乙女ゲー世界はモブの中のモブにこそ、非常に厳しい世界です 作：Ｎ２
一年以上前の記載部分が散見されます。流れで変化していた場合はご容赦下さい。
■ ヘルツォーク伯爵領の一部人員抜粋
【エルンスト・フォウ・ヘルツォーク】
・本作の主人公であるエーリッヒの義理の弟(三学期編にて)。描写は少ないが、本作の準主人公的立ち位置でもある。誕生月は12月であり、三学期終了時点において学園入学前の15才。
三章終了時に実家であるヘルツォーク領は、伯爵領へと陞爵された。
・身長は176㎝。濃いめの茶髪に少しパーマがかった柔らかめの髪。少し堀の深い男らしい整った顔立ちは、父親のエルザリオ伯爵によく似ている。
その髪色と同じ瞳の中に少年らしい好奇心と旺盛さを湛えていたが、最近は精悍さが滲み出てきており、男らしさが増しつつある。。
身長は三学期の終わりにて、ヘルツォーク伯爵領の寄子のベアテ・フォン・ウーゼと並ぶ事となった。
□経歴
・元々は、ヘルツォーク子爵家の次男として生まれ、母親が側室であるためずっとヘルツォーク子爵領で過ごしていた。
６歳の時(同年12月にて７歳)に８歳のエーリッヒと初めて対面する。
８歳の時(同年12月にて９歳)に当時10歳になったばかりのエーリッヒを剣術の稽古時に頭部強打による瀕死の重傷を負わせてしまう。
魔法及び体術関連に関する習熟は、エーリッヒよりも素養があり、エーリッヒは当初は全く歯が立たなかった。
現在でも剣術に関してはエルンストに一日の長あり。エーリッヒが総合魔力格闘技術においてエルンストを超えるようになったのは、エーリッヒが13歳になる直前であった。
11歳(同年以下略)時にエーリッヒの初陣を目撃したことにより、明確な尊敬と畏敬の念を抱くようになった。
その頃にはエーリッヒは自領と王国本土を仕事で行き来していたため、勉強や訓練のメイン教授は父親であるエルザリオ子爵、寄子で幼馴染のガーランド準男爵家長女、カミラ・フォウ・ガーランドの兄に指示していた。エーリッヒが自領に戻ってきた時に、自分の訓練も含めた習熟度合いの確認を互いに行っていた。
その後エーリッヒ自身の実子証明による廃嫡により、ヘルツォーク家の継嗣となった。
ヘルツォーク及びナーダ、バロン合同軍によるラーシェル神聖王国フライタール辺境伯越境戦には参加しておらず、13歳の時にフライタール辺境伯越境戦の傷が癒えたエーリッヒ主導により、フライタール辺境伯領逃亡艦との戦いにおいて初陣を経験した。
その後も混乱が続くラーシェル神聖王国、旧フライタール辺境伯側から飛来してくる軍人崩れの空賊討伐、及び敵艦潜入後の制圧戦などの白兵戦も経験済みである。
それらの報告は、エルザリオ子爵とエーリッヒにより王宮へ適宜挙げられているが、王宮より認められていないのでいずれも非公式の記録である。
王家及び王宮は認定してしまうと褒章及び褒賞対象になるため、ヘルツォークを理由に王宮からの正式招集でない事を主な回答として、認定除外対象となってしまっていた。
非公式だが、鎧撃墜12機、共同撃墜25機、軍艦級飛行船三隻中破。いずれも僚機はエーリッヒが務めていた。
14歳10ヶ月、本家ヘルツォーク子爵領へのエーリッヒ依頼による修学旅行時の護衛艦に内緒で乗り込んでおり、そこでファンオース公国不意遭遇戦に参加して公式な初陣を記録する。
鎧43機撃墜、軍艦級飛行船五隻撃沈、五隻中破。この戦績により、騎士殊勲十字章に空戦突撃章銀賞を受章する事となる。
王国公式のネームドとして、最年少でホルファート王国勇猛騎士列伝に明記されることとなった。
補足として非公式ではあるが、14歳９ヶ月時において旧オフリー伯爵家とヘルツォーク子爵家との争いで、鎧撃墜23機、軍艦級飛行船六隻中破の戦果あり。
そして、ファンオース公国のホルファート王国侵攻戦では王宮直上防衛艦隊司令のエーリッヒの副官として野戦任官の名誉大佐として出陣をする。
見事に副官として艦隊の指揮にもその才能を遺憾無く発揮した。その戦いにて鎧撃墜38機、軍艦級飛行船十一隻撃沈の戦果を挙げる。
現時点にて、魔力量と剣技に限定すれば、エーリッヒよりも素養が高い。
□性格
基本的には温厚であり、とても素直な性格で年長者の言葉を受け入れやすい素地がある。
ただし戦争に関しては冷徹で実用主義であり、父エルザリオとエーリッヒの薫陶を素直に受け入れた結果ともいえる。
ヘルツォーク内では温厚な部類とはいえ、判断基準がヘルツォークであるため、王国内の一般的な貴族思考よりも果断苛烈であることは言うまでもない。
□授与済み勲章列挙（三章終了時点）
柏葉付き騎士殊勲十字章、騎士殊勲十字章、艦隊指揮殊勲十字章、空戦突撃章金賞、空戦突撃章銀賞、ファンオース公国不意遭遇戦従軍袖章、ファンオース公国本土端防衛戦従軍袖章、ファンオース公国王都迎撃戦従軍袖章。
□搭乗鎧
ラーシャル神聖王国最新型とホルファート王国最新型を組み合わせた改造機体。それに加えてフレーム及び魔力波感知増幅機構は、鹵獲したファンオース黒騎士部隊の物を採用。出力が大幅にアップしたため以前の鎧よりも小型魔力多弾頭ポッドとスピアの搭載を増加させている。
スピアは王国の正式名称であり、刺突に特化した魔力感知動作機構による全方位攻撃武器だが、ヘルツォークではその王国正式スピアの穂先部分のみを小型化に成功。更に魔力波感知式射撃機構を搭載している。
ヘルツォークでの正式名称は、形状に加えて射撃機構もあることからクーゲルと呼称している。ただし、ヘルツォーク内でしか通じないため他ではあまり呼称されていない。
細かい魔力排出口を各部に備え付けているため旋回性能が高い。背部に大型の魔力排出スラスターを搭載しており、瞬発性を向上させている。
それらに加えて空中における姿勢制御や離発着は、鎧に備えられたオート機能により墜落などは滅多に起こらないが、それらを全てカットしている。
魔力反応に過敏すぎる設定がゆえに素早い挙動が可能となっている代物である。だからこそ、魔力運用の制御技術が優れない者は扱えない。
その魔力反応設定には、その機体の搭乗訓練をしていない者であると飛ぶこと、若しくは歩くことさえままならないという、ある意味鎧としては欠陥設定である。
結局のところは汎用機であるため、直線スピードはその他と大差は無い部分がネックと言えるだろう。
ライフルの照準も鎧に予め設定されたオート機構があるが、挙動が制止されるために不採用としている。
自身の感覚と魔力運用における自動追尾にて対応。
装備は、高威力の魔力弾丸ライフル、背部に小型魔力多弾頭ポッドにスピアを12基搭載。
ブレードはエーリッヒのように脆いものではなく、ファンオース公国純正の物を使用している。
戦い方は遠中距離、近接を得意とするオールラウンダー。近接を多用せず、遠距離及び中距離での戦闘に敢えて特化するエーリッヒよりも対鎧に関する戦闘の幅は広い。
【マルガリータ・フォウ・ヘルツォーク】
・本作のヒロインの一人。本作三学期終了時点で１４歳。
身長１４２ｃｍ。Ｂ：８６(Ｇ６１)、Ｗ：５２、Ｈ：８３。見事なトランジスタグラマーを発揮し、暴力的な欲望と背徳感を刺激するヘルツォークの末妹。
光沢がかった深い茶髪をふんわりとした菱形エアリーボブで、相応の可愛らしさと歳不相応の色気を表現している。
目鼻立ちはクッキリとして美人顔だが、口元のホクロとぷっくりとした唇が艶めかしく見る人によって可愛さと美しさ双方の評価に分かれる。ジトっとした目付きが印象を余計に妖しい物に変えてしまう。
【エルザリオ・フォウ・ヘルツォーク】
・三章終了時に伯爵に陞爵されたヘルツォーク領の現当主。
・ローランド及びバーナード大臣とは学園の同期でもある。
・ヘルツォークでは珍しく忍耐と柔軟さを兼ね備えた領主。
ファンオース公国との戦争の際には、軍艦級飛行船二十隻と200機の鎧を出陣させるという王家との密約があるにも関わらず、約二十年間その半分しか維持させずに領内の維持と整備という、領そのものの土台を構築する事に専念した恐れを克服した不屈の意志の持ち主。
二十六年前と二十一年前にファンオース公国との戦争に参戦。そして二十一年前自領に帰還後、フレーザーが突破されたラーシェルの大規模攻勢を跳ね返した英傑であり、このラーシェルとの戦争、王宮に公式参戦記録として認められた。
王国における認定された参戦記録はこの三度のみ。
本人は早々に王国中央のヘルツォークに対する扱いを諦観し、本国に関しては全くと言っていいほど当時は興味を失っていたので、自身に関する評価を気にしてはいない。
余談として泰然自若過ぎるその態度が、ローランドがエルザリオの正妻であるザナへの執着を強める一因ともなった。
ただしそのことに対してローランドもハッキリとは気付いていない。
【パウル・フュルスト】
・ヘルツォーク十二家の一つフュルスト家の次男で未婚の二十二歳。
・鎧の技術はヘルツォーク内では小隊員程度の実力だか、艦の指揮に定評があり、王国本土端防衛戦と王都迎撃における王宮直上防衛にあたった新ヘルツォーク子爵領(現在の浮島ラーファン子爵領)の旗艦の艦長を努めた。