英雄伝説 南斗の軌跡   作:61886

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南斗の軌跡 3話 世紀末の伝説の勇者とリベールの英雄‼︎

翌朝目覚めこの家を出ようとしたところにエステルに止められた

 

「…行っちゃ嫌だよ…レイお兄ちゃん…」

 

そのあとレナにも止められせめて戦争が終わるまで家にいろと言われ断ったが断固拒否され仕方なくもう暫く滞在することにした。

 

時間をみてレナにこの世界の常識や通貨や文字を教えてもらい、レナが家事をしている時はエステルの面倒を見ている事になった、エステルは年相応に活発な子で虫取りに行ったり、庭の川で釣りをしたりと 数日前までは考えられない様に充実した日々を過ごしていた。

 

「レイ兄! 網とって!」

 

エステルはよく俺によく懐いてくれて 俺の事をレイ兄と呼ぶ様になった こんなにものどかな日々をまた過ごせるとは思ってもいなかった。

 

エステルをみていると小さい頃のアイリが重なって見えてくる、

戦争前家族で過ごした時間の様に、平和な頃に戻った様に充実しこの数日を過ごした。

 

レナに戦争はどうなんだと聞けば、何でも、もうそろそろ終戦じやないかと言われているらしく父親が帰って来るそうだ 父親は軍人で、今回の戦争で英雄と呼ばれているらしく、おそらく帝国兵は報復のためにロレントを襲撃し住人を襲ったのだという。

 

「……その途中まさか俺に出くわすとは」

 

 

俺はこの世界のどんな奴にも勝つ自信がある、 元の世界で生きるために戦ってきた俺にはあの程度が何人いようと負ける気がしない、あのレベルの兵士なら千人居たとしてもそこいらの野党とどっこいだろう、まぁ元の世界でもたいした奴はそういないが、少なくともこの世界ではラオウやサウザー、トキそしてケンレベルの達人は存在しないだろう。

 

「? レイ兄どうしたの?」

 

エステルが不思議そうな顔しこっちを見ていた。

 

「ん…いや何でもないさ」

 

暫くすると夕暮れになり家に入ろうとすると一人の軍服らしき服を着た男が必死になり走って向かってきた エステルを見た瞬間に駆け寄り問いただした。

「エステル‼︎ 無事だったのか?」

 

 

「あっ! お父さん お帰り〜 大丈夫だよ!」

 

「そうか!本当によかった…」

 

我が子の無事を確認し父親は安堵していた

 

「エステル レイ君そろそろごはん…あら貴方!?」

 

どうやらレナは食事の準備が出来たらしく呼びに来たらしい 父親はレナを見ると一目散にはしり顔や体に怪我がないかと確認していた

 

「よかった、 本当によかった ロレントが帝国兵に襲撃されと聞いた時は肝をひやしたよ…」

 

「ふふ、大丈夫よ帝国兵に囲まれたり瓦礫に潰されそうになりましたけど、そこのレイ君に助けてもらったんですよ」

 

「なっ!!本当か!」

 

「ふふ、大丈夫ですよ」

 

「…そうかよかった… ところでレイ君? ほう君が!」

 

どうやら俺の事に気がつかなかったようだな、まぁそれよりも自分の家族の安全が先か。

 

「どうやら君に助けられたようだ とにかく…ありがとう私の家族を守ってくれて」

 

「…気にするな、助けられるから助けただけだ」

 

「それよりもご飯できてますよ 貴方もエステルもレイ君も早く食べましょう!」

 

その後父親のカシウス・ブライトと共に食卓を囲み談話していた その中でリーベルは帝国に講和条約を結ぶ事が決定し一次的に帰還が許されたのだという。

 

ならば 明日の朝旅立とう、そして最初にこの国、人を見て回ろう

 

その事を食事が終わり話したらレナは悲しそうな顔をしながら「…そう」とだけいい エステルは泣きながら「行っちゃやだよ」と俺の足にしがみ付きながら涙を流し、訴えかけてきた。

 

「…エステル」

 

エステルの顔の高さまでしゃがみ涙を指で拭き取った

 

「なにも一生の別れではない、またいつか必ず会いに来る」

 

「!本当に‼︎」

 

「あぁ 約束しよう」

 

エステルは泣き止み小指を出し指切りしようと言ってきた

 

「「指切拳万〜、嘘ついたら針千本呑〜ます 指きった!」」

 

「絶対だよ!」

 

エステルはその後疲れて眠ったので俺がエステルをベッドまで運び居間に戻ろうとするとカシウスとレナが座っていた。

 

「ん…あレイ君 とりあえず座ってくれないか?」

 

カシウスに椅子を引かれたのでとりあえずそこに座った。

 

「改めてお礼を言うよ レナとエステルを助けてくれて…ありがとう」

 

深くお辞儀をし続いてレナも頭を下げた。

 

「…気にするな、先ほども言ったが助ける事が出来たから助けただけだ」

 

頭を上げカシウスは真剣な表情になり観察する様な目になり問いただした

 

「んで、君の事はレナから少し聞いたよ なんでも異世界から来たとか」

 

「………別に信じなくてもいい、普通そんな事言われても頭がおかしいとしか考えられないからな」

 

普通そうだろう…異世界から来ましたなんて言われても誰が信じるか

 

「…いや 何というか君の雰囲気やオーラがこの世界の物とはかけ離れていて何か違う!そう思えてね、だから私は信じるよ!」

 

…先ほどまで俺を観察するような目をやめ元の表情に戻った。

 

「…それより 君はどんな人生を歩んできたんだ、君の目を見ると悲しそうな目をしているのだが…いや差し支えない程度で構わないのだが」

 

 

 

「………分かった」

 

俺は今まで過ごして来た軌跡を二人に話した。

元の世界は戦争で地獄の荒野に成り果て暴力が支配していたた事

南斗六聖拳の一人であり、己の星の宿命に生きてきた事

両親は留守中に胸に七つの傷の男に殺され妹を連れ去った事

その男を探し殺す為、世を呪い時代を憎んで、人の心を捨て修羅に落ち泥をすすってまで生きてきた事

そして妹と再開し乱世の世の中を救うだろう強敵と最愛の女と出会い愛を教えて貰い、修羅から抜け出す事になった事。

俺は全てを語った。

「……最愛の女の為に戦いそして、強敵であり友である男に全てを託し俺は死んだはずだったが、しかし気がついたらロレントの森の中いた…まぁこんなところだ」

 

部屋一面が静寂に包まれた、カシウスとレナはこの青年が辿ってきた軌跡があまりに残酷で無情で救いようがなく、青年の世界に悲しみと憤りを覚えた。

 

「…そんな…そんな世界の中で貴方見たいな子が…そんな………」

 

レナは自分の事の様に悲しんでいた。

 

カシウスは終始難しい顔をし「…辛かっただろうに」それだけつぶやいた。

 

「それでレイ君、君はこれから旅をするそうだが、その宿命とやらのためなのかい?」

 

「あぁ、せっかく拾った命だ宿命に生きるのも悪くはない、何よりあいつは向こうで平和を掴もうとしている、俺もこの地で人助けでもしながら旅をするよ…」

 

「…そうか なら私と共に遊撃士にならないか?」

 

「あなた!?」

 

レナは驚き椅子から立ち上がった

 

「レナ、私は軍をやめて遊撃士になろうと思う!、軍では守ることが出来ないものがあるということが…今回身にしみたよ…」

 

夫の揺るがないだろう決意にレナは微笑みながら頷くだけだった。

 

「あなたがそうゆうのでしたら私はそれに従い支えるだけですから」

 

「そうか…ありがとうレナ、レイ君どうだ?共に遊撃士としてやってはいかないか? 遊撃士の理念と一致しているだろうし、その拳法を生かす事も出来るだろう」

 

確かにそうだろう、俺のやりたい事が出来る仕事ではあるが

 

「…せっかくの誘いすまないが、断らせてもらう」

 

「…どうしてだい?」

 

「…色んな所を人を見て回ってみたいんだこの足でこの目で、組織に入ったら中々行きたい所にも行けなくなるだろうし、何より組織に入ったらその組織の中での身分に囚われるかもしれん、……それにそうゆう硬苦しいのは省に合わないんだ、だから済まないせっかくの誘いだが」

 

それに、今までもそうしてきたのだ、このスタイルだけは譲ることができなかった。

 

「……そうか、いやそうゆう考えもあるか、済まないお節介だったな」

 

「せっかくの誘いなのに済まない 、理解に感謝する」

 

「ところで旅をするのにミラはセピアを売り資金にするからいいとして、関所はどうするんだい?」

 

「……関所?」

 

初めて出てきた単語に戸惑いを隠せなかった。

 

「その様子だと関所の事を知らないようだね、…分かった私が何とかしよう、ただ二つほど君に頼みたい事があるんだ」

 

カシウスは微笑みながら提案してきたのだった。

 

 

 




感想、誤字脱字がありましたら言って下さい
この作品のなかで宿敵と書いてありますが 宿敵=ともと訳して下さい あといくつかこれから世紀末的表現が多々あるかも知れませんが、その度に紹介していきます。

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