ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物 作:ラルク・シェル
E組チームがそれぞれバトルやっている頃、他のルートを進んでいたヒーローもピンチを迎えようとしていた。
それは豚神がいつも持ち歩ているお菓子を食べ歩いていると、後ろに気配を感じ振り向いた途端。巨大な口が特徴の災害レベル・竜の怪人、大口に丸飲みにされた。だが、しばらくすると大口は豚神を吐き出してしまう。
そしてすぐに豚神は立ち上がって一度距離をとり
「お前…ちょっと僕と似ているな?」
観察しながらもそのまま両者は激しく噛み合いして戦った。
その頃、アマイマスクもさっきのメガミメガネを倒してから長い通路を進んでいた。
[あの女怪人を潰してから、生き物の気配を感じない…どっかに隠れたのか?]
警戒しながらも歩いていくと、その先から猛スピードで走ってくる何かがやってきてた。すぐに構えた瞬間、アマイマスクはその敵を見た途端。突然力が抜け始めて、さらに突っ込んできた敵の攻撃を食らって吹っ飛んでしまう。起き上がりながらもその敵の姿で震えていた。
「ぐぎゃぎゃぎゃぎゃ!どうしたんだクソハンサム野郎?俺の力に怖がってるか?」
それはなんとも不細工な顔立ちをした災害レベル・竜の怪人、ブサイク大総統。これをブサモンという不細工という事で怪人化した存在なのだ。
じつはアマイマスクにはブサモンを見ると体が震えて、どうしても動きが鈍ってしまうという弱点を持っていた。
[最悪だ…これじゃあ僕の普段の実力が発揮できない!]
「もっと見せてやるよ…不細工の底力って奴を!」
ブサイク大総統がアマイマスクに襲い掛かって来た。
それからフィニックス男を倒した童帝はタブレットで、基地内部を引き続き調べながらも進んでいた。
「う~~~ん。思った通り妨害電波が発生していたとはね」
妨害電波の存在に気づいた童帝だったが、とりあえずタブレットを万能ランドセルに入れて進むことにした。すると倒れている3人を見つける。
「ちょっと、大丈夫?!」
すぐ3人に駆け寄る童帝。そして倒れているのがイアイアンとオカマイタチとブシドリルで、さっき倒した魔ロン毛以上にボロボロにやられていた。
「A級上位でアトミックの弟子の3人がやられるなんて…一体どんな敵が…はっ!?」
すると後ろに強い殺気を感じたので振り向いた。そこに現れた怪人を見て言葉を失ってしまう。
[まさか…3人共この怪人にやられたの!どう見ても、どう見ても……雑魚キャラみたいなのに!?]
童帝が驚くのも無理がない。なぜならその怪人は青いドロドロのスライム状で間抜けそうな目とタラコ唇の災害レベル・竜の怪人、ドロドロ天然水。するとドロドロ天然水は童帝目がけて、自分の体のスライムを弾丸のように猛スピードで飛ばした。
「うわっ!?」
なんとか避けたが後ろの壁に穴が開いた。
[見た目に反して、なんてパワーだ!?]
この威力に改めて危険だと童帝は確信した。
それから金属バットがボロボロの体を少し引きずるようにして進んで行く。
「クソ…思ったよりダメージが激しい…だが、何事も気合いだ!!」
なんとか力を振り絞りながらも先に進んで行くと、丁度角の辺りで怪堂と出くわす。
「「はっ!?」」
2人はそれぞれ拳と金属バットを振りかざして当時に殴りかかった。すると強烈な火花と衝撃波が起きて、一度ある程度の距離まで離れた。
「テメェがヒーロー狩りをしている怪堂か?なんだか写真で見たのとだいぶ違うな?」
「そういうお前は金属バットか?まさかここで2人もS級と出会えるなんて」
「2人もS級と…テメェまさか!」
「そうだよ。ここに来る前にぷりぷりプリズナーを潰したところさ…はっきり言って激弱だったな」
バカにするかように笑う怪堂。すると金属バットは一度気を落ち着かせるかのように、静かに深呼吸をするとまた自分の顔面に金属バットを打ち込んだ。
「ん?」
「テメェ、絶対俺がぶっ潰す!」
「来て見なよ」
こうして金属バットと怪堂の戦いが始まった。
その頃、カエデは未だになにも無い部屋で監禁されていた。
[どうしようこれから…もしかして殺せんせーやサイタマさんが助けに来ているかな?]
心配するカエデだったが、その時シザーガールが部屋に入ってきた。
「うふふふふふ、アンタに面白い情報を教えてあげる」
「え?」
どうせろくでもない事だと分かっているが、ここは仕方なく黙ってシザーガールの話を聞くカエデだった。
「どうやらヒーロー協会とアンタのお仲間が救出に来たみたいだけど、時間の問題ね」
「時間の問題って…まさか!!」
「そうさ、奴らはもうすぐ全滅、皆殺しになるって訳さ♪これで上位ヒーロー共が死ねば、ヒーロー協会は壊滅。我が怪人連合の天下となる!!」
まるで子供みたいに大はしゃぎで笑い狂うシザーガール。ただカエデも、打って変わって冷静になっていた。
「そうなんだ…皆殺しね」
その時、カエデが普段とは違った目でシザーガールを睨んだ。
「なんだその目は?貴様この状況を分かっているのか!」
両手のハサミを構えるシザーガール。だけど、いきなりカエデが立ち上がると縛った筈の縄が切れていた。
「ここなら誰も見てないし…アナタに見られても、大丈夫だし」
「なに?」
「だって、今ここでアナタは死ぬからね」
まるで今までのが全て演技だったのかという感じに、カエデはまるで別人のように不気味に微笑む。少し怯えたのかシザーガールはつい何歩か後ろに下がったが、カエデは獲物を追うかのように近づいていく。
「全然動かしてないから、頭が痛くて痛くて…辛かったの!」
するとカエデのうなじから、どす黒い触手のようなものが出てきた。それはまるで殺せんせーのと同じ物だった。
「貴様…それはっ!」
「うふふふふふふふ…じゃあね♪」
カエデはさらに不気味な笑顔になると、そのまま触手がシザーガールに襲い掛かった。
しばらくするとカエデはいつも通りの目で部屋からこっそりと出た。すると後ろから聞き覚えの声がした。
「カエデ!」
「渚!それにキングさん!?」
それは渚とキングのD班だった。
「2人共、助けに来てくれたんだね!」
「当然だよ。大切な仲間なんだから」
カエデは渚とキングに抱き着いてきた。この様子に渚は安心する。
「無事でなによりだよ。酷い事は?」
「心配しなくて大丈夫だから。ところで他のみんなは?」
「別々に進んで行ったけど、妨害電波が出ていて」
妨害電波の影響で他のチームと連絡が取れなくて困っていた。
「でも、無事だったし一度脱出するしかないな?」
「そうだね。まず入り口近くに戻って、もしいかったら探しに行こう」
「うん、他の怪人が来る前に」
さっそく3人は一度入り口近くまで脱出しようとこの場から離れた。そして部屋に残されていたのは、ズタズタにされたシザーガールの死体だった。
大口とドロドロ天然水はハグキとエビル天然水がモデルになります。そしてここでカエデが自分に移植した触手で怪人を倒しました。元々殺せんせーを殺す為でしたけど、E組には見てなかったので使用しました。