まさかガンダム転生でジーンになると思わなんだ   作:ワッタ~軍曹

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お待たせしました……

一応オデッサ作戦ぐらいまでの草案はちゃんと練ってありますよ?アンシンシテクダサーイ(焦)


第29話 再考の時

一昨日はコテンパンにやられ、昨日はドズルとキシリア更にはギレン総帥からジェットストリーム呼び出しを食らったせいで、ガルマの顔色が滅茶苦茶悪い感じが観て取れる29日の朝です。おはようございます、ジーン(転生)です。いよいよガルマの暗殺まで残り一週間を切りました。2日後には原作第9話[翔べ!ガンダム]でのアムロ第一覚醒イベントが控えています。しかし、一昨日の戦闘で部隊の戦力が8割も削られちゃったら、立て直してホワイトベースを攻めるのに3日も掛かる訳ですわ。

 

しかし、なんでなんであんなにもポンコツなんだろうなぁ?ガルマってギレンの野望だと前線に出てそれなりに戦えるし、なにより魅力が高いからユニットの攻撃力も上がるし、基本的に他の兵士達の好感度も高いから使い勝手がいい方なんだけどねぇ。少なくともこの世界でのガルマは社交界に出れて外交政策は出来るし、前線に出れば兵士達の士気は上がるのは変わらないけどね。でも戦術家としては絶望的に駄目で前線に出ちゃダメっていう矛盾した軍人なのよね。いや、前線に出なきゃいい話なんだけど、ガルマの親の七光りを気にしている性格とガルマの暴走を止められる人が居ないせいで無理なのよね。アイツを手引き出来るのはシャアぐらいだろうなぁ。殺そうとしてるけど。まぁ、所詮ゲームはゲームか。

 

さてと、そろそろトレーニングでもしますか。地球に降りてからのトレーニングは筋肉量が増加していい感じなのよね。やっぱり無重力だと維持するだけで精一杯だから環境って大事なんだね。

右腕をぐるぐる回しながらトレーニングルームへと向かうジーンであった。

 

 

 

一方その頃ガルマは……

 

 

 

「シャア頼む、この通りだ」

「頭を下げられても困る。指揮官は君だろう。私に作戦を一任するのはどうかと思うぞ」

 

シャアは困っていた。なぜならガルマに呼び出されていきなり「次の作戦を一任したい」と言って頭を下げられたもんだから困っていた。

 

「私はあくまでも小隊の隊長だ。大隊を動かすノウハウはないし、務まるかどうかは分からんぞ」

「私が指揮したのでは、どうやってもホワイトベースを倒せん……もうシャアに頼るしか無いんだ」

「困ったな……」

 

厄介な事になった、とシャアは思った。一昨日とはまるで目付きが違う。これは本気でホワイトベースを撃破しようと意気込んでいる。暗殺しようと近づいているのに、これでは下手なことは出来なくなる。かといって万が一ホワイトベースを撃破したらガルマとの接点がなくなり、暗殺の機会が失われるやもしれん…

 

「……」

「なぁ何か打つ手は無いのか、シャア」

 

打つ手と言われても、いくらガルマの適当な指揮とはいえ大隊クラスの進撃を二回も跳ね返すバケモノじみた小隊の対処があるなら私も知りたい。

 

打つ手がない……か。

 

「ガルマ、あくまでもこれは私の独り言だが……」

「!」

 

物凄くキラキラした目でこちらを見てくるガルマに思わず吹きそうになったが、話を続けた。

 

「ガルマ、決着はもう少し後にしないか?」

「それはどういう意味だ!」

 

うって変わってギラギラした目でこちらを見てくるガルマに思わず呆れそうになったが、話を続けた。

 

「ホワイトベースはこのまま行くとシアトル方面に行くだろう。決着はそこで着けないか?」

「どういう事だ?なぜ待つ必要がある」

「ガルマ、君の力を持ってしてでも二回もはね除けられた。大隊クラスの部隊を当てても、だ」

 

食い入るように聴いているガルマの頭はまるで鹿威しのように一定の周期でコクコクしている。

 

「ならば、だ。あえて全力で当たらず戦力を温存して、嫌がらせ程度にしておき、討つべき所で討つ」

「なるほど……」

「奴らはグレートキャニオンから北上して谷合を縫うようにしながら移動している。これはホワイトベースがミノフスキー・クラフト・システムを利用した大気圏内反重力航法を上手く活用している。ミノフスキー粒子でホワイトベースを浮かせているのだが、谷合の山で包んでレーダーを妨害し、遠距離から攻撃をされないようにしているためだ。だから攻撃を受けない谷合を進まなければならず、ある程度航路は決まっている。そこで待ち伏せして嫌がらせ程度の攻撃をして戦力を温存させる。そして行くであろうシアトルで大量の部隊で弱ったホワイトベースを撃破する。という作戦なのだが……理解できたか?」

「あ、あぁ」

 

多分理解していないな。と思いながら最後の一押しをする。

 

「ガルマ、次から出撃させてもらう。そうすれば奴らはシアトルに着く頃には疲弊しているだろう。そこで君がシアトルでトドメを差せば、姉上も喜ぶだろう」

「お、おお……!」

 

頭を下げた時は弱々しい顔をしていたガルマだったが、今では生き生きとしていた。

 

「ありがとうシャア。君のお陰でホワイトベースが倒せそうだ。これから編成を考えねば……」

「では私はこれで」

「ありがとう!」

 

ガルマの部屋から出て廊下を歩く。たまにすれ違う兵士に敬礼されながら自分の部屋に戻る。ヘルメットとヘッドギアを取り外しソファーに沈む。そして、一言

 

 

 

 

 

「これで勝たねば、貴様は無能だ」

 

 

 

 

 

勝負は10/1に、切られる。




いよいよ次回、久しぶりのMS戦です。
今度こそMS戦です。……ホントよ?

ガルマの暗殺を

  • 阻止すべき(生存IFルート)
  • 見逃すべき(死亡原作ルート)

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