翌朝、日の出と共に俺は起床した。
昨日驚いた事だが、俺の部屋が出来ていたのだ。
親父曰く物置を改造し、俺がいつでも帰って来てもいいようにと、俺の部屋を作ってくれたらしい。
俺は顔を洗うため階段を降りると、すでに母さんが起きていたようだった。
「あらおはようレイ、顔を洗ってきなさい」
「あぁ、そうさせてもらうよ」
顔を洗っている間に、エステルと親父が起きてきたようだ、しかしエステルはたしか朝に弱いはずだが?
それを聞いてみると「レイ兄の見送りのため!」だと。
その後、朝食を食べ終え俺と親父はロレントの空港に向った、見送りに母さんとエステルが気をつけてと言ってきたが、「大丈夫だ!」これだけ言い残し、親父と共に向った。
◇◆◇◆
空港から共和国のアルタイユ市に夕方頃に付いた。
始めてリベールから他国に渡ったのだが、…事件のせいで大分人が少ないようだ、共和国は特に酷いと聞いていたが、ここまで露骨にいないとはな。
俺と親父は予約していた宿泊施設に移動し、親父は武具などの最終整備をしていた。
すると、コンコンとドアが鳴り一人の体格のいい男が入ってきた。
「旦那!お久しぶりです」
「おお、ジンか!」
……恐らくだがこのジンと言う男相当できるだろう、ラオウやケン達と比べるのは酷だが、この世界では相当強いだろう、足運び一つとっても相当な達人だというのが分かる。
「ところで、旦那と一緒にいる処を見ると、この男が噂のレイですか?」
ジンは俺に目を向けた。
「ああそうだ、こいつが私の養子ではあるが息子のレイだ」
「…ほう」
ジンはマジマジと観察するように俺を見てきた。
「…どうした?」
「んっ、いやすまない、なにお前さん相当な拳法の使い手だな」
「…なぜそう思う?」
「申し遅れた、俺はカルバードの遊撃士のジン・ヴァセックと言う、俺はこれでも泰斗流と言う拳法家の端くれだ、纏っている闘気ですぐ分かるよ、お前さん相当な拳法の達人だろ、どこの流派なんだい?」
流派か、言っても絶対に分からんだろうな。
「南斗聖拳の南斗水鳥拳の伝承者だ」
「…南斗聖拳?か…すまんな聞いたことが無いな、それにしても伝承者か…」
それはそうだろう、あったら逆に困る。
「俺の故郷はゼムリア大陸ではないからな、故郷の流派だから知らないのも無理はない」
「うむ、そうか いや世界は広いな!」
どうやらジンも明日の殲滅作戦に参戦し、挨拶に来たらしい。
「では旦那、そろそろお暇させてもらうとします、レイもまた会おう」
「ああ、またな」
扉を閉め、部屋を後にした。
俺たちは朝早いので早めの夕食をとり、その日はすぐに寝ることになった。
翌朝、俺らは最後のミーティングをしている最中、不愉快な視線を感じながらも俺は無視し、ミーティングを終え教団の裏の本部とも言えるロッジ、聖域と呼ばれる場所を目指していた。
制圧するメンバーは、俺と親父とクルツあと、昨日のジンが参戦することになった。
親父が指揮をとり、一気に制圧する作戦になった。
「…クルツ、ジン、レイよ準備はいいか!?」
「「「ああ!」」」
では!これより殲滅作戦を決行する!!
長い一日が始まった。
感想など、お待ちしております。
今回出た聖域とは、オリジナル拠点です。
……ゴールデンウイークなのにバイト忙しい。
・゜・(ノД`)・゜・。