波旬とまりぃ書いてるあたり辛すぎて泣けた。
――ある日、気が付いた時から不快だった
黄昏の女神が全ての命を慈しみ、幸せを願う世界。
――何かが俺に触っている。常に離れることなくへばりついてなくならない
その理は『輪廻転生』。それまでの神と違い、強制せず、ただすべてを受け入れる。
――なんだこれは。身体が重い。動きにくいぞ消えてなくなれ
黄昏以前の神は自身の
しかしその例外たる女神は、それが覇道神であっても抱きしめる。ゆえにその
――俺はただ、一人になりたい。俺は俺で満ちているから、俺以外のものは要らない
彼女は自身の守護者として3柱の覇道神を抱えた。彼女と相思相愛にある『刹那』はもとより、先代の『天』、そして黄昏の輝きを認めた『獣』さえも。
けれど敗れた。その黄昏は砕かれた。
彼女は抱きしめたがりだった。それが覇道神であっても、例え
ゆえに踏みにじられた。女神の抱擁を「囲む」とさえ称した、あの狂天狗に。
――滅尽滅相ォォォォオオオオ!!!!!!
天が変わる。覇道の重み、座の意味を知らぬ
そうして出来るのは、滅尽滅相の世界。唯我の渇望が流れ出す『大欲界天狗道』。
――ああ、これでようやく俺は一人になれる
究極の自愛症にして自閉症の神が、ここに嗤う。自身を囲んでいたあの女を殺したことで、自分に触れている者がいなくなったと。ついに他人なんかを認識しなくてすむと。
けれど座の覇道神が交代すれば、起きるのは当然世界中に存在する魂の譲渡である。しかし全てを見通す
自分が
けれど世界中の魂が唯我の念を持つようになったのは事実。
黄金は八つ裂きに、水銀は跡形もなく消え去り、黄昏も砕かれた。1柱の神に3柱の神が敗れ去るという事実は、その邪神の強大さを端的に示しているだろう。
だがそれで終わりか?1度負けたらそれで全て諦めなければならないのか?世界が、共食いを行うことで波旬というただ一点に収束するのを黙って見ていろと?
愛する人を失い、座から追放され、憤死しかねないほどの絶叫をあげながらも彼はその理を展開する。自らおぞましいと、弾劾し封じていた停止の
今、ここに、無間神無月が現れる。刹那を奪う簒奪者に対して、決してそれを許しはしないとありったけの怒りをこめて。表層では怒りを武装し、しかし深層では波旬はもとより自分のような邪神が座をとらないよう、新世界への祈りをかかげて。
それこそが彼の、永遠の刹那が女神に捧げる愛。何も見えなくとも、思い出せなくとも、ただ彼女を愛していると。
幾千年もの年月、彼は紡ぎ続ける。――時よ止まれ、君は誰よりも美しいから。
その憎悪の果てに彼の夢は叶う。黄昏にも劣らぬ新世界の輝きを、曙光によって世界が満たされる。
かくして全ての命の恩人こと、永遠の刹那は世界より消える。されどそれは負けにあらず。
また彼は曙光によって新生することとなるが、座が統べる多元宇宙に対する抑止力として生まれた箱庭に『伝承』として生まれる。『第六天の理完成を数千年防ぎ続けた』という功績でもって。
これはそんな箱庭で語られる物語。ありきたりの日常が描かれるが、なにせ役者が良い。その物語はきっと面白くなる。
ではさっそくその箱庭を覗いてみよう。現在の彼らは……
◆◇
「最近、女神マルグリットに避けられているようなんだが、どうしたらいいと思うかね白夜叉よ。」
「いいからおんし帰れ。」
女神の跡をつけまわす
設定はのちほど。
それとAmantes,amentesは玲愛√ですが、まあマリィ√でも渇望は変わらんし、いいかと思ったので。
4/21
新世界へ――語れ超越の物語
に修正