ハイスクールD×D 転生する骸殻能力者   作:リバードラゴン

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2015/8/12 追記&修正


旧校舎のディアボロス
紅との出会い


「うぅ…。ここは…?」

 

目を覚ましたルドガーは、自分の周りを見渡した。

 

「何故…、俺は生きているんだ?ここはエレンピオスでもリーゼ・マクシアでも無いようだが…。」

 

ルドガーは何故自分が生きているのか分から無かったが、ここは自分がいた世界では無いことは分かった。

 

「それにここは……家か?」

 

ルドガーは見知らぬ家のソファーの上で寝ていたようだ。ルドガーは取り敢えず自分の持ち物を確認した。

 

ーーー双剣 、ハンマー 、双銃 、アローサルオーブ

 

「……っ!時計が無い!?」

 

骸殻能力者の証でもある懐中時計が無くなっていることに気がついた。あの時計が無ければ骸殻には成れないのだが…。

 

「取り敢えず、一回外に出てみるか」

 

今は考えてても仕方がないので動いてみることにした。

 

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ーー

 

 

「っ!これは!?黒匣【ジン】が無い!?」

 

エレンピオスでは生活に絶対必要だった黒匣【ジン】が無いことに驚いた。リーゼ・マクシアの様に精霊の力を使っている気配も無いので、やはりここは自分のいた世界では無いと改めて実感した。

 

(これは…分子世界という訳でも無いようだし、やはり異世界……で、いいのだろうか…。)

 

一人で考えながら歩いていると、

 

「ん?ここは…。」

 

ルドガーの前にあったのは図書館だった。

 

「ここは……書庫か?」

 

【駒王図書館】と書かれた建物の前でルドガーは立ち止まった。

この世界の事を知るためにもルドガーは図書館の中に入っていった。

 

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ーー

 

 

数時間後……

 

 

 

「ふぅ…」

 

ルドガーは図書館を出た後、近くの公園で休んでいた。

ルドガーはこの数時間で見た本のことを頼りにこの世界のことを考えていた。

 

(まず、この世界には精霊が存在しない。)

 

この世界では精霊の力に頼らずに電気などの力を使い、生活していた。この事実にルドガーは驚いていた。エレンピオスでも電気は使っていたが主な動力は精霊を使った黒匣【ジン】だったのだ。

 

(次に、魔物【モンスター】と呼ばれるものも存在しない。)

 

この世界には人を襲う魔物【モンスター】もいないのだ。これが分かったときは少し疑問に思ったことがあった。

 

(魔物は存在しない筈なのに何故、邪な気配があるのだろうか?)

 

これは、借金を返すために魔物狩りしていたルドガーだからわかることだか、魔物とは違うが嫌な気配があることにルドガーは気がついていた。

 

(まぁ、今はいいか。)

 

取り敢えず、ここまで分かったはいいがもう夕暮れ時である。家をどうしようか迷っていたルドガーは、最初に自分が目覚めた家に行ってみることにした。

 

 

 

 

「失礼します」

 

 

気配からして誰も居ないことはわかるのだか、なんとなく良心が痛いので一声かけてから家のなかに入っていった。

 

家のなかに入ると奇妙な事に気がついた。

人の住んでいた形跡が全く無いのである。靴や私物は勿論、冷蔵庫の中身まで空なのである。

 

部屋の中を見学(物色)しているとリビングで凄い物を発見した。

 

「これは…。金か?」

 

引き出しの中に札束がぎっしり入っていたのである。図書館で見た為はっきりとは分からないがかなりの額である。

 

「これは俺が住んでもいいのだろうか?」

 

いきなり、この世界に飛ばされて一文無しであるルドガーからするととても魅力的な誘いであった。

そして、ルドガーはあまり悩まなかった。

「…ここに住もう」

 

やはり、ベッドの誘惑には勝てなかった。取り敢えずここに住むことを決めたルドガーは…

 

 

 

グーー……

 

 

まず、飯を食おうと決めた。

 

 

 

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ーー

 

 

 

料理を食べ終えたルドガーはベットの上で考えていた

 

「何で俺はこの世界に飛ばされたんだろうか…。もう、向こうの世界には戻れないんだろうか…」

 

ずっと考えていたが、答えは出ずその日は知らないうちに寝ていた。

 

 

 

 

 

 

次の日…

 

 

 

 

 

この日もルドガーは図書館にいた。

 

(う~ん。やはりこの気配の原因は分からないか。)

 

昨日から感じていた嫌な気配のことは本のなかには書いていなかった。

 

(もう、夕方か…。)

 

図書館から出たルドガーは家への道を歩いていた。

 

(っ!この気配は!)

 

突如感じた嫌な気配は近くの公園から発せられていた。

 

 

 

 

 

一誠side

 

 

 

 

一誠の人生で初めてできた彼女天野夕麻

 

彼女に告白され、初めてのデート

 

前々から練っていたプラン通りデートする一誠

 

夕麻の方もかなり楽しんでくれていたようだった

 

いつの間にか夕暮れになり、二人は公園に来ていた

 

「ねぇ、イッセーくん、私達の記念すべき初デートってことで、ひとつ私のお願い聞いてくれる?」

 

「な、何かな、お、お願いって」

 

夕麻は微笑みながらはっきりと言った

 

「死んでくれないかな」

 

「……え?それって……あれ、ゴメン、もう一度言ってくれない?なんか俺の耳変だわ」

 

聞きなおす一誠だが

 

「死んでくれないかな」

 

はっきりと、笑いながら言った

 

 

瞬間、夕麻の背中から黒い翼が生えた

 

 

バサバサと羽ばたくと黒い羽が宙を舞う

 

 

いままでのかわいらしい目が、冷たく見下すような目つきになった

 

 

 

「楽しかったわ、あなたと過ごしたわずかな日々、初々しい子供のままごとに付き合えた感じだった」

 

妖艶な声音で一誠を見下しながら言う夕麻

 

その手には光が結集し、槍のようなものになる

 

風きり音と共に槍が一誠目掛けて飛んでくる

 

 

思わず目をつぶる一誠だったが、いつまでたってもなんの感触も襲ってこない

 

「・・・あなた、何者?」

 

 

 

夕麻の声に目を開ける一誠

 

 

自分と夕麻の間に立っている一人の男

 

 

「あれ?魔物じゃない?人間じゃないみたいだけど…。」

 

 

白い髪と僅かな黒髪が印象的な青年が立っていた。

 

 

 

side end

 

 

「あれ?魔物じゃない?人間じゃないみたいだけど…。」

 

嫌な気配がした公園に入ってみると、一人の少年が少女に襲われていた。咄嗟に庇ったが、相手から黒い翼が生えていることに驚いた。

 

 

「バカな!!人間ごときが私の光の槍を受け止めるなんて!?」

 

相手が何か言っているが取り敢えず…

 

 

「君、大丈夫?」

 

 

「えっ?あっ、はい。」

 

 

唖然となりながらも少年は答えた

 

 

「だったら逃げた方がいいよ」

 

 

「えっ……でも」

 

 

「いいから早く「逃がすはず無いでしょうが!!」っと!」

 

 

紙一重でかわしていくルドガー

 

 

「っ!何故当たらない!!」

 

 

叫ぶ夕麻

 

 

「君の攻撃が遅いからだよ!」

 

 

一瞬で回り込んで相手に回し蹴りを叩き込んだ

 

 

「グッ!!」

 

 

かろうじて防御したが、吹き飛んで木に激突する女性

 

 

ぶつかった衝撃で木は真っ二つに折れた

 

 

腹を押さえ、よろめきながらなんとか立ち上がる女性

 

 

そして忌々しげにルドガーを見ながら、手には再び光の槍が握られていた

 

 

「いくら投げても俺には当たらないよ」

 

 

お構い無しに投げる夕麻。しかし全く別の方向に投げていた

 

「?何処に投げて…まさか!」

 

振り返った先には

 

 

「がはっ!!」

 

槍に腹を貫かれる少年の姿

 

 

「クソッ!!油断した!!」

 

 

再び夕麻の方を見るがすでにその姿はすでになかった

 

 

少年の元に駆け寄るルドガー

 

 

「おい!!大丈夫か!!」

 

 

大量の出血に、これはもう助からないと判断した

 

 

「う…い、嫌だ…まだ死にたくない…こんな…まだおっぱいも揉んだことないのに…」

 

 

思わずズッコケそうになる

 

 

「死に際になんていう事言ってんだ君は」

 

 

ルドガーが呆れていたその時

 

 

目の前に赤い魔法陣が現れると、そこから現れたのは、紅い髪の美少女だった

 

 

「魔法陣?」

 

 

「あなたね、私を呼んだのは」

 

 

倒れている一誠を見た後、ルドガーに視線を写す少女

 

 

「驚いたわ、ただの人間が堕天使を無傷で、しかも撃退するなんて、あなた只者じゃないわね」

 

 

「いえいえ。それより貴方は何者ですか?それに、そこの少年をどうする気ですか?」

 

 

「人間のあなたには答える必要はないことよ」

 

 

「その言い方じゃあ貴方は人間では無いのですね」

 

 

それだけ言うとルドガーは背を向けて歩き出した

 

 

「あら?貴方はどうするのかしら」

 

 

「俺にはそこの少年を助ける術は持ってないが、その雰囲気から貴方は彼を助けられるのでしょう?なら俺は用は無いでしょう。」

 

 

「……あなた面白いわね。名前は?」

 

 

「ルドガー。ルドガー・ウィル・クルスニクと言います。」

 

 

「リアス・グレモリーよ。宜しくねルドガー」

 

 

そのまま去っていくルドガー

 

 

残されたリアスは

 

 

「人間なのにあの強さ……欲しいわね」

 

 

と呟いていた。




こんにちはリバードラゴンです
見切り発車で書き始めたのですが……ルドガーの口調がわからない!!多分こんな感じかなぁ~と考えながら書いていますが凄く不安です。その辺も含めて感想などを書いてくれると嬉しいです。
これからも宜しくお願いします

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