ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物 作:ラルク・シェル
ある日。
殺せんせーは自動販売機で、あるジュースを見つめる。
「ゼリーソーダ・アズキ味・・・・・・・・・・どんな味でしょう?」
なんども見つめて財布の貯金も確認した。
ちなみに殺せんせーの全財産は310円で、自販機で売られているそのジュースは120円である。
[・・・・・今月ピンチですし、諦めましょうかな?]
その場を離れようとしたけど、やっぱり気になって引き返してしまう。
「うう・・・・・・・・・・なんか、どうしても気になりますね!」
殺せんせーはしばらく自動販売機を眺め続けてしまい。
だが、突然誰かが近づいて来たようなので、殺せんーはすぐに身を隠した。
普通だったら隠れずに、簡単な変装で済むのだが、近づいてくるのはヒーローであった。
「良いか?ヒーローは何事も目立たなければならない。分かってるよな?」
「はぁ・・・・・・・・・・」
サンバとラテンを合わせたド派手なタイツ衣装のB級ヒーロー・スーパースターTと、同じく浮世絵と歌舞伎をモチーフにしたマスクとスーツのC級ヒーロー・カブキサイクロン。
どちらも派手な格好をしていた。
「先輩、やっぱり僕なんか、ヒーローには向いてないと思います・・・・・・・・・・」
「なに言ってんだよ!生まれ変わりたいって言ってきたのはお前なんだぞ!高校でも先輩である俺が指導してんだから、もう少し自信を持てよ!」
「・・・・・・・・・・はい」
「とりあえず、ジュースでも奢ってやるから、元気出せよ」
「ありがとうございます」
2人はさっそく自販機で飲み物を買って、カブキサイクロンはオレンジジュースで、スーパースターTはゼリーソーダ・アズキ味にした。
「先輩・・・・・・・・・・前から思ってたんですけど、美味しいんですか?」
「慣れると癖になるんだぜ♪」
スーパースターTはゼリーが解れるように、よく振って飲んだ。
[・・・・・・・・・・やっぱり今回は、諦めるとしましょう]
殺せんせーはこの場から去った。
[しかし・・・・・・・・・・ちょっと飲んでみたかったでしたね]
殺せんせーが町を歩いてると、なにやら騒ぎが起きてた。
気になったのでつい行って見ると、そこは銀行だった。
「あの?何か?」
「えっ!あ・・・・・・・・・・じつはあの銀行に、強盗団・ハイエナが乱入してんだ!」
通行人が殺せんせーに驚くけど、それでもこの状況を話した。
ちなみに銀行の内部では
「おらぁ!さっさと金を用意しろ!!」
強盗団・ハイエナのリーダー、大キバが数人の手下を率いていた。
銀行員は、しかたなく大キバの指示に従ってしまうが。
「「待て!!」」
「あぁ?」
「貴様らはこの俺、スーパースターTと!」
「拙者、カブキサイクロンが相手をするでござる!」
スーパースターTとカブキサイクロンが現れた。
それからカブキサイクロンは、こういう出動の時にキャラを作っていた。
「あっ!B級のスーパースターTだ!」
「カブキサイクロンもいるぞ!」
周りの客と銀行員は歓声の声を上げる。
「やれ!」
「「「「おぅ!」」」」
大キバが手下に命令して、2人に襲い掛かった。
「行くぞ!」
「了解!」
最初に飛び出したスーパースターTは、まるでダンスを踊るかのように、避けてパンチやキックなどの技を決めて、さらに背中に背負った2つのブーメランを投げて、一気に5人を倒した。
カブキサイクロンも手裏剣で攻撃し、素早く華麗な武術で倒していくけども。
「ぐわっ!」
「カブキ!?」
するとカブキサイクロンは、身体にまるでなにかに噛まれた痕を残してやられ、大キバはいつのまにか両腕に、ハイエナの顎とキバをモチーフにした、グローブを装着した。
「よくも後輩を!」
スーパースターTはブーメランを剣のようにして攻撃してきたが、大キバのグローブで両方噛み砕いてしまい。そのままぶん殴られて吹っ飛んでしまう。
「けっ!たががB級に上がっただけで、俺に勝てるかよ!」
のびてる2人に自慢しながら蹴り付ける。
「さてと、さっさと金を!」
振り返ると手下の1人が倒れて、目の前には。
「ヌフフフフフ!」
覆面レスラー姿の殺せんせーが立っていた。
「なんだお前は!?」
「覆面教師です。今すぐ降参しなさい!」
「お前もヒーローの仲間かよ!テメェら!さっさとコイツも・・・・・・・・・・」
後ろを向くと手下が全員丸坊主になってのびてた。
「なっ!なに!?」
「さて、最後はアナタだけですよ」
殺せんせーが近づいてくるので、すぐにグローブで攻撃した。
「ん・・・・・・・・あれっ!」
だが、いつのまにか両腕のグローブが、野球のグローブに変わっていて
「さぁ、終わりですよ!」
「うわぁぁぁぁ!!」
そして大キバも丸坊主になって気絶してしまう。
「ではみなさん、どこかで会いましょう!」
殺せんせーはこの場から去った。
そしてしばらくすると、警察が来て強盗団・ハイエナを全員逮捕し、スーパースターTとカブキサイクロンの手柄という形になった。
そして次の日。
殺せんせーはいつものようにE組の部屋に入る。
「みなさん、おはようございっ、にゅああああああ!?カルマくん、その手にしてあるものは!?」
赤羽が持っているのは、昨日殺せんせーが飲みたがっていた、ゼリーソーダ・アズキ味のジュースであった。
「面白そうだから買ったんだけど、飲みたいの?」
赤羽の言葉に、殺せんせーは首を縦に振って返事する。
「じゃあ、110円♪」
「え?お金・・・・・・・・取るんですか?」
「当たり前でしょ?10円はおまけしてあるけど?」
赤羽が取引してきたので、殺せんせーが真剣に悩んだ結果。
「私には教師のけじめがありますが・・・・・・・・・・買います!」
そして赤羽に110円を払って、ゼリーソーダ・アズキ味をよく振って、そのまま一気に味わいながら飲んだ。
「殺せんせー、一応聞くけど味は?」
渚が殺せんせーに感想を聞いてみると。
「・・・・・・・・不味いですね」
「まぁ、そんなもんだよね」
期待はずれの味に殺せんせーはがったりする。
今回登場したオリキャラヒーローのスーパースターTとカブキサイクロンのモデルは、知ってたり気づいてると思いますけど、とってもラッキーマンのスーパースターマンと、TIGER&BUNNYの折り紙サイクロンです。