それが日常   作:はなみつき

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いつまで続くことやら(やる気的な意味で)

##この話は修正されました##


料理とカレーと15話

 

 

 

 学校に行き出してから1ヶ月程経っただろうか。めでたくクラスのまとめ役として先生に抜擢され始めた今日この頃。やはりにじみ出る風格は隠せないか。

 

「臭そうやな」

「ホント、失礼しちゃう!」

 

 まったく。困ったもんだ。

 

「あのー、次はどうすればいいのでしょう?」

「そこまで行ったら暫く放っておくんや」

 

 今何をしているかというとはやて先生によるお料理教室が開催されているというわけだ。生徒はシャマルさん。おれは見学。何を作っているかというと、今日は最終試験の課題に出される予定のカレーを作っている。なぜカレーかというと、それだけで色々なものが摂取出来るからだそうだ。

 

「ふぅーやっと形になってきましたね!」

「せやな。ここまで来たらカレー粉入れてまたちょっとあっためるだけやからな」

 

 なぜこんなことをしているかというと、夏のシャマルさんの料理という名の劇物事件から反省したシャマルさんがはやてに師事したというわけだ。この教室、おれはパート1から見ていたのだが、本当にすごかった……

 

 

 

 

 

 

「まず米をとぐで」

「はーい」←洗剤を持ちながら

 

「次は塩を入れるんや」

「はーい」←小麦粉を持ちながら

 

「醤油をちょろっといれるんや」

「はーい」←ソースを持ちながら

 

「じゃあ、ちょっと炒めてみよか」

「はーい」←何故かワインを持ちながら

 

 

etc

 

etc

 

……

 

 

 

 

 

 

 米を洗剤で洗おうとするなんてラノベの中だけだと思ったんだが、そういうわけではないらしい。あとシャマルさん、うっかりってレベル超えてます。わざとやってます? 絶対わざとでしょ? そうに違いない。塩と砂糖を間違えるのはもはや鉄板だけど小麦粉って……しかもなんで普通に炒めるだけなのにワイン持ってるの? フランベでもするつもりだったの? そういえばその日の前日そんなテレビ見てましたね。

 

「これでシャマルも一人で料理できるやろ……暫く監視が必要やけどな」

「うっ……でもはやてちゃん、ありがとうございます」

 

 美しきかな師弟愛(?)

 

「ま、これでシャマルさんも料理の手伝いができるようになったらはやての負担もだいぶ減るな」

「まだ一人でさせるわけにはいかんけどな?」

 

 そんなことさせたらシグナムさんの胃がマッハ。

 

「ほんならそろそろカレー粉入れるで」

「はーい」←チョコレートの塊を持ちながら

 

 シャマルさんェ……ここまできてすべてを台無しにする気ですか……チョコレートは隠し味にちょっといれるものであってカレー粉の代わりに入れるものじゃないですから。色しかカレーっぽくなりませんから。

 

 

 

 

 

 

「今日はシャマル特製のカレーやでー」

 

 八神家のリビングに緊張が走る。シグナムさんめっちゃカレー睨んでるよ。おれとの初対面の時並に。

 

「今日も私が見とったから大丈夫やって」

 

 はやてがそういうと部屋を包んでいた緊張感が薄れる。シグナムさんは表面上は納得したつもりだがまだ心の奥底では少し疑っている気がする。主の言っていることだから信じなくてはいけないのに、どうしても信じることができないジレンマと言ったところか。

 

「ほな、頂こか」

 

 いただきまーす

 

 八神家に日本における食前のあいさつが響き渡る。

 この時のカレーはヴィータにキロウマ認定されまし。

 

 

 




次は10月のお話。リリなのに詳し過ぎる諸兄なら何が発覚して、何が起こり始めるかわかるね?

追記
シャマルさんが入れようとしたものをブイヨンキューブからチョコレートに変更。ブイヨンキューブなら、普通に食える気がしたから…

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