まさかガンダム転生でジーンになると思わなんだ   作:ワッタ~軍曹

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UAが増えていくのを見るとつい連続投稿したくなってストックが無くなっちゃったZE☆
不定期投稿なのでこんな感じの時もありますが、どうかよろしくお願いいたします……


第4話 ジーン(転生)とミーティング

「さて、V作戦偵察任務についてのミーティングを始めるとしよう。」

 

ブリッジに程よい緊張感が走る。いよいよって所だ。作戦は偵察で変わらないはずだけど……

 

「昨日の9月15日未明、ジャブローから出航した連邦の新型戦艦の足取りを掴んだ。その新型戦艦はルナツーを経由してサイド7に向かってる。我々はルナツーから新型戦艦を捕捉し、尾行している。サイド7に到着するのは明後日の9月18日の0600時と読んでいる」

 

なるほど、原作なら到着した2時間後にジーンが暴れるって訳か。

 

「そこで、三機のMSを偵察に送る。サイド7は作りかけのコロニーで、裏側に工事用のハッチがあるのでそこから侵入。今回はデニム曹長、スレンダー軍曹、そしてジーン伍長に行って貰う」

 

「はっ」「了解です」「了解」

やっぱり行くのか。出来れば行きたくないけど。

 

「MSの発進は明後日の18日0200時。熱源探知を回避する為、出撃する際はカタパルトから射出される勢いでそのまま行ってもらう。特にサイド7付近でのスラスターの使用は極力避けろ」

 

そういえば原作ではスラスター吹いてなかったもんな、そういうことだったのか。納得。

 

「ファルメルはここに待機。万が一の事があった場合、直ぐに発進して援護をする準備を。それからMS整備班は今すぐMSの最終メンテナンスを行うこと。万全な状態にしてくれ。」

「了解」

 

整備長が敬礼をする。

 

「MS組の明日の調整は個人に任せる。トレーニングするもよし、一日気を落ち着かせるもよし、仲間と楽しく過ごすもよしだが、任務がある事を忘れないでくれ。流石に羽目を外されると困る。以上を持って解散とする。少し気が早いが、皆の健闘を祈る。」

 

全員が敬礼をしてその場を解散する。

 

 流石やなぁ~私もあれぐらいビシバシと指示が送れるような士官になりたいものだ。とりあえず飯を食ったら早めに就寝する事にした。食堂に行って今日の献立を見る。おっ、今日はラーメンか。お昼に食べたチューブ入りハンバーグより少し大きな物を渡された。どれどれ、お味は……(チュー)うん、味はラーメンなんだけどすすって食べないから違和感ありまくりだな。でも味はラーメン……うーん、不思議だなぁ。

 

 腹も膨れた所でとっとと自室で寝る事にする。部屋に入るとスレンダーが寝てた。考える事は同じようである。ベッドにソッと入り、目を瞑る。しかし出撃が午前2時かぁ。下手したらオールした方がいいような気もする。あー、ヤバい、こういうの考え出すと寝れなくなるんだよな~。

そうだ、何かを数えよう。そうすれば段々と寝れるはずだ。よし、

 

 

 

 

 

 

ドムが一機……

 

ドムが二機……

 

ドムが三機……

 

ドムが四機……

 

ドムが五機……

 

ドムが六機……

 

ドムが七機……

 

ドムが八機……

 

 

 

ドムがここのつ!

 

 

 

「ぜ、全滅ぅ?!十二機のドムが全滅!?三分も経たずにかっ!?化物かっ……」

 

何で数えたのがドムだったのだろうか。おかげさまで余計に寝れなくなってしまった。畜生。もうこうなってくると、目を閉じても考え事で頭が一杯になって寝れない。こういう時は軽く身体を動かして疲れさせた方がいい。私は隣にいるヤツを起こさないようにソッと部屋を出た。

 

 トレーニングルームを目指し、廊下をスイーッと行く。時刻は20時の方が近い。目的地に着くとちらほら人が居た。無重力空間では肉体への負担がほぼ掛からないので、筋肉量が落ちやすい。なので、MSパイロット以外の兵士も利用出来る。ちなみにMSパイロットは予約なしでの使用が出来る。それに加えて個別のロッカーとシャワーもついてくる。ラッキー。

MSパイロットの筋トレは大切である。何故ならMSでの高速移動や急旋回は負荷が物凄く掛かるので、己の肉体を鍛えて耐えなければならない。ひ弱な奴が戦闘を行うと、MSの性能もひ弱な奴に合わせて落ちるので、生き延びたければ肉体強化をする他ない。例え軽い筋トレでも侮れないのである。

 

 自分のロッカーを開ける。3組のタンクトップと短パンがハンガーに掛かっていた。おぉ、サウナスーツまであるのかよ、スゲェな。でも、今回は軽く運動する程度なのでサウナスーツはまた今度。タンクトップ&短パンに着替えて室内に入る。さて、とりあえず軽くストレッチしてからランニングマシンにでも……

 

げえっ?!アズナブル!!?

 

重そうなベンチプレスを上げ下げしてる。てかあいつ、赤い半袖着てんぞ!私生活まで赤色に侵食されてっぞ!私は気付かなかったフリしてやり過ごそうと思ったら案の定、声を掛けられたでござる。チッ面倒だな。

 

「やぁ、今日はよく会うな」

「えぇ……まぁ、会いますね」

「ランニングか」

「はい」

「では私も一緒に走るか」

 

 何で私、少佐と一緒にランニングマシンで走っているのだろう。ただ軽~く汗をかいて寝たかっただけなのに。何の因縁があるのやら……

しかし、腕の筋肉量が凄い。細いのにしっかりとついてる。自分(ジーン)もそこそこついているが、向こうの方が一段上だ。ストイック過ぎませんこの人?

そういえば、ザビ家へ復讐するために本物のシャアや素性を知ってゴーグルをプレゼントした学友や親友のガルマを謀って殺したりするストイックの塊みたいな人だった。

 

「あぁ、少しいいかな?」

「は、はい」

 

ビックリしたな急に話かけてくんなよ。

 

「今日の訓練……いや、レクリエーションの事だが、君は中々良い動きをしていた。私の攻撃をあそこまでかわすとは驚いたぞ」

「赤い彗星にお誉め頂き、光栄です」

「まぁ、皆の前だったので少しキツくアドバイスしたが、攻撃さえ何とかすればエースの素養がある。その事は私が保証しよう」

「そこまで言って頂けると、何と言っていいのやら……」

「……ふむ、やはり雰囲気が変わったな」

 

げえっ!もうちょっとフランクに接するべきだったか?シャアなら多分何となく転生の事を理解してくれそうな雰囲気だが、万が一連邦のスパイだと勘違いされでもしたらエライ事になるぞ!軍法会議に出されて下手したら有罪、絞首刑でTHE ENDってね。

 ふざけてる場合じゃねぇ。あんまり目立ち過ぎると逆に駄目なんだ。そう考えると、チートみたいなMS操縦技術が無くて良かったと思う。いや、それで良いのか?ともかく、目立たないように、そして生き残れるように行動をしなきゃな……すっかり転生してきた弊害を忘れて浮き足立ってたわ。

 

「そ、そうでありますか?」

「あぁ、全体的に真面目な雰囲気になったな。やはり私の喧嘩の仲裁で言い放った叱責が効いたのかな?」

「そ、そうですね、私も少し短気な所があったので、自省をして戒めています」

「そうか」

 

怖い。何か怖い。万が一の事を考えると脂汗じゃない汗が出てくる。私の尋常じゃない汗を見た少佐は休憩を提案したのでそれに応じた。

 

「大丈夫か?かなりの汗をかいているようだが。とりあえず水分補給はしっかりと取れ」

「ありがとうございます……」

「もしかして緊張しているのか?」

「まぁ、それに近いです……」

「確かに君と私ではかなり階級に差があるが、そこまで気にする事はないぞ」

「ですが……」

「気持ちは解る。だが、自省し過ぎてそこまで消極的になると、こちらとしてもやりづらい。私はまだ20の若造で何でもかんでも知ってる人生の猛者ではない。」

 

嘘つきめ、お前の人生えげつないだろ。

 

「だからこうして、分け隔て無くコミュニケーションを取って部隊をなるだけ円滑にしようと自分なりに努力をしているのだ。別に嫌味を言ったりしているのではないのだけは理解してほしい」

「はい」

 

そもそも自分はあまりコミュニケーションが得意な方ではない。しかし、コミュニケーションが必要な部隊では間違いなく、私が連携を乱して部隊を危険に晒す要因となる。自分でも何とかしたいとは思ってたりするが、いかんせん、これは経験(と語彙力)がものを言う。私はどちらも少ない。ダメだこりゃ。本当に生き残れるのか?

 

「よし、休憩は終わりだ。私はクールダウンして終えようと思うのだが、君はどうするのだね?」

「私も軽く運動してから就寝しようと思っていたので、私も終えようと思っていた所です」

 

 少佐と一緒にクールダウンして上がる。プロテインのお裾分けを貰ったので一緒に飲む。うわぁ、何とも言えない味だ。不味くはない、旨い訳でもない。プロテインってこんなもんなのか?シャワーを終えて着替えたら少佐と別れた。復讐に念を燃やす男だが、根はいいやつなのかもしれない、幼少期の生活環境ってかなり後の人生に響くからなぁ。

 ふぁ~、眠くなってきた。この無重力の感じがまた疲れた身体に良く効く。このまま廊下で寝たい気分だが、それは兵士以前に人間としてマズイ。目が冴えない程度にゆーっくりと移動して自室に戻り、すぐさまベッドに寝転んだ。そして意識が明日へ遠のく……

 

明日はどうなるのか、

それは明日の自分が決める事だ。




ようやっと激動の一日が終了。
まだV作戦偵察まで二日あるんですよ……?

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