説明回みたいなものになりつつあります、短いです
シリアス系書こうとすると筆が止まる…(病気
それもこれも烏丸の出番が暫く無いから(責任転嫁
「……被害は甚大、焔の魔法を使う少年や市外より狙撃される恐怖に加えて、街中には魔法が効かない謎の魔族や魔獣が多数出現。メガロメセンブリア、セラス、アリアドネー、魔法世界における最大多数の主力戦力が軒並み鴨撃ちされ、オスティアも焼かれました。生き残りを数えても絶望的なくらいのテロですね」
沈んだ顔で綾瀬は云う。
そこに何某かの異を唱える声は無く、そもそも全員気力も無い程度には参っていた。
現在、場所はアリアドネー巡洋艦ランドグリーズ艦内。
アリアドネー主力兵が軒並みリライトされ諸共破壊される寸前、先に綾瀬らと合流してくれていた朝倉の機転のお蔭で徴収に成功した。
足が無くては逃亡も適わなく、その点で言えば
割と今迄役立たずだと思ってた。ごめんな朝倉。
乗っているのは、逃亡に成功した神楽坂、桜咲、朝倉、私にネギ坊主。
アリアドネー組からは綾瀬に佐倉、春日にココネとかいう教会コンビ。そして向こうで知り合ったというコレット、エミリィ、ベアトリクスの3人のみ。
原作通りの被害、ではないけど、あっちとこっちと、果たしてどっちが絶望的なのか……間違いなくこっちだな。何故なら、
「高音さんが死んだってのは、マジなのか」
「はい。何故か私やビーさんの魔法は通用したので防御は間に合いましたが、高音さんは襲われる人らを助けるために立ち向かい……」
らしい、といえばらしい最期だ。
例えるならば子供を守るために車に轢かれる、HEROみたいな生き様を見せつけてくれた。
正直遺された佐倉の気持ちも考えやがれ、としか言いようがないが。
「先に攻勢を打って出ていたエミリィさんは自分の手が届かないことを悟ると私たちのサポートに徹してくれたのでなんとか間口は凌げましたが、コレットも併せて間違いなく戦場へは赴けないと見て正解でしょうね。かといって、安全な場所が果たしてこの世界の何処にあるのかと問いたいのですが……」
「戦況を見るだけの余裕があったのならなんとかなるだろ。襲撃されたのに生き残れたのなら、上出来だ」
ついでに言わせてもらうと、一部の魔法が通用してもこの世界線の『リライト』は現実世界人にも有効な反則技だということを全員が再確認できた。
彼女の死は無駄じゃない。が、やはりお人好しな女子中学生としては、あの人にも生きて帰ってきてもらいたかったよ。
「――さて」
言葉を切り、沈んだ顔の全員を見渡す。
このまま私が話題を引く他ないのか、誰にも行動を起こそうという意気込みが見受けられない。
嘆息し、議題を改めて立ち上げることとした。
「状況は絶望的だ。改めて考えても戦力の差はハッキリしすぎていて、私らのような女子中学生……まあ魔法学園の精鋭とやらもいるにはいるが、それでも一般的に戦力として数えられることのない女子供であることは間違いようがない。対して、敵は絶大な攻撃力と殲滅力と召喚魔までも駆使して魔法界そのものへと襲い来る『悪の組織』だ。……どうする?」
全て言ったわけではないが、誰もが理解しているので口を閉ざす。
議論は沈黙、案は出ない。
其処で手を挙げたのは、神楽坂だった。
「――えーと、死んだ人たちを襲った魔法って推測付くし、ひょっとしたら生き返らせられるかもよ?」
おい、言っちまうのかよ。
当然、その話には誰もが目を見開き、エミリィが特に詰め寄るように神楽坂へと喰い付いた。
「ほっ、本当ですのっ!? タカネを、生き返らせられるとっ!?」
「うん、多分」
軽く応える神楽坂だが、……そういえばコイツ姫御子だった時の記憶を取り戻しているんだっけか?
その割には漫画で見たような剣を扱った記憶は微塵も無いし、戦闘に関しては私らの中じゃ一番の素人であることも周知の事実だ。
実力を隠しているようにも見えない、本当にそこらにいそうな女子中学生。
――だが、私はコイツが烏丸と仮契約をした時のことを目撃している。
出てきたアーティファクトもハマノツルギではなく、件の『鍵』だということも知っている。
だからこそ、神楽坂が浚われないようにと、護衛として一番役に立ちそうな桜咲を押し付けたのだが。
実際、もしもの場合は神楽坂から離れずに、優先的に離れないようにという指示も出しておいたわけだし。
……まあ、美少女で本気出せば車並みのスピードで駆け抜けられる女子中学生をそこらに居そう、って表現するのは間違いだとは思う。
やべぇ、麻帆良に毒され過ぎだろ私。
……ところで
そこまで思考したところで、当然の如く待ったがかかる。
この中では一番楽観視からは程遠い思考能力を持つ、やはり綾瀬からのツッコミ……ではなかった。
「待ってください。明日菜さんは、魔法生徒では無いですよね? どうやってお姉さまを助けられる、っていうんですか?」
問い詰めるような視線で、佐倉が神楽坂を見つめる。
だよな。事情知ってる私らとは違い、本職の魔法生徒である奴からすれば得体の知れないスキルホルダーにしか見えんよな。
綾瀬は神楽坂の実力というか、その本質をどことなく理解している節はあるのだが、そっちが何も言わないからと言って無言でなあなあに事を済ませて貰えると思っていられるほど楽観的じゃないのが一般的な
自分ルールで動き出そうと色々思いつくままに動こうとするから、邪気眼とかセカイ系とかが生じたりするんだもんな。くっ、右腕が疼く……!
「どうやってって言うか、まあ、とりあえず乗り込んで術式の中心部へ突貫して、鍵を指せばなんとかなるかなぁ、って」
「行き当たりばったりにもほどがあります!?」
「明日菜さん、体力的には兎も角自分を過信しすぎですよ。流石に魔法使いの巣窟に乗り込めるほどの戦力が無いから、こうしてみんな行き詰っているんですし」
バカホワイトがまともなことを言った。
まだ龍宮が死んだこと引き摺ってんのかな。不調なのかな。心配になるな。
「其処に付いては私から提案が」
別ベクトルに思考が傾きかけたところで、ひょっこりと顔を出したのは6号だった。
――当然、場は騒然となる。
「おう、出てきていいのかお前」
「どちらにしても確認を取るのが前提なので。顔を合わせないことにはことは進みませんし」
「な、なんで貴方が此処にっ!?」
「は、離れてください長谷川さんっ、その子は……っ!」
まあ、こうなるのは知ってた。
先ほどから世界を襲っている集団の一部と同じ顔をした少女が出てくれば、警戒も露わになるのも当然だよな。
「まあ落ち着け、コイツはすぐに攻撃とかしない。……しないはずだよな?」
「優先順位は皆さんの救助ですから。お兄ちゃんズと違って私は単独行動中ですし」
自我の芽生えが明後日の方向過ぎる。
コレも烏丸の影響か?
「さて一々事情を説明するのも面倒ですので選択肢を提示します。一つ、麻帆良へ帰る。一つ、魔法世界を救う。どちらを選んだとしても、私の役処に変更は有りません」
「なんで」
「どちらでも、行き先は『墓守り人の宮殿』です。帰還ならば唯一可動している麻帆良直通のゲートへ、救済ならば宮殿中心にある祭壇へ。どちらを選んだとしても、
その台詞に、全員が首を捻った。
如何にも敵として立ち塞がると思っていたのに、6号の言い分では敵対しているとは思えない発言過ぎた所為である。
「……どういうことだ?」
「現在私は開店休業中なのです。大幹部であるデュナミス様からは烏丸さんを連れてきたということで、褒賞として戴いた素敵な休日プランを進行中です。なので、烏丸さんから直にお願いされている『麻帆良組』の援助活動を」
「…………お兄ちゃんズとやらの手伝いはしなくていいのか?」
「私、水属性で氷の魔法使いですから、お三方とはチームワークが組めないのですよ」
……なんだろう、明け透けな物言いに頭痛が痛い。
若干極秘っぽい情報をつらつらと喋っちゃっている気がするんだけど、いいのかおい。
シリアスじゃなかったのか、もうちょっと仕事しろよ(二つの意味で。
「で、どうしますか?」
原作準拠と言い難い流れを辿っている所為で誰が何を知っているのかを確認する作業に時間が費やされる悲劇
そして幼女が出てくるとシリアスが吹っ飛ぶ
あとちうたんの中で烏丸は既にオリ主扱いでワロタ