はやての家に居候するようになってから一週間が過ぎた頃。
「いやーやっぱりゲームは二人以上でやるのが一番楽しいな~」
「確かにね、おれも一人っ子だったから、その気持ちはよくわかる……うん、本当によくわかる」
友達が来た時用にコントローラーを複数個買うんだよ。一人っ子だけど……みんなと遊べてウレシイナー。
今おれ達が何をしているかと言うと、はやてと二人で64のスマブラをしている。
「え、ちょ、なんやそのはめ方!」
「フハハ、64版は投げゲーだぜ」
経験の差は伊達ではないのだよ!
「むースマブラでは勝てへんな、じゃあ鉄拳やで! 勝負や!」
「え、あ、鉄拳は……」
K.O
「ぐぬぬ……コマンド入力の多い格ゲーは苦手です」
「なんや本当によわっちいな」
誰にだって苦手なものくらいあるやい。ちなみにファイアーエムブレムみたいなゲームもできません。
「そういえば、なんも考えずに一週間過ごしてもたけど、ハムテルは学校とか行かへんの?」
「行かなきゃだめです?」
「行ったほうがええやろ」
そう。今のおれは学校に行っていない。勉強せず、働かず、就職活動もしない、まさしくNEET。そのため、見た目は完全に小学生で学校に行かない理由がないおれが昼間に出歩いているとすごい見られるのである。おれには見られて喜ぶ趣味はないんで……
ちなみに学校に行くために必要な戸籍などは市役所に行って確認してきたら、普通にありました。
「でも住み込みのヘルパーが一日の大半を家で過ごさないというのはどうなんでしょう?」
「ああ、そういえばおたくヘルパーやったな」
なんか、すみません。家事とか手伝うことあんまりなくて。買い物の荷物持ちくらいしかできなくて。
「学校……ね。おれが行くとしたら小学校だよね? ちょっと精神的に来るものがあるな」
「あーそういえばそういう設定やったね」
こいつ、まだ信じてないな!
「まだ信じてないんですか」
「とりあえずハムテルくんが甘いもの食べまくって激太りしなかったら信じたるわ」
うーん、それはおれもまだわからないな……。神様を疑うのもあれだけど。
「まあ小学校の話はまた今度ということで」
「面倒くさいですね、わかるで」
ばれてたか。
「ま、行けるんやったら行ったほうがええと思うで」
「うん、考えとくよ」
前向きに検討します。
「とりあえず次はマリオカートや!」
「おれの黄金ドリフト見せてやんよ」
今はとりあえず二人でゲームをすることにした。
☆
「スーファミのマリオカートだとは聞いてないです」
「ドリフトし過ぎて逆走しとったな」
「ちょっとおれの黄金ドリフトが火を噴き過ぎただけだよ」
「言い訳乙」
ぐぬぬ……
「そういえば古いゲームばっかだね。64とかスーファミとかプレステとか。キューブとかWiiは?」
「今家にあるのはお母さんとお父さんが生きとった時に買ったもんで、おじさんのお世話になるようになってからは買ってないんよ」
「あーなるほど」
深くは突っ込まない。
よし、お金稼げるようになったら新しいゲームを買って一緒に遊ぼうじゃないか。
「じゃ、次はぷよぷよで勝負や!」
二人の一日は過ぎていく。
☆
「出かけるで!」
はやてがなんか言ってる。
朝食を食べた後、二人で朝からゲーム三昧。いつの間に昼ご飯を食べるのにちょうどいい時間になってしまっていたのだ。楽しい時間が早く過ぎていくこの感覚……懐かしいなぁ……
「ちょっとだらだらし過ぎやんな? 偶には外出えへん? このままやともやしみたいになってまうで!」
「おっと一通さんの悪口はそこまでだ」
出かけるらしいのだが今日(土曜日)まで昼間に出かけることはできなかったし、なんだかんだではやてとすごしていると夕飯の時間になってしまうので仕方がない。仕方がないのである。
「それでどこに行くんです?」
「とりあえずこの町を散歩して今日の昼は外で食べよか」
今日は外食らしい。はやてのご飯はとても美味いから食べ飽きることはないのだが、そういうのもいいだろう。完全にヒモ状態だけど。大きなことは言えないけど。
「ほな、れっつごー」
「おー」
☆
車イスを押して進んでいく。
「いやーヘルパーっぽいことしてる気がするなー」
「せやねー」
なんか軽く流されたな。まあいいけど。
話は変わるけど車イスを押してもらうというのは結構怖いのである。実際に学校でそういう体験の授業があったから知っている。自分の行き先をすべて押す人に任すわけだからどこに行くかわからないというのは言い過ぎだが、自分の行方を他人に任せるという事は何ともいえない不安を感じるものなのである。
ちなみにおれは学校の体験授業の時は車いすに乗せられたまま壁に激突させられました。まあ倍返しにしてやったが。
はやてを見たところ肩に力も入っていないようだし、結構信頼してもらえていると考えていいのかな?
「で、どこに行くんです?」
「うーん一人で行くにはちょっと遠いから躊躇っとったんやけど、翠屋に行こか」
「どんな店?」
「シュークリームがおいしい喫茶店や。もちろん、ランチも最高やで」
「……ほう」
それはとても、とっても楽しみである。
☆
「いらっしゃいませ」
見たところおれと同じくらいの年齢の少女が接客をしてくれた。
「こちらへどうぞ」
「どうも」
「どうもー」
窓際の席に座ってメニューを見る。ふむふむ……これはすばらしいですな。オススメはシュークリームという事だったが、これはお土産として別に買うとはやては言っていた。ならば、店の実力がはっきりと出る他のものを頼むとしよう。では……
「ショートケーキとミルクティーで」
「ほな私も同じので」
「わかりましたー」
いやー楽しみだなー。ここのケーキはどれくらいおいしいんだろうか。
「なんや嬉しそうな顔して」
「おいしい物は大好きです、でも甘いものはもっと好きです」
「せやったんか、ほなきっと気に入ると思うで、ここのシュークリーム」
夢がひろがりんぐ~
「お待たせしました」
今度はとてもきれいなお姉さんが頼んだものを持ってきてくれた。
「どうぞ。二人ともあまり見ないわね? 翠屋は初めて?」
「そう言う訳や無いんですけど、ちょっと遠いんであまり来る機会がなかったんです」
「あら、そうだったの? 来れるときでいいからまたいらっしゃいね」
「はい、ありがとうございます……あれ? なんやハムテルさっきから静かやな?」
こ、これは……すごいプレッシャーを感じる……
「おーい、ハームーテールーくーん。何ケーキ見つめてるんや」
絶対美味いだろ、これ……おや? はやてがなんか言ってる。
「どんだけ好きやねん。まあええわ、じゃ食べよか」
「おう!」
いざ!
「いただきます」
「いただきます!」
……
「うっまー」
「うっまーうっまー! え、なにこれうっまー!」
これは……多くは語るまい。
お土産にシュークリームを二つ買って帰りました。
ここの看板メニューはシュークリーム。
期待で夢がひろがりんぐ。
だいたいこんな感じにgdgdやっていくよ。
すごいgdgdだからgdgdしたいときにgdgdしてください。
もちろん他の原作組ともかかわらせてgdgdやって(ry