機動戦士ガンダムSEED 夢の果て   作:もう何も辛くない

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11話目です
少し駆け足かな?と思うこのごろ


PHASE11 迷いの果てに

「モントゴメリより入電!ランデブーは中止!アークエンジェルは反転離脱せよとのことです!」

 

 

チャンドラから報告が入る

先遣隊がザフトに攻撃されている

 

先遣隊はアークエンジェルを失う訳にはいかないと考え、指示を出す

 

 

「敵の戦力は!?」

 

 

「イエロー257、マーク40にナスカ級!ジン3!シグー1!X303イージス!それと…アンノウン1!」

 

 

「え!?」

 

 

ナタルからの報告に声をあげる

 

アンノウン?新型?

 

 

「艦長!いかがしますか!?」

 

 

ナタルがマリューに命令を求める

離脱するか、戦闘に介入するか

 

 

「…今から反転しても逃げ切れるという保証はないわ」

 

 

マリューは選択する

 

 

「総員第一戦闘配備!本艦は先遣隊援護に向かいます!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セラはスピリットに乗り込む

 

また、戦いか…

今度はどれだけの戦力と戦うのか

 

 

「セラ、敵はジン3、シグーが1、イージスに、アンノウンが来てる」

 

 

「…アンノウン?」

 

 

モニターに映った際の言葉に一つ突っかかりを覚える

 

アンノウン…、新型?

シグー…またあいつと戦うのか…

…アスランもかよ

 

 

「セラ、先遣隊にはフレイのお父さんがいるんだ…。無理にとは言わないけど、できるだけ気にかけてほしい…」

 

 

「…わかった」

 

 

セラはサイとの通信を切る

 

フレイか…

 

セラはあのアルテミスでの件

さらに先程のラクスとの件で、フレイへの好感度は急降下だ

だがまあ…、サイに頼まれたことだし、できるだけ…

 

そう考えた所で、発進許可が下りる

 

 

「セラ・ヤマト!スピリット、発進する!」

 

 

「キラ・ヤマト!ストライク、いきます!」

 

 

「ムウ・ラ・フラガ!出るぞ!」

 

 

セラ、キラ、ムウがそれぞれの愛機に乗り込み発進する

 

 

「…!」

 

 

セラにラウが乗るシグーが迫る

 

 

「さぁ、見せてもらおう。君の力を!」

 

 

ラウが重斬刀を取り出しスピリットに斬りかかる

セラも腰のビームサーベルを抜き、応戦する

 

 

「ちっ!クルーゼ!…仕方ない。残りは俺たちがやるぞ!ぼうず!」

 

 

「…了解!」

 

 

ストライクとゼロが他のMSに向かって飛行していく

 

 

「くそっ、またこいつか!」

 

 

セラは距離を取り、ビームライフルを撃つ

シグーはそれらを簡単にかわしつつ接近

再び重斬刀で斬りかかる

 

 

「…!」

 

 

「なにっ」

 

 

ラウはスピリットの動きに驚愕する

 

スピリットは刀にサーベルを合わせたかと思うと横に機体をわずかに移動させながら刀を受け流す

前に戦った時には信じられなかった機体裁きだ

 

 

「くっ!」

 

 

ラウはすぐさま後退

セラは逃がさないように接近

シグーではスピリットのスピードにかなわない

 

すると、シグーはガンバレルと同様の遠隔操作する兵器を分離

 

 

「…!」

 

 

その兵器がスピリットに向けてビームを発射してくる

 

セラはそれを…すべてかわす

 

 

「ちぃっ」

 

 

しかし体制が崩れてしまう

ラウはそれを逃さない

バルカンと分離した兵器を一斉照射させる

 

セラはビームをかわそうとするが、かわしきれないビームがスピリットに迫る

そのビームはサーベルではじいていく

 

 

「なんだと!?」

 

 

ラウは再び驚愕する

本当にこの前戦ったのと同一人物なのかとかと疑いたくなってくる

そして確信する

これのパイロットは奴だと

 

だがまずい

ここまで腕をあげられると、性能がわずかに劣るシグーでは辛いものがある

 

 

「隊長!共闘します!」

 

 

「…!あれは?」

 

 

ここで現れた機体

今まで見たことのない機体だ

ということはあれがアンノウン?

 

ZGMF-X01リーパー

ロイ・セルヴェリオスの機体

命の刈り手がやってきた

 

リーパーがこちらにライフルを撃ちながら接近してくる

セラはそれを避けるために一旦後退する

 

 

「隊長!大丈夫ですか!」

 

 

「あぁ、助かったよ。あれを仕留めるのは骨でね」

 

 

ロイがスピリットを見据える

 

あれが…シエルが乗るはずだった機体…

つまり、あれのパイロットがシエルを…

 

 

「隊長、あれは私にやらせてくだs…」

 

 

「無理だ」

 

 

ロイの言葉を聞き切る前にラウは答える

 

 

「!なぜですか!?」

 

 

「あれは強い。君一人に任せるのはいささか不安でね」

 

 

「…!」

 

 

ロイがラウの言葉を聞き歯をかみしめていると、スピリットがライフルを撃ってくる

 

 

「なに、君の気持ちもわかる。だから、二人であれを落とす」

 

 

「…」

 

 

「とどめは、君に任せるよ」

 

 

ラウのその言葉を聞き、ロイは無理やり自分を納得させる

 

 

「わかりました…」

 

 

「よし、私が後ろから回り込む。君は奴の気を引いてくれ」

 

 

「…了解!」

 

 

ロイはそう言葉を発すると、スピリットに接近する

 

 

これで奴を落とせればいいのだがな…

 

ラウは心の中でそうつぶやいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キラはイージスと交戦していた

ビームサーベルを斬り合わせる

その横で戦艦が爆散する

その光景が目に入ったキラに焦りが襲う

 

僕は言ったんだ

フレイに、僕たちがいるから大丈夫だって

だから…、だから!

 

 

「もうやらせるもんか!」

 

 

キラは片方の手をサーベルから離し、その手でイージスをはじく

 

 

「くっ…、キラ!」

 

 

アスランはキラに呼びかけるが、キラはこちらに向かってくる

アスランもレバーを倒し、キラに向かっていく

 

再びサーベルを斬り合わせる二機

ここまでの戦いは全くの互角と言っていい

 

 

「キラ!もうやめろ!」

 

 

「アスラン…!」

 

 

アスランは再びキラに呼びかける

説得する

 

 

「なぜ俺たちが戦わなきゃならないんだ!コーディネーター同士の俺たちが!」

 

 

「くっ…!」

 

 

再び二機は離れる

 

 

「こっちに来い!キラ!俺たちが戦う理由なんてない!」

 

 

キラは歯噛みする

実際、行ってしまいたい

アスランと共に

だがそれをしてしまえば、トールは?自分の友達は?

セラは?

 

迷う

 

そんな時、アークエンジェルから通信が入った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴットフリート一番、てぇっ!」

 

 

ナタルの号令が響き、ゴットフリートがジンに向けて発射される

しかし砲撃はかわされてしまう

 

 

「ゼロ、帰艦します!損傷あり!」

 

 

ムウが乗るゼロが帰艦

ジンとの交戦で機体に損傷

帰艦を余儀なくされたのだ

 

 

「ヴェサリウスよりミサイル!ローに向かっています!」

 

 

「くっ…!スピリットとストライクは!?」

 

 

「スピリットはシグーとアンノウン、ストライクはイージスと交戦中です!」

 

 

先遣隊が少しずつ撃墜される中、マリューに焦りが募る

スピリット、ストライクの状況次第で先遣隊を援護させようと考えたが、二機とも手が離せない

 

どうすれば…!

 

 

「ぱぱは…?」

 

 

「え、フレイ!?」

 

 

その時、フレイがブリッジに入ってきた

マリューは歯を食いしばる

父が心配なのはわかるが、今は邪魔でしかない

 

 

「今は戦闘中です!非戦闘員はここから出てって!」

 

 

「フレイ、ここにいちゃだめだ。さ、ここから出よう」

 

 

マリューが命じ、それでも動かないフレイをサイが連れて行こうとする

 

 

「離して!パパの船はどうなってるの!?」

 

 

フレイが父の船の所在を確かめようと暴れた時、ブリッジに通信が入る

 

 

「アークエンジェル!この宙域から脱出しろ!これは命令だ!」

 

 

フレイの父が乗っているモントゴメリの艦長、コープマンがそう告げる

 

 

「しかし…!」

 

 

マリューは反論しようとする

こんな所に置き去りにしてしまえば先遣隊は間違いなく…

 

 

「バカな!彼らに退かれたら我々はどうなると思ってるんだ!?」

 

 

「…誰か、事務次官殿を救命ポッドにお連れしろ!とにかくここから離れるんだ!いいな!?」

 

 

コープマンは通信を切る

 

 

「フレイ、行こう。ここにいちゃだめだ」

 

 

サイが今も泣き続けるフレイを連れてブリッジを出る

 

ブリッジを出たフレイはうずくまるようにしゃがみこむ

サイはそんなフレイを抱き寄せる

 

 

「キラは…?セラも…。あの子たちは何をやってるの!?」

 

 

「…キラもセラも頑張ってるよ。でも、それぞれMSと戦ってて…」

 

 

「けどキラは!僕たちがいるから大丈夫だって…!」

 

 

その時、声が聞こえる

歌声だ

あのコーディネーター

 

憎い

憎い

何で

何で!?

 

フレイは表現しがたいいらつきを感じながら歌声が聞こえてくる部屋に入る

 

そこにはあの桃色の髪の女の子、そしてなぜかは知らないがシエルもいた

ラクスはきょとんとした顔で、シエルは驚いた顔でフレイを見る

 

しかしフレイの目に入るのは一人だけ

フレイはその手をつかんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先遣隊、そしてアークエンジェルは追い込まれていた

バーナードが撃沈し、先遣隊の残りはモントゴメリの一隻

最後のメビウスも落とされ、残りの機体はスピリットとストライクのみ

しかも両方交戦中ときた

これでは…

 

 

「ダメだ!離脱しなきゃこちらがやられる!」

 

 

「…でも」

 

 

ムウが通信をつなげてマリューに進言する

しかし、できない

マリューは攻撃にさらされるモントゴメリを見る

ジンがモントゴメリの主砲をミサイルでつぶす

彼らを助けたいのに!

 

 

「この子を殺すわ…」

 

 

「「「「「「「「「!!!」」」」」」」」」

 

 

全員が声をした方に振り返る

そこにはラクスの手をつかんでブリッジに入ってきたフレイがいた

サイとシエルもいて、二人がフレイを止めようと説得しようとしているがフレイは聞く耳を持たない

 

止まらない

 

 

「パパの船を撃ったらこの子を殺すって…、そう言って!」

 

 

その直後、ヴェサリウスがモントゴメリを手法で撃ちぬいた

モントゴメリは爆散していく

 

フレイはその光景を正面で受け止めてしまう

 

 

「あ…、あぁ…、あ…」

 

 

フレイがふらつきながら後ろに下がる

倒れそうになるのをサイが支える

 

マリューがフレイを痛ましげに見る

だがこうしてはいられない

ジンたちが今度はこちらに狙いを向けてくる

 

 

「艦長!」

 

 

ナタルがマリューに声をかける

しかしマリューは動かない

動けない

守れなかった

その思いがマリューに纏わりついて動くことの邪魔をする

 

それを悟ったナタルは上階に行き、カズイのインカムを奪う

 

 

「ザフト軍に告ぐ!」

 

 

「!バジルール少尉!」

 

 

マリューは気づく

ナタルが何をしようとしているのか

 

 

「こちらは地球軍連合所属艦、アークエンジェル!当艦では現在シーゲル・クラインの令嬢、ラクス・クラインを保護している!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだと!?」

 

 

「ふむ、恰好の悪いことだな。援護にきて不利になったらこれとは」

 

 

スピリットと交戦していたロイとラウ

ロイは驚愕の声をあげ、ラウは冷静に状況判断する

とはいっても今やれることは一つ

 

 

「隊長、ここは…」

 

 

「わかっている。全軍、攻撃中止。ここは退くぞ」

 

 

シグー、ジンはヴェサリウスに戻っていく

しかしリーパーは動きを止め、スピリットを見据える

しかしそれも一瞬で、すぐにヴェサリウスに戻っていく

 

 

「…」

 

 

セラはザフトの撤退していくところを見る

あのまま戦っていたら間違いなくアークエンジェルは落とされていただろう

 

 

「けど、いい気分じゃないな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「卑怯な!救助した民間人を人質にとる!そんな奴らと戦うのがお前の正義なのか!キラ!」

 

 

「アスラン…」

 

 

ナタルの言葉にはキラも驚いた

まさか彼女を人質に取るとは…

あのおっとりとした優しい少女を…

 

 

「彼女は取り返す…。必ずな!」

 

 

イージスが去っていく

それをキラは眺めることしかできない

 

 

「兄さん、戻ろう…」

 

 

「…うん」

 

 

セラから通信が入り、キラは返事をし、アークエンジェルに戻っていく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これはどういうことなんですか!?」

 

 

キラが大声でムウに迫る

 

セラはそんなキラを見る

 

 

「どうもこうも、そういうことだろう」

 

 

ムウはキラの言葉を流すように返事をする

キラはそれにさらに怒りが加わる

 

 

「あんな民間人の子を人質にとって脅して逃げるのが地球軍なんですか!?」

 

 

「そういう情けないことしかできないのは俺たちが弱いから…だろ?艦長たちを責める権利は、俺たちにはない」

 

 

ムウの言葉にキラはたじろぐ

 

事実だ

自分たちがもっとしっかりしていれば、こんなことにならずに済んだかもしれない

 

 

セラとキラはデッキを出て歩いていた

 

そんな時、ある部屋から声が聞こえる

フレイの声だ

 

見ると、フレイはサイにしがみつきながら泣いている

 

ウソだ、ウソだと連呼しながら

 

 

「嘘つきっ!大丈夫だって…、僕たちがいるから大丈夫だって、そう言ったじゃない!」

 

 

フレイがセラたちを、キラをにらんで叫ぶ

 

 

「あんた、自分もコーディネーターだからって本気で戦ってないんでしょう!?」

 

 

「っ!!!」

 

 

キラは鈍器で叩きつかれたような衝撃に襲われる

 

自分は…戦った

迷いを殺して戦った

 

 

「お前…!そんな言い方…?」

 

 

フレイに何か言おうとしたセラを止める

 

自分が悪いんだ

自分が弱かったから

けど…

 

 

「くっ…!」

 

 

キラは走り去る

耐えられなかった

 

 

「兄さん!」

 

 

セラも追いかける

 

キラは外が見える場所で止まる

手すりをつかみながらうずくまる

 

 

「…兄さん」

 

 

キラは叫ぶ

今までのやるせなさをのせて叫ぶ

 

コーディネーターだから戦って

コーディネーターだから責められて

限界に近かった

 

 

「どうなさいましたの?」

 

 

「キラ?セラ?」

 

 

この二人の声を聴いた時、ふっと気分が和らいだ気がした

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの、何やってるんですか?シエルまで」

 

 

セラが二人に声をかける

なぜここにいる?

というか部屋には鍵がかかってるはずだ

 

 

「お部屋の鍵は、この子が開けてしまうんですの」

 

 

『ミトメタクナイ!』

 

 

「あぁ、そうですか…」

 

 

セラはもう突っ込む気力をなくしてしまう

 

 

「戦いは、終わりましたのね」

 

 

「…えぇ。まあ、あなたのおかげで」

 

 

セラが暗い表情を浮かべながら返す

 

 

「けどあなたたちは、悲しそうな顔をしていらっしゃいますわ」

 

 

「…」

 

 

ラクスが笑顔を浮かべながらこちらを見る

シエルが心配そうな面持ちでこちらを見る

 

 

「…僕は、本当は戦いたくなんかないんだ。僕だってコーディネーターだし、アスランとだって…」

 

 

「アスラン?」

 

 

キラとラクスが二人で会話を始める

セラはそれを見て、キラたちから離れていく

そうした方がいいと思ったから

 

 

「で、何でシエルが来るの?あの子と一緒にいた方がいいんじゃないの?」

 

 

「私だって、空気を読むことくらいできるよ」

 

 

シエルが苦笑いを浮かべながら返す

セラは、あ、と声を出す

 

 

「そういえば、ラクスさんがアスランのこと知ってたみたいだったな…」

 

 

セラが小声でつぶやく

シエルはその声が聞こえていた

 

 

「アスラン・ザラはね、ラクスの婚約者なの」

 

 

「こ、婚約者ぁ!?」

 

 

シエルの言葉に驚愕するセラ

 

婚約者…

もうそんな存在がいるのか

けど、アスランの父はプラントの重役だと思い出す

ならばそれも不思議はないかと一人で考え一人で納得する

 

 

「でも…、どうにかならないかな…。ラクスさんも…、シエルも…」

 

 

「え?何か言った?」

 

 

「…いや、何でも」

 

 

セラは決心する

あることを実行すると

そして、キラも同じことを決心していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キラはラクスを連れて更衣室へ向かっていた

あること…

ラクスを返還するためだ

 

 

「?キラ?」

 

 

「!」

 

 

サイとミリアリアがいた

サイたちに見つかる前にラクスを物陰に隠す

 

 

「何してんの?」

 

 

「いや、べつn…」

 

 

「あら?」

 

 

…出てきてしまった

キラの努力はどこへやらだ

 

 

「お前…」

 

 

「嫌なんだ、こんなことは…。行かせてくれ」

 

 

サイはキラの目を見る

揺るがない

止めても無駄だ

それに…

 

 

「ま、女の子を人質にするなんて悪役がすることだしな」

 

 

「俺も手伝うぜ?」

 

 

「僕も、役に立つかどうかわかんないけど…」

 

 

サイやミリアリアの他に、トールやカズイも現れ、手伝うと言ってくれる

 

 

「…ありがとう、みんな」

 

 

 

 

 

 

キラたちは更衣室についた

 

 

「あれ?兄さん」

 

 

「セラ!?シエルも、なんで?」

 

 

先客

セラとシエルがいた

 

 

「よかった。兄さんが連れてきてくれて。探しにいく手間が省けた」

 

 

「…!セラも?」

 

 

「うん、シエルも連れてね」

 

 

シエルも連れていくのか…

確かに、シエルもプラントの人間だけど…

 

キラは気になる

シエルがなぜそんな悲しい顔をしているのかと

 

 

「じゃあ、頼むよ、兄さん」

 

 

「うん」

 

 

キラは二人をストライクに乗せ、発進しようとする

そこに、通信が入った

 

 

「キラ!お前は…、お前は戻ってくよな!?」

 

 

サイがキラにそう問いかける

後ろにいるトールやカズイ、ミリアリアも心配そうな顔でキラを見ている

 

 

「うん、絶対に戻ってくるよ」

 

 

キラはそう言い残し、ストライクを発進させた

 

 

 

 

 

 

「さて、俺はスピリットで待機しとくかな」

 

 

「?何で?」

 

 

今セラがスピリットに乗る理由をカズイがたずねる

 

 

「この機会を利用とする奴が向こうにいるからさ…」

 

 

セラがそう言うと、後ろからマードックの怒鳴り声が聞こえてくる

 

セラ以外の全員がはっと後ろを振り返る

 

 

 

「じゃ、後は頼んだ」

 

 

セラは走り出し、マードックの脇を抜け、デッキへ向かう

 

 

「コラァ!坊主!お前もこっち来い!」

 

 

再び聞こえる怒鳴り声を無視し、セラは走る

 

 

 

 

そして、セラの予想は当たることになる

 

 

 




あと一機オリ機体を出したら、オリキャラ、機体の紹介を出します
これ、ぜったい

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