこの力が嫌いだ。
力の制御を一歩間違えれば、俺は周囲の奴を傷つけちまう。
だが、同時に感謝している。
このクソッタレな世界で、この力は守る力になる。
◆ ◆ ◆ ◆
「予定より316秒早かったね。ようこそシズオ君。
私はペイラー・榊。このアナグラのアラガミ技術開発の統括責任者だ。よろしくね。
見ての通り、まだ準備の途中なんだ。その間に君の用を済ませたらどうだい?“ヨハン”」
サカキ博士は、さっきのロンゲに話しかける。
「サカキ博士、そろそろ公私のケジメというものを覚えていただきたい。
さて、適合試験ではすまなかったね。私はヨハネス・フォン・シックザール。この地域のフ
ェンリル支部を統括している。改めて適合おめでとう、君には期待しているよ」
「いえ、こっちこそすいませんでした」
「さて、早速だが本題に入ろう。君の直接の任務は極東支部一帯のアラガミの討伐及び素材
の回収だが、それらは全て前線基地であるこの極東支部の維持と、“エイジス計画”成就の
為の資源となr「この数値は!?」」
「エイジス計画とは、簡単に言うと極東支部沖合い、旧日本海海溝付近にアラガミの脅威か
ら完全に守られた“楽園”を作る計画なのだが「おぉ!」・・・この計画を完遂することが出
来れば当面の間、人類は絶滅の危機を避けることが出来る筈・・・「凄い!これは規格外
だ!」・・・ペイラー。説明の邪魔だ」
一度ならば気にはしなかったが、二度三度と言葉を遮られ遂にヨハネスも我慢出来なくなったようだ。
「あー、ごめんごめん。こんな数値見たことが無かったからね、興奮して舞い上がっちゃったんだ」
「ともあれ、人類の未来の為に尽力して欲しい。
では私は失礼するよ。ペイラー、後でこちらにデータを送っておいてくれ」
そういい、ヨハネス支部長は部屋を後にした。
「こちらも準備が終わったよ。それじゃあそこのベッドに横になってくれ」
指示に従い俺は横になる。
「ちょっと眠くなるけど、戦士の束の間の休息というやつだ。次に目が覚めた時は自分の部屋にいるからね。安心しておやすみ」
そういわれ何かを注入されたが、何も変化が無い。
「これで眠らないとはね……少し我慢していてくれないか」
そういわれ俺はしばらく検査に付き合った。
◆ ◆ ◆ ◆
(まさか、これほどとはね……)
私、ペイラー・榊は平和島シズオのデータに驚愕と興奮を隠せずにいた。
自分の手の中を見つめる。
(アラガミにも刺さるように改良した注射器が折れそうになるとは……。
これは研究のしがいがありそうだ)
◆ ◆ ◆ ◆
ーーーーーーーゾクッ
(なんだ、この寒気は!)
検査が終わった俺は、エントランスに来ていた。
なにやら此処に配属先の隊長が来るらしいんだが……。
「お〜、お前が新しく配属された新入りか」
声のした方を向くと、黒髪で肩まである髪の青年が立っていた。
「俺は雨宮リンドウ。一応、第一部隊の隊長を任されている。
階級とかは、気にせず気軽に接してくれ」
(えらく軽い人だな)
そんなことを思っていると、
「リンドウさ〜ん、さっきサクヤさんに呼ばれてましたよー」
「お〜う、見なかったことにしてくれ〜」
(そして適当だな)
「あ〜っと、平和島シズオで合ってるな?」
「ウッス」
「じゃあシズオ、突然で悪いが、お前はこれから実地訓練だからすぐに準備してくれ」
「はっ?」
4/1 名前の修正 : 静雄→シズオ
榊のセリフの一部修正