まさかガンダム転生でジーンになると思わなんだ 作:ワッタ~軍曹
お待たせしましたぁぁぁぁ!!!!!
おはようございます、ジーン(転生)です。
只今の時間は0079/9/20/8:30といった所です。
昨日は試作機を着けたザクのシミュレーションをみっちりとやってきました。あと6時間は寝てたい。ちなみに昨日少佐が言ってた重さだが……ぶっちゃけると「気にする程か?」って感じの変化だが、少佐レベルのクラスになると少しの変化が命取りになるのだろう。機体が重いと加速が鈍くなり、制動距離が延びて長くなる。まぁ、重くなると言ってもたかが200か300㎏だが、俺みたいな精鋭()レベルだと違いが解る。
しかしあの試作機、取り外し可能かと思ったら俺のザクに溶接してそのまんま試作機として作り上げちまったなぁ……
ジーン(転生)の唐突にMS解説~!
このコーナーは、唐突にMSの解説を行うタイトルそのまんまのコーナーだ!今回は記念すべき第1回目だ!皆心して掛かれ!
YMS06-FB
ジーン(転生)専用ビームライフル試験型ザク
全長 17.5m
本体重量 56.5t
出力 1750kw
推力 43800㎏
武装
ガンダム用ビームライフル
ザクマシンガン
ザクバズーカ
クラッカー
ヒートホーク
ジーン(転生)の乗っていたMS-06F型ザクにビームライフル試作機をそのまんまくっつけた、やっつけ仕事のザクだ!ビームライフルは連邦軍のガンダム用に作ったビームライフルを盗んできた物を流用。しかし、そのままでは使用出来ない。何故ならビームライフルを撃つには出力と冷却が必要なのだが、ザクのジェネレータだと容量不足で撃てないからだ。
しかしジオンの変態共は『ジェネレータの容量が足りないなら増やせばいいじゃない』と言うアントワネット的思想で、ガデムの補給隊から余分に受け取ったザクでジェネレータを増強。バックパック部分に取り付けてランドセルと一体化した。更に右手のマニピュレーターもビームライフルを持てるように改造した。
ちなみにだが、ガンダムのマニピュレーターにはビームライフルにエネルギーを供給、冷却をする為のドッキングする箇所があり、そこからエネルギーのやり取りをしている。無論、ザクにはそんなの無いので無理やり作りました。ジオン脅威のメカニズムである。
武装は上記の通りで、腰の右部にはビームライフル専用のマウントがある。そして右手の改造の影響でマシンガン等を持つと不安定になるので、ビームライフル以外の武器は全部、左手で持つことになった。慣れる為に訓練を増やさなきゃ……
出力はジェネレータを二つ付けているので約二倍。でも推力はさほど上がってない。何故かと言えばF型は索敵を回避するために熱量を下げて、姿勢制御用ロケットを必要最低限しか装備していないので、推力の底上げはほぼ出来ない。なので(ビームライフルを使用する為とはいえ)出力を上げるのはF型の利点を殺すことになる。敵に見つかりやすくなるのかぁ……
オマケにショルダーアーマーは試験機カラーの朱色に染められているので余計に目立ってしまう。お願いだから元に戻してくれぇぇぇ……
総評
ビームライフルを運用する為にザクⅡを無理やり現地改修したMS。現地改修らしい、やっつけ仕事感満載だが意外な事にスラスターや攻撃モーションの調整もしてあり、現地改修したMSとしては出来が良い。制約はあるにせよ、ビームライフルで火力が段違いにアップしたのが一番の特徴と言えよう。
あれ?たしかシャアザクはS型だから、F型よりスラスターが底上げされているから推力がそこそこ上がって重さが相殺されるんじゃ……
( ´`)あの野郎……押し付けやがったな……
ま、まぁルナツー工作作戦がそろそろ始まるし、その時にでもぼちぼち慣らし運転でもしますか……
「えぇっ!!?私はファルメルに待機ですか?!」
「あぁ、そうだ」
まさかのまさかである。デニムやスレンダーは出撃するのに私は置いてけぼりである。いや、死ぬ確率が少なくなるのは大歓迎なんだけどね。
「ルナツーの工作作戦はジーン伍長を抜いて編成するが、万が一の事も考えてMSの出撃準備はしてもらう。それまでは休んでいていい」
あぁ、そっちの出撃はあるのね。チッ
「はっ。……しかし少佐、何故ルナツーへ?」
「あれだけの装備を持っている基地ならば、並の軍略家ならムサイ一隻ごときが仕掛けてくるとはよもやおもうまい」
「だから攻める、と」
「貴様も言うようになったな」
(質問に答えてねーじゃねぇかクソッタレ……)
ぶっちゃけあの極秘資料だけで多分、一階級特進だからそのままソロモンへ帰ってもいいんだけどなぁ……まさか、この時点でガルマ暗殺を?いやいや、それは深読みが過ぎるな。
「作戦はグリニッジ標準時刻11:00に行う。あと二時間といった所か。作戦時間まではゆっくりしていていいが、食事は早めに済ませておけ」
「了解しました。少佐、ご無事で」
「あぁ」
そういや昨日やったザクのシミュレーションと今日動かすザクは結構挙動が違うから少し慣らし運転しておくか……あ~後10時間は寝てたい。
「拘束する訳を!訳を聞かせて下さい!!」
「士官候補生と民間人がみだりに軍のAAAの機密、すなわちホワイトベースとガンダムを使用した事による。全員軍事裁判に掛けられる事を覚悟しておくんだな」
ようやくたどり着いたルナツー基地だが、待っていたのはホワイトベースの没収とクルーの拘束であった。サイド7の襲撃があり仕方のない事とはいえ、ワッケイン少佐の出した命令は正しいものであった。納得するかは別だが。
「ワッケイン司令、いささかやりすぎではありませんか?この際、何も無かったという事にして我々はそのままジャブローに向かわせて貰えないでしょうか?」
「それは出来んなレイ大尉、貴方も私の言っている事は解るだろう」
「しかし……」
「貴方はガンダムの開発者であろうにも関わらず、よもや自分の息子を乗せているのは何故かね?」
「そ、それは……」
この若造は痛い所を突いてくるな。流石はルナツー基地の司令になっているだけはある。確か、パオロ艦長の教え子だった気がするが……
「……よし、民間人の一時収容は済んだ。後は先程言った隔離者を連れていけ」
「はっ!」
「おい離せ!止めろ!」
「ブライト君、止めた方が身のためだよ……」
「くっ……」
銃を向けられては、どうしようもないな。素直に従うしかない。しかし、どれぐらい監禁されるんだ?本当に軍事裁判に掛けるまで閉じ込めておくつもりか?
「おい開けろ!」
見事な腕のしなりだが、開けられる訳がない。狭苦しい箱部屋の中に居る我々全員が手伝っても、この扉を開ける事は出来ないだろう。
「無理だよブライト君。とりあえず落ち着こう」
「何故です!?我々は命からがらここまで来たというのに、何故こんな仕打ちを受けなければならないのですか!」
「言いたい事は分かるが、一度落ち着こう。無駄に暴れても疲れるだけだ」
「しかし……」
「ブライト君、何か忘れてないかね?」
「えっ……」
「もしかして、シャアの事?」
「そうだアムロ、シャアもルナツー付近に居るだろう」
「それは、どういう……」
アムロは何となく分かったが、怒り心頭だったブライト君はまだ分からないようだな。
「考えてもみたまえ、シャアがここで退くと思うか?少なくとも私はそう思わない。何かしら仕掛けてくると思われる」
「……まさか、ここを攻めると?」
「可能性の話だがな。しかし未だに追っかけて来るという事は、ホワイトベースを狙ってると考えていいな」
「普通の士官ならしないが、シャアなら……」
「そうだろう?」
ようやく理解したブライトであった。
「しかし、追いかけられていた相手に脱出を賭けるとはな」
「そういう事になるなリュウ曹長。全く、連邦じゃなくジオンに命乞いするとは滑稽なものだな」
「よし、各員配置に着け。これよりルナツー工作作戦を開始する」
「「はっ!」」
「第一目標、ホワイトベース!これを奪取し本国に持って帰れば三階級特進だ!第二目標、敵MS!もし、ホワイトベースの奪取に失敗したら速やかに撤退、そしてルナツー基地の爆発工作をする!虎穴入らずんば、虎子を得ず。皆、心して掛かれ!」
「「おぉーっ!」」
とりあえずブリーフィングに参加したけど、思いの他士気が高いね。敵基地にノーマルスーツで行くって普通死にに行くようなもんだぞ、普通。確か原作だとシャアがノーマルスーツで出るって言った時にドレンでさえ、驚いていたもんな。やっぱり初期メンバーは士気が高いのかなぁ?それともV作戦の機密情報を盗めたから自信が付いてきたのか?どちらにせよ、士気が高い事に悪いことはない。後は工作隊に任せて、そろそろハンガーの待機室にでも行きますか……
あれから随分時間が経ったが、今は何時になるだろう……?確かルナツー入港は午前10時過ぎだったから、今は11時位か?
と、いきなりドアが開いた。どうやら食事のようだ。
「食事だ」
「守衛さん、今何時だね?」
「今は11時半ぐらいだな」
「ありがとう」
直ぐにドアが閉まる。まだ基地は静かだ。
……仕掛けて来るなら、そろそろか?
読者に一週間待たせておいて前後編という始末。
はてさてこの先、一体どうなりますことやら……
こんなペースですが、お付き合い頂けると幸いです…… m(_ _)m