まさかガンダム転生でジーンになると思わなんだ 作:ワッタ~軍曹
答えは単純「やる気の炎が消えてしまった」事です。要するに気力が無くなってしまいました。
少し前の気力はウマ娘のログインを数日忘れる程落ち込んでいましたが、最近は何とか回復してきました。仕事はそこまで忙しく無かったのに何でだろ…?
とにかく、静かに燃え上がったこのやる気の炎を絶やさない為にも、火が消えないように慎重に石炭を焚べて行きたいと思います。
キャリフォルニアベースから旅立って1日経った10月7日、北大西洋上でホワイトベースを捕捉した。さて、このまま尾行するのか。それとも…
「総員第一戦闘配置!MS隊は搭乗にて待機!」
デスヨネー
という訳で、ドタバタしているザンジバルの中からこんにちは。ジーン(転生)です。
早速グフに乗ることになるのかな?と思いつつ、せわしなく人がアッチャコッチャ動いてる通路を小走りしながら格納庫へと着く。MSがズラァっと並ぶ中、唯一青く輝く(魔改造)グフ、やっぱり格好いいなぁ。乗りこなせるか心配だけど。
「ジーンさん!準備は万端ですよ、早く乗って下さい!」
セキヤさんが声を掛ける。せわしなく手を振って早くこちらに来るように促している。何か子犬みたい。
「ジーンさん!調整はバッチリですので!後は思う存分動かして下さい!」
「ありがとうございます、何か注意する事とかあります?」
「あっそうだ!忘れるところだった。お願いが一つあるんですが…五連装バルカンを出来るだけ使い切って欲しいんです」
「指バルカンを?」
「はい。実はジーンさんのグフ、グフA型の左マニピュレータに付け替える予定なんですよ。なので少しでも誘爆の危険性を下げる為にお願いします。それに…」
「それに?」
私の質問に対し、セキヤは軽く頭を掻きながら
「もったいないじゃないですか」
とだけ呟いた。
雷が鳴り響く破天荒の中、私(ジーン)とデニム、スレンダーの3人で降下を始める。デカブツの癖して意外と風に煽られる。酔いやすい人は堪えるだろうなぁ。周りも灰色一色で気も滅入る。そうこうしている間に地上が近づき、着地体勢を取る。無事に3機とも着陸に成功し、ホワイトベースの捜索を始める。コムサイもビュンビュン飛んで探している。
「さてさて、ホワイトベースを探しますか」
「そうだなジーン、まずは南の方から行くぞ。スレンダーも続け」
「了解です」
3人は荒野を行く。
「そういえばデニム曹…少尉、隊列はこのままでよろしいのでしょうか?」
隊列はアローフォーメーション。ジーン(転生)を先頭に右後ろがスレンダー、左後ろがデニムとなっている。
「あぁ、このままでいいさ」
「…こういうのって、小隊長か階級が高い人が先頭ですよね。普通は」
「まぁな」
いいのだろうか?何か弾除けにされている気がするのだが。
(まぁ、良い弾除けになるしな)
(ジーン曹長、弾除けに丁度良さげですしね)
―――方その頃ホワイトベースでは…
「ほらアムロ!しゃきっとせんか!ほら早く着替えろ!」
「りゅ、リュウさん、止めてください、一人で出来ますよ」
連戦の疲れで"新兵がよくなる病気"に掛かってしまったアムロを、荒治療で治そうとするリュウ曹長とのやり取り真っ最中だった。
ガンダムが無事(?)発進した。
「ほ、ホントにあれで大丈夫なのか?」
「心配するなブライト、あれで大体は良くなる。それに…」
「それに?」
「俺はあれしか治し方知らねぇからな」
仕方ないとはいえ、苦虫を噛み潰したような顔をしながら頭を掻きむしるブライトであった。
「デニム少尉!あちらに」
「おぉ、居よったなホワイトベース」
コムサイの信号弾を元に移動し、崖から見下すと遠目にホワイトベースが見える。と同時にガンダムが発進したのが見えた。黒いせいで曇天だと認識しづらい。シアトルでもそんな感じだったな。
「ガンダム出てきました!」
「よし、ジーンはガンダムの相手をしてくれ。ワシとスレンダーは時折援護しつつホワイトベースを攻撃してくる」
「了解です」「了解…」
…ん?ちょっと待て、時折って事は俺殆どガンダムとタイマンしろって事??
「デニム少尉、時折ってどれぐらいの頻度で?」
「時折はトキオリだ!ほら行け!」
「えぇそんな!ってかアローフォーメーションを組んだ意味は!?」
ズギャビャーンと雷が鳴る。ガンダムが崖の方を見上げるとジオンのモビルスーツが3機立っていた。第12話の例のシーンである。
ジーン達は崖から降り、降下を始めた。セキヤから言われた通り、ジーンは盛大に左手のバルカン砲を撒き散らした。ガンダムは盾で防ぎ、着地を狙ってバズーカを一発撃った。しかし、バルカン砲でバズーカ弾をいなされ、グフは盾で爆風を防ぎながら突進してきた。
「うわーっ!」
立て続けにバズーカを2発撃つが、一発は外れてもう一発は躱されてしまった。更にもう一発撃ち込もうと構えた所で、左腕から鞭の様な物が出てきてハイパーバズーカに絡みつかれた。アムロはとっさの判断でバズーカを手放した。と同時にバズーカが爆発してガンダムは吹っ飛ばされた。
「これ…もしかしたら…ガンダムに勝てる…かも?」
ジーン(転生)はヒートロッドを炸裂させた時にそう思った。セキヤ技術少佐殿の丁寧な仕事のおかげで思い通りに機体を動かせる。かつ、試作機だからなのか操作レバーのレスポンスもいい。ハイパーバズーカの弾速って思いの外速いのよ。ザクバズーカと同じって思っていると絶対間に合わないのよ。知識があったとはいえ、躱せたのはやはり機体性能のおかげだろう。
ここでガンダムがビームサーベルを出してきた。近接戦か、近接戦"だけ"ならグフは負けんぞ!スッと盾からヒート剣を取り出し、中段にて構えた。お互いに鍔迫り合いになるが、ガンダムはなりふり構わず振っているが、グフは払い除ける感じでいなしている。精神的な余裕がジーン(転生)を楽にさせ、精神的な余裕がアムロを苦境に立たせていた。
ここでガンダムがやや大きなモーションで袈裟斬りをしてきた。それを見逃さなかったジーン(転生)は左腕でガードする。
例の効果音(デェ〜ン グワンワ〜ン)
「こ、コイツ…やはりザクとは比べ物にならない位にパワーが違う!」
「ザクとは違うのだよ!ザクとは!…グフとも若干違うけど!」
いける…いけるぞ!このままの勢いなら勝てるぞジーン(転生)!ついにあの憎き天パを宇宙世紀から葬れるぞ!こんなに嬉しい事は無い!アッ、バルカンが来る。
ガンダムの頭がクイッと下に向いた。コックピットに照準を付けた証拠である。サッとバックステップで距離を取り、盾でコックピット付近をガードする。やはり予想した通り、頭部バルカン砲を撃って来た。冴えてる、冴えてるよ今日の自分!体勢整えたし、このままガンダム撃破に
「ジーンデニムスレンダー、今日の所はもういい。帰還しろ」
へ?これからって時に?確かに原作は偵察程度だったけども…
「ジーンどうした、返事が無いぞ。応答しろ」
「へっ?いや、ハイ!います!」
何だ、います!、って返事。いや、それよりもガンダム撃破出来そうなのに…( ゚д゚)ハッ!
そうだ、今の任務は『ガンダム及びホワイトベースの撃破』じゃなくて『ホワイトベースを尾行しジャブローの入口を見つける』のが目的だった…
そんなぁ、やっとこチャンスが巡り会えたのに…ここで諦めなきゃいけないだなんて…
「ご苦労だった、全員無事で何よりだ」
シャア中佐の労いの言葉を聞き、その後は待機室の仮眠ベットに寝そべった。ホワイトベースはエンジンの修理中でまだ動き出しそうになかったが、警戒度を第二戦闘配置に切り替え様子を見張っていた。例の如くMSパイロットは待機室で待機だ。
「はぁ…このままだと、どうなるんだ?俺達」
ガルマは何とか生かしたし、ランバ・ラルはサイド3に幽閉中だし、シャアは暗殺に失敗しても不満気無さそうだし、ガンダムは黒いし…
この先、本来の一年戦争の歴史とは違っている。だからこそ一つひとつの行動に小さな歴史の歯車がはめられていく。その歯車達が噛み合った時、思いもよらぬ歯車が回ったり、まさかの正史の歯車が回るやもしれぬ。
正直怖いよ。でも行動しないことには生き残れないし。でも…
「はぁ〜駄目だ。寝よ」
こういう時には寝る。寝れるときに寝る。それが一番。体力温存して、明日は明日の自分に任せよう…
なんかこれ、前にも言った気がする…まぁいいや…
戦闘終了3時間後、ホワイトベースはエンジンの応急処置を終えてひっそりと旅立った。もちろん、我々ザンジバルもひっそりと後を追った。10月7日の深夜、北太平洋に2つの舟が月夜に浮いていた。
「そういやアイツら、"トキオリ援護する"って言っときながら全然援護しなかったな…」
ガルマの暗殺を
-
阻止すべき(生存IFルート)
-
見逃すべき(死亡原作ルート)