ワンパンマン&暗殺教室 一撃男VS超生物   作:ラルク・シェル

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今回はE組と本校での、出来事を分けてやります。


かつらと放送部

4日目。

今日から午前と午後に分かれての授業となった。

サイタマとジェノスがE組に来たら。

 

「よう!御2人さん♪」

 

教室は言った途端いきなり菅谷創介が、ダンボールを持って出迎えてくれた。

 

「なに、そのダンボール?」

「ふふふふふふ。これはね?」

 

ダンボールを開けると、そこには色んな種類のかつらが入っていた。

 

「これ全部、菅谷くんが作ったんだね?」

「ああ!サイタマさんにプレゼントしようと思ってな♪」

 

どうやら菅谷がサイタマの為にかつらを作って用意してくれた。

 

「ちょっと菅谷くん、先生用のは無いんですか?」

「いや、なんで先生用を用意しなきゃいけないんだよ?」

「だって……この前、私の変装グッズ用意してたじゃないですか?」

「あれはついで!本当は俺達で使う筈だったんだ!」

 

菅谷は呆れながら言い返した。

実際こっそりと変装道具を用意したけど、殺せんせーに気づかれたらしい。

 

「へ~~~たくさんあるな?」

「だろだろ!だから、この中でアンタに似合いそうなのはどれか決めようぜ♪」

「面白そうだな!」

 

さっそく試着会を始めた。

 

「最初はこれだ!」

 

最初のかつらは少しアトム風の髪型であった。

 

「……これのテーマは?」

「えっと……原作者というより、作画者繋がりかな?」

 

適当に説明するけど、本人は気に入っていなかった。

 

「次は、これだ!!」

 

今度のかつらは逆三角の髪飾り着きの、前と後ろが黒で中心が金髪であった。

 

「これは?」

「原作者繋がり!!」

 

だがこれも気に入っていない。

 

「じゃあ、なんか死んだ魚の目してるからこれは?」

 

今度のは銀色パーマのかつら。

 

「これって、銀ちゃんだね?」

「ああ、だったら!インパクトを出して」

 

金髪アフロにサングラス着き。

 

「俺の原形とどめてねぇよ……」

「そうだな。じゃあ!」

 

角とゴーグル着きのキャップ。

 

「最早、かつらじゃねぇよ」

「ええっと……これは?」

 

さして最後はキン肉マン風のかつら。

 

「お前、遊んでるだろ?」

「うん…少し……」

「もういいよ。なんか余計空しいから」

「たしかに・・・・・・・」

 

2人と周りの空気が重くなってしまった。

 

「じゃあ!もしサイタマさんの髪があった頃の写真があったら、俺作って来てやるよ!」

「そうか、じゃあもし見つけたら頼むわ」

 

そんな約束をするけど、殺せんせーが勝手にかつらを被っていた。

 

「んで、なに被ってんだよ?」

「いやだって、なんか勿体無いですから…私が貰っても?」

「ダメに決まってんだろ?」

「うううう……勿体無いですね」

 

納得しないままかつらを片付けて、そのままホームルームを開始した。

それから体育の時間になると、今度はジェノスと烏間の模擬戦をしていた。

ちなみに烏間は対先生ナイフとエアガンを装備している。

 

「ハッ!とっ!」

「おっと!」

 

2人の勝負はかなり真剣なもので、何回もナイフで攻撃するので、ジェノスも避けたりする。

だがそれでも烏間は隙を見逃さずに攻撃を続ける。

 

「さすが、ジェノスさんだね……烏間先生と互角だなんて」

「いやむしろ、やっぱり烏間先生が凄いって事だよね!?」

 

模擬戦を見ているE組は、改めてジェノスに評価する。

だけどサイタマはつまらなそうに、横になっていた。

 

「それにしても、烏間先生とジェノスさんのコンビって、なんか良いかも!!」

「不破さん……」

「やれやれ」

 

不破優月は2人のカップリングを考えて、カエデや神崎有希子は呆れてしまう。

 

「はっ!」

「うわっ!!」

 

そして烏間の隙をついて、地面に叩きつける事で、見事ジェノスが勝利した。

 

「大丈夫だったか?」

「いや、心配無用」

「がんばったな、ジェノス♪」

 

なんとか烏間は起き上がって、2人に近づいたサイタマはジェノスを褒める。

 

「本当に生でヒーローの戦いが見られるなんて、信じられないな」

「でも烏間先生は、やっぱりヒーローでもやっていけそうだな?」

「なんか……私の人気が取られそうな気が」

 

砂場でローマのコロッセオを完成させた殺せんせーは、思わず嫉妬してるが周りは気づいていなかった。

そして昼休みになる前に、2人は本校に着いて、約束とおりに昼の放送に出演した。

 

「今日はスペシャルゲストの、ジェノスさんとサイタマさんに来てくれました!」

「どうも!」

「よっ!」

 

と放送部の部長である荒木が2人を紹介する。

 

「さて、せっかくですので御2人には、我が校について説明をいたします」

 

はりきって学校の説明をし始める。

もちろんE組の侮辱も忘れずに話し続けた。

だけど

 

「長い!」

「えっ?」

「だから学校の説明が長いって!俺達には関係ないだろ?!」

「先生は長い話を好まん!20文字以内に纏めろ!」

 

そんな2人に荒木は話を詰まらせてしまう。

 

「え……たっ、たしかにそうでしたね!ちょっと長すぎでしたね」

 

なんとか切り替えて再開する。

 

「で、では!御2人は、椚ヶ丘学園をどう思いますか!!」

「はい!やはり全ての教科において、レベルの違いが全く感じますね。部活にしても同じ事。そして生徒達は、E組に落ちないようにと努力してるのが分かる」

「当然ですよ!E組に落ちたら、なにもかも終わりですから♪」

 

荒木は生き生きとE組をバカにし始める。

 

「あの……」

「はい!サイタマさん、なにか質問でも?」

「腹が減ったんで、もう食堂行ってもいいですか?」

「え?」

 

そしてサイタマとジェノス以外の、放送室と格教室の全員が、静けさと重い空気に包まれた。

 

「…じゃあ、今日はこれで終了いたします」

 

こうして放送の時間は予定よりも短く終了となって、サイタマとジェノスは食堂に向かった。

 

「お帰り、どうだった?」

 

学秀は疲れきって戻った荒木に尋ねた。

 

「なんか、サイタマさんが大変でした」

「そうかそうか、とりあえずゆっくり休んだ方がいいね」

 

その後の授業でも、サイタマが居眠りをしまくったのであった。




菅谷お手製かつらの内、2つは小早川瀬那と脳噛ネウロです。

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