機動戦士ガンダムSEED 夢の果て   作:もう何も辛くない

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やってしまった…

皆様の反応がとてつもなく怖いです…

では、二十六話目です


PHASE26 混じり合う二人

アークエンジェル中にアラートが鳴り響く

第一戦闘配備の指示が入る

 

セラとキラはパイロットスーツに着替えて格納庫に向かってそれぞれの機体のコックピットに乗り込む

 

OSを立ち上げて、敵の詳細と発進許可がもらえるのを待つ

 

 

「皆、敵はXナンバーの四機と、あの宇宙で現れた二機です!」

 

 

ミリアリアから通信が入る

あの二機…

宇宙で二度戦った奴らか…

 

セラはあの戦いを思い出していた

二度ともきつい戦いだった

その機体とまた戦うことになるのか…

 

 

「発進許可が下りました!発進どうぞ!」

 

 

ミリアリアがそう言う

 

セラたちは発進体制に入る

 

 

「セラ・ヤマト!スピリット、発進する!」

 

 

「キラ・ヤマト!ストライク、行きます!」

 

 

「ムウ・ラ・フラガ!出るぞ!」

 

 

三機がハッチから発進していく

 

ストライクは甲板に乗り、ライフルを構える

スカイグラスパーはバスターに向けて撃ちかかる

スピリットはバーニアを吹かせてMSの群れに向かっていった

 

 

「スピリット!」

 

 

「…!こいつ!」

 

 

セラに向かってくる機体がいた

リーパーだ

 

リーパーはサーベルを抜いて斬りかかる

セラは機体を空中で停止させる

間合いを上手く読みながら、腰のサーベルを抜き放った

放たれたサーベルは相手のサーベルをはじく

 

 

「なにっ!」

 

 

ロイは慌てて機体を後退させる

セラはそれを見て逃がさないように機体を接近させる

が、どこかから放たれたビームがセラを阻む

 

 

「くっそ!またお前か!」

 

 

スピリットに向けてビームを撃ったのは、ラスターだった

 

 

「またこの二機が相手か!」

 

 

悪態をつきながらライフルをラスターに向ける

だが、リーパーが横合いから阻むように割り込んでくる

 

そして、リーパーに隠れて見えなくなったラスターがスピリットに向かってライフルを撃つ

 

 

「…!まじかよ!」

 

 

セラは驚愕する

いくら味方とはいえ、死角からビームが放たれているのだ

リーパーの機体のパイロットは何も思わないのか

 

それほどあの二機のパイロットは信頼しあっているのだろうか

 

そこで、他の四機がどうしてるのかが気になった

見てみると、バスターはスカイグラスパーと交戦中

他の三機は、ストライク、アークエンジェルと交戦中みたいだ

 

あの状態なら、自分はこの戦いに集中してよさそうだ

 

セラは、接近してくるリーパーを迎え撃つ

リーパーの斬撃を下に潜り込むことでかわす

そして、サーベルを振り上げてリーパーの左腕を斬りおとそうとする

 

だが、ラスターが横合いからライフルを撃ってくる

本当に見事なコンビネーションだ

 

あの二機だけ、グゥルを使っていない

二機はザフト性のMSだからか、大気圏でも飛行できるようだ

 

一方、こっちはバーニアを吹かせて飛行しているものの、これを続けるとバッテリーが減るのが早くなるのだ

あまり戦闘を長引かせたくない

 

セラは、あの感覚を解放させることにした

 

 

「早々に終わらせる!」

 

 

セラは種、SEEDを解放させた

視界がクリアになり、不要な情報は全てカットされる

 

セラはリーパーではなく、ラスターに接近していく

 

シエルは、接近してくるスピリットに少し怯んだが、背中のサーベルを抜いて迎え撃つ

 

二機は鍔迫り合いを開始

すると思われた

セラが一瞬で後退

こちらに後ろから接近していたリーパーに背中から体当たり

命中したリーパーがひるむ

 

怯んだ隙にサーベルを振るおうとするが、ラスターが妨害しようとするのを察知

ラスターが撃ってきたビームをかわす

 

セラはバーニアを全力で吹かせて真上に飛ぶ

 

シエルはスピリットの姿を追う

だが、スピリットの後ろには太陽

 

 

「う…!」

 

 

光が目に入り、思わず手で目を覆ってしまう

 

動きが止まったラスターをセラは見逃さない

ライフルを撃ってサーベルを持った方の腕を奪う

 

 

「な…!」

 

 

いつの間にか爆散している片腕に驚くシエル

さらに、スピリットがこちらに接近してくる

 

やられる?

 

 

「シエルぅぅぅうううううう!!!」

 

 

ロイがライフルを撃ちながら助けに入ろうとする

 

セラは、ラスターの武装を奪うことを諦める

機体を後退させることでビームを回避

 

 

「大丈夫か!?シエル!」

 

 

「うん…大丈夫」

 

 

まだ、やれる

 

シエルは目の前の機体を見据える

 

セラもまた、ラスターを見据える

前からどこか感じていた

 

 

「俺を…落とそうとしていない?」

 

 

何となくだが、そう感じていた

攻撃はしてくる

確かに強い、だが

殺意がない?

 

 

「まぁいい。俺は俺の役目を果たすだけだ」

 

 

相手の戦闘能力を奪う

セラとロイが、同時に接近した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キラは、甲板上でライフルを撃っていた

バスターはスカイグラスパーと交戦中

今は三機と戦っている

 

あの二機以外が乗っている機械

グゥルを落とせば飛行ができなくなり、同時に戦闘が出来なくなると言う

 

キラはそのグゥルを狙っていた

 

デュエルがこちらにビームを撃ってくる

正確に狙われたビームをシールドで防ぐ

キラはスコープを通してよく狙う

そして、引き金を引いた

 

撃たれたビームは寸分たがわずデュエルのグゥルを撃ちぬいた

デュエルが海に落ちる

と思われた

 

 

「なにっ!?」

 

 

デュエルが、グゥルを爆散させる前に、ジャンプでこちらに向かってくるのだ

サーベルを抜いて斬りかかってくる

 

キラも、バーニアを吹かせ、背中のサーベルを抜いて迎え撃つ

 

この斬り合いは、キラが勝った

キラが抜いたサーベルが、デュエルのサーベルの根元を切り落とした

 

 

「なにぃ!?」

 

 

イザークが驚愕している間に、キラはデュエルを踏み台にして接近してきていたブリッツに向かう

そのままブリッツに体当たりをかましてグゥルから落とす

持ち主がいなくなったグゥルにライフルで撃ちぬいて爆散させる

 

そして、いったん甲板に戻って体制を立て直す

 

そして、今度はイージスに接近していった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

揺れる艦内の廊下を、カガリは歩いていた

艦橋に行くためだ

そんなカガリを追っていたキサカが呼び止める

 

 

「カガリ!どこに行く気だ!?」

 

 

「離せ!このままでは沈む!オーブのすぐそばだというのに…!」

 

 

カガリはキサカの腕を払う

 

二人は艦橋の扉を開ける

艦橋の中は、とてつもない緊張感に満ちていた

 

 

「領海線上にオーブ艦隊!」

 

 

チャンドラが報告する

その報告を聞いて、カズイがぱぁっと表情を明るくさせる

 

 

「助けに来てくれた!」

 

 

カズイはそういうが、マリューは全く違うことを考えていた

 

 

「これ以上領海に近づかないで!撃たれるわ!」

 

 

マリューの言葉に、カズイだけでなく、ヘリオポリス組全員が信じられない目でマリューを見た

操縦しているノイマンすら、戸惑いを覚えた

 

だが、確かにマリューの言う通りなのだ

このアークエンジェルがいくらオーブ製だとはいえ、あくまでも地球軍艦なのだ

オーブは中立

彼らは、もし領海を犯したら、容赦なく撃ってくるだろう

 

 

「オーブは友軍ではないの!平時ならまだしも、この状況では…」

 

 

「かまわん!このまま領海に突っ込め!」

 

 

マリューの言葉を遮って、カガリが声を出した

クルーが驚いてカガリを見る

 

 

「オーブには私が話す!だから早く!」

 

 

「あなたが…?」

 

 

戸惑うマリュー

この少女が何とかできるというのか?

 

 

「展開中のオーブ艦隊より入電!」

 

 

そんな中、パルがそう告げる

そして、モニターにオーブ軍の将校が映る

 

 

「接近中の地球軍艦およびザフト軍艦に告ぐ。中立である我が国は、貴艦らの領海、領空への侵犯を許可しない。ただちに転進されたし」

 

 

将校が告げた言葉を、カズイたちが信じられない思いで聞く

だがそんな中、カガリは告げる

 

 

「かまわん!このまま領海に突っ込め!」

 

 

カガリは再びそう告げた後、カズイのインカムを取る

 

 

「アークエンジェルは今から領海に入る!だが攻撃はするな!」

 

 

「なんだお前は!」

 

 

カガリが告げるが、将校は応じようとしない

さらにカガリは続ける

 

 

「お前こそなんだ!お前で判断できないなら行政府につなげ!父を…、ウズミ・ナラ・アスハを呼べ!」

 

 

一拍おいて、カガリは言う

 

 

「私は、カガリ・ユラ・アスハだ!」

 

 

自分の本当の名を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カガリ・ユラ・アスハ!?

 

セラは突然聞こえてきたカガリのセリフに、リーパーの猛攻をかわしながら驚愕する

アスハは、オーブの代表と同じ名字だ

さらに、その代表を父と呼んだ

 

彼女は一体…

 

 

「もらったぁ!」

 

 

「!」

 

 

リーパーが撃ったビームをシールドで防ぐ

 

そこで、残りのバッテリーの残量を見る

もう三分の一を切っている

本当にそろそろ決着を付けなくては…

 

セラはリーパーに向かってシールドを投げる

ロイは、スピリットの急な行動に警戒して後退する

 

セラは、シールドに向けてライフルを撃つ

ビームは、シールドに向かい、当たって屈折

リーパーの左腕を爆散させた

 

 

「…っ!これは!」

 

 

ロイは思い出す

これは、前にもやられた戦法だと

まさか、同じ手に二度も引っかかってしまうとは…!

 

ロイの心が怒りに満ちる

 

 

「きさまぁぁぁあああああああ!!!」

 

 

ライフルをがむしゃらに撃つ

しかし、そんな適当に撃ってもセラには通用しない

セラはひらりひらりとビームの乱射をかわしながらリーパーに接近

 

だが、そこで後退

ラスターがライフルをこちらに向けていたからだ

 

 

「くそ!本当に厄介だ!」

 

 

ここはラスターに狙いを変更させる

嫌なところでの援護

本当にこの機体は厄介だった

 

だが、今は片腕がない状況

今なら…!

 

 

「!なっ!」

 

 

「シエル!今だ、やれ!」

 

 

セラの動きが止まる

スピリットの足に、リーパーがしがみついていたのだ

前と同じように振り落とそうとするセラ

だが、しっかりとつかまれて、振り落とすことが出来ない

 

 

「くそぉおおおお!はなせぇぇぇえええ!」

 

 

「やれぇぇぇええええええ!シエルぅぅうううううう!!」

 

 

必死に振り払おうとするセラ

必死にしがみつくロイ

 

シエルは、ライフルの照準をスピリットに合わせる

そして、引き金に指をかけ…

 

 

「…っ」

 

 

…引けない

引き金を引くことができない

 

 

「…?」

 

 

セラは、撃ってこないラスターを不思議に思う

自分を討ちたいなら、身動きが取れない今がチャンスなのだ

なのに、撃ってこない?

 

 

「なぜだ!?シエル!なぜ撃たない!」

 

 

「っ!」

 

 

引け!引け!引け!!

それでこの戦いは終わる!

プラントの脅威が一つなくなる!

 

シエルの手に汗がにじむ

必死に引き金を引こうとするが、まったく動かない

なんで…

なんで…?

 

 

「セラ!」

 

 

「!兄さん!」

 

 

そこで、キラが乗るストライクがイージスと交戦しながらも援護してくれた

キラが撃ったビームはリーパーに向かっていく

 

 

「ちっ!」

 

 

ロイは舌打ちしながらスピリットの足を放して後退する

自由になったセラは、リーパーに急速に接近

ロイは、そのスピードに反応できなかった

 

セラはサーベルでもう片方の腕を斬りおとした

これでリーパーは戦闘ができない

後は…

 

さっきはなぜか自分を討たなかったラスターに接近しようとする

だが

 

 

「…動いてない?」

 

 

そう、さっきの出来事から、全く動いてないのだ

 

 

 

 

 

 

シエルは動けずにいた

セラを撃つ

それは自分がやらなければいけないこと

けど、セラを討ちたくない

これが、自分の正直な感情

 

戦いたくない

でも戦わなければならない

 

その二つの感情が混ざる

 

シエルが出した結論は

 

 

「…助けてよ。セラ…」

 

 

セラに助けを求めることだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…え?」

 

 

セラは、今耳に入ってきた声に聞き覚えがあった

これは…

 

 

「シエル…?」

 

 

そう、シエルの声だった

ヘリオポリスで出会い、故郷のプラントに帰すためにザフト軍艦に明け渡した少女

それが、なぜあの機体に?

 

 

「シエル…シエルなのか!?」

 

 

「セラ…、私…私っ!」

 

 

シエルはどうやら泣いているようだ

声が震えている

 

 

「くっそ!」

 

 

セラは考える

シエルをどうするか

だが、答えは一瞬で決まった

 

 

「今からお前をアークエンジェルに連れていく!いいな!?」

 

 

シエルからの返答がない

ただ鼻をすする音だけが聞こえてくる

 

アークエンジェルに連れて行ってしまえば、彼女は捕虜として扱われてしまうだろう

だが、放っておけない

 

シエルは苦しんでいる

ザフトにいるからなのか

わからないが、戦うことに苦しんでいる

そんなシエルを放ってはおけなかった

 

 

「ああああああああ!シエル!何をしている!」

 

 

そこに、スピーカーからヒステリー気味な男の声が聞こえてくる

 

セラは、リーパーが接近してくるのを察知

そして、この声がリーパーのパイロットの声だと悟る

リーパーは両腕を失った状態で突っ込んでくる

セラは、リーパーを蹴り飛ばしてラスターに近寄る

 

 

「シエル!」

 

 

そして、差し出す

手を、差し出す

 

セラはもう、この機体を敵だとは認識していなかった

 

シエルは顔をあげる

スピリットが

セラがこちらに手を差し伸べている

助けを求めた自分に

 

シエルはその手を

 

 

 

 

 

 

 

とった

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ」

 

 

ラスターが、スピリットの手をつかんだ瞬間、セラはスピリットのバーニアを吹かせる

 

だが、それを阻止せんと、リーパーがまた突っ込んでくる

 

 

「きさまぁぁあああああ!シエルをどうするつもりだぁああああああああ!」

 

 

「っ、いい加減!邪魔だ!」

 

 

セラは振り返ってリーパーを再び蹴る

リーパーは対抗手段がないため、抵抗できないまま蹴り飛ばされてしまう

 

 

「くそぉおおおおおお!」

 

 

ロイは、無理やり機体の体制を整え、三度接近しようとするが

 

 

「ロイ!撤退だ!」

 

 

アスランがロイを止めに入る

 

 

「何を言っている!シエルが連れてかれようとしているんだぞ!それを貴様はぁ!」

 

 

ロイが激昂してアスランに言い返す

だが、アスランもここで引くわけにはいかない

 

 

「戦況はこちらが不利だ!それに、足つきがオーブの領海に入ったいま、ここで戦い続けるわけにもいかない!」

 

 

しかし、ロイは未だに戦う意思を失わない

 

 

「ったく!何やってんだ!」

 

 

そこにディアッカが乗るバスターがリーパーをつかんで、そのまま母艦に向かっていく

バスターのグゥルはまだ無事だったのだ

 

 

「ディアッカ!貴様まで!」

 

 

「はいはい、婚約者を思う気持ちはわかるけど、このままじゃこっちがやられるんだ」

 

 

「…助かった、ディアッカ」

 

 

「気にすんな」

 

 

未だ暴れるロイを無理やり連れて、アスランたちは撤退していった

 

 

一方のセラも、オーブに許可をもらって領空の中を進んでいた

やはりオーブの娘が艦の中にいたからだろうか

 

そう考えながらも、シエルのことを案じる

なぜザフトにいるかもそうだが、なぜ助けを求めたのかも気になった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シエルはプラントで生まれ、プラントで育った

どちらかといえば、裕福な家庭で育った

父が、軍の中でも上の方の身分だった

母は、そんな父の補佐だったらしい

 

両親は仕事で忙しく、一緒にいれないときも多かったが、シエルは幸せだった

一緒にいれるときは、両親が精一杯の愛情を自分に注いでくれたのだ

 

だが、シエルが十五歳になる日

シエルの誕生日の日

 

両親は死んだ

 

血のバレンタイン

その日、両親はユニウスセブンの視察に行っていた

そして、地球軍の核攻撃

 

シエルは、大切なものをすべて失った

 

その後、養子などの話は全てセルヴェリオス家が行った

シエルは、呆然としていて詳細をよく知らない

いつの間にか婚約者までできていた

 

だが、セルヴェリオス家の人たちはよくしてくれたし、それでもいいと思っていた

だが、どこか物足りなかった

 

シエルは、ザフトに入隊

アスラン・ザラと並ぶほどの優秀さだった

理由は守りたい

プラントを守りたいからだった

 

そんなある日、ヘリオポリスに潜入という任務が入った

シエルはその任務を実行する

そして、地球軍がモルゲンレーテと共同で新型MSを開発していること

そして、地球軍に運ぶための中継地点として、ここが利用されると知る

 

それから数日後

あの少年と出会った

 

新型MSを奪取する任務

それは、シエルにも与えられていた

シエルが奪う予定の機体は、X-106スピリットという機体だった

 

コロニー全体に揺れがはしったとき、シエルは作戦が決行されたと悟る

その機体があるという方向に向かって走り出す

そして、あともう少しで工場区に出るだろうというところで

 

 

「はい、ストップ」

 

 

あの少年と対面した

 

それから先は、シエルでも戸惑うほど早く展開が進んだ

 

自分が奪うはずだったスピリットには、その少年が乗り、ミゲルが駆る機体を撃墜

その後、ラウ・ル・クルーゼと交戦

ほぼ互角に渡り合う

その後、再び機体を奪取するためにきた部隊のジンをすべて返り討ち

 

本当にあっという間に時が過ぎた

 

そこで、あの少年がセラという名前だと知り、さらに自分より年下

さらに、これからもMSに乗って戦うと聞く

なんでだろうと不思議に思った

 

そんな中、襲い掛かるザフトの部隊

セラと、その兄というキラ、そして地球軍の兵が出撃

何とか撃退する

 

そして、シエルは目にした

セラという少年の、年相応のもろさを

セラは、コックピットの中で震えて動けないでいた

シエルはその手を包む

 

この時、目の前の少年を守りたいと

 

生まれて初めて他人を守りたいと思った

 

だが、シエルは再びザフトに戻ってしまう

偶然アークエンジェルに保護されたラクスと共に、ザフト軍艦に戻ってきてしまった

 

セラと戦わなくてはいけない

その思いがシエルを包んだ

 

 

 

 

 

そして、セラと戦いを繰り返して今日

遂にセラを討つチャンスが巡ってきた

どんなに手を伸ばしても届かなかったセラを討つことが出来るのだ

 

なのに…

 

シエルはできなかった

 

苦しい

セラを討ちたくない

初めて他人を守りたいって思ったのに

守りたい人を、撃たなくちゃならないの?

 

そんなの…

 

 

「いや…」

 

 

そこで、シエルは目を覚ました

夢を見ていたようだ

自分の、過去の夢

 

 

「ん、目が覚めた?」

 

 

自分の隣から、声が聞こえる

それは、自分が守りたいと思った人の声

 

 

「…セラ」

 

 

「…おはよう、シエル」




どうだったでしょうか…

誹謗中傷などは、やめていただけると嬉しいです…

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