それが日常   作:はなみつき

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(∩´∀`)∩ワホーイ

##この話は修正されました##


ムカデかウナギと23話

 

 

 

「で、どうする?」

「ふむ、どちらにもメリットがあり、デメリットもあるな」

 

 おれの言葉に続くシグナムさん。今おれとヴォルケンズによりこれからの方針を話しているところだ。はやては先におやすみ中である。

 

「私としては時間がいつまであるかわからない以上素早くことを済ます必要があると考えるが?」

「でも、そうすると管理局が出てくるのは確実だし、今はわざわざ蒐集しなくても闇の書の完成は可能だから危険を冒す必要はないんじゃない?」

 

 シグナムさんの提案に待ったをかけるシャマルさん。

 

「それだと時間がかかっちゃうんですよ。時間がかかれば普通に探し出されちゃうかもしれません。この間だって道端でばったりなのはさんに会ってえらい目に遭いましたからね」

「ああ、あれは怖かったな……」

 

 なのはさんに追いかけられ続けたことを思い出し、俺とヴィータの周りの空気が少し重くなる。まあそんなことはどうでもいい。よし! ここで二つの意見を確認してみよう。

 

 1、管理外世界に赴き、魔力の蒐集を再開する。

 

 この方法を取ることによって生じるメリットは蒐集を積極的に行うことによって闇の書の完成を早めることができること。しかし、積極的に活動するということは管理局に捕捉される可能性が高くなるということである。できればこれは避けたいところである。

 

 2、おれの特殊能力でじわじわと闇の書を完成させていく。

 

 この方法では管理局に捕捉されることは基本的にはないだろう。では、これによって生じるデメリットはまず時間がかかること。おれが闇の書に出会ってから闇の書に魔力が蓄えられることが分かった時までのことを考えると約5か月で300ページと言ったところだ。残りのページは150ページほどであることを考えると、約3か月くらいは必要だろう。今、はやての病状は落ち着いているがいつまた悪くなるかもわからない。おれの能力のおかげだと思われるが、これがいつまで続くことか……

 そして、二つ目のデメリット、それは偶然による遭遇。これはこの間実践したとおりだ。いつ、どこで、誰に遭遇するかなんてわかったものじゃない。だからと言って、魔力の蒐集ははやてに隠しているから、おれ等がコソコソするとはやてに怪しまれてしまう。

 

「ならばどうするか」

 

 ザフィーラさんの一言でまた議論は始めに戻る。うーむ、どうしたものか……

 

 

 

 

 

 

 というわけでやってきました、管理外世界。今回は砂漠の世界で相棒はシグナムです。他にはヴィータ、ザフィーラも別の管理外世界へ行き魔力の蒐集。現在時刻はお昼と言うことでシャマルは家ではやてとお留守番である。また、おれは学校に行っていることになっているが学校は仮病で休みということになっている。

 結局危険を冒してまで管理外世界まで来たわけだが、決め手となったのはヴィータの言葉。「みんなでパッと行ってパッと帰ってくればすぐ終わるし、見つかることばっかり考えてても仕方ねーよ。見つからねーかもしれねーし」である。今回おれはシグナムさんについてきたということは他の二人は魔力蒐集を力づくで行わなければいけないということである。生き物を特に意味もなく傷つけるのは心が痛むが、そんなこと言ってたら肉は食えねぇ! ということで闇の書の魔力になってもらう。

 

「む、来るぞ!」

 

 シグナムさんが叫ぶ。おれは闇の書の上に乗っており、闇の書が自動で危険から回避してくれるので安心である。と、そんなことを考えていると、突然地面が爆発したように砂煙が揚がる。出て来たのは……

 

「百足?」

 

 体の上半分は茶色で下半分は薄肌色であろうか? 体中に小さな足のようなものがあり、一際大きい手のようなものもある。しかし、顔を見ると……

 

「ヤツメウナギか?」

 

 目は緑色に輝き、円形の口には鋭い歯が並んでいる。

 

「世界にはいろんな生物がいるんだなぁ」

 

 この世は不思議でいっぱいである。というか、見た目的にメカメカしい感じもするので生物であるかさえも怪しいものである。

 

「の、呑気なことを言っている場合か?! 早く離れろ! ……ッ! しまった……」

 

 あ! おれに注意を飛ばしてきたシグナムさんがヤツメムカデ(仮)の触手に捕まった! これって俺の所為なのだろうか? まあそんなことはどうでもいい。とにかく言いたいのは、シグナムさんの縛られ方がすごいことになってることであって、その縛られ方は大変お胸が強調される縛られ方であって、つまりだな、その……眼福です……て、そうじゃない!

 

「闇の書よ! ヤツメムカデに近づくんだ!」

「……!」

 

 おれの意をくんだ闇の書はヤツメウナギに近づく。

 

「おーよしよし、いい子だからシグナムさんを離しなさい。ゆっくり、優しくね」

 

 すると、数秒くらいたつとシグナムさんを締めていた力が弱まり、シグナムさんはそこから脱出し、宙に浮く。

 

「助かったぞ坂上」

「いえいえどうも」

 

 おれがやれることはこれくらいしかないしね。今度はヤツメムカデはシグナムさんではなくおれを触手に巻かれる。しかし、シグナムさんとは違って優しく、ふんわりと、落ちないように巻かれ、ヤツメウナギの顔の近くまで持っていかれる。

 

「お? なんだ? もっと撫でてほしいのか? よーしよしよし……と、物は相談だが、君の魔力少し分けてくれないかな? 痛くしなからさ?」

 

 首? 体全体を縦に振る。OKってことでおk?

 

「じゃあシグナムさん、魔力の蒐集頼みます」

「私、いらないんじゃないだろうか……」

 

 そんなことないですよシグナムさん! いいモノ見れましたし! できればシグナムさんのクッコロも見たいと思っちゃったりしました。

 

 さてさて、他の二人は上手くやってるのかな?

 

 

 


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