ちなみに選挙ということで、メンバーはいつもよりだいぶ年をとってる設定にしてます。
龍悟が旭丘分校に来て、13年の年月が経ち、みんないい大人になっている今日この頃、この地域でも選挙が行われることになり、街頭演説によりいつもの静けさはなくなっている。
ちなみにみんなは偶然にも仕事が休みの日が被り、駄菓子屋の家に集まっていた。
「えー、この度この地域の議員に立候補しました、旭牛男(あさひうしお)、旭牛男でございます。皆様、どうか応援よろしくお願いします!」
夏海(26)「あーもううるさいなー!自分の名前言いまくって、どんだけ有名になりたいんだよー‼︎」
龍悟(30)「仕方ないだろ、今週末は選挙なんだから。」
楓(37)「誰を選ぶかでこの地域の行方が変わるしな。」
蛍(24)「私達も投票に行かなきゃいけませんね。」
小毬(27)「まあ夏海は絶対行かないけどね。」
れんげ(20)「よくわからないからうちも行かないのん。」
夏海「うちらが投票したってそんな変わんないって。」
「そんな事ないでシン‼︎」
楓「ん?」
入り口の方を見てみると、何やらゆるキャラみたいな奴が入ってきた。
龍悟「な、何だよこのもの凄くゆるいキャラは?」
「はじめまして、僕は『ゆうしんくん』でシン。名前の由来は、『有意義な選挙を推進する』からきてるシン。」
れんげ「面白いのん!」
龍悟「いや、略し過ぎだろ。」
小毬「選挙どっか行っちゃってるし。」
ふと、ゆうしんくんは夏海の方を向いた。
ゆうしんくん「最近、君みたいに投票に行かない若者が増えていて悲しいでシン。」
夏海「だって何かめんどくさいじゃん、第一誰に投票したらいいかわかんないし。」
龍悟「それなら、演説を聞いてみるとかしたらどうだ。」
夏海「いやー、知らない人の長話聞くの退屈だよー。駄菓子屋の自慢話を聞くのと同じくらい。」
楓「何だと⁉︎」
ゆうしんくん「それなら、インターネットを見てみるシン。パソコンやスマートフォンで、選挙についてわかりやすい解説や、各政党の公約も見られるシン。」
蛍「わ、すごい‼︎アカウントがたくさんあります。」
夏海「本当だ、日本全国の田舎を旭丘分みたいにするって公約もあるし。 」
龍悟「いや、それには投票しない方がいいと思うぞ。」
小毬「その公約無茶過ぎるって。」
ゆうしんくん「少しは興味を持ってもらえたシン?」
れんげ「うん!」
夏海「でも投票日が日曜日ってのがなー。日曜日はゴロゴロしたり、れんちょんと遊んだり、駄菓子屋行ったりして忙しいんだよなー。」
小毬「いや、大して忙しくないじゃん。」
ゆうしんくん「それなら、期日前投票があるシン。」
夏海「どうせ面倒な手続きとかあるんでしょ、せんきょくん。」
ゆうしんくん「ゆうしんくんでシン‼︎期日前投票は、日曜日の投票と同じように、簡単にできるようになってるシン。」
蛍「それに、投票は出張所や、市町村の役所で受け付けていますから、仕事の帰りなどに気軽に寄れたりするんですよ。」
楓「投票は、候補者の名前を選んで紙に書いて、投票箱に入れるだけだしな。」
夏海「マジ⁉︎ややこしい書類とか手土産とか一発芸とかいらないの⁉︎」
龍悟「お前さっきから選挙何だと思ってんだ⁉︎」
ゆうしんくん「詳しいことは、お住いの地域の自治体などにお問い合わせするといいシン。」
れんげ「選挙、思ったより簡単そうなのん!」
龍悟「そうだろ、でも今の俺たちが選挙に参加できるのは、先人たちの知恵と努力の賜物であることを忘れてはいけないぜ。人類の歴史上、国民が政治に参加できない時代の方が、ずっと長かったんだからな。」
蛍「そうですね、言うなれば選挙は『大人のマナー』だと思います。」
夏海・れんげ「大人のマナー…。」
楓「少しはわかったか?」
夏海「…うちも今回はちゃんと投票に行く。」
れんげ「うちも行くのん‼︎」
小毬「大事なことを人任せにしてたらカッコ悪いもんね。」
そして、投票日の夜8時…投票を終えたメンバーは、龍悟の家のテレビで開票速報を見ることに。
龍悟母「あら、みんなちゃんと投票に行って、開票速報も見るなんて関心ね。」
夏海「はい、投票したら、やっぱ結果が気になりますし。」
ゆうしんくん「選挙を理解してもらえてよかったシン‼︎」
夏海「色々教えてくれてありがと、せんきょくん。」
れんげ「ありがとなのんせんきょくん。」
ゆうしんくん「だから、僕はゆうしんくんでシン‼︎」
蛍・小毬「選挙は、大人のマナー‼︎」
龍悟・楓「投票してなきゃ」
夏海・れんげ「カッコ悪い(のん)‼︎」
年をとっても中身はかわらない。れんげの20歳とか想像できませんね〜。