【黒子のバスケ】に転生しただけの簡単な二次創作です 作:騎士貴紫綺子規
さて、恒例? の今回の材料は!
・玄サク 5g
・ムソー 90g
・ネータ 5g
・プギャー 大さじ2杯
お好みでベーコンとレタスを添えてお召し上がりください(笑)
桜は舞い散り校舎に吹く風により制服のスカートが舞いあがり……なんて。おっ、あの子スパッツはいてねえ!
どうも。転生して15年、このたびめでたく高校生になった灰崎祥吾です。とりあえず原作通り福田総合に進学しました。誠凛と迷ったんだけどね、やっぱり可能な限り原作に忠実でいきましょう! ということで。まあバスケ部には入りませんが。
前世OLで死んだ私は原作終了を知らない。一応洛山と誠凛の試合が始まり――というところでお陀仏になった。死んだときはすごい後悔したね。待って、最終回読んでない! みたいな。鴎くんは正しかった。私にとってジャンプは
曲がりなりにも二度目の人生を歩いている私だけど、とりあえず今世ではやりたい放題(ただしnot原作崩壊)して第二の人生を謳歌している。
せっかく男になってるんだしね。最強の不良(的なもの)を目指した結果が都内一の不良「銀獅子」という中二臭いあだ名だった。いや~今世で黒歴史ができるとは思ってなかった。いや不良になるつもりなんざ一ミクロンもなかったんだけどね。授業サボってたら不良なの? 女遊び激しかったら不良なの? 不良の定義って何よ、教えろ下さい。
まあそんな名声()から離れるために東京近辺から離れたかった、というのもあり静岡に来ました。京都に憧れはあったし無冠の方々にも会いたかった――けどやっぱり赤司がね。あの厨二病患者ェ……。
あ、コーンロウにしたと思った? 残念! 銀染みた灰色の髪を首の後ろ辺りで一つ結びにしてあります。いやさすがにコーンロウは嫌だった。兄貴がしつこいくらいに進めてきたんだけどね。「お前には絶対似合うから!」とか言われたけど断固拒否です。原作でもアレはアレでありとは思うけどそれとこれとは話が別。自分はしない、絶対に。兄には魔法の言葉「兄貴が『綺麗』って言ってくれたから伸ばしているんだぜ……?」を(俺が椅子に座って兄貴は立ったまま=必然的になった)上目使いで言ってやりました。ついでに涙目のオプション付きで。いや鳥肌立ったけど。二度としないけど。兄貴の顔真っ赤になってたけどなんでだろうね。「ヤバイ何この天使この子本当に俺の弟なのどうしよう何処にもいかせたくない一生手元において可愛がりたいああどうしよう舐め回したいぐちゃぐちゃにしたい今すぐにでも縛りつけて組み敷いて裸に(ry」何て俺は聞いてない。聞いてないからな!
とりあえず高校では「広報部」なる部活に所属している。廃部寸前だった三つの部活、新聞部と放送部、写真部が合併してできた部活らしい。なんだそれ、ちゃんぽん部? 混ぜ合わせたの?
この部活を選んだ理由は、合法的に他校の試合を見に行けるから。いややっぱりキセキプギャーはしたいじゃん。せっかく黒バス世界にいるんだし、誠凛無双は見てみたい。いや途中で負けるけど。無双は厳密には違うけど。
この世界の生きる第一目標は「楽しむため」である。夜展示物が動き出す博物館映画二作目の女性の台詞にあったアレ。楽しくなかったら生きている意味はない。
だって前世ではいっぱいいっぱいだったし、楽しむ余裕なんかなかった。ちょっとでも勉強しないとすぐ成績は落ちるわ公式や単語は頭から抜けるわ。せっかく転生強くてニューゲーム(ただしリアル無双状態)なんだから全力で楽しまなくちゃ。
一応将来の夢は決めてある。「スポーツトレーナー」。
誠凛の女カントクこと相田リコの家は原作でも描写があった通りスポーツジムをしている。彼女の父親、相田景虎さんは現役時代凄腕のバスケットボールプレイヤーだった――と書かれていた通り。実際見てみると分かるんだけど、キセキの高校の監督たちは全員すごい。試合ビデオ見て俺は感動した。キセキの世代みたいな圧倒的なポテンシャルやテクニックがあるわけでもなし、ただ「努力」一本を極めているんだから感動以外の何物でもない。「凄い」の一言に尽きる。
一度ストバスで練習している時に景虎さんに会ったことがある。その時俺はもうすでに持ち前の最強補正と万能補正を使いこなしていたせいだろう、彼はその圧倒的なプレイに感動したそうだ。
「俺は長年いろんな選手を見てきたが、お前さんは異常だ。既に人間の限界を超えているにもかかわらずまだ伸びしろが見えん」
と褒められたのだ! その後ぶつくさと「アイツも同じような感じだったよな……いやアイツより異常か? アイツは伸びしろが伸びてたし……」なんて零してたけど誰のことだったんだろうか。……あれ。そもそもこれ褒め言葉だったんだよね? 今から考えるとちょっとアレな気もする。でもその時は褒められたと考えてそれ以来メル友になっていたりする。キャラの父親でキャラの一人とメル友……あれこれ原作介入フラグ?
まあそれは置いといて結構やり取りはしている。俺はいつもしているトレーニングを教えたりとか逆に俺に適したトレーニング量とかを教えてくれるのですごく助かっている。せっかく最強チートな神様ボディがあるんだから限界は知りたいよね! ……人間やめてるって? それは言わないでほしい。定期連絡で全身写メ送るんだけどそのたびに急成長してるらしいし。誠凛に通ってたら絶対毎日バスケ部に追いかけられてたな。特にカントクに。あの人筋肉フェチじゃね? もしくは筋肉育成フェチ。育てることがイイらしいし。
そのお礼として人間の限界の身体を作る――というジムトレーナーには夢物語の計画を進行中だったりする。人間サイボーグ化計画に近いような……ああ、逃走中のハンターに似てるかも。まあ俺が出たら絶対に逃げ切れないだろうけど。それにハンターはアンドロイドだけど。
学園生活はそれなりに楽しんでる。意外と福田総合って頭いいんだね。授業進度も早いし内容が濃い。前世の脳じゃ絶対に劣等生だったね。当然今世では赤点なんて一つもない。と言っても満点もなかったりする。小テストはギリギリ合格点をとって定期テストは全教科七十七点を目指して回答欄を埋める。実力テストは一教科だけ全力を出して他は平均点ジャストを狙うという遊びっぷり。たまに七十六点とかってなるからすごく悔しい。……本気でやってる人に殴り殺されそうなレベルだよね。でもしょうがないんじゃない? 人は生まれながらにして優劣が付けられてるんだしさ! ……なんかチートに振り回されているような気がしないでもないけど。……まあいいや。例え強制的に与えられた
でもさすがにさ。
「ノーベル生理学・医学賞受賞、灰崎祥吾殿」
「はい」
これはやりすぎたよね。
人体の限界のリミッターの外し方やコントロール、身長の伸ばし方に筋肉成長、肉体美完成のための思いつく限りの方法を論理的・人道的・倫理的に生体学と医学からアプローチして論文を作成。景虎さんに渡してみた――ら。なんということでしょう。驚愕に目を剝いていました。そしてなんやかんやでそれが大学教授のところに行ったり発表されたりでノーベル賞受賞に至った、と。……どういうことなの。俺にはさっぱり分からない。なにがどうしてこうなった。
チートなしの一般人にも可能な限界範囲を見極めて作ったから地獄のような苦しみを味わえば百パーセント完成身体になれる素晴らしい技術のはずだ。それこそ俺には遠く及ばないにしても、その人一人だけでオリンピック全競技優勝確実なレベルにまで引き上げられるはず。世のためだしチート全開でいきまっしょい! とハイになってしまった。……うん、分かってる。あの時の自分を殴ってでもやめさせたい。あれは間違いなく深夜テンションだった。でもしょうがないじゃんか! 男なら一度ははっちゃけたい時があるんだよ! 前世女だったし男になって興奮してたんだよ! ……はい、嘘です。反省してます。
高校一年生、すなわち十六歳でノーベル賞受賞なんて最年少だから注目も集まっている。あれここ「黒バス」世界じゃなかったっけ? 俺「灰崎祥吾」じゃなかったっけ? バスケ一切してないけどいいのかなコレ、なんて思ったが。もともとバスケをしてたのは「帝光中学」にレギュラーとして入ればそれでよかったですし最強補正に気付いてからは一切興味もなくなったですしおすし。「私」にとってはここは二度目の人生を生きるためだけの世界なんだから漫画の世界とか関係ない。事故で死んだ無念を晴らすレベルで今世を楽しむって決めたんだ。ノーベル賞受賞とか絶対チートないと俺じゃ不可能なんだから。俺に与えられたものじゃない気がしても仕方がない。もっと嬉しそうにしろとか言われても困る。ああ、母と兄が涙を流しながら写真を撮ってるのが見えるよ。これ絶対今世での黒歴史一位だ……と若干死んだ目をしている写真が新聞に掲載されました、まる
授賞式が終わって日本に帰ってくると、やけに煩い大学教授やら口髭たくわえた白衣着たおっさんとかと話をさせられて気が付いたらもうクリスマス。酷いよ、とりたくてノーベル賞とったわけじゃないのに。むしろいらなかったのに。景虎さん絶対絞める。
そう意気込んで観戦に来たウィンターカップ。秀徳さんはどこかな~、お、いた!
運よく彼らの後ろの通路側一番端の席が空いていたのでそこに座る。今の俺は不本意ながら、不本意ながら超有名人。今を時めく最年少ノーベル賞受賞者だぜイエイ! ……すみません、また調子に乗りました。まあそんなわけでやむを得ず帽子とサングラス、あとマフラーで口元を隠している。ちょっと怪しい感じの人だな。
あ、景虎さん来た。
ちょうど前に座って秀徳の監督さんと仲良さ気に話しているところを――後ろから蹴る!
「イッ!」
ちょっと前のめりになり危うく落ちるところだったのが快感。ヤバイ、目覚めそう。
「あ゛ぁ゛、誰だ!? ……って、ショウか!?」
「声がでかいんだよバカ!」
「祥吾」だから「ショウ」と安直に呼ばれているがそれでも分かる奴にはわかる。まあ持ち前の万能補正のおかげで素顔でない限り周りの人間に気付かれることは絶対にないが。……最近思うんだよな。これ、「最強補正」じゃなくて「主人公補正」なんじゃないか、「万能補正」じゃなくて「御都合主義」なんじゃないか、って。だったらこの世界は何よ。何の世界よ。「黒バスの二次創作」の世界? 何だよそれ、誰の創作小説の中にINしちまってんだよ。ワロエねえ。
「……誰だ?」
わーお、マー坊監督の睨みこっわーい、なんて。まあいきなり前の席の奴蹴り飛ばしたら不審者以外の何者でもないよな。
「はじめまして。景虎さんのジムでお世話になっています、灰崎祥吾です」
「灰崎……まさか
「ええ、
さすが、単純バカな景虎さんと違って聡明だ。HUNTER世界だと操作系? 理屈屋マイペース? ……よくわからんからいいや。
「これは初めまして。秀徳高校でバスケ部の監督をしている中谷
「ご丁寧にどうも、灰崎祥吾です。いや嬉しいですね」
まあほとんどの奴には無理だろうけどな、と心の中で付け足す。にしても監督世代にはやっぱり出会いたいよねー。髪染めたレベルのおかしいイケメンチートなキセキの世代とは違う純粋な努力だけで全日本まで進んだっていうのは称賛に値する……と上から目線で言ってみる。だって俺チートだし? 最強だし? 無敵だし? ……どんなに足掻いたって俺にはできないことだ。俺はなんでも簡単にこなせてしまうため「努力」や「苦悩」を一切必要としない今世を生きている。転生強くてニューゲーム、憧れたことだけど実際はツライ。望めば何でもできる万能補正と極める限界の存在になる最強補正、相乗効果で俺はこの世界最凶最悪の人物ということだ。ファンタジー世界で言う「魔王」レベル。まあ俺自体はサブキャラなんだけども。万能チートな最強人間ただし村人Hみたいなっ!
自己紹介するととなりに座っていた大坪先輩や緑間くんも驚いた表情をしている。まあ今話題の有名人がこんな近くに座っていたら驚くよね。それに緑間は複雑な気分だろうね、中学時代に強制退部させられた元チームメイトが今や世界の人となってるんだから。あらゆる意味でキセキプギャーできたな、こりゃ。赤司にNDKしたいわ。強奪した時のあのあくどい笑み浮かべてしてやりたいわ。中学時代は強奪しまくってたけどそれはあくまでバスケの中だけだし。他人の論文なんか盗んでねえし。むしろ俺の理論の方が土台しっかりしてますけど?
今のところは原作通りに来てるけど……さて、これからどうなることやら。俺が魔改造してるから福田総合は強いぞ~、実質全員がキセキ一歩手前レベルになっているはずだ。俺は別次元だから構わないけどチート魔王もいつかは負ける時が来るんじゃないかなァ、と俺は踏んでいる。主人公は負けて強くなるからどうでもいいけど。
「まあ赤司が負けた顔を写真に収めたいってのもあるけど……」
黄瀬・緑間・青峰はコンプ。紫原はどうでもいいし、後は赤司だけなのだ。
「頑張ってくれよ~、テツヤ」
影が薄い異例の週刊少年ジャンプ主人公がチート魔王を凌駕する、最っ高のシナリオじゃないか。
「――実に楽しみだ」
さあ、俺に「黒子のバスケ」のエンディングを教えてくれ、主人公。
……あ、その前に
原作要素がほとんどない。無双要素が半端ない。ノーベル賞とか誰得だよ、作者得です。
福田総合無双になったかもしれませんね、この場合だと。でも主人公はバスケなんかしないしバスケ描写もありません。何故なら主人公(=灰崎くん)はバスケに一切興味がないから。
この場合の灰崎くんは福田総合の全運動部のマネージャー主任を務めてたりします。それだけに学園中の運動能力が高まっているという。福田総合最強説です。……それでも赤司には勝てないだろうけど。
誠凛編よりも早く死んでます、福田総合編だと。「洛山との試合スタート」→「お、白熱すんじゃね!?」→OUT\(^O^)/みたいな。
あと他人視点を入れて終わりですかね。もうしばらくおつきあいください。
……やっぱり恋愛ルート的なのも作ろうかな(ボソッ