まさかガンダム転生でジーンになると思わなんだ   作:ワッタ~軍曹

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第7話 ジーン(転生)とV作戦[後編]

前回のあらすじ

ガンダム第1話が始まりました、終わり。

 

 

 

「曹長、ここからなら、かなり近くで偵察が出来ます」

「いやはや、ここまで近づいて気付かないとは……」

「連邦軍は呑気な連中が多いようで」

「ありがたい事に変わりは無いがな」

 

上司とお喋りしながら偵察中です。いやー偵察って敵に気づかれなきゃホントに楽な仕事やねー。まぁ、見つかった時やどっかの誰かさんが暴走した時が修羅場に化けるんですけどね。

しかし本当にガンダムが見当たらない。おっかしいなぁ……最優先で運び出してもおかしくないのになぁ……。にしても連邦はのんびりし過ぎである。最初にタンクとキャノンが出て来てから、まだ他のMSが出てこない。仮にも敵であるジオンの船に付けられているのだからもう少し警戒とかしてみたらどうだろうか?そのおかげで易々と基地近くの岩場まで来れたので、こちらとしては物凄くやりやすいのでいいのだが。

 

「うむ、三台目もMSか……まだあの中にあるかもしれん」

 

三台目もキャノン先輩でした。

死角はさほど無いから、もうそろそろ出て来てもおかしくないんだけどなぁ……

 

「叩くなら今しかありません」

「我々は偵察が任務だ」

「しかし、敵のMSがあの戦艦に載ったら━━

 

ここで我に帰る。今、自分は何を言っていたのだ?まさかこのまま連邦の基地を襲撃しようとしてたのか?危ねぇ!無意識に命令違反する所だったぜ!このままだと原作通りに死ぬところだったよアブネェ……

 

「手柄の無い事を焦るでない」

「……もどかしいですね」

「何度でも言うが、これは任務だからな」

 

 

 

  ( ^ω^) …

  (⊃⊂)

 

 

 

 

 

⊂(^ω^)⊃ セフセフ!!

 (⊃⊂)

 

 

 

 

危ないところだった。いや、本当に。今でも手柄をあげて昇進したい欲望を押さえている所だ。このまま偵察任務が終わればアムロはガンダムに乗らないし、ララァも死なずに済むはずだし、何よりあのロリコン野郎が暴走しなくて済む。ガルマの謀殺も防げるので一石五鳥である。

しかし、ホワイトベースがこのまま無傷でジャブローに行ったらどうなるんだ?ジオン大勝利説もあるけど、もうこの時点でジムの量産ってほぼ始まってるんだよね?って事はやっぱりジオンは負ける運命なのか?となると下級尉官にすらなってない俺はやっぱりMSを駆使してこの一年戦争を生き延びなきゃいけないのかぁ……

おーガンダムか。しかし、偵察が終わった後の部隊編成はどうなるのだろうか?やはりキャメルパトロールに所属になるのかな?それとも……

 

 

 

 

が、ガンダムぅ?!!?!

 

 

 

 

双眼鏡をヤツに向ける。間違いない、あのオモチャみたいな白×赤×青×黄色のカラーは間違いなくRX-78-2ガンダムだ!トレーラーに横たわっているので二号機に間違いない!あれを……あれを破壊出来れば……ジオン十字勲章も夢では……

いや駄目だ、壊したいのは山々だがそれでは飛び出しを我慢した意味がない。仕方ない、ここはジャブローに送られるのを見送る他ない。ぐぬぬ。

時刻は8時を過ぎて25分。実史だと8時にはもうジーンが暴れまわってるらしい。そんでもって9時にアムロがガンダムに乗るらしい。え?一時間も対処出来ずにザク野放しにしてたの連邦軍?そりゃ、ホワイトベースの正規クルーの半分失う訳だよ。

 

「ジーン、そろそろ少佐に報告しよう」

「了解しました」

 

とりあえ経過報告をして指示を仰ぐ。このまま偵察続行か、撤退か。少佐なら「もう少し粘ってこい」って言いそうだなぁ。やだなぁ、あの人大気圏で戦わせる人だからなぁ。人使いが荒いと人がどんどん居なくなるよ……物理的に。(99%天パのせいだが)報告するその前にガンダムをパシャリ。いやぁ、軍事機密って感じのベストショットが撮れましたなぁ。

 

通信装置に手を掛け、指定されたチャンネルでファルメルに連絡をする。幸い、コロニー内のミノフスキー粒子は無いに等しいので連絡は取れる。そして待つこと十数秒でつながった。

 

 

 

 

 

 

偵察部隊からの定時連絡を待つシャア少佐。もうそろそろ来てもいい頃合いなのだがと思ったその時、通信が入る。ちゃんと偵察が出来ている事に思わずほっとした。

 

「通信です」

「やっとか」

「……チャンネル5630。偵察部隊からです」

「よし、繋げろ」

 

手際よく通信を繋げる少尉。少しするとあの男の声が聞こえてきた。

 

『少佐、聞こえてますか少佐』

「ジーンか、聞こえている。そちらはどうだ?」

『V作戦のMSと思わしき三種類の機体が出てきました』

「三種類か……どんな感じだ?」

『はい、一つは青色ベースのタンクです。下半身がキャタピラで両肩に長い砲身があり、マニピュレータも砲身になっておりミサイルが打てそうな見た目をしています』

 

MSのタンクだと?連邦も甘いようだ。上層部をなだめる為に一機目はタンク型にしたのだと思うと涙が出てくる。

 

『続けてよろしいでしょうか?』

「大丈夫だ、続けろ」

『はい、もう一つは全身が赤色のキャノンです。両肩にキャノン砲を備えており、頭部に二門のバルカン砲が確認出来ます近接武装は無いようです』

 

ふむ、二機目はキャノンか。一機目は長距離支援として二機目は中距離支援といった所か。悪くはなさそうだ。

 

『では最後に。三機目のMSは白色ベースのMSでキャノンと同じく頭部に二門のバルカン砲があります近接武装は見当たりません』

「他の武装は見当たらないのか?」

『はい、今の所それらしき物は見当たりません』

「もう少し探ってみろ、ザクで言うところのザクマシンガンが無いのは流石におかしい」

『少々お待ち下さい少佐。武器らしき物が見えてきました!』

「本当か?よし、それを撮影した後、報告をしろ」

『了解です!』

 

そうしてしばらく通信が途切れた。ふむ、どうやら運という風は我々に吹いているらしい。あとは連邦がどのぐらいのMSを運ぶかが問題だ。少なくとも一個小隊はあるのが判った。ここで通信が戻る。

 

『少佐、少佐、MSの武器なのですが……』

「どうしたのだ?言ってみろ」

『はい。見た目はライフルなのですが、パレットや薬莢の排出の穴が無さそうなんです』

「ふむ、そうなると考えられるのは」

『ビーム兵器……ですかね?』

「そう考えるのが一番自然だな。」

 

画像を見てみない事には確証出来ないが、連邦にはカネと物資はあるので、可能性は大いにある。厄介だな、ジオンではようやっと次期主力MSのプロトタイプが生産が開始された所だ。しかも手持ち武器はビーム兵器なのだが、本体の生産が決まったにも関わらず、まだ開発中なのだ。この偵察で開発が進むといいのだが。

 

『少佐、連邦のMSなのですが』

「なんだ?」

『たった今、三機目のキャノン型が確認されました。もしかすると、他の二機も同じ数だけある可能性が……』

「ふむ、そうすると単純計算でMS一個中隊はあると?」

『かもしれません』

「……厄介だな」

 

一個中隊だと?冗談ではない!あの新型戦艦にそれほどの積載能力があるというのか!ジャブローに行く予定なら大気圏突入能力もあるはずだ。そんな物をノコノコと持ち帰らせる訳にはいかんな。よし。

 

「ジーン、聞こえているか?」

『はい、聞こえます少佐』

「連邦のMSが一個中隊ある可能性が高い。我々はこれを脅威とし、今から連邦の基地を叩く。出来るだけの破壊活動をして戻ってこい。」

 

しばらく沈黙が続く。その後に帰ってきた言葉には分かりやすい程の焦りが伝わってきた。

 

『しょ、正気ですか少佐?!我々の任務は偵察では━━』

「古来より、偵察任務が威力任務に変わる事は多々ある事だ。それに連邦のMSの一機でも持ち帰ったらジオン十字勲章ものなのは確実だ。二階級特進も夢ではないぞ?」

 

 




鬼畜アズナブルここに極めり。
こ、これが歴史の修正力って奴かぁー!
(一兵卒感)

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