爆音が轟き、教団内部は慌ただしくなっていた。
「何事だ!」
「大変です!遊撃士の奴らが!」
「なっ!ここなら安全な筈が!?」
次の瞬間、扉が前に蹴り飛ばされ、四人の男が侵入してきた。
「遊撃士協会だ!おとなしくしろ!」
親父が一喝すると、白衣を着た男達は苦虫を噛み潰した様な顔をしおとなしくなった。
「クルツ!ここを頼む!レイ、ジン私に続け‼︎」
親父に続いて奥へと進んで行った。
先へ進むと広い場所に出る事ができた。
白衣を着た男と裕福そうな男達が数名居た。
豚どもが!
「くそ!エイドスに毒された犬共が…グワ」
親父が言い終わるのを待たずに棒術で制圧した、が!
「危ねえ、親父!」
親父の死角から放たれた導力銃の弾丸を、俺は切り裂き軌道を変えた。
「なっ!」
撃った本人はそれが信じられないらしく、固まってしまったが、俺はすぐさま銃を持っていた腕を切断した。
「ぐわわわ〜〜〜!」
男は自分のない筈の腕を抱え、地面に蹲った。
「ふう、すまんなレイ…ジンここを頼む、レイよ私と共に奥へと行くぞ!」
「ああ!」
更に親父と進んで行くと、幾つもの牢屋があり、子供が居るのかと確認すると、最悪の事態が目の前に起こっていた。
「「!!」」
目の前には、既に子供ではなく、"血と肉塊"に変わってしまっていた子供達であった。
すぐさま、生存者がいないか二手に分かれ捜索する事になったが、…一人も息をしている者は存在しなかった。
「悪魔共が!」
すると、一人の白衣を着た初老の男がコツコツと足音を立ててやってきた。
「どうかな?空の女神エイドスに毒された者よ、可哀想だとは思うが、高みへと導く尊い犠牲、そう!未来への礎となったのだ、それは素晴らしい事ではないかい?」
この外道共、…アミバですらここまではしないだろう。
もう、話をすることはない。
「人の皮を被った悪魔め、…許さね…」
この瞬間、俺は飢えた狼に戻った。
「てめえらの血は何色だ‼︎」
「ふむ…、やはり理解出来ないようだな、仕方が無い」
白衣の男は懐から注射器を出し、自分の首に刺した。
「ううっ」
すると、そこには白衣を突き破り出てきた悪魔とも言える存在が目の前に出現した。
「フゥ、スバラシイ コレガDノキセキカ!」
「…遺言はそれだけか?ならば死ね‼︎」
「南斗水鳥拳究極奥義‼︎断己相殺拳‼︎」
俺は飛び上がり男だった物の喉を貫こうとした、だが!
「フフフ、ハッハッハ…ソンナモノツウヨウセン」
跳ね返された、
しかし俺表情を変えずに、元の場所に戻り、一言だけ添えた。
「まだ気がつかないのか?
お 前 は も う 死 ん で い る 」
この場でふさわしいと言えば、宿敵のこの言葉だろう。
「ナッ!ナニ!…アッアアーーーー」
その瞬間喉元から亀裂が走り、身体中を切り裂いた。
「…フン、お前らごときに南斗水鳥拳の前では敵ではない」
その場を後にすると、扉があり開いてみると、裕福そうな豚共が数人隠れていた。
「た、頼む!助けてくれ!」
「金か!金ならいくらでも払う!だから」
「貴様!この私を誰だと思っている!私は帝国で…」
うるさい豚共が鳴いているが耳を貸さずに、俺は切り刻んだ。
豚共と共に子供達の亡骸があり、痣の跡や白の白濁液が幾つか目立っていた。
「………」
カーテンから気配がしたので破り捨てると、もう一匹豚がいたようだ。
「‼︎ 許してくれ!私は始めて今日ここに来たのだ!こんな場所とは知らずに!…そうだ!私も被害者だ」
………ここまで来て被害者ズラするとは、豚が!
「悪いな、豚の鳴き声は聞こえないな」
「そんな、あっあ…」
俺は何も言わずにその豚を切り裂いた。
「…悪党に墓標は要らない…か、…ケン」
部屋には子供達の亡骸と豚共だった物しか残らなかった。
レイの名言がでてきましたね!この場でふさわしいと思いましたので使わさせて頂きました。
断己相殺拳は本来、両手で挟みこむように相手の咽喉元を突く技らしいのですが、あのケンシロウの名言を言わせたかったため、オリジナル要素を加えました。
(✳︎北斗ファンの皆様すいません)