とある転生者の憂鬱な日々   作:ぼけなす

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「――――それがあたしと彼の出会いさ」

by美樹さやか


番外編その九

閑話 さやかの追憶

 

彼と最初に出会ったのはマミさんと一緒にいたとき、まどかに絡んできた。その少年がソラだった。

 

まあボコボコにしたのだけど。

 

そのあとに恭介の病院でグリーフシードが羽化し、マミさんが魔女と戦うことになった。

魔女の脱皮でマミさんが死にそうなとこらを、まさかのドロップキックで助けた。

 

いやどんなヒーローよって思ったわ。アベン死マリアってなによ。

そんなマリアいたら物騒すぎるわ。

 

まあそんなこんなで私も魔法少女となり、戦うことになったが魔法少女の真実にあたしは絶望した。

 

さらに恭介を親友にとられたという絶望に嘆き、魔女となった。あたしの自業自得なわけだけど。

 

そのときの記憶は曖昧で覚えてない。けれど、杏子を傷つけ、まどかも傷つけようとしていたことは覚えている。

 

ソラが登場したとき、彼はがむしゃらにあたしを止めようとして、神器をさしこんだ。

 

思えばあれがソラの初めての閉錠――――いわゆる魔女の封印だったと思う。

当時のソラは『全てを開く者』を完全に理解していなかったので、それができたのは奇跡がホントに起きたんだとあたし思う。

 

元に戻ったときに彼はほむらを呼んで、元に戻った肉体に――――――――ソラがキャラメルクラッチとほむらが海老反り固めをしてきた。

 

「人に迷惑かけたのどこのどいつじゃァァァァァ!?」

「ニギャァァァァァァァ!!」

 

いやーマジギレだったわ、あれは。プロレス技をかけられたのは本気で心配してくれてたと思いたい。

 

殺されるかと思うくらい本気だったのだから。

 

その後、ワルプルギスと抑止の存在と戦って敗れて、あたしは円環の理に導かれることになった。まどか曰く、あたしは魔女の力がある人間だったかららしい。

 

そのとき謝ってきたが、あたしは許した。もう恭介達には会えないけど、それでいいんだと思ったから。

 

あたしの初恋は終わって、新しい恋を始めようと思っていた。

そしてソラと再会したときは驚いた。外見も中身も変わっていたからビックリした。

 

あの小さな子どもがイケメンになってたのも驚いたけどね。

 

でもほむらと戦って死んだことを知ってあたしは恭介をとられた感じを思い出した。

そのとき気づいたのだ。あたしはソラが好きになっていたんだって。

 

でも全ては遅すぎて……くやしかったよ。彼を失ったことがとても堪えた。

まあ意外すぎる失恋で絶望したけど、ソラが残した遺志を継いであたし達はほむらを救うことができた。

 

ねぇソラ。もしまた会えるとしたら、またどこかに行こうよ。まどか達も連れてさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、まあ…………バイオリンが嫌になったのは、ちょっと言えないかなー…………あはははは…………。

あんまり思い出したくないし。




この作品のさやかはアホと言われていますが、まどか達変態に比べれば常識的な存在です。
まあ、たまに暴走しますけど。

次回、英雄VS剣士

――――久しぶりにやろうじゃねぇか!!

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