暇つぶしに転生させられるって酷い   作:百鬼夜行

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テスト前だけど投稿!
バレンタインデーネタを書こうと思いましたが忙しくて断念しました

ちなみにルートは復讐ルートです
レジアスは死んだ!もういない!!!



第八十三話

はやてside―

 

「今回の被害を報告するね。」

 

今私等が集まっとるのは機動六課第2会議室。襲われた中でも数少ない被害のなかった場所や。まさか地上本部と同時にここも攻めとるなんて思っとらんかったわ。集まっている面々は怪我をしていない機動六課全員。皆それぞれ表情が暗めやな。今報告を読んでくれとるなのはちゃんも少し表情が暗いような気がするしな。

 

「まずここ、機動六課についてだね。施設自体がスカリエッティ側の戦闘機人及びガジェットによる攻撃で半壊。メンバーからもかなりのけが人が出てしまった。特に怪我が酷かったのがザフィーラとシャマルさん。ここを必死で守ろうとした形跡があるから多分戦闘機人と交戦してけがを負ったんだと思う。」

 

「怪我の容体はどうなんですか?」

 

「うん、今は落ち着いていて多分もう少ししたら意識が戻るだろう、って言う話だよ。機動六課被害者は総数で軽傷が36人、重症が14人・・・・行方不明が1人。この行方不明者はヴィヴィオで、キャロの証言によると黒蜘蛛団のNo.1、ユヌって言う人に連れて行かれたんだよね?」

 

「・・・・・はい。あのっ、なのはさん!」

 

「ん?何かな、キャロ?」

 

「ヴィヴィオを守れなくて本当に申し訳ありませんでした!!!」

 

「僕からも謝らせてください!本当に申し訳ありませんでした!!!」

 

ヴィヴィオが攫われたというところまで話したところでキャロとエリオが立ち上がってなのはちゃんに対して頭を下げた。あの子らは悪くはないんやけど、ヴィヴィオを目の前で攫われたんを悔しく思っとるんやろうな。エリオとキャロの証言からユヌは恐らくユーリちゃんのことやろうというんが隊長陣の考えや。そうなるとなのはちゃんやフェイトちゃんでもかなり厳しかったやろうな。

 

「頭を上げてキャロ、エリオ。貴方達は十分頑張ってくれたよ。ちょっと今回は相手が悪すぎただけだよ。それに葵ちゃんのことだからヴィヴィオに酷いことをするとは思えないしね。」

 

「それでも!それでも・・・・・くっ!」

 

「負けたことが、守れなかったことが悔しいならその悔しさをばねに次に活かすべきだよ。今悔しがっても何も起きない。幸い誰も命を落とすことはなかったんだから次に備えることが出来る。・・・・・わかったかな?」

 

「・・・・・・・はいっ!!!」

 

「頑張ります!!!」

 

うん、持ち直してくれたみたいでほんま良かったわ。それにしても一番つらいのはなのはちゃんやろうにようやるなぁ。いくら葵ちゃんが傷つけないと思っておっても今回みたいなこともある訳やし安心は出来んやろうに・・・・。この報告が終わり次第、隊長陣は一度休ませた方がええかもしれへんな。

 

「じゃあ、続いていくね。今度は地上本部の方の被害を報告するよ。砲撃によって施設自体が小破。後、電気系統を一時的に壊されたせいで今は予備の発電機に頼ってる状態だね。幸いこちらはあんまり重傷者とかは出なくて軽傷者50名に対して重傷者は14名。・・・・だけど死亡が1名に行方不明が1人出てるね。」

 

「ここから先は引き取るで?なのはちゃん。」

 

「・・・・・じゃあ、お願いするね、はやてちゃん。」

 

「ん、お願いされたわ。まず行方不明やけど・・・皆もよく知っとるギンガ・ナカジマ陸曹が行方不明になっとる。ギンガに関してはスカリエッティが誘拐したんか黒蜘蛛団が誘拐したんかわからん状態や。もしかしたら今一番危険な状態にあるんは彼女かもしれへんな。」

 

「・・・・・・ギン姉。」

 

「ほら、しっかりしなさい、スバル!まだスカリエッティ側に誘拐されたとは決まってないでしょ?もし黒蜘蛛団側に誘拐されてたら・・・・・・無事かもしれないじゃない!」

 

ギンガが誘拐されたことでやっぱりスバルが落ち込んどるな。ティアナが慰めようとしとるけどやっぱり不安が隠し切れとらんな。黒蜘蛛団に誘拐されたからと言って必ずしも大丈夫っていう訳やないしな。下手したらスカリエッティ側よりも危険な場合があるからなぁ。

 

「次にいくで?今回私等機動六課が防衛にまわってたにも関わらず1人の死亡者を出してしまったんや。名前はレジアス・ゲイズ中将。皆もよう知っとるやろうけど地上本部のトップや。彼は局内に侵入してきた浅上葵によって殺されとる。・・・というよりは今回の黒蜘蛛団の目的は彼の殺害やったんやろうな。」

 

「態々地上本部に乗りこんでトップを殺すなんて・・・・非合理的すぎませんか?」

 

「それでも葵ちゃんはそれを成し遂げおった。あの場にいた誰もが止めようとしたんやけどデバイスを持ってない状態やったから大した抵抗も出来んかったんが悔しいんよ。今後はこんな悲劇が二度と起きんようにせんとあかんね。」

 

「はやて、葵がレジアス中将を殺した理由って何だったの?葵は何の理由もなく人を殺したりしない筈だよ?」

 

「・・・・・・・・復讐、って言っとった。どうやらレジアス中将が葵ちゃんの家族を殺す命令を出した張本人やったらしい。これはレジアス中将が葵ちゃんとの会話の中で認めとる。」

 

「・・・・・そう。とうとう葵ちゃんの復讐が本格的に始まっちゃったってことかな?」

 

「恐らくそうやろうな。もしそうやったら葵ちゃんが次に狙ってくるのは・・・・・最高評議会、やろうな。」

 

私の答えを聞いて会議室に沈黙が訪れてしもうた。こうしとるとレジアス中将を殺した時の葵ちゃんの顔を思い出すわ。なんかとても嬉しそうなのにすごく辛そうな顔しとったもんな。あんな顔するんなら復讐なんて止めてしまえばええのにっていうのは多分言ったところで無駄なんやろうなぁ。

 

「さてとっ!ちょっと気分を切り替えていくで?さっきまでの報告はどちらかというとマイナスなことやったけど今度はプラスの方や。まずはスカリエッティ側の戦闘機人を2体捕獲できた。これが一番大きいな。」

 

「確か六課の壁にめり込むようにして放置されてたんだよね?・・・・多分ユヌがやったんだろうね。」

 

「それは間違いないやろうな。そしてもう一つや。今回の事件中に黒蜘蛛団で内部反発が起こった。これによって黒蜘蛛団のわかっとらんかった団員が1人わかったで。アインスがとっていた記録と過去の色々なデータを照合した結果。黒蜘蛛団No.7のセットは元管理局員のクイント・ナカジマだっていうことが分かったんや。」

 

「クイント・ナカジマ!?それって・・・・・・。」

 

「・・・・・・お母さんが生きてた?」

 

まぁ、驚くやろうな。あのデータやとクイント・ナカジマは属していた部隊と共に秘密研究所に突入してそのまま殉職って書いてあったしな。たしか死体は確認されへんかったけどデバイスがそこに落ちていてそれで死亡扱いとしたらしいな。それが今スバルが使っとるリボルバーナックルやしな・・・。

 

「彼女はレジアス中将を殺そうとする浅上葵をこれまた死んだとされていたゼスト・グライガンツと共に止めようとしてその場で倒されとる。せやけど見てた限り気絶させられただけで死んではおらんかったな。」

 

「はやてちゃん、もしかしてそのクイントさんも?」

 

「葵ちゃんがゼスト・グライガンツと一緒に回収していきおった。多分拠点の情報を流出させたくなかったんやろうな。」

 

「じゃあ、お母さんは・・・・!?」

 

「あぁ~、そこは多分大丈夫や。もし葵ちゃんが口封じのためにクイントさんを殺そうとしたなら多分あの場で殺しとったやろうしな。連れて帰ったってことは命を奪うつもりはないってことや。それと同時にゼスト・グライガンツも回収してたけどどうするつもりなのかは不明やな。」

 

私の予想を聞いたスバルは安心したのか椅子からずり落ちそうになっとる。何とかずり落ちる前にティアナが止めてくれてよかったわ。ちなみにこの予想は葵ちゃんのことをよく知っとるなのはちゃん、フェイトちゃん、アインスの意見を参考にしとるからかなり信憑性が高いで。さて、報告することはこのくらいやな。それなら今日は解散して明日に備えよか。それからその旨を全員に伝えてそれぞれの部屋へと戻させるのに大した時間はかからんかった。

 

 

sideout

 

 

浅上葵side―

 

「ティーダ?私は確かに戦闘機人を1体攫ってくるようにと命令しました。で・す・が!一言も管理局側の戦闘機人とは言っていませんよ?あなたは馬鹿なんですか?アホなんですか?あぁ、シスコンでしたね。そもそも私が調べたかったのは戦闘機人の特殊能力、IS(インヒューレントスキル)だったんですよ?それなのに態々それも使えない旧型を連れてきますか?本当に使えませんね。」

 

「・・・・・本当に申し訳ありませんでした、リニス様。」

 

現在私の目の前ではティーダがリニスに対して土下座している。どうやらリニスの頼みごとを失敗したらしい。リニスもかなり怒ってるみたいだしこれは手の付けようがないわね。だから私の方をチラチラ見ても何もしてあげられないわよ?ティーダ。

 

「葵さん!ここすごく楽しいね!」

 

「あら、研究所内部の探検は終わったの?ヴィヴィオ。」

 

「うん!ディアーチェお姉ちゃんとユーリお姉ちゃんが色々と案内してくれたの!」

 

「良かったわね。ちゃんとお礼言うのよ?」

 

「うん!ありがとうございます、ディアーチェお姉ちゃん!ユーリお姉ちゃん!」

 

「ふっ、礼には及ばぬわ。我はたいしたことはしておらんのでな。」

 

「ふふふっ、また見学したくなったら声をかけてくださいね?」

 

「は~い!」

 

ユーリにお礼を言いながらこちらに走り寄ってくるヴィヴィオを抱き上げて膝に座らせる。彼女の右手には私特性の黒い腕輪がはめられていて魔力をごく少量ずつ奪っている。まぁ、絶対に倒れない量を本当に少しずつ貰ってるだけだけどね。あの腕輪がある限りヴィヴィオがどこに行ってもわかるようになっているから安心ね。

 

「葵さん!ママにはいつ会えるようになるの?」

 

「そうね、きっともう何日かしたら会えるわよ。今はちょっと忙しいの。・・・・だからなのはを嫌いになっちゃ駄目よ?」

 

「うん!ヴィヴィオなのはママのこと大好き!」

 

「じゃあなのはが迎えに来るまでここで遊んでるといいわ。だけどリニスの研究室は危ないから近づいちゃ駄目よ?」

 

「はーい!」

 

「葵、クイントとゼスト、ティーダが捕まえてきた戦闘機人の状態を確認してきました。」

 

「そう、ちょっと待って。ヴィヴィオ、ちょっと私はシュテルとお話しするからあっちでレヴィと遊んできて。」

 

「うん!葵さんも後でまた遊んでね?」

 

「えぇ、約束するわ。」

 

シュテルが近づいてきたので一時的にヴィヴィオをレヴィの元へと行かせた。多分レヴィならヴィヴィオと喧嘩することも無く面倒を見てくれるだろう。ヴィヴィオがちゃんとレヴィの元へと辿り着いたのを確認してからシュテルへと向き直る。

 

「報告を頼むわよ、シュテル。」

 

「えぇ、ゼストの方はアオイがかけた治癒魔法が効いているようで状態は安定しています。融合事故でボロボロになっていたリンカ―コアの状態も安定し始めているみたいですね。」

 

「そう、一応容体が急変する可能性もあるから目だけは離さない方がいいわね。クイントと戦闘機人は?」

 

「同じ部屋で監禁しているので見張り自体は楽ですね。先程クイントが目覚めて戦闘機人の方を気にしていましたが知り合いだったんですかね?」

 

「確か娘だったはずよ。・・・・・本当は攫ってくる予定じゃなかったのにね。」

 

「そうですか。ティーダですし仕方ないですよ。」

 

「そうね、割り切るしかないわね。」

 

「ちょっとお2人さんとも酷すぎませんかねぇ?俺聞こえてるんですけど!?」

 

「「聞こえるように言ってるから。」」

 

「畜生!すみませんでしたねぇ!俺は指示通り戦闘機人を連れてきただけですよ!!!」

 

「ほぅ・・・・?まだ反省が足りていないようですね、ティーダ・ランスター。ちょっと私の研究室に来てください。試してみたい新薬がいろいろあるんですよ。」

 

「ほんとごめんなさい!許してください、リニス様!!!」

 

まぁ、ティーダの説教と罰に関してはリニスに一任しましょうか。全く、人がせっかく犯罪にならないように色々と任務を与えてたっていうのに誘拐なんてしてくれるなんてね。これがスカリエッティ側の戦闘機人だったら問題ないのに、なんでわざわざ管理局側から攫ってくるかなぁ?はぁ・・・・、とりあえず私もヴィヴィオと遊びましょうか。シュテルとユーリも誘ってね。

 

 

sideout

 

 

 




毎回恒例、反省回
機動六課は現在修復中
地上本部はトップのレジアスが死んだことによりガタガタ
この状態で果たしてはやて達はスカリエッティと葵からの猛攻に耐えられるのか!?

クイントはギンガと一緒に監禁中
ティーダはリニスによって反省&教育(調教)中
ヴィヴィオ、誘拐されている事実を知らないまま葵達と遊んでいる
彼女達黒蜘蛛団のこれからの動きはいかに!?

という感じの最新話でした
これからかなりリアルが忙しいです
レイジバーストは買いたいし、艦これを始めたし、テスト中だし、引っ越しをしなきゃいけないしで投稿が遅れます
なるべく早く投稿できるよう頑張りますので応援をお願いします!

感想と評価お待ちしております!

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