いなとかびより   作:magnumheat

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お待たせしました、ついに文化祭開催です。


旭丘分校文化祭

先生「いや~皆さん、今日はようこそ旭丘分校においでくださいました~。担任の教師の宮内一穂で~す。文化祭での出し物や料理をどうぞご堪能くださ~い。」

 

いつもと変わらぬ調子で文化祭の来客一同に挨拶する先生。たまには緊張感持てよ。

 

龍悟「まあ担任はこんなんですが、今日はしっかり皆さんを楽しませたいと思います。よろしくお願いします!」

 

一同「よろしくお願いしまーす!(なのん!)」

 

来客一同「パチパチパチパチ(拍手)」

 

始まりとともに来客は皆席に座った。

 

ちなみに文化祭開催中、龍悟達は動物のコスチュームを身に付けている。龍悟は名前の漢字から、龍の頭をモチーフにした帽子、蛍は黒の猫耳、れんげはキリンの頭をイメージしたカチューシャ、小鞠はタヌキの着ぐるみ、卓は垂れた犬耳、夏見は狐のお面という、なんだか奇妙な取り合わせになった。

 

まず最初の出し物は、れんげと小鞠による出し物なのだが…

 

小鞠「うー、やっぱり恥ずかしいよお。」

 

れんげ「こまちゃん、大丈夫なのん!」

 

小鞠はやけに恥ずかしそうにしている。まあ年頃の中学生が着ぐるみで人前に出ると考えりゃ無理もないな。

 

れんげ「それじゃ、いくのん!」

 

れんげはリコーダーを出した。そして、

 

れんげ「!!!!」ピー、ピー、ヒョロロ~、ピーヒョロ。

 

何やら奇怪な演奏を始めた。すると、

 

小鞠「ポンポン、ポコポン、ポコポン、ポーン!!」

 

龍悟「!?」

 

蛍「(先輩のタヌキさん可愛い!!)」

 

夏海「(・・・二人とも何やってんの?)」

 

卓「・・・・・。」

 

来客一同「・・・・・・。」

 

しばしこの演奏が続いた。

 

5分後

 

れんげ「うち、やりきったのん!」ドヤ顔

 

小鞠「・・・・。」ムスッ

 

皆全く無反応だったことを全く気にしないれんげと、恥ずかしくて泣き出しそうな小鞠であった。文化祭の始まりとしては幸先悪いが、次からの出し物に期待しよう。

 

続いては夏見による出し物。ちなみに一発芸をすると本人はいっていたが、

 

夏見「実はあたし、こう見えてテーブルクロス引きができまーす!」

 

このみ「マジで?」

 

ひかげ「あんたそんな特技あったっけ?」

 

夏見「そんじゃ、ひか姉とこのみちゃんのテーブルのクロスを引きまーす。」

 

このみ「えっ、ちょっと。」

 

ひかげ「ハデに溢したりしないでよね。」

 

結果は見えている気がするが、まあ奇跡に期待しよう。

 

夏海「いきまーす、はっ!」

 

夏海は思いきりテーブルクロスを引いた。もちろん、

 

ガランガラン、バシャッ、キーン。

 

テーブルクロス引きと同時に大惨事となった。

 

一同「・・・・・・・。」

 

夏海「い、以上、テーブルクロス引きでしたー。」

 

誤魔化す気満々の顔で挨拶する夏海。

 

ひかげ「いや、引けてねーよ!」

 

このみ「全然駄目じゃん!」

 

夏海「いやー参ったなー。」

 

楓「誤魔化すな!」

 

ひかげとこのみと楓に突っ込まれてもなお平然としている夏海。それをみて雪子さんは呆れ顔をしていた。夏海図太いな。

 

次は龍悟と卓のエレキギターによる出し物。卓はリードギター、龍悟はサイドギターとボーカルという構成である。曲目は現代から年配向けまで、ロックを中心に演奏し、どきどき客からのリクエストにも答える。

 

このみ「龍悟、カッコイイ!」

 

ひかげ「龍悟さん、次この曲お願い!」

 

楓「(さすが龍悟、盛り上げてくれるな。)」

 

蛍父「(なるほど、彼なら蛍が恋しても納得できてしまうな。)」

 

龍悟「最後までありがとうございました!」

 

卓「!!!!!」

 

パチパチパチパチ

 

かなりの拍手が鳴り響いた。

 

しばらくして、ランチタイムに入る。

 

メニューは文化祭定番のたこ焼きや焼きそば、そして今日一番の目玉は旭丘分 ベリーを使ったケーキである。

 

雪子「いやー、これはありそうでなかった発想だわ。蛍ちゃんと龍悟君がうちの子だったらなー。」

 

龍悟・蛍「いえ、それほどでも。」

 

夏海「むむむ・・・・・。」

 

小鞠「悔しいけど納得するわね。」

 

このみ「いいなー、今度あたしにも教えてよ龍悟。」

 

ひかげ「龍悟さん、あたしもお願い。」

 

龍悟父「龍悟、お前本当にモテるよな。」

 

龍悟母「本当よね、器用すぎて怖いくらいだわ。」

 

いや、ケーキ作れたくらいでそこまでいかないだろ。

 

昼の一時が過ぎ、最後はクラスの皆による合唱でフィナーレを迎えた。そして解散後、片付けに入る。

 

先生「いやー、今日は旭丘分校の新しい歴史を刻めたね~。皆お疲れさま~。 」

 

いや、先生アンタほぼ何もしてねーだろ。

 

蛍「何だかあっという間でしたね。」

 

龍悟「でもなんとかやり切ったよな。」

 

夏海「この学校にいて今までで一番楽しかったかも。」

 

小鞠「あたしもそう思う。」

 

れんげ「また来年もやりたいのん!」

 

終わった後のこの感じがまたいいよな。ちなみに今日は皆疲れているからということで、明日は休みとなった。

さて、帰ったらたっぷり寝るか。

 

 

 

 

 

 




なんとか更新できました。ちなみに最後の皆の合唱は、龍悟と卓の伴奏付きで、原作メンバーがアニメのエンディングテーマを歌ったという設定です。

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