暇つぶしに転生させられるって酷い   作:百鬼夜行

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気分がいいから連続投稿!


第四十話

フェイトside―

 

なんか葵が浮気してる気がする。と言ってもそんな葵が私は好きなんだけどね////もうキスも実質2回してもらってるし。まぁ、そのうち1回は私から魔力を吸い取るためにやったってことは知ってるんだけど・・・。それでもキスはキスだもんね!でもこの話を母さんにするとすごく悔しそうに歯ぎしりしてるんだけどどうしたのかな?アルフも血の涙だして応援してるよって言ってたし?まぁ、応援してくれるのは嬉しいけど・・・。

 

「という訳で私の方は葵との仲は円満なんだよ、なのは。」

 

「うぅ~、私だって葵ちゃんと一緒にお風呂入ったりしてたもん!それに一緒に寝たこともあるもん!!」

 

「それでもキスはないんでしょ?」

 

「うぅ~、にゃぁ~~~。」

 

フフフ。悶え苦しんでる悶え苦しんでる。こうやって葵に寄って来る娘をどんどん潰しておかないと葵はリンディさんやクロノ、ユーノやエイミィが言うには女たらし(?)っていう属性らしいし。まぁ、私としては仲のいいなのはとそういうことになってもいいんだけど・・・。やっぱり葵を独り占めしたいって気持ちもあるし・・・。

 

「ご、ごめんね?なのは。ちょっと意地悪しちゃって。大丈夫だよ。葵ならきっとなのはも受け入れてくれるよ。でも正妻の座は渡さないけどね。」

 

「大丈夫なの。正妻の座は戦争をしてでも奪い取ってみせるの!!!だから覚悟しててね?フェイトちゃん。」

 

私となのはの間で火花が散る。ちなみに今私達がいる場所はなのはの部屋で最初は葵が私のためにしていてくれたことを話してたんだけどだんだん嫉妬するなのはが面白くなっちゃって葵と私の惚気話みたいになっちゃった。ちなみに机の上にはユーノもいるんだけど空気を読んで話を聞いてるにとどまってた。決して今まで忘れてたなんてことはないよ?

 

「それよりもその話が本当なら葵がジュエルシードを持っている必要はもうない筈なんだけどなぁ。」

 

「どういうことなの?ユーノ君。」

 

「ちょっと考えてみて欲しいんだ。葵はフェイトを救うためにこの前のジュエルシード事件を全て自分のせいに塗り替えた。それだからフェイトには全くと言っていいほど罪がなかった。それにプレシアさんも葵のおかげで無罪のまま終わったみたいだしね。でもそれならフェイトに渡したジュエルシードとなのはに渡したジュエルシード以外に自分でジュエルシードを持っている理由がない。」

 

「ジュエルシードを使って管理局を攻撃するとか考えてるんじゃないのかな?」

 

「正直本人がジュエルシード並みの戦闘力を持ってる気がするけどね。」

 

「なんだかすごく納得なの。葵ちゃんなら1人で管理局くらいなら潰せそうなの。」

 

<その疑問には私が答えましょう。サー。>

 

「バルディッシュ?何か知ってるの?というよりも最近全く反応がなかったけど何してたの?」

 

<先日サーと葵様がキスをしている間に葵様がウイルスのようなものを流し込んでいたようでそれの解析とそれと同時に入れられた者の解析を行っていました。ちなみにウイルスは解析が終了した瞬間に私の更新を行っていたのでマイスターリニスが作ったものだと予想できます。>

 

す、すごい。いつもは全く喋らない寡黙なバルディッシュがすごくしゃべってる。これもリニスがバルディッシュの更新をしたおかげなのかな?それよりも葵がこっそりそんなことしてるなんて気が付かなかった。そういえばあの時随分と手を触ってくるなと思ってたらバルディッシュに細工してたんだ・・・。それ以外にも腰とか触ってたけど・・・////

 

「それで?中に入ってたのは何だったの?」

 

<それは見た方が早いかと。プットアウト>

 

「「「えっ!?」」」

 

バルディッシュが排出したものはまぎれもなく葵が奪っていった7つのジュエルシードだった。あれ?今の葵はロストロギアを持ってないことになるんだよね?それなら葵は犯罪者にはならないんじゃ・・・。なのはも私と同じことを考えていたのか私と顔を合わせて頷いている。でもユーノがため息交じりにそれを否定した。

 

「葵は管理局員を何人も倒してるからね。正直公務執行妨害が溜まりに溜まってもう普通にS級次元犯罪者だよ。それに今更それを返したってことは葵は犯罪者としてやっていくことを最初から決めてたんじゃないのかな?」

 

葵ならあり得る。その位のことは覚悟の上だと思う。だけど、それでも私は葵を説得したい。絶対に無理なのはわかってる。でも正攻法でも葵がやりたいことは成し遂げられるということを葵にも碧にも示してみたい。だから私は管理局に入ったんだから。葵のためなら私は頑張って戦えるからね。でも、ちょっとだけ甘えたりする時間は欲しいかな?葵ならきっちりその時間も作ってくれる気がするけど・・・。

 

 

sideout

 

 

浅上葵side―

 

さっきから誰かに噂されてる気がする。今はすずかにキスをして月村邸から出てきて今は八神家に戻ってる真っ最中なんだけどさ・・・。やっぱりもっとすずかを可愛がればよかったなぁ。あぁ、なんてもったいないことを!私としたことがすずかとキス1回で満足して出てきちゃうなんて!しかもすずかの方から私を好きにしていいっていう殺し文句を頂いていたのに!!フェイトも最高だけどすずかもよかったなぁ~。まぁ、どっちも可愛いからいいけどね。あれ?これって浮気になるのかな?でも、どちらとも告白とかはしてないし同性だから大丈夫かな?あっ、そんなこと考えてるうちに八神家についちゃった。

 

「ただいま~。ごめんね、遅くなっちゃって。」

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

あれ?誰もいないのかな?そんなことはないと思うんだけどなぁ。ちゃんと皆の分の魔力反応があるし。取りあえず居間にいってみようかな?そう思って居間に行った私が見たのは死屍累々と言った感じで倒れているヴォルケンリッター達だった。・・・・・はい?もしかして敵襲!?あの仮面の男にやられたの!?くっそ、あいつらどれだけ私の家族を奪えば気が済むんだ!!!絶対殺してやる!!!

 

【ま、待って下さい。葵。】

 

「リニス!?大丈夫!?何があったの?やっぱりあの仮面の男?」

 

【ち、違います。し、シャマルが・・・・。ごふっ。】

 

「リ、リニスぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

ネコ形態だったリニスはシャマルと言い残すと倒れた。取りあえず仮面の男は関係ないらしい。でも、シャマルってどういうことだろう?この食卓の上にのっている料理が原因なのかな?確かシグナムやヴィータ、いつもは寡黙なザフィーラまでもが必死でシャマルの料理を止めてたよね・・・。でも、何でシャマルが自分の席で白目をむいてるんだろ?こっちではザフィーラが狼形態で倒れて痙攣してるし。シグナムは何かでダイイングメッセージを残してるんだけどなんだろうかこの赤い液体。しかも内容が『無念。主はやてに安らぎを・・・。』って書いてあるんだけど?ヴィータは自分の席から随分と離れたところで倒れてるね。喉元に手を当ててるからまるで毒殺されたみたいになってるよ?とりあえず皆に回復魔法をかけますか・・・。シャマルにかけてから手伝ってもらおう。そこから全員が復活するまで軽く1時間半はかかったという。

 

 

 

「うめぇ――――!!!やっぱ葵の料理はギガウマだぜ!!!シャマルなんかとは大違いだな!!!」グサッ

 

「うむ、やはり美味しいな。にしても今回のシャマルの料理には驚いた。まさか遅行性の毒だったとは・・・。」グサグサッ

 

「すまないが、おかわりを貰えないか?確かにあれは驚いたな。最初は普通に食べられると思ったのに途中で急に苦しくなりだしたからな。」グサグサグサッ

 

「私にもお願いします、葵。・・・まさか匂いすらないとは。正直毒殺の才能がある気がしますよ。」ザクッ、プシャー

 

「もうやめて!シャマルのライフはもうゼロよ!?」

 

復活して私の作ったご飯を食べている皆からの言葉が刺さったのか真っ白になって燃え尽きているシャマル。というよりも最後に噴出したのって何?っていうかその状態でも箸は止まらないんだね。あっ、おかわり?たんとお食べ。まぁ、きっとそのうちいいことあるよ。でも、私がいる間はもう二度と台所には立たないでね?

 

「うわぁぁぁぁん!!!!」

 

「浅上。あまりシャマルを苛めてやらないでくれないか?もうこいつのメンタルは豆腐以下なんだから。」

 

「豆腐って煮崩れしてると美味しいよね♪」

 

「ごくっ。・・・・それならしょうがないな。」

 

「シグナム!?その崩れると葵ちゃんがやってる崩すは違いますからね!?」

 

「いや、そもそも私は責められる要素がないんだよね。というよりもなんでシャマルがそんなに偉そうにしてるのか、訳が分からないよ。今頃全力で謝っててもおかしくないよね?よくも私のリニスに毒を盛ったな?」

 

「ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 

再び泣き出してしまったシャマルを今度は放置してみんなの配膳に戻る。それにしてもみんなよく食べるなぁ。ヴィータはいつも通りだけどシグナムやザフィーラももうご飯2杯目だし。それにリニスがおかわりするなんて珍しいにもほどがある。・・・シャマルの料理には食欲増進効果があるのかな?その代わり死にかけるほどの猛毒だけど・・・。

 

「そう言えば、闇の書ってどこまで完成してるの?」

 

「今は丁度540ページといったところか?」

 

「えぇ、随分と予定より早くなってますね。」

 

「だからこそ1回休憩をはさんだ方がいいよね?ということで600ページまで言ったら2,3日休憩をはさみましょうか。」

 

「そうだな。主はやての容体もだいぶ安定しているようだし管理局が網を張っている可能性も捨てきれないからな。」

 

「じゃあ、寝る前に私とリニスで20ページくらい増やしておくね。」

 

「葵が言うと本当にできるからすげぇよなー。」

 

「そう言えばデザートにアイスを作っておいたんだけどまだ食べれる?ヴィータ。」

 

「マジか!?全然よゆーだぜ!!!葵のアイスはギガウマを超える旨さだからな!!!」

 

こんな感じの日々がページがたまるまでは続くと思っていた。そしてページがたまってからはこの団欒の中にはやても入れるのだと私は思い込んでいた。ううん、他の可能性に目をつぶっていたといったほうがいいかもしれない。それでもあんな未来は私は予想していなかった。

 

 

sideout

 

 

 

 




フェイトの勘って怖い。

そしてどうしても書きたかったシャマルのポイズンクッキング。

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