暇つぶしに転生させられるって酷い   作:百鬼夜行

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またまた少し時間が空きましたが投稿です!

これからもこのぐらいのペースになってしまうかもしれません。



第六十八話

なのはside―

 

ティアナに私達と葵ちゃんの関係を話そうと決めたのはいいんだけどどんなふうに言えばいいのかよくわからないや。と言うよりもどこから説明すればいいのかな?そう言う思いを乗せてフェイトちゃんの方を見てみたけどフェイトちゃんも首を傾げていてわかってないみたい。仕方がないのでまずはティアナがどのくらい知っているのかを確かめることにした。

 

「簡単でいいからティアナが知っている葵ちゃんの罪や来歴を言ってみてくれないかな?そこから説明していった方が早そうな気がするからね。」

 

「わかりました。確か・・・なのは隊長や八神指令と同じ第97管理外世界である地球出身。犯した罪はAA事件にてロストロギア判定を受けたジュエルシードを局員から奪っての逃走。闇の書事件に関与してロストロギアである闇の書を奪取。闇の書事件後しばらくは活動せず一時期は死んだとも言われていたが、1年ほどしてから活動再開を確認。その時複数の共犯者を伴っていたため俗称であった“黒蜘蛛”から“黒蜘蛛団”という組織名がついた。そして・・・・私の兄の殺害ですね。」

 

「へぇ~?私って管理局側から調べるとそんな感じなのねぇ~。ちょっと興味深いわね。」

 

「うん、データだけで葵のことを知ろうとするとこれが限界ってところかな?葵の情報は何故か極端に少ないから管理局側から調べるのは至難の業なんだよ。ティアナはよく調べられてる方だね。」

 

「うん、確かによく調べてる方だね。それじゃあ、ティアナが調べてきたことに基づいてちょっとずつ教えていくね。まず、葵ちゃんは確かに私達と同じ町で育って、私と一緒に住んでたんだ。学校も同じで小学校3年までは一緒に過ごしてた。あのAA事件が起こるまではね。」

 

それから私は簡単にAA事件について説明した。AA事件はほとんど詳しい内容が公開されていないことで有名な事件だ。その理由は大体葵ちゃんがジュエルシードを7つも管理局から奪って逃走したことが理由とされている。管理局側としても自分たちの汚点を晒すのが嫌だったんじゃないかな?・・・・多分だけどね。

 

「そんな・・・それじゃああの事件は元々浅上葵が起こしたものじゃなかったんですか?データでは浅上葵が引き起こした事件と言った風に書かれていたのに。」

 

「まぁ、あの事件の黒幕はフェイトのお母さんであるプレシア・テスタロッサだったからね。それにしても懐かしいわね。あのころはまだなのはと一緒に暮らしていたのよね。事件の後すぐに地球を離れたけど。」

 

「地球を離れた!?ですがその数か月後の闇の書事件は浅上葵が闇の書を狙って起こしたものなんですよね?」

 

「それは違うで、ティアナ。葵ちゃんは私等の事件に関してはほとんど冤罪のようなもんや。罪的にもつけられたとして公務執行妨害ぐらいやろうな。あっ、後傷害罪もやな。」

 

「主の言うことは正しい。浅上は私が事件に巻き込んだも同然だ。私があっていなければこの事件に関わることはなかっただろうな。」

 

「でもよぉ、葵が関わってなかったら間違いなくあたし等はこうしてここにはいられなかっただろうな。・・・・特にアインスは。」

 

「それはツヴァイも初耳なのですぅ!説明を願います!」

 

「まぁ落ち着いてよ、ツヴァイちゃん。ちゃんとこれから話すからさ。それじゃ、闇の書事件について私が知っていることを全部話そうか。シグナムさんも細くお願いしますね?」

 

「うむ、承った。」

 

今度はシグナムさんからの説明も交えながら闇の書事件について話した。考えてみればどうやって葵ちゃんがあの事件に参戦したかをよく知らなかった私としてみればシグナムさんの話には少し興味があった。でも、予想がついていたとはいえ葵ちゃんが当時住んでいた研究所を吹き飛ばしたと聞いた時はついレイジングハートを展開しそうになってしまった。まぁ、葵ちゃんが黒糸を使って手を縛ってたからできなかったけど。

 

「へぇ・・・・?シグナム、リニスを攻撃したどころか葵の住んでいた場所まで破壊したんですか?ちょっと後で模擬戦でもしませんか?あぁ、大丈夫だよ?ちゃんと殺傷設定は切っておくから。」

 

「て、テスタロッサ?あ、あの時はまさか浅上が住んでいるとは思わなくてだな・・・・。私も片腕を破壊されたりもしたのだが・・・・・。」

 

「あっ、フェイトちゃん。その模擬戦私も参加してもいいよね?丁度葵ちゃん用に新しく考えたコンビ技も試してみたかったし。」

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ!あんな危ない技を私相手に使わないでくれ!流石にあれは私でも無理がある!主からも何かいってください。」

 

「なのはちゃん、フェイトちゃん。やるんならトレーニングルームは使わんといてぇな?流石に葵ちゃん用の技を使われたらトレーニングルームがもたんわ。」

 

「主!?そこは止めるところではないのですか!?あ、浅上からも何とか言ってくれ!」

 

「クックック、ほらなのはとフェイト?余りシグナムを苛めちゃ駄目でしょ?それに昔見ただけだけど私用の技ってアレでしょ?そんなのを軽々しく撃っちゃだめよ?そう言うのは最後の切り札として大事にとっておかないとね。練習としてはそこら辺の低級犯罪者を使いなさい。」

 

「は~い。今度葵ちゃんに向けて撃ってみるから感想教えてね?」

 

「なのは、それじゃあ避けられることが大前提になっちゃうよ?」

 

「大丈夫だよ、フェイトちゃん。落としたところを回収してから聞くから!」

 

「なぁ、はやて。あたしは偶にこいつらが本当に恋人同士なのかわからなくなるんだが?」

 

「大丈夫や、ヴィータ。これも愛情表現の1つでな?殺し愛っていうんやで?」

 

「へぇ~、絶対にしたくねぇ愛情表現だな!」

 

とりあえず何か変なことをヴィータちゃんに教えていたはやてちゃんの後頭部に魔力弾を命中させてからティアナの方に向き直った。ティアナは先程までの展開についてこれていないみたいでポカンと口を開けたまま突っ立っていた。そんなティアナの横顔を見ながら葵ちゃんが口元を抑えて笑ってるけど全く気が付いていないみたいだね。とりあえず意識をこっちに戻すことから始めようかな?

 

「ほら、ティアナ。口を開けて呆けてないで戻っておいで。ここまでの話の中で聞きたいこととかなかった?」

 

「はっ!だ、大丈夫です!」

 

「そう?それなら大丈夫だね。まぁ、さっきまでの話で分かったと思うけど今の葵ちゃんにかけられる罪状は公務執行妨害と傷害罪、後無理をすれば殺人未遂ってところかな?どう考えてもSS級広域次元犯罪者としてあげられるような罪状じゃないんだよね。」

 

「で、ですがリニアの時に奪われたレリックがあるのでロストロギア不法所持に引っかかるのでは?」

 

「レリックならあの任務が終わってから3時間後くらいにはもう返してもらったで?何でも研究対象として面白くなかったとかいう理由で。だから葵ちゃんが今持っとるロストロギアって闇の書の防衛プログラムぐらいやけどこれは葵ちゃんから引き離せんからなぁ。」

 

「それじゃあ、浅上葵の罪は全て冤罪になるっていうことですか!?」

 

「全てやないけどな。それでもかなり判決は無罪に近付くやろうな。だけど管理局の上層部がそれを許すとは思えんのや。」

 

「えっ・・・?管理局の上層部が許さない?」

 

「正確には管理局の上層部の一部と言ったほうがいいかしらね。管理局の裏でこそこそと悪だくみをしていたり悪さを働いたりしている奴らからしてみたら私はかなり邪魔な存在だからね。もし私が捕まったら裁判にかけられるより先にこっそり殺されるでしょうね。」

 

「そ、そんなことあるはずが・・・・。」

 

「ちなみにティーダが殺されかけた原因がそれよ。それにフェイトがあの事件を調べ直して気が付いたような認識阻害魔法に気が付かないような検死でもわかるでしょ?」

 

葵ちゃんの言葉でティアナは黙り込んでしまった。ちょっといたたまれなくて声をかけようとした時、非常事態の警報が鳴り響いた。なんでも海上にガジェットの飛行型が15機ほど飛んでいるらしい。どう考えても誘いにしか思えないけど一応破壊しなきゃいけないよね。はやてちゃんからの指示で私が行くことになったけど葵ちゃんが暇つぶしで付いてきてくれるらしいからすっごく楽しみだな!現場のガジェットは葵ちゃんに瞬殺されて私の仕事はなくなったけど行き帰りのヘリの中で楽しめたから別にいいや!

 

 

sideout

 

 

フェイトside―

 

なのはを出撃させた理由はこちらの手をあまり見せたくないのと同時にもう一つなのはの過去をフォワード陣に見せるためでもある。先程から流されているなのはの映像を見て全員が愕然としている。まぁ、あんな年の女の子があの規模の砲撃を撃っていたらそうなるのもわかるけどね。そしてそれを止めている葵を見てさらにびっくりしている。

 

「こんな感じでなのはちゃんは自分に気が付かないうちに負荷をかけまくっとったんや。この時代のカートリッジシステムは今よりも危険なものでな?体にかかる負担が今よりも多かったんや。でもなのはちゃんはそれを気にせずに使い続けた。その結果がこれや。」

 

「嘘っ!?これって・・・・・。」

 

「なのはさんにこんな傷が!?」

 

空間ディスプレイに映っているのはいまだになのはの胸に残る貫かれた跡。この傷を負った原因はいまだに存在がよくわかっていない『アンノウン』と呼ばれる機械。その場にいたアンノウンはヴィータが壊したけど、誰が作ったのかどこから来たのかいまだに解っていない。こいつのせいでなのはは一時期魔法が使えないかもしれないと言われかなり落ち込んでいた。

 

「この傷自体はそこまで問題はなかったんや。だけどリンカ―コアが不安定になってしまってなのはちゃんは一時期簡単な浮遊魔法も使えないかもしれないと言われた。それを助けたのが表立っては知られてないけど浅上葵、私達が捕まえようとしとる幼馴染や。彼女がどうやったのかはよくわかってないんやけどどうにかしてこれを安定させた。でも、傷までは癒せなくて、なのはちゃんは2か月近くの間リハビリ生活を送ることになったんや。」

 

「今回のティアナの行動は多分自分が強くなっているかどうかわからなくてやったんだと思う。だけどね?なのはや私達は皆には体に負荷を貯めさせない程度にゆっくりと鍛えていって欲しいと思って今のメニューを組んでいるんだよ?それを否定されたような気がしたからなのはも怒ったんだろうね。」

 

「・・・・・・・・ありがとうございました。」

 

それだけ小さくつぶやくとティアナはどこかへ歩いて行ってしまった。まぁ、後はなのはに任せればいいかなと思って、任務を終えてヘリから降りてきた少し顔の赤いなのはに報告だけしておいた。なのははそのままティアナのところに向かったけど葵がヘリに乗ってなかったのはどうしてかな?その答えがわかったのは報告書を書き終えて自室に帰ってからだった。・・・・・・もう、少し激しすぎるよ、葵♪

 

 

sideout

 

 




最近の悩み。

マガツキュウビが倒せない!
いや、友達に手伝ってもらって何とか倒したんですが、殺生石って何あれ?
あれを出された瞬間に味方が全員戦闘不能になった時は苦笑いしか出ませんでした。

GEスイーツ装備を作りたいけど、マホガニーが!マホガニーがガガガが・・・・。
失礼。取り乱しました。


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