最近好みに合うラノベが少ないんですよねぇ...
と言う訳で第8話です
【.......】
「.......」
【...あ、あの...『赤龍帝』殿、これは教会の規律を守る為で...】
「あ¨?グダグダ言ってねぇで結論言えや」
【い、いえ...その...なので、異端認定を解く事は...ちょっと..】
「出来ないと?」
【すみませんすみませんすみません!!あ、生憎とても自分の権力では....!】
先日のエクスカリバー事件の後、何とか復活して教会へと報告をしに行ったイリナとゼノヴィアだったが、数日後に『異端認定をされ、教会を追放された』と言って、泣きながらウチへと戻って来たのだ。
原作知識で多少は知っていたとは言え流石に許せなかったので、現在俺は天界に抗議のテレビ電話を入れているのである
「だからさ、『ミカエルさんに代わってくれ』って言ってんじゃん?」
【も、申し訳ありません!!ミカエル様は現在出払っておりまして....!】
「『じゃあ、誰でも良いから『熾天使』のヒトに代わってくれ』とも言ったよね?」
【そ、その.....皆様、先日のエクスカリバーの件で、お忙しく....】
「.....お前さ、時間稼いでれば俺が諦めるとか考えてんの?
ソッチの都合なんか知った事じゃ無えんだよ。俺は『呼び出せ』って言ってんだよ。何?みんな電話出れない位忙しいの?じゃあ俺が直接ソッチ行こうか?」
余りにイラッときたので少しキツ目に出る
【い、イエ!せせ、『赤龍帝』殿にお越し頂くわけには....《え?は、ハイ、少々お待ちを...》せ、『赤龍帝』殿!只今メタトロン様に替わります!】
そう言うと、パッと画面が切り替わりメタトロンさんが現れる
【イッセー殿、お久し振りで御座る】
「お久し振りですメタトロンさん。単刀直入に言いますけど、今ウチにいる三人の異端認定解いてくれませんか?」
【...イッセー殿、申し訳ないがそれは聞き入れられないので御座る】
「何故です?『神の不在』を知っているからですか?それなら、そちらの『ジョーカー』はどうして異端認定されて無いんですか?」
【.....そちらの三人は替えが効くが、デュリオ殿はそういう訳にはいかないから...で御座ろうな】
「....解っちゃいましたけど、良くそんな俗物的な考え方で堕天しませんね?そのくせ、主の為に尽くしてきた三人を切り捨てるとか...『システム』、どっか壊れてんじゃないんですか?」
まあ、神がいないって言うのが一番のバグなんだろうけど....
【申し訳ない。ミカエル殿も皆も尽力しているのだが、どうしても主と比べてしまうと、な....】
「....はぁ。いえ、俺もかなり無茶言ってるのは解ってるんで。やっぱり、どうしても厳しいですか?」
【うむ。拙者も他ならぬイッセー殿の頼み故、何とか叶えたいのだが.....やはり、厳しいので御座るよ。一人認めてしまえば私も私も...と、きりが無くなってしまうで御座るからなぁ...アーシア孃の『聖母の微笑』等は特に『システム』に影響を与えてしまう故に...】
他の人達には話して無いけど、アーシア『禁手』至っちゃってるしね....
「やっぱ、厳しいか....すいません、わざわざ」
【イヤイヤ全てはこちらの責任、イッセー殿には何の非も無い故お気になされるな。無論、そちらの三人も】
その後、他愛の無い世間話を少しした後に『百地殿に宜しく』と言われ、通話は終了した
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「あ、どうでしたマスター?」
リビングに入ると、祐斗がそう聞いてくるので『やっぱ、駄目だった』と告げると苦笑していた。
三人の様子を聞いてみたのだが、アーシアとゼノヴィアはともかく、イリナは未だに寝込んでいるそうだ。
取り敢えず三人の部屋に調子を聞きに行ってみる。祐斗にはその間に夕飯の準備を頼んでおいた.....後、修業の途中位からかな?何か、やたら祐斗が俺に絡んでくる様になったんだけど...コレはどういう事なんだろう?
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ノックをして、『入るぞ~?』と声をかけながら部屋に入るとイリナがソファーでボーッとしていた.....あれ、アーシアとゼノヴィアはいないのか?イリナに聞いて見ると『近所のコンビニに行った』だそうだ。気付かなかったな...
取り敢えずイリナに最近の調子を聞いてみるが、『...あ、うん....』とまあ、見事な迄に燃え尽き症候群状態である。流石にこのままだと不味いよなぁ.....よし...
「イリナ、明日デート行くぞ」
「あ、うん.....へ?へえええええええッ!?」
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翌日
「と言う訳で、やって来ました毎度お馴染みショッピングモール」
ちなみに、まだイリナは来ていません。ウチのイケメン王子によると、『デートの時は一緒に行くより待ち合わせにした方が良いですよ』との事なので、別々にやって来ました。そんな感じで30分程待っていると
「い、イッセーくん!おまたせッ!」
イリナがやって来た
「おっ、来たかイリ...ナ...」
ーーーーー純白のドレスに身を包んで。
イヤイヤイヤ、ちょっと待とうか?あれ、俺『今日はショッピングモールに行く』って言ったよね?『パーティーに行く』何て言ってないよね?何故そんな服装なのですか?ってゆーか、その格好でここまで来たの?
そう聞くと、『この間読んだ少女マンガではこうやってたもん!』と言われたのだが、それはあくまでもマンガの中だから通用する訳で....
「あの、イッセーくん....似合って無かった...?」
イヤ、似合ってるよ?似合ってるしスゴい可愛いんだけどね?こう、その場に相応しい格好があると言いますか....もっとカジュアルな服装の方が良いんじゃないかなぁ....と
そんな感じでイリナを説得し、近くの店で普通のカジュアルな服を購入してからおデートを開始したのだった
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「あはは!イッセーくん、今日は楽しかったね!」
そーですか、楽しかったなら何よりです。イリナのここ数日の沈みっぷりが余りにもあんまりだったので、気分転換させるつもりで誘ってみたのだが.....元気になって良かった
「.....イッセーくん、私ね?ここ何日か、ずっと考えてたんだ。『私の今までの人生何だったんだろう...』って。正直、絶望の余り死んでしまいそうだったわ」
まあ、そうだろうな。17年の生涯の殆どをその為に捧げてたんだしな
「でもね?今日イッセーくんと一緒に遊んでて、そんな陰鬱な気持ちは吹っ飛んじゃったの。それに、考えてみたら、例え主が既に居られなくても主を信仰する事は出来るしね。
そんな訳で!イッセーくん、今日は本当にありがとうね!」
「どういたしまして、イリナが元気になって何よりだよ」
そんな感じで俺とイリナのおデートは割りと成功したのだった
おデートの帰り道に立ち寄ったゲームセンターにて。ストⅡをザンギエフで80連勝している少女とその少女に挑みまくっているガイル使いの少年がいた。俺も少女に挑戦してみたが、何も出来ないままパーフェクト勝ちされた。意外とイリナが善戦していた
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「それじゃあ日程が決まったんですか?」
「ああ、来週行われるそうだ」
数日後、三勢力会談の日程が決まったそうなので、打ち合わせも兼ねてアザゼルさん達グリゴリ勢がウチに来た。最初、イリナとゼノヴィアが跳び掛かろうとして大変だった。即座に取り押さえたけど
「場所は駒王学園だそうだ。まあ、それは良いんだが.....実は、コカビエルの件に関与した奴等も招集したくてな....
......それは、つまりウチの4人だけでは無く...タマモさんも呼ぶと?ってゆーか俺に呼んでこいと?なるほど、今日はその為にウチに来た訳ですか.....なるほど、なるほど....
「つー訳で、イッセーにはアイツを呼んで欲しいんだが....」
「ハッハッハ、お断りします。俺はまだ不能になりたくありません」
「そこをなんとか.....この中でアイツの連絡先知ってるのお前だけなんだよ!」
やだよ!絶対タマモさん怒るもん!『厄介事に巻き込まないで下さいませんか?』とか言われるもん!その後で精神的にくる呪い放ってくるもん!禿げるのとかお腹壊すのとか不能になるのとか!最悪のケースだと玉天崩が飛んできて
「良いじゃないですか呼ばなくっても...ってゆーかそれ、最悪の場合『天照』出張って来ますよ?あの人、タマモさんの事は孫みたいに可愛がってますもん」
「あー...その可能性があったな....しょうがない、諦めるか...」
そうそう、障らぬ神に祟り無しですよ。コカビエルは脳卒中って事にしときましょう。
そんな感じで話をまとめた後にリビングに戻るとーーーー
「あ、イッセー君お帰りー!」ヴァーリ
「キレイですー.....」アーシア
「ねえねえイッセーくん見てみてー!」イリナ
「おお、師匠。ちょっと見てやってくれ」ゼノヴィア
「イヤー、大したモンっすねー」ミッテルト
「ホントねー....」レイナーレ
「?どうしたおまえ....ら...」
ーーーーそこにはブロンドの髪の美少女がいた。身長は俺より少し低い位、薄いブルーの瞳で、左目の下に泣き黒子がある。後、何故かナース服を着ている
「ど、どうかなマスター?」
木場君で御座った。うん、『なんで女になってんの?』とか『なんでナース服なの?』とかは置いておいて.....超絶可愛い。何この娘?可愛すぎだろ?
取り敢えず、感情の赴くままにひたすら誉める、褒める、ホメちぎる。
「ヤバい、失敗したかも...」
ヴァーリが何か言ってるけど、気にせずに頭撫でたりして可愛がる。五分程経過した所で祐斗は顔を真っ赤にしてうつ向いてしまった。うん、大分堪能した。さて...
「何で祐斗が女になってんの?後、何でナース服?イヤ、凄い似合ってて可愛いんだけどね?」
「あの、マスター...もう十分なんで....」
ヴァーリ達に聞いて見ると、どうもアザゼルさんがノリで開発した『性転換光線銃』とやらを使ったのだそうだ。凄いなグリゴリ、そんな物まで作れるのか。グリゴリの技術力は世界一ィィィィィッ!ってか?
「所で、コレ、どん位で元に戻んの?」
『......え?』
.......え?何その反応?使ったんでしょ?
「.....アザゼルー!あの性転換光線銃ってどれ位で元に戻るのー?」
おい、ちょー待てや。解んねーのに使ったんか?
「は?『あれは失敗作で使ったら元に戻らなくなっちまうから絶対に使うなよ?いいな?絶対だぞ?』って言っといただろーが?」
「え゛」
ーーーーガシィッッ!ーーーー
「.....ヴァーリ?」アタマニアイアンクロー
「れ、レイナーレも言い出しっぺです!」ヒヤアセダラダラ
「ちょ、ヴァーリ...ーーーーガシィッッ!ーーーー...えっと、その....ゴメンちゃい♪」テヘペロ
「
『いーやー!イタイイタイイタイイタイィィィィィィィィィィッッ!?ゴメンナサイゆるしてー!!』ギリギリギリ
お前ら祐斗どうすんの!?この娘悪魔だよ!?今後1万年女で過ごすの!?あと何でナース服!?
「あ、ヤッパそこ気になるッスか?」
それはそうだろう。つーかあのナース服どっから持ってきた?ウチにあんなの無かった筈だぞ?
「木場の私物らしいぞ?」
ーーーーえ?ゼノヴィアさん、今何と?私物?アレが?誰の?
「木場のだ」
ーーーー
「
....ふう
「知りたく無かったわそんな情報オオオオオオオオオッッ!!」アクリョクハチジュウトッパ!
『ひぎぃぃぃぃッッ!?ら、らめえええええええ!!アタマの中身全部出ちゃうのおおおおおおッッ!?』タップタップ
え?何?じゃあ祐斗君はホンモノだったの?確かに修業中とかたまに目付きがおかしかったり、ここんところ、やたら一緒に着替えようとしたり、やたら触ってきたり、朝起きたら何故か一緒の布団で寝てた事が有ったけど!
「いや、イッセーさん、それは少しは警戒しましょうよ?無防備過ぎるでしょ。お尻無事なんですか?」
「あ、そ、その、違うんですマスター!この服は前に依頼者の方に『女装してくれ』って頼まれて.....それで持ってたんです!」
.....最近頻発する謎の肌接触は?
「え?それはマスターにお触り....ゲフン、ゲフン!....えっと、その...CQCの練習です!」
.....そうか、CQCの練習か...
『あ、アヘェ......』ビクンッビクンッ
「はい!CQCの練習です!」
.....うん、そうか。練習なら、しょうがないな。うん、しょうがないんだから、しょうがない。
俺は特に何も聞かなかった事にした。うん、まあ、今後は美少女だし?特に問題は無いな、うん
「お、イッセー!戻ってきたのか!」
「おい、白いの!相棒にベタベタするなと何度言えばわかるんだ!」
「うるさいぞ赤いの!」
「なにを白いの!」
『ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ!』
そんな事を考えていると、ポップンをやっていたドライグとアルビオンが俺の所に駆け付けてきた。うん、凄い可愛い。
ホントにこのロリドラゴン達は無垢で愛らしい。見てるだけで癒される
「ホレ、喧嘩するな二人共」アタマナデナデ
『ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇ....』ポエ~
動かなくなったアホッ娘二人をソファに放り捨て、二人の頭を撫でながら和んでいると、アーシアが寂しそうにこっちを見ていたので招き寄せて一緒に撫でる
『はふぅぅぅぅぅぅぅ.....』へにゃ~
...ふう、癒された。俺はこれで後10年は戦える!
「.....どうしよう、レイナーレ。ワタシ、なんかイッセー君のオシオキが苦痛に感じなくなってきた」
「奇遇ねヴァーリ。私も最近お仕置きが心地良くなってきたわ」
「アカンッス。何とか踏み止まって下さい二人共。そこから先はもう戻れなくなっちゃうッス」
そんな感じで暫くまったりした後、皆で仁義無き桃鉄百年×10やエアライド、スマブラ大会をやりながら一晩過ごした。途中でヴァーリとレイナーレがリアルファイトに突入したり、ミッテルトがゼルダテロやったら集団リンチされたり、アザゼルさんとレイナーレ、ミッテルトで誰が黒ピットを使うかで揉めたりしたが、とても楽しかった。後、アーシアがガノン使いだったのに衝撃を受けた
ーーーーーーーーーーーー
会談当日
俺はとある神社を訪れていた。ミカエルさんがゼノヴィア達の修業の報酬を支払うので受け取りに来て欲しいのだそうだ。そんな訳でやって来たのだが、正直、わざわざ神社で渡さなくても良いんじゃ...とも思ったが、まあ、それは言わないでおこう
「初めまして...では無いですね。こうして実際にお会いするのは初めてですが。『赤龍帝』兵藤一誠です。よろしくお願いします、ミカエルさん」
「『熾天使・天使長』ミカエルです。此方こそ宜しくお願いしますね、兵藤一誠くん」
ーーーーーーーーーーーー
「では、コレが約束の『各種魔法金属』です」
俺はミカエルさんから魔法金属の入ったケースを受け取り、中身を確認してから御礼を言ってケースを異空間の倉庫にしまう
「それと、コチラもどうぞ」
ミカエルさんがそう言うと、宙に二本の剣が現れた。片方からは聖なるオーラが、もう片方からは魔のオーラが溢れ出ている
「.....これは...」
「聖剣『アスカロン』と、魔剣『アロンダイト』です。両方共に特殊儀礼を施しているのでドラゴンの力さえ有れば扱える筈です」
う~ん...イヤ、有り難いし貰えるんなら喜んで貰うけど....原作読んでても思ったんだけど、正直、『赤龍帝』に『龍殺し』を贈るのってどうなの?
『おいミカエル。私達に『龍殺し』を与えるとは、皮肉のつもりか?』
こらドライグ、喧嘩腰にいくなって
「いえ、コレは天界からの誠意の気持ちですよドライグ。『天界は貴女達と敵対するつもりはありません』と言う事の証拠として貴女達の天敵の『龍殺し』をお譲りしたと言う訳です」
ああ、成る程ね、そう言う事か。確かにそれは誠意の気持ちになるな。俺達への対抗策を差し出す訳だし
「それに、アスカロンはともかく、アロンダイトの方は魔剣なので我々には使えませんから。どうせ使えないならば、『赤龍帝』との友好の印として贈った方が良いですからね。コチラも『聖魔剣』を数本戴きましたし」
「成る程、そう言う事なら喜んで戴いておきます。では、また後で」
「ええ、また会談で。失礼します」
そう言うとミカエルさんは光に包み込まれ、一瞬の閃光の後にこの場から消え去った
「さて、俺達も帰るか」
「そうだな、相棒」
アスカロンとアロンダイトを『赤龍帝の籠手』に統合してから帰宅する事にした
「相棒、肩車してくれ!」
「ハイハイ。さて、今夜は忙しくなるなぁ」
取り敢えず、今日は早目に夕飯にするか。
そんな事を考えながらドライグを肩車して帰る俺だった
ハイ、と言う訳で第8話でした
三勢力会談は次回になります。
そして、今後、木場君(♂)は木場君(♀)になります。原作でも割とその気が有るっぽいので『まあ、良いかなぁ...』と思いまして...
イヤ、ぶっちゃけ作者は女体化した木場君が一番可愛いと思うんですよねぇ.....