暇つぶしに転生させられるって酷い   作:百鬼夜行

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最近友達からvividを借りたので今読んでます。

書くかどうかは未定。




第五十四話

浅上葵side―

 

「久しぶりに2人でのお出かけだけど楽しんでる?ユーリ。」

 

「えぇ、葵と2人っきりなのは久しぶりなのでとても楽しいです!」

 

今日はユーリとの2人だけでのデートの日。シュテルにはあらかじめ言ってあったけどお互いにどちらが先に私とデートするかで喧嘩しかけてたわね・・・。でも、最終的にシュテルを先にしてユーリが後になった。シュテルとは町に出かけたり他の無人世界で2人だけの世界って言って遊んでたりしたわね。ユーリはミッドチルダに行ったことがないと言ってたから一緒に来てみた。・・・管理局の監視はないのかって?そんなもの私に効くわけがないでしょ?

 

「それにしても本当に素顔なのに誰も葵に対して反応しませんね~。」

 

「そう言う魔法だからね♪流石リニスだよねぇ~。この髪留めのゴム紐でこんなことが出来るなんて。」

 

「他にも色々なものをリニスさんは作ってますよね!」

 

「あなた達がいつも外に出る時に使ってる『どんなに暴れてもフードが外れないマント』って便利なんだけどなんか呪いみたいよね・・・。」

 

「あれは凄いです!戦闘中もフードを気にせずに戦えるので便利ですよ!あれ自体バリアジャケット並みの防御力がありますもんね!」

 

最近、リニスの発明品が凄い。今私がつけている『何故か私の姿が相手の記憶に残らなくなる髪留めゴム』なんてはっきり言ってこれを犯罪者に配りまわったら管理局潰れるわね。まぁ、リニスの発明品をそんなことに使ったら後が怖すぎるから私はやらないけどね♪

 

「ところで、ユーリはこの後どこに行きたい?」

 

「どうせならこのまま町で買い物をしつつ空港という場所に行ってみたいです!」

 

「空港?なんでまたそんな場所に?」

 

「考えてみれば私達って基本的に転移魔法を使うから空港なんて見たことないなぁ・・・って思いまして。」

 

くっ・・・、首を傾げてキョトンとした表情のユーリが可愛すぎて管理局が潰したくなっちゃう。ちなみに今のユーリの恰好はピンクの長袖セーターに白のひざ下まであるスカート姿だ。うん、ユーリが本当に天使に見えてしょうがない。私は髪をポニーテール状態にして白のワイシャツと下は青のジーンズだよ?何故かこの姿が一番うけがいいのよね。

 

「見てください!美味しそうなクレープ屋さんがありますよ!」

 

「行ってみようか♪・・・すみません、注文お願いします。私はブルーベリーで。」

 

「私はストロベリーでお願いします!」

 

「おっ!?嬢ちゃん達まさかミックスベリーの噂を聞いてきたのかい?」

 

「「ミックスベリー?」」

 

「へぇ~、知らないでちゃんと注文してきたのは嬢ちゃん達が初めてだよ!まぁ、特別に俺が教えてやろう!この店にはないつでも売れ切れのミックスベリーを食べられたカップルが幸せになるっていう噂があるのさ!」

 

「へぇ~、確かにメニューにはミックスベリーはないわね。だから私達が頼んだ方法で頼むのが正解だと・・・。」

 

「おうよ!嬢ちゃん達はなんだかとっても仲がよさそうだからな!特別に教えてやったぜ!ほい、注文の品だ!」

 

「ありがとうね。じゃあ、ユーリ。そこのベンチで食べさせっこする?」

 

「はい!勿論です。葵と幸せなカップルに慣れるなんて夢みたいですぅ/////」

 

そのまま顔を少し赤くしたユーリを近くのベンチまで連れて行ってお互いにクレープを食べさせあった。途中でユーリの口元についていたクリームを舐めとったりと色々あったけどとてもいい思い出になったわね。・・・・今度シュテル達ともやってみようかな?食べさせあいはよくやってるけどね♪まぁ、ユーリの要望に沿って空港に行ってみようかな?という訳で今はミッドチルダ臨界第3空港へ向かうバスに乗って移動中。ついでに色々空港について調べてる。

 

「へぇ~、こんなカフェがあるわよ?」

 

「あっ、ここから景色が一望できるみたいですよ?」

 

「じゃあ、この展望台に一緒に行ってみましょうか?」

 

「はい!とても楽しみです。帰ったらディアーチェやシュテルに話してあげます。」

 

「確かに皆空港にはお世話になったことないわね。・・・・ティーダを除いて。」

 

「そう言えばティーダさんって空港に行ったことがあるんでしょうか?」

 

「多分あるんじゃないかな?一応あの人管理局に努めてた人間だしね。出張とか行く時には使うんじゃない?わからないけど・・・。」

 

「帰ったら聞いてみましょう!」

 

そんなことを話していたら空港へとついたのでちょっと気になったカフェに入って私はコーヒーを頼んで席についた。ユーリはミルクティーを頼んだみたいね。店内はなかなかにおしゃれな雰囲気でちらほらと他の客がいる。店内に流れる音楽の効果もあってのんびりとした雰囲気を楽しめるようになってるみたいね。

 

「このカフェは素敵ですね~。とっても落ち着きます。」

 

「えぇ、この雰囲気は私は好きね。」

 

<マスター!!!魔力反応!爆発まで後5秒です!>

 

私がコーヒーを楽しんでいたら急にアラクネが叫んだ。私はすぐにセットアップして暴走していたリインフォースのSLBを防いだ時の黒糸で作った壁を店内を覆うように展開した。その次の瞬間壁の外から爆発音が聞こえてかなりの衝撃が私の作った壁を襲った。・・・まぁ、このくらいじゃ私の防御は破れないけどね?取りあえずユーリにマントとフードを被せて顔を見えないようにした。なんせ髪留めゴムがセットアップしたときに消えてるから効果が切れちゃうからね。

 

「お客様!?大丈夫ですか!?」

 

「こっちが聞きたいわよ。誰も怪我してないでしょうね?」

 

「えぇ、お客様の作ってくださったこの壁のおかげで全員無傷です。・・・ところであなたは一体?」

 

「通りすがりでこのカフェが気に入ったただの魔導士よ。さぁ、ここもそんなに持たないと思うから早く外に転移するわよ?早く他の客と従業員を集めなさい。」

 

「わ、わかりました!すぐに。」

 

そう言って2分後には全ての従業員と店内にいた客が合わせて15名ほど私の転移魔法で外へと避難した。どうやら運よく私のことに気付いた人はいなかったみたいね・・・。取りあえず他に無事な人がいないか探さなきゃね。はぁ・・・、今日はユーリとのデートだったのに。犯人見つけたら殺してやる・・・。

 

「葵?殺気が漏れてますよ?」

 

「えぇ、ちょっとこの状態を作ってくれちゃった優しくて愚かな犯人を殺してやろうと思ってね♪」

 

「確かに私と葵のデートを邪魔してくれましたしね。でも、一応半殺しでギリギリ喋れるくらいで止めて管理局に押し付けるくらいで終わらせましょう。」

 

「ユーリがそう言うなら私もそれでいいわ。ごめんね、ユーリ?こんなデートになっちゃって。」

 

「それこそ葵のせいじゃありませんので・・・。それに途中まではとても楽しかったです。この埋め合わせは夜にしてください/////」

 

「えぇ、たっぷり可愛がってあげる♪」

 

それだけ言うと私達は一緒に燃え盛る空港内へ飛び出して生存者を探した。生存者の反応をアラクネに探らせては見つけ次第転移させるというのをかなり繰り返していたらちょっと広いロビーに出てきた。ユーリも魄翼を使って私のサポートをしてくれている。

 

<マスター、3時の方角200m地点に1人います。しかし・・・この反応は?>

 

「何かおかしいの?アラクネ。」

 

「どうかしたんですか?アラクネさん。」

 

<いいえ、それよりも急ぎましょう。>

 

「そうね。後で違和感の理由は教えなさい。先に救出しましょう。」

 

それだけ言うと私達は反応の場所へ向かった。そこでは今にも崩れそうな女神像の下で泣いている青髪の女の子がいた。っていうよりも、女神像が崩れた!?

 

「ちっ、ユーリ!一応お願い!―――縛れ、黒糸。」

 

「はぁっ!」

 

私が女神像を縛って止めたところを更にユーリが魄翼で止めて危なくない場所へとどけた。そのまま青髪の女の子へと近づいて頭を撫でて安心させようとした。安心させようとしてるだけだから後ろでちょっと嫉妬しないでくれるかな?ユーリ。

 

「お姉さん達は誰?」

 

「私達は通りすがりの魔導士だよ。ここは危ないから外へ行こうね?怖かったでしょ?よく頑張ったね。」

 

「ヒック・・・でもお姉ちゃんが・・・。」

 

「お姉ちゃん?・・・よければ私にお姉ちゃんの名前を教えてくれないかな?そうすれば私が見つけてきてあげるよ?」

 

「本当?」

 

「えぇ、私はこういう約束は絶対に破らないわよ?だからこのちっちゃい黒い蛇を握ってじっとしてなさいね?すぐにお姉ちゃんも送ってあげるから。」

 

「・・・うん!あのね?お姉ちゃんはギンガっていうんだ・・・。」

 

「ギンガね・・・。よし、そう言えばあなたの名前は?」

 

「私はスバル・ナカジマです。」

 

「じゃあ、スバル。あなたを今からここから移動させるわね?」

 

<その必要はないみたいですよ?マスター。お知り合いが来ます。すぐに。>

 

「へ?」

 

スバルに私の作り出した小さいマーキング用の黒蛇を持たせてから転移魔法を使おうと思ったけどアラクネの制止で止めてしまった。次の瞬間私達の方へ見覚えのある白い魔導士が飛んできた。

 

「葵ちゃん!?何でここにいるの!?」

 

「あちゃ~、なのはもいたんだ。なのは、この娘お願いね?私はこの娘のお姉さんを探してこなきゃいけないから。」

 

「葵ちゃん!待ってよ!危ないから私とフェイトちゃんに任せておいて大人しく捕まってくれないかな?」

 

「なのはかフェイトになら捕まってもいいかな?って思ったこともあるけどやっぱり駄目♪だからバイバイ♪」

 

そう言って私とユーリはなのはの前から逃げ出した。いやぁ・・・、仕事中のなのはに遭遇しちゃうなんて運がないなぁ・・・。というよりも私捕まえる気だったのかな?・・・捕まえた後に本当に管理局に突き出すのかすごく怪しい気がするけど。そんなことを考えていたらバリアで守られている人達を見つけた。

 

「大丈夫?すぐに転移の準備をするわ。」

 

「すいません。私達にこのバリアを張ってくれた女の子があっちの奥へと・・・。」

 

「あなた達を転移させたらすぐに向かうから安心して。」

 

その人達を転移させた後、指さされた方へと向かって行くとアラクネに再び反応があった。しかもさっきのスバルちゃんを見つけた時と同じような不思議な反応らしい。もしかしたらお姉さんでは?と思って急いで向かってみるとスバルちゃんによく似たちょっと髪が長めの女の子が管理局の制服に身を包んで歩いていた。って、管理局!?こ、これはやばいかなぁ・・・。って思ってたら天井が崩れそうになってる!?

 

「縛れ、そして引き寄せろ、黒糸!」

 

「えっ!?きゃぁぁぁぁぁ!!??」

 

「えいっ!ふふっ、ナイスキャッチです!」

 

私が引き寄せたギンガちゃんと思わしき娘をユーリが上手いこと魄翼でキャッチしてくれた。そのまま床に降ろして一応確認をとってみる。・・・私の正体がばれないことを願いながら。

 

「あなたがスバルちゃんのお姉さんのギンガちゃんであってるかな?」

 

「えぇ、その通りですけど・・・。って、スバルを見たんですか!?スバルはどこに!?」

 

「落ち着いて?スバルちゃんはもうすでに避難が完了してるわよ?その時にスバルちゃんとあなたを送るって約束したのよね。だから何も言わずに避難されなさい。」

 

「ありがとうございます!ところでどこかでお会いしましたか?あなたの顔はどこかで見たことがあるような・・・?」

 

「さぁ、さっさと転移されようね?」

 

それだけ言ってギンガが私の顔を指名手配書で見たことを思い出さないうちに、マーキングしておいたスバルちゃんのところへ転移させた。あ、危なかったかな?もうちょっとで思い出しそうな勢いだったし・・・。

 

<マスター、またまたお知り合いです。>

 

「またなのはが来たの?」

 

「ううん、今回は私だよ?葵。」

 

「あちゃ~、今度はフェイトか。偶に善行を働くとこれだから嫌になるよね?」

 

「それは葵の立場上仕方ないんじゃないかな?それと大人しく捕まってくれないかな?葵。あぁ、大丈夫だよ?別に管理局に突き出そうなんて考えてないから。ただ、私となのはの側にずっといてもらうだけだから♪」

 

「うふふ、私がそんな縛られた生き方すると思う?それにそんな私をあなたは好きになったかしら?フェイト。」

 

「ううん、ならないと思うよ?でもね?ちょっとの間なら私達で独占してもいいと思うんだ?だから捕まって?葵。」

 

「無理♪さぁ、充分過ぎるほど働いたから帰るわよ?ユーリ。」

 

「はい!葵は渡しませんよ~。」

 

そう言って私は転移魔法で一気にフェイトの前から離脱した。2人に目撃されたけど特に私の存在が騒がれることはなくこの事件の犯人はわからないまま事件は一応終結した。

 

 

sideout

 

 

 




ISまで待つことが出来なかったミックスベリーのクレープ。

というかリニスの発明品が怖い。

葵に迫るなのはとフェイトの魔手。

空港の火災の話が書きたかっただけなのになぜこんなにも他のことが目立つんだ?


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