海原を一隻の小船が航海していた。その小舟に乗ってるのは、ブロード・D・アカバネその少年は祖父からの依頼で、ある船に手紙を運ぶ仕事をしていた。
「あ〜あ、二日も船に乗ってると退屈だよ、そろそろ島が見えて来ると思うんだけどなぁ」
ブロードは、二日も海の上で生活するのは初めての体験の為か、暇をもて余していた。そうこう言ってる間に、島が見えてきたのに気が付くと、退屈そうな顔からはしゃぎ顔になって来た。
「お〜本当に島が見えて来たよ。まぁ〜当たり前だけどね。確か、あの島に停泊してるクジラの形の船だよな。」
島に着いたことに、感激する姿は年相応の少年の反応だった。ブロードは、祖父のクロードから聞いた船の目印を思いだし、キョロキョロと探していると目当ての船が見えたのか、ようく確かめていた。
「プクックック、ホントにクジラ見たいな船してるよ。しかも、ドクロマークが付いてるから海賊だな。大した事ない海賊なんだなぁ」
ブロードは、船の見た目で相手の事を決め付けていた。それが、後に後悔するとは思っていなかった。
「まったく、ドクロにヒゲかよ!変な旗だなぁ。まぁ、チャッチャと手紙を渡して帰ろっと」
船を島に着けて上陸したブロードは、船へと乗り込んで行った。平和に暮らしたいと考えて居たブロードは、ある意味幸せだったかも知れない。何故なら、この海賊団は普通の海賊や、あの海軍ですら迂闊に近寄らない海賊団だからだ。
「すいませぇ〜ん。手紙を届けに来ましたぁ。誰か居ませんかぁ?」
「なんだぁ〜ガキじゃねぇかよ。手紙を持って来ただと?誰に渡すんだ」
船員が数人で出てきて、ブロードに問い掛けてきた。
「確か、船長に直接渡して欲しいって、ジィさんに言われたから、案内してよ」
その話を聞いて、船員達は驚いた何故なら自分たちの船長に直接渡したいと、言い出したからだ。普通の人なら、会いたくない人物と知っているからだった。
「なにぃ!親父に直接渡したいだぁ?本気で言ってんのか?おい、ちょっと待ってろ!お前、親父に話して来い。」
船員の一人が走って行ってから数分が経ってから戻って来た。
「おい!ガキ!親父が会ってくれるってよ、着いて来い。」
「ホントに?助かります。じゃあ案内お願いします。」
船員に着いていくブロードは、渡す相手が近付くにつれて、なぜか寒気が出てきた。
『なんだ?このゾワゾワは?まぁ良いか』
別に逃げたくなる程ではないと思い、そのまま着いて行くと、手紙を渡す船長なのか船の真ん中に堂々と座る一人の老人が居た。その老人を見た途端に、凄い威圧感を感じていた。その時に、初めて船の見た目で相手の強さを判断した事を後悔し、帰れば良かったと思った。
『なんだよ、この威圧感は!この老人はかなりヤバイ・・・家のジジィがキレた時みたいじゃねぇか・・・』
『でも、今更帰れないし。一応強がっておくか』
内心は、ビビりながらも老人に向かうブロードは遂に目の前まで来て、自己紹介して祖父からの手紙の旨を話した。
「ワザワザすいません。俺は、ブロード・D・アカバネと言います。この船の船長ですよね?祖父・・・嫌クライアントから手紙を運んで来ました。」
る
手紙を老人に渡したブロードは、何とか自己紹介と仕事を達成出来た事を安心していた。
「何だ、お前は運び屋か?鼻ったれの割には大したもんだ!俺の覇気に耐えるとはなぁ!グラララララ!」
鼻ったれと言われたブロードは、頭に来たのかつい言い返してしまった。
「鼻ったれだと!俺は名前を名乗ったろ!バカにするな!」
それを聞いた、船員達はブロードに殺気を込めて言った。
「このガキ!親父になって言い方をしやがる!魚の餌にするぞ!」
何を言われてもブロードは引くどころか、更に言い返していた。老人は、それを黙って見ていた。
「うるせぇ!したっぱは黙ってろ!俺は船長と話してるんだ!」
「グラララララ!面白いガキだな!お前ら黙ってろ、悪かったなブロード!俺はこの船の船長エドワード・ニューゲート!通称『白ひげ』だ!アカバネって事は、クロードの孫かなにかか?」
名前で呼ばれた事に、ブロードは満足したのか、落ち着きを取り戻した。そして気が付いた自分の祖父の名前が出た事、そして白ひげと言う呼び名に。
「クロードは、俺の祖父だよ!知ってるのか?・・・ん?待てよ白ひげ?ん・・・白ひげ!あの白ひげ!?」
『ヤベェ〜白ひげって世界最強の海賊じゃないかよ!こんな所に居たら平和に暮らせなくなっちまう!帰ろう〓』
「クロードは昔からの知り合いだ!何度かヤリあったが、勝負が付かなかった!クロードは元気なのか?ほとんど名前を聞かなくなったが?」
その名前が出て来て、一部の船員も思い出していた。
「クロードって、あの運び屋のクロードの事かよい」
「久しぶりに聞いた名前だ」
「マルコ、ジョズ!お前達も思い出したか!仕事を頼んだり、敵になったり懐かしい限りだ!グラララララ!」
早くこの船から出たいと思ってる、ブロードはそそくさと帰ろうとした。
「そう、急ぐな!手紙を読むから待ってろ、返事もあるだろ・・・ほぉ〜これは本気何だな・・・返事をしねぇとな。呼んで見ろマルコ!」
マルコと呼ばれた男は、手紙を呼んでみた。そして、笑いながら言った。これは手紙じゃなくて果たし状だと。
「坊主、いい度胸してるよい!親父に喧嘩売るとは」
はあ?っと思いマルコが見せる手紙のもとい果たし状の内容に焦り出すブロードを余所に白ひげは、決闘の場所を指定した。何とか果たし状を取り返そうとするが、マルコに燃やされていた。
「嘘だ!俺は、果たして状なんて書いてねぇ!って燃やすな!」
「グラララララ!小僧船から降りろ!決闘を受けてやる。」
「ふざけんな!俺は決闘なんてし『坊主!男なのに逃げるのかよい!』よ・・・逃げるだと!ふざけるな!パイナップル頭!こうなったらヤッてやるよ!」
パイナップル頭と言われたマルコは、落ち込んでるなか、白ひげとブロードは船を降りていた。マルコは、急いで後を追い見物する事にした。
「くそ!子供相手何で、手加減してね・・・」と、話すが白ひげは手加減なしだ!と笑っていた。
「しょうがない・・・覚悟を決めるしかないか・・・」と言い、手にメスを握っていた。それを見た白ひげは懐かしむような感じで言った。
「戦い方はクロードと同じか、グラララララ!懐かしいな!これは手加減出来ねぇ!行くぞ小僧!」
と言いながら白ひげは、自分の薙刀を出して攻撃してくるのだった。この戦いをマルコ達クルーは見守るなかで戦いは始まった。
そして、草村からはこの状況を作って張本人もいつの間にか来て見ているのだった。
「カッカッカッ!頼むぞ白ひげ!ブロードに戦いとは何か教えてやってくれ!」
「ブロード・・・世界に平穏なんてないのじゃ、其を知りなさい」
とカッコつけながらも、この戦いを楽しみながら観戦するクロードだった。
ちなみに、手紙もとい果たし状の内容はこうだった。『孫と戦え、白ひげ。世の中の事を教えてやってくれ』だった。クロードなりに孫に、世の中を知って欲しいと祖父なりの優しさ?があるないようだった。
グダグダな文章ですいません。これからも頑張って文章の勉強して行きたいと思います。応援よろしくお願いします。