IS学園特命係   作:ミッツ

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終盤を迎える前にまとめのようなものを書いてみました。

今回の事件は自分で言うのもなんですが、かなりごちゃごちゃしているため分かりづらい個所もたくさんあっただろうと思います。
 
それを今回は簡単にまとめるとともに本編の時間の流れに関し補足のようなことも付け加えました。

別に読んでもらえなくても特に問題ありませんが、何か不明な点があれば感想欄の方で書いていただければ幸いです。


episode4、これまでのあらすじ

 本編に入る前に、ここで、本編で杉下たちが得た情報を本編中で触れなかった部分も含めて整理しよう。

 

 まず、芝浦浦真紀子が入院していた精神病院で殺害された事件。

 

 芝浦真紀子の遺体が発見されたのは2月24日、火曜日の朝6時半のことである。

 その日の朝6時ごろ、彼女の世話を担当していた男性看護師が芝浦の部屋を確認すると、彼女の姿が見えないことが分かった。その後、ほかの職員とともに捜索を行ったところ、中庭にある掃除用具入れの陰で胸から血を流して死亡している芝浦を発見した。

 

 死因は胸を刃物で刺されたことによる失血性ショック死。死亡推定時刻は前日の夜10時から翌深夜2時ごろまでの間。凶器はいまだ発見されていない。

 

 

 この事件における現場写真や現場から発見された証拠物件などは全てIS委員会によって徴収されており、警視庁内には芝浦真紀子に関する資料は何一つ残されていない。

 

 また、事件とは直接の関係は不明だが、芝浦真紀子の所在地を探っていた女性新聞記者の存在が発覚した。

 彼女の名前は前田由紀。帝都新聞に勤めており、周囲からの評価は若いながらも優秀な記者というもので、正義感が強く、記者として必要な根気強さと行動力も持ち合わせていたらしい。

 

 彼女は事件発生の約1か月前ほどに『チャンドラー探偵社』の矢木明に芝浦真紀子の所在地を探してもらう依頼をしていた。

 

 依頼を受けた矢木は約2週間をかけて芝浦のいる聖ミカエル病院を探し出し、その報告書を前田に提出した。

 

 その後、27日の朝、前田由紀が自宅で首を吊って死亡しているのを彼女の家族が発見した。死因は頸部圧迫による窒息死で、ほぼ自殺とみて間違いない。なお、遺書は発見されていない。

 

 由紀が自殺する前日、ひどく憔悴しきった様子で帰ってきたのを彼女の家族が目撃している。

 

 以上が現状で杉下たちが得ている芝浦真紀子殺人事件の情報である。

 

 

 

 続いて、IS学園の職員室前の階段で生徒が階段から転落した事件について。

 

 被害者は同校の1年3組に在籍する蜷川美玲。

 階段の踊り場付近から転落し、頭を強く打ち現在も意識不明の状態が続いている。

 

 第一発見者は同校で教鞭をとる杉下と職員研修中の山田真耶の二人。発見時間は朝6時27分で、現場の状況から杉下は蜷川が何者かによって階段から突き落とされたと推理する。また、杉下は事件が起きた時間、蜷川は誰かと校舎内で会う約束をしており、彼女を突き落したのも世の約束の相手である可能性が高いと考えている。

 

 蜷川美玲は3月にIS学園の近くで起きた殺人事件の被害者である高原詩織。そして、芝浦真紀子の息子の柳原純一と同じく名成中学出身の同級生である。

 

 蜷川は新聞部に所属しており普段から複数の新聞を購入し、それを読むことを日課としていた。

 しかし、彼女が転落する数日前、ルームメイトのステラの証言によれば4日前の月曜日の朝、日課である新聞を読んでいる途中急に様子がおかしくなり、それ以来新聞を購入していなかったそうだ。

 

 また、彼女が月曜日に読んでいるとされた新聞の中で帝都新聞のみ、とあるページが抜き取られていた。

 杉下は蜷川の指にインクとみられる汚れがあったことからページを抜き取ったのは蜷川自身であり、事件が起きた日の朝、彼女は抜き取った紙面をもって約束をした人物に会いに行き、彼女の転落後にその紙面は蜷川を突き落した犯人によって回収されたと杉下は推理する。

 

 そして、杉下と千冬は抜き取られたとされる紙面を学園の図書館で保管されている別の帝都新聞で確認し、そこに乗っていたある記事からなにゆえ蜷川は月曜日の新聞を読んで様子がおかしくなったのか、そしてなぜ彼女は階段から突き落とされたのかを推測し、犯人について見当をつけることが出来た。

 

 そしてその矢先、亀山達のもとに山田真耶が訪れ、小倉啓二と名乗る男が楯無に面会したいと学園を訪れたことを伝えに来た。真耶によると、その小倉という男は芝浦が殺害された病院で看護師をしていたらしい…

 

 

 わずか5日間の間に起きた2つの事件と一人の自殺者。その陰には歪んだ世界の風潮により起きてしまった一人の少年の死が見え隠れする。

 さらにその裏では、IS委員会、警視庁、日本政府、そしてIS学園といった様々な組織の思惑がうごめいている。

 

 果たして、小倉という男は更識に何を伝えようとしているのか?

 

 そして、杉下たちはISとそれに関わる者たちによって人生を狂わされた人々の中に、どのような真実を見つけ出すのか?

 

 事件はいよいよ佳境に入り、元特命の二人はIS学園の教師として最後の時を迎えようとしていた…


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