機動戦士ガンダムSEED 夢の果て   作:もう何も辛くない

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オリ機体が二機出てきます
そして、名前だけ出てくるのも一機

セラが乗る機体の名前は、shyrookさんの案を使わせてもらいました



PHASE34 戦場と化すオーブ

「最後通告だと!?」

 

 

ウズミが、机をバンと叩き、立ち上がりながら叫ぶ

 

今、ウズミを含むオーブ行政府のメンバーたちが会議室に集まっている

理由は、連合から送られてきた通告の内容である

 

連合は、オーブに要求をしてきたのだ

 

オーブの現政権の即時退陣

ならびに国軍の武装解除、解体

 

四十八時間以内にこの要求が受け入れられない場合、オーブをザフトの支援国と見なし、武力をもって対峙する

 

 

「すでに連合艦隊が、太平洋を南下中です」

 

 

「狙いは、モルゲンレーテとマスドライバーですな…」

 

 

首長たちがぼそぼそとつぶやく

 

 

「が…、いかにこれが筋の通らないことでも、最早連合に逆らえる国などない…」

 

 

首長たちの間であきらめの空気が流れ始める

 

 

「事態を知ったカーペンタリア基地からは会談の要請が来ておりますが…」

 

 

「敵の敵は味方か」

 

 

首長の一人の報告に、ウズミは呆れたように返す

 

 

「どうあっても世界を二分したいか…。大西洋連邦は」

 

 

ウズミは、決意した

一つの決意を

 

 

「…市民には避難命令を。ORB-03は完成されているな」

 

 

「…!ウズミ様…、まさか…」

 

 

「ORB-02の完成も急がせろ」

 

 

ウズミは、決意を込めて、有無を言わさぬ口調で言い放つ

 

 

「子供たちが、時代に殺されるということは何としても避けねばならん」

 

 

首長たち全員の意思が、一つに合わさった時だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベラは、モルゲンレーテでアストレイの整備をしていた

急ピッチで行われる作業

 

この場にいる全員が、今オーブが置かれている状況を知っている

 

 

「連合が攻めてくるって…、まじかよ」

 

 

「どれだけの数なんだ?」

 

 

作業の合間にも、会話から聞こえてくるのはこのことばかり

空気もどこか緊張している

 

 

「ヒビキ!そろそろ後退の時間だ!」

 

 

「…!はいっ!」

 

 

ベラは作業台から降りて、交代する人とハイタッチする

そしてその場から離れていく

 

行先は、アークエンジェルだ

 

 

「…?」

 

 

すると、アークエンジェルから、軍服を着ていない少年が出てきた

他にも何人かアークエンジェルから出てきている人がいつが、ベラの視線はその少年だけに向けられていた

 

 

(あれって…)

 

 

ベラは、その少年に話しかけることにする

 

 

「あの、どうかされたんですか?」

 

 

「え?」

 

 

急に話しかけられた少年は、目をぱちくりさせる

戸惑っているようだ

 

 

「あの、艦から離れていく人が…」

 

 

「…あぁ」

 

 

少年は、ポツリポツリと話し始める

 

艦長から呼び出され、連合がオーブに進行中だという事実を知ったらしい

そして、これを機に艦を離れようとする者は、オーブの軍の指示に従って避難するようにと言われた

 

今艦から離れている人は、そうする人だそうだ

 

 

「…あなたも、そうするんですか」

 

 

「…だって、僕は臆病だし。…戦いなんて」

 

 

少年は弱弱しく言う

だが、ベラは少年のある一言に反応する

 

 

「臆病だなんて、そんなことありません」

 

 

「え?」

 

 

少年が言った臆病

それを否定する

 

 

「戦いなんて、みんな怖いに決まってます。あなたの判断は、決して間違ったものじゃありません」

 

 

ベラはきっぱりと言い切る

少年は、呆気にとられたような表情になる

 

 

「…サイにも同じこと言われたよ。…そうだね、僕は、あいつらが生き残るように祈るよ。僕が出来ることは、それしかないから…」

 

 

少年が立ち去ろうとする

そして、すれ違い様に、ベラは口を開く

 

 

「…お前も生きろよ、カズイ」

 

 

「…え?」

 

 

ベラもカズイとは反対方向に歩き出し、入り口の前まで来ると、振り返る

 

 

「今、あなたに言った言葉は、秘密ですよ?」

 

 

いたずらっぽい笑みを浮かべながら言う

 

少年、カズイは、口をパクパクさせて固まっている

ベラは、そんなカズイを見て、くすりと笑った後、艦の中に入っていった

 

 

 

 

 

 

 

「…生きてたのか?セラ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だ・か・ら!」

 

 

「何を否定する必要があるんです?いいじゃないですか。そういう恋もありだと私は思います」

 

 

「だぁかぁらぁ!!」

 

 

「ははは…」

 

 

どこかデジャブを感じさせる光景だ

ベラが、カガリがキラに抱き付くその瞬間を目撃してしまったのだ

それで、再びベラの口撃が開始

 

カガリがあたふたしているのだ

キラは苦笑い

 

 

「おっと、こんなことしてたら時間が無くなってしまいます。まだやりたいことがあるのに…。カガリ様のせいですよ?」

 

 

「なんでだよ!」

 

 

カガリの突っ込みを素知らぬ顔でスルーして去っていくベラ

 

カガリがベラに殴りかかろうとするのを、キラが必死に抑えていたのは別の話

 

 

 

 

「…ここが、独房か」

 

 

ベラが来てたのは、独房だ

中から話し声が聞こえてくるが、ベラは気にせず入る

 

 

「…だから、お前らは、艦から離れて…え?」

 

 

中で話していたトールが最初に気づく

他にも、ミリアリア、そしてザフトの制服を着た男とシエルがいた

牢屋からは出されている

 

 

「…あの?」

 

 

「…お取込み中でしたなら、外しましょうか?」

 

 

「え?あ、いや。もう話したいことは終わりましたので」

 

 

それを聞いたベラは、奥に進んでいく

シエルに近づいていく

 

 

「?」

 

 

シエルは、なぜ?といった表情

ベラは、気にせず進んでいく

 

 

「…シエルさんですよね?」

 

 

「…はい」

 

 

どこか警戒しているシエル

ベラは、シエルの顔を見て微笑む

 

 

「…そうですか。では」

 

 

そう言い残して、ベラは独房から出ていく

 

シエルたちは、顔を見合わせている

 

ベラは、満足だった

シエルが、生きていた

 

 

「…よかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムウは、修復されたストライクに乗ることになり、キラとのシミュレーションでぼこぼこにやられた後、艦橋に来ていた

ここに、彼女がいるような気がしたから

 

そして、案の定…

 

 

「なに黄昏てんの?艦長さん」

 

 

急に声をかけられたマリューが、ばっと振り返る

ムウは、マリューの隣まで歩み寄る

 

 

「結局、退艦したのは十一名。みんなすごいじゃない。アラスカがそんなに頭にきたのかね?」

 

 

ムウの言う通り、クルーのほとんどが艦に残った

 

 

「少佐は、なぜ戻ってらしたんですか?アラスカで…」

 

 

ムウが、目を見開く

 

え?今頃それ聞いちゃう?

まさか、気づかれてなかった?

 

 

「…今更それを聞かれるとは思わなかった」

 

 

「え?」

 

 

ムウは、マリューの腰を抱き寄せる

マリューの目が見開かれ、硬直する

 

そして、ムウは、唇をマリューの唇に押し付けた

 

マリューは、一瞬体を震わせるものの、抵抗はしてこない

 

 

「…私は、モビルアーマー乗りは嫌いですっ」

 

 

唇が離れ、マリューは苦し紛れのようにそう言う

 

 

「あ、俺今はモビルスーツのパイロット」

 

 

そういうことじゃ…

 

その思考は、再び唇から伝わってくる心地いい感触に遮られる

 

二人のキスが、激しさを増していく

 

 

「失礼しま…す…」

 

 

扉が開かれる音がして、二人がばっと離れる

入ってきたのは、ウズミとの会談の最後の方で入ってきた少女

確か、ベラといっただろうか

 

ベラの顔は真っ赤に染められている

しっかりと二人のキスを目撃してしまったらしい

 

 

「…お邪魔しましたぁ」

 

 

ベラは慌てて引き返す

 

ムウとマリューは、少し固まる

だが、少し時間が経つと、二人同時に笑い声をあげたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな、もう少しで戦いが起こるなんて信じられないようなやり取り

 

これは、夢なんじゃないかと思ってしまえるほどの平和な時間

だがそれも、あっという間に終わってしまう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうすぐ、約束の時間が訪れる

アズラエルは、嬉々とした表情でその時間を待っていた

 

オーブからの回答は期待通りだった

 

 

『要求は不当なものであり、従うことはできない。オーブ連合首長国は、今後も中立を貫く意志に変わりはない』

 

 

それを見て、アズラエルはついつい笑い声をあげてしまった

本当に期待通りのことをしてくれる

 

アズラエルは時計を見る

あと、三分

 

 

 

 

オーブの方では、戦闘準備ができていた

キラは、フリーダムのコックピットに座り、その時を待っている

 

アークエンジェルも、発進される時を待っていた

 

そして…

 

 

「時間です!」

 

 

攻撃が、開始された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…始まった」

 

 

ベラが、外から聞こえてくる音に反応し、つぶやく

だが、自分は何もできない

 

機体を持たない自分は、何もすることができない

 

そんな時だった

 

 

「おい!あんた、整備の人だよな!?」

 

 

あのザフトの制服を着ていた男が話しかけてきた

その後方には、シエルもいる

 

 

「え?えっと…」

 

 

「バスターはどこだ!」

 

 

「は?」

 

 

「バスターはどこにある!」

 

 

ディアッカが焦ったようにベラに怒鳴りつける

 

バスター?

バスターは確か…

 

 

 

 

 

 

 

ディアッカとシエルは、少女

ベラの後について走っていた

 

バスターがある場所に向けて

そして、ラスターも…

 

 

「シエルさん?」

 

 

そこで、シエルを呼び止める声が聞こえてくる

 

 

「…シモンズさん?」

 

 

ベラが、シエルを呼び止めた人物の名前を呼ぶ

 

 

「あなたは、彼を案内して。私は、彼女に話があるの」

 

 

「…」

 

 

ベラは、少しの間黙り込むが、すぐに頷いてディアッカを案内していく

 

シモンズはシエルに近づく

 

 

「…一緒に来てほしいの。いいわよね?」

 

 

「…はい」

 

 

シエルは、シモンズについていく

そしてついた場所

そこは…

 

 

「…格納庫?」

 

 

「入って」

 

 

シモンズについていき、ついた場所は格納庫

その中にあったものは…

 

 

「…モビルスーツ?」

 

 

その中には、二機のMSがあった

 

 

「あなたには、右側のモビルスーツ。ORB-03ヴァルキリーに乗ってもらいたいの。あなたの戦闘データは見せてもらったわ。あなたなら、これを乗りこなせると思ったの」

 

 

「…ヴァルキリー」

 

 

自分が乗る機体の名前をつぶやく

シエルの答えは、すでに決まっていた

 

 

 

 

 

コックピットに乗り込む

OSを立ち上げる

そして、画面に出てきたスペックの一つを見て、驚愕する

 

 

「Nジャマーキャンセラー!?」

 

 

この機体は、核動力で動いているのだ

キラが乗っていたフリーダムの動力も核だと知っていたため、、まだましだが

それでも大きく驚いてしまう

 

ハッチが開かれるのを見て、ペダルを踏む

かなりのパワーを感じる

 

けど

 

 

「乗りこなして見せる…。シエル・ルティウス!ヴァルキリー、行きます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キラは、苦戦を強いられていた

序盤は、順調とは言えないものの、敵を無力化して、何とか戦えていた

だが、それも急に現れた四機のMSによって妨げられた

 

黒を基調とした、可変機能を持ち、大きな鉄球を持ったレイダー

巨大な鎌を持ったカーキ色を基調としたフォビドゥン

背中に巨大な砲を背負い、他にも様々な遠距離の装備を備えているカラミティ

そして、紫を基調としたガンダム

手には巨大な対艦刀

背中にバズーカのような巨大な砲を装備し、巨大な翼のようなバーニアを装備しているMS、ルースレス

 

そのルースレスのパイロットが、フリーダムをにらみながら叫ぶ

 

 

「やっと見つけたぜ…。キラ・ヤマトぉ!」

 

 

四機のうち三機が、キラに襲い掛かってきた

 

 

 

 

 

 

 

アスランは、ジャスティスに乗り、上空からオーブの戦闘を見ていた

 

 

「…これは。…あれはっ」

 

 

モニターに映し出されるMS

 

 

「フリーダム…。キラ?」

 

 

フリーダムは、三機に襲われており、三機の猛攻を必死にかわしながらも攻撃を受けてしまう

これでは、フリーダムが落ちてしまうのも時間の問題だろう

 

自分の任務は、フリーダムの奪還、そして、それにかかわったものすべての排除

ならば、ここでフリーダムが落ち、オーブが失われるのも…

 

 

『あなたが信じて戦うものはなんですか?』

 

 

そこまで考えた時、ラクスの言葉が脳裏によみがえる

 

 

「…」

 

 

アスランの目は、決意に満ちていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くぅ…!くそぉ!」

 

 

放たれる砲撃の嵐を掻い潜るようにかわす

ルースレス、フォビドゥンが砲撃をフリーダムにかける

レイダーがフリーダムの隙を狙って突撃を仕掛ける

 

本人たちは連携など取る気はさらさらないのだが、結果的にうまい連携攻撃をできていることになっていた

 

そして、フリーダムが体制を崩す

そこを、ルースレスが狙っていた

 

 

「しねぇ!キラ・ヤマトぉ!」

 

 

照準を合わせ、砲撃を放つ

 

 

「…あっ!」

 

 

キラは、シールドを構えようとするが

 

 

(間に合わない…!)

 

 

タイミング的に間に合わないのは目に見えていた

放たれた砲撃が、コックピットを貫く

そう思われた

 

 

「…!」

 

 

キラの目の前に、真紅の影が現れる

その影は、砲撃をシールドで防ぎきるとライフルで三機に牽制をかける

 

 

「なっ!?」

 

 

「なんだ!こいつ!」

 

 

フォビドゥン、レイダーのパイロット

シャニとクロトが邪魔されたことにイラついて声を出す

 

 

「…よくも。邪魔したな…」

 

 

そして、ルースレスのパイロット

 

 

「貴様ぁあああああああ!!」

 

 

カナード・パルスが真紅の機体に吼えた

 

 

 

 

三機が襲い掛かってくる

キラと、真紅の機体は左右に分かれながらよける

 

 

「俺は、ザフト軍特務隊…」

 

 

スピーカーから声が聞こえてくる

 

 

「アスラン・ザラだ」

 

 

「…!?」

 

 

キラは、大きく目が見開かれる

 

 

「聞こえるかフリーダム!キラ・ヤマトだな…?」

 

 

…アスラン?

 

キラが硬直してしまう

その間にレイダーが鉄球、ミョルニルをフリーダムに向けて振りかぶる

 

 

「キラ!」

 

 

「!」

 

 

今度は、アスランとは違う、女性の声が流れてくる

 

レイダーがミョルニルを突き出す前に、ヴァルキリーが割り込みレイダーを突き飛ばす

 

 

「…え?シエル?」

 

 

「その声…、シエル・ルティウスか!?」

 

 

キラとアスランが、驚愕の声を出す

 

 

「話はあと!今はこの状況を何とかするよ!」

 

 

シエルが構える

シエルの声に従って、キラとアスランも、戦闘態勢を立て直した

 

 

 

 

 

 

 

そして、一方のモルゲンレーテでは

 

 

「この機体はまだ出せないのか?」

 

 

「ええ。まだ…、まだ出すには早いのよ」

 

 

キサカとシモンズが話している

二人の目の前には、巨大な影

 

モビルスーツ

 

そのモビルスーツを何とか早く完成させようと作業する人たちが見える

 

 

「…しかし、よくこんな機体を作りあげようとしたものだ」

 

 

キサカが呆れたようにつぶやく

 

スペックを見せてもらった

正直、あのフリーダム、そしてヴァルキリーをしのいでいる

 

 

「こんな機体。扱える奴が…」

 

 

「いるわよ」

 

 

「…彼か。しかし、ウズミ様は本気でこの機体を彼に託すつもりなのだろうか?」

 

 

「本気でしょう。この戦争を終わらせるには、彼の力が間違いなく必要になる」

 

 

シモンズは、巨大なモビルスーツを見上げる

 

 

「そして、彼に見合う力も…」

 

 

モルゲンレーテが今ある全科学力を集結させて完成させた最高傑作

ORB-02リベルタス

 

ヴァルキリーと同じように核動力で動かすため、バッテリー切れを気にすることもない

 

スピリットを凌ぐ加速力と最大速度

そして、その他の追加された武装

武装の数自体は、少ないが

それでも、武器の一つ一つが高火力を持っている

 

 

「もうすぐよ…。もうすぐだから、今は我慢していて…。セラ君」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ!兄さんたちが頑張ってるのに…、俺は…!」

 

 

セラは、自分だけ戦えないことに歯がゆい思いをしていた

 

 

「シエルはオーブの新型で出ていった…。ディアッカも修理されたバスターで…。くそっ!」

 

 

今の自分の無力さが、悔しい

何もできない今の自分にどうしようもなく腹が立つ

 

 

「…俺には、力があるのに。戦えるだけの…、守るための力があるのに…」

 

 

 

 

 

 

 

「何で俺は…!」

 

 

セラは、自分が変装していることも忘れ、悔しさをのせて叫び続けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キラたちの戦いは、アスランとシエルの加入により優勢に傾きつつあった

 

 

「アスラン!」

 

 

「上だ!」

 

 

アスランの声で、上から接近するフォビドゥンに気づく

 

キラは、振り下ろされるニーズヘグをかわし、ビームを撃つ

フォビドゥンはリフターを展開させ、ビームを曲げる

だからこそ、後ろから接近するヴァルキリーへの反応が遅れてしまった

 

シエルはサーベルを抜いて斬りかかる

シャニは何とか斬撃をかわすものの、体制が崩れてしまう

シエルは膝蹴りでフォビドゥンを突き飛ばした

 

 

「何やってんだよお前ら!」

 

 

とろとろ戦っている三人に我慢ができなくなったのか

カラミティのパイロットであるオルガが三人に悪態をつきながら機体を六機が巡っている宙域に接近させる

 

 

「「「!」」」

 

 

カラミティの参入に気づく三人

戦いは、さらに混沌としていくのが簡単に想像できた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…リベルタスは?」

 

 

「まだ少しかかるとのことです」

 

 

「…急がせろ」

 

 

「はっ」

 

 

ウズミが、戦闘の様子が映し出されるモニターを見上げながら言う

 

どうして、こうなってしまったのだろうか

オーブが戦場になることを避ける為に、中立の立場を貫いてきたというのに

 

だが、ここで屈するわけにもいかない

ここで屈してしまえば、世界は互いに滅ぼしあうだけのものになってしまう

それだけは、避けなければならない

 

 

「…」

 

 

ウズミは、それから戦闘が一段落つくまで、口を開くことはなかった




リベルタスが戦いに出るのは、次…になるかな…?

機体設定は、近いうちに出しておきます!

活動報告の方に、この小説でのカナードについて載せておきました

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