とある転生者の憂鬱な日々   作:ぼけなす

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今回は短いリリカルな人たちのサイドです。
ではどうぞ!!

「私はさ……結婚式がこんなにひどくなるとは思わなかったんや」

byはやて


閑話 混沌とした結婚式

六月半ば。私は衛くんに結婚を申し込まれた。

私はしばらく悩んだりしたが、親友達に励まされてその婚約を受け入れた。

 

そこからはトントン拍子に話が進んで言った。グレアムおじさんや守護騎士のみんなは衛くんを既に認めていたし、衛くんには親戚が一人もいないためだったと思う。

そのときに私が暗い表情になったが、衛くんは気にする必要はないと言った。

 

そうやった…………。もうじきたくさんの親戚になる人達ができるんや。

 

そして今日、披露宴が行われた。

 

始まる前からたくさんの友人や知り合いに祝福された。何度も思わず泣きそうになったで、ホンマ。

 

…………天国のお母さん、お父さん。私は幸せになります。

 

だからいつまでも見守ってください。

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

「えー、これより親戚からのお言葉です。まずは高町なのはさんから、どうぞ」

「浮気したらいつでも呼んで。撃ち殺すから」

 

物騒すぎるわ! てか、どんな祝いの言葉やねん。短すぎる!!

 

「次にフェイトさん」

「はやて、子どもが産まれたら写真を送ってね! ロリショタ愛好会はいつでも子どもの味方だから!」

 

絶対任せたくない! 教育に悪いから!

 

「でば最後に……………………誰だっけ?」

「早乙女和子です! というか名前を忘れ去られてた!?」

「どうでもいいから、これで終了しまーす」

「なんで終わらせるの!? 私、まだお祝い(呪い)の言葉を何も言ってないわよ!?」

 

呪いって言っとるやん。てか、あんたが持ってる藁人形とお札はなんやねん。どんだけ嫉妬しとんねん。

 

「それでは新婦新郎のお言葉を――――」

 

「その結婚を待ってもらおうか」

 

知らない声がした直後、武装した集団が会場に乱入してきた。

 

「な、なんなんですか。あなたは!」

「黙れ。我らが用があるのはそこ八神はやてだ!」

 

リーダーらしき人物が私に向かって指をさしてきた。

 

「闇の書の主のせいで我らの親族が亡くなり、そして今日まで悲しみに耐えてきたが、それも我慢の限界! 貴様が幸せになることが我らには許せない!」

 

…………つまり、かつての闇の書の主や守護騎士によって失った被害者達が私に対してテロを起こしたわけってことかいな。

なんちゅう、逆怨みやねん。

 

「てか、私が幸せになることのどこがいけないんや。幸せになることは誰にだって権利はあるで」

「黙れ! 犯罪者が幸せになろうなど我らは許せん!」

「犯罪者だって心を入れ替えて幸せになる権利はあるとちゃうん? というか、どちらかと言えば私も被害者やし」

 

私が反論する撃ってきた。銃弾が私の頬を掠り、血が垂れてきた。

 

「ほざけ。貴様は犯罪者だ。闇の書の主である貴様が全て悪い。だから我らは正義のために貴様を殺す」

「正義のために殺すとか、それはもはや正義やないと思うで。というか、一言ええか?」

「なんだ。遺言か?」

「いや、そうやなくてな――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――さっさと逃げないとあんたらお陀仏やで?」

 

えっ?とした表情になった直後、リーダーらしき人物が衛くんに顔面を殴られた。

リーダーらしき人物が集団をボウリングのごとくなぎ倒していた。

 

衛くんはマイクを持って口を開いた。

 

「さて……今宵の披露宴だが貴様らに問いたい。披露宴の『宴』とはどういう意味だ? そう宴だ。今宵の宴が台無しになった。では中止するか? 否、違う。我らが始めるのは新たな宴ではなかろうか!!」

 

オォォォォォと士気が上がる招待客。

 

「では始めよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テロ(バカ)集団を集団リンチする大会を!!」

 

 

その開戦宣言でテロ集団になのはちゃんやフェイトちゃんを含んだ魔導士達が襲いかかる。衛くんの隊員――――通称『マッスラーズ』も参加していた。筋肉モリモリ集団やと言っておく。

 

「こんにちわ、解説の高町士郎です」

「同じく解説の高町桃子です。モモちゃんと呼んでね♪」

「そしてゲストは月村夫妻の月村恭也と月村忍です」

「いや父さん、母さん。なにしてんの!?」

「「プロレス解説」」

 

そう言って来賓席を解析席に変える。人の結婚式に何しとんねん、このバカ夫婦は…………。

 

「食らえ! 『筋肉バスター』!!」

「出たァァァァァ『筋肉バスター』!!」

「素晴らしい技ね。あれは股にダメージと羞恥心を与える恐ろしき必殺技よ」

 

士郎さんと桃子さんの解説通り、『マッスラーズ』の一人が筋肉バスターをテロ集団の一人にかけた。…………M字開脚された股がとても悪夢やった。

 

「『筋肉ドライバー』!!」

「おおっと、こちらは『筋肉ドライバー』だァァァァァ!」

「別名脳天ぶち抜きの刑よ。絶対脳天が無事じゃ済まないわよ」

 

またまた『マッスラーズ』の一人が頭から地へ叩きつけた。

 

なんちゅう恐ろしい奥義出しとんねん、この部隊は…………。

てか、士郎さんノリノリやな。桃子さんもどっからかメガネ出して解説しとるし…………。

 

「なぜだ! なぜ闇の書の味方をする!」

 

よっぽど闇の書が憎かったんやと私は思うほど彼はこの惨状が信じられなくなっていた。

狼狽え始めるリーダーらしき人物に衛くんはマッスルモードで彼に指をさす。

 

「闇の書など最早存在せぬわ。ここにいるのは我が愛する妻とその家族のみ! 逆怨み程度の憎悪で我ら八神家の鋼の絆に勝てるはずもないわ!」

「お、おのれェェェェェ!」

 

リーダーらしき人物が私に向かって発砲した――――が、衛くんの鋼の肉体で全て無に還した。

 

「ば、馬鹿な! 質量兵器を拳圧で消し飛ばしただと!?」

「筋肉に不可能はないわ! くらえ、『マッスルゥゥゥインパクトォォォォォ』!!」

「ぐぼげはァァァァァ!?」

 

衛くんの渾身の一撃でリーダーらしき人物が壁を次々に突き破りながら飛んでいった。そしてそれが止まったころには彼はもはや動きそうもないくらい重傷だった…………。

 

あ、ピンクの砲撃が追い打ちに飛んできた。こら、あかん…………失神しても容赦ないわ、こいつら…………。

 

「はぁ…………なんや混沌した披露宴になっちゃったなぁ」

「仕方あるまい。それが今の我らのスタンダードだ」

「納得できへん…………」

 

なのはちゃんはバンバン味方ごと砲撃撃っとるし、フェイトちゃんは保護した子ども達に富竹フラッシュしとるし、あと高町夫妻はまだプロレス解説しとる…………。

意外やったのは忍さんもプロレス好きだったってことやった…………。

 

そして身内にも変態化しとるヤツは二人おった。

例えばシャマル。ナースっぽい魔法少女服を着て禍々しい注射器で砲撃を撃っとる。

 

「メディカルビーム!!」

「アァーーーーン!!」

 

撃たれた人はなぜかウットリしながら倒れとる。

コスプレしたシャマルの砲撃で悦ぶこのテロ集団がとても馬鹿馬鹿しいでホンマ…………。

 

こんなんやったら、シグナムのバトルジャンキーの方がまだマシやと思うのは私は末期やろか?

 

もう一人はザフィーラ。ノエルという人と出会って、彼は目覚めてしもうた…………。

 

「や ら な い ?」

「アーーーーーーーー!!」

 

…………筋肉だけやなくて阿倍さん化してもうた。今では阿倍さんともヤり友らしい。

絶対私の旦那はこいつらにネトラレたくない。

 

 

まあ、なんにせよ…………。

 

「カオスやなぁ…………」

 

遠い目をしながら、私は初夜で衛くんを襲って憂さ晴らししようかと考えるのやった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゆくぞ、貂蝉!」

「ええ、いくわよん卑弥呼!」

「「ラブラブハリケーン!!」」

「「「ぐぎゃァァァァァ!!」」」

 

どうでもええけど、知らない筋肉モリモリなオカマ達が竜巻を起こしてテロ集団を蹂躙しとった。衛くん曰く、この竜巻に巻き込まれたテロ集団は熱い包容、ディープキス、耳をねぶられていたとか。

 

「誰や。こないな変態呼んだんわ」

「ノエルという千香の師匠だ」

 

ま た 変 態 か !!

 




千香の師匠ノエルさんは究極の生命体と言えるくらいの変態ドMな萌の探究者です。
いつか、彼女のお話を作りたいなぁ。

次回、本編に戻って宴会

――――そして彼女は現れる!!

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