まさかガンダム転生でジーンになると思わなんだ   作:ワッタ~軍曹

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第一ラウンド
シャア・アズナブルVSアムロ・レイ
(シャアザク)     (ガンダム)

勝者 シャア・アズナブル
勝因:恵まれ



第11話 ガンダム破壊命令

やっったぜぇ!!!!!

少佐のおかげであの鬼畜天パが居なくなったぞ!これでガンダムを奪えば二階級特進、十字勲章でイイ感じぃ~!って奴だね!ガンダムを奪った後はビームライフルの場所を探しだして、とんずらすればいい。やっと、やっと恵まれたぜ……感無量だねぇ……

よっこらせ、っとガンダムに乗り込む。おっ、V作戦の極秘資料もあるじゃあないか!きっとアムロがこれ持ってガンダムを動かしていたんだな。資料に目を通し、資料の通りにハッチを閉めて起き上がる。おお、見事に立ったよ。感慨深いね。

 

「大丈夫か?」

「はい、動かせます」

「ならいい。連邦も黙っちゃいないだろうから、早いとこ撤退するぞ」

「了解!」

 

えーと、ビームライフルはどこにあるんだ?ちらほらと残っている倉庫をしらみ潰しに探す。うーん、これか?……えい。倉庫の屋根を左手で払いのける。ビンゴ、どうやらこの倉庫はガンダムの武器庫らしい。ビームライフルと、ついでにガンダムシールドも貰って行く。よっしゃ!ガンダムフル装備だぜぇ!(バルカンは空だけど)

 

「少佐!ずらかりましょう!」

「分かった、殿は任せろ。デニムは先に行って退路を確保してくれ」

「了解です!」

 

よっしゃ、後はスレンダーの元へ行くだけだ!

ジーン(転生)、行きま━━━━

 

『自爆コードが入力されました。この機体はあと60秒で爆発します。搭乗者は脱出して下さい』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうした?何か問題でもあったのか?」

 

 

 

 

うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

 

 

「どうした!?何があったんだ!」

 

アイエエエエ! ジバク!? ジバクナンデ!?

 

「し、少佐ぁ!ヤバいですよ!この機体あと50秒で自爆します!!」

「なんだって!?!」

 

 

 

 

 

「間に合ったか?」

「はい、何とか……」

 

良かった。万が一に備えて作った自爆コードが無事に作動したようだ。私の理想のMSであるガンダムを自爆させるのは心苦しいが、ジオンの手に渡るぐらいなら自爆させた方がマシだ。

 

「他のガンダムは無事か?」

「この基地の状況だと保証は出来ません……」

「そうか……ザクは撤退していくようだ。今のうちに確認しに行こう」

「大尉、あまり無茶をしないで下さい!まだジオンのMSはコロニーの中に居るんですよ!」

「基地がこんな状況だぞ?ゆっくりしている暇は無い。他のRXシリーズも出来るだけホワイトベースに積み込め」

「……はっ!」

 

ガンダム一号機がある倉庫に行く。すると倉庫の屋根が半分ほど剥がれていた。あのジオンの仕業か。曲がって開かないドアを蹴っ飛ばして中に入る。ビームライフルが一丁失くなっている。ついでにガンダムシールドも一つ持ってかれたようだ。しかし奇跡的に一号機は無事なようだ。

 

「レイ大尉、テム・レイ大尉!」

「どうした?」

「ガンダム三号機の倉庫はメチャクチャにやられていて動かせそうにありません……」

「そうか……」

 

一応ホワイトベースからガンダム回収の為に来たパイロットが来る予定だったが、ジオンが暴れ回っていたせいでガンダムが一つも運び出せていなかった。幸い、と言っていいのか分からないが、ギリギリ二号機の武装一色は積み込みが間に合ったので、ガンダムは戦闘が出来る。外で待ち伏せているジオンの船をはね除けるかは保証出来ないが。

通信がきた、他のガンダムは大丈夫だろうか……

 

「大尉!ご報告が!」

「今度は何だね?」

「その……大尉のご子息が連邦の兵士に保護されていると……」

「なに!?それは本当なのか!」

「えぇ、基地の外にある森に居たようで……」

「…………」

「大尉?大丈夫ですか大尉!もしもし、大尉!」

 

 

 

 

どうしてそんな所に……

私はホワイトベースに行けと言ったはず……

何で森の中に……

 

 

そういえばガンダムは誰が乗っていたんだ?

あの動きは素人そのものだったが……

 

 

 

まさか……

 

 

 

まさかな……

 

 

 

 

 

 

 

 

ああああああ!もうこうなりゃやけっぱちでい!!とにかく脱出じゃ!!!脱出?どうやって?あと30秒しかないよ???とりあえず工事用のハッチまで来たけどスレンダーがどんくさいせいで中々外に出れない。

 

「俺言ったよな?!脱出するから工事用のハッチを両方開けておけって!!!」

「そんな事したらコロニーの空気が抜けて大変な事になりますよ?」

「知っとるわ!!!ドアホ!!!!!お前は俺と一緒に地獄に落ちたいのかぁ!!!!!!」

「ヒェッ」

 

ちなみに先に行ってたデニム曹長はガンダムのスピードに追い付けなくて抜かしちゃいました。そろそろ追い付くはずだけど。

やっとこさハッチが開く。と、同時にコロニーの空気が抜けてくる。物凄い勢いで出てくるので俺とスレンダーが外へ吹っ飛ばされる。とにかくその勢いで外に出ると早速ガンダムからの脱出を試みる。えーと、これかぁ!ガシャンコ

 

パシュン!

 

ガンダムのAパーツとBパーツが離れた。

 

違う!そっちじゃない!!

 

チラッとタイムリミットをみる。

 

 

 

自爆まで

あと8秒

 

 

 

げぇっ!!

 

あと8!えーとえーとえーと……これかぁ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チュドーーーン!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「 …………… 」」」

 

本日二度目の爆発をみる。何か言葉が出ない。

あんな爆発に巻き込まれたら流石に死んだだろう、という諦めと悲しみの感情と

あいつの事だからもしかしたら生きてんじゃね?という半ば呆れた感情がごちゃ混ぜになって、もう訳が解らなくなっているのである。

 

 

 

ちなみにガンダムの核融合炉(タキム重工製)はガンダムのランドセルに2つとコアファイターに2つ、腰部にサブジェネレータ1つの計5つが搭載されている。だからそれが爆発するとなると、それはそれは見事なピンク色の花火になる。玉屋~

そんなもん見せられたら普通、「あ、これ死んだわ」ってなるのが"普通"なのだ。普通なのだが……

 

 

 

三人は仕方なくジーンを探しに行く。

 

 

 

まさか、強奪した連邦のMSが自爆するとは……私とした事がその可能性を忘れていた。肝心のMSは爆発してしまったが、私のザクは白い奴のビームライフルとシールドを持っている。ジーンが脱出する際に渡した、というか押し付けてきたって感じだったが。一応ジーンの行動は理解できる。一緒に爆発したら折角盗んだ意味が無くなるからだ。焦ってた割には意外とそういう知恵が回った事に少し驚いてる。これを持って帰れば一階級特進かな?ジーンは二階級特進になりそうだが。

 

 

 

 

 

捜索開始から10分が経った。サイド7から結構離れて来た。連邦軍が追ってこないかを警戒しながら探す。今の所救難信号はキャッチ出来ない。一応ファルメルにも探して貰っているが、向こうの反応も同じだった。

 

 

 

 

 

捜索開始から20分が経過した。やはり死んだか。あの爆発じゃ、やはり生きてる訳が━━

 

「少佐!連邦の救難信号が出ています!」

「何っ?!本当かスレンダー!」

 

とにかく信号が出ている場所へ行ってみる。生きてるのか?あんな爆発に巻き込まれてか?そりゃ、生きていてくれるのはありがたいが、流石にちと怖いぞ?幽霊で出てくる方がマシなんじゃないか?

 

白い光が点滅してるのが見えてきた。そこに奴は居るのか?スーッと近づくと何か聞こえてきた。

 

 

 

「ザッザ………ザッ……」

「ジーンか?ジーンなのか?」

 

 

 

「しザザッ…ザッザッきザッ………」

「ジーン伍長、応答を!」

 

 

 

 

「聞…えmザッ…かー」

「 …… 」

 

 

 

 

 

やがて通信が鮮明に聞こえてくる。

 

 

 

「少佐ぁ~遅いですよ~このままだったら干からびてミイラになる所でしたよ~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「 …………………… 」」」

 

 

 

この男のしぶとさに三人一致で呆れていた。




※テムさんが生き残った理由
ジーンのザクが爆発した場所がコロニーの中心付近(原作よりだいぶ上)だったのでコロニーに穴が開かずに済んだおかげです。

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