とある転生者の憂鬱な日々   作:ぼけなす

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ここから先がキャラ崩壊。

ホントなんでこうなった…………。




第三話

翌日、また登校することになろうとは過去のオレもびっくりなことである。

なぜなら元自殺願望者だったからな、ははは……。

 

担任の教師が黒板に転校生達の名前を書いていた。

 

今日転校という形で学校に入る小学生がいるが、オレは別にどうでもよかった。

 

昨日、再会した彼女達はオレの居候することになった。戸籍はあるが、どうもお金や寝床がないらしく仕方なく、居候させた。

仕方なくだぞ? ここ重要。

 

まぁ、なんにせよ。

 

彼女達もまた学校に転校という形で行くことになっている。どこか知らないが、元気でスクールライフをしているだろう。

 

「はい、今日は転校生が三人います」

「先生ー、女の子ですか?」

「はい。とびっきり綺麗な女の子ととびっきりかわいい女の子が来ます。…………最後の一人は美少女だけどとびっきり変ですが」

 

オイ聞き捨てならないこと言ったぞ今。まぁ、美少女に反応する男子達を尻目にオレは寝たふりをする。

 

「では転校生のほむらちゃん、まどかちゃん、千香ちゃんです」

「朱美ほむらです」

「朱美まどかです」

「天ヶ瀬千香だよん」

 

……………………マジで? つーか、学校ってここかよ。

 

「まずこの私、朱美ほむらから自己紹介をするわ」

 

そう言いながらほむらは壇上に立つ。おぉ、なんかすんごい自信。しっかりしてるなぁ。

 

「諸君、あなた達は妹をどう思う?」

 

訂正。しっかりしてない。暴走してた。キリッとした顔で彼女は続ける。

 

「かわいい美人清楚という様々な容姿がありツンデレ、クーデレ、アマデレというスタンスを持ち、なおかつ年下または同い年というところがすばらしい。私の妹はかわいい。愛らしい。すばらしい。手を出すものに地獄をみせたい。そう、妹とは萌えの至高の地位!! だから宣言しよう。妹とは女神に等しい存在である――――」

「いい加減にしろお前! 転校初日になに言ってんの!?」

 

さすがにツッコむわ! 誰か止めろよ!

するとほむらは髪を流しながら、オレに向けて言葉を出す。

 

「あら、あなたはうちのペットのソラじゃない。こんなとこにいたのね。女王である私のお仕置きが必要ね」

「いつからお前のペットになった。つーか何様だお前」

「そう私の名前は朱美ほむら」

「なんか始まった…………」

「…………団体戦のテレビゲームはいつも一人だった美少女よ……」

「まさかのボッチだった宣言!?」

 

予想外デス。いろんな意味で。

 

「次は私の至高の妹、朱美まどかの紹介よ」

「朱美まどかです。ほむらちゃんは普段こうおかしい人ですが、根は優しい双子の姉なので、妹共々よろしくお願いします」

 

さりげなく罵倒したよなこいつ。オイほむら。なに悶えてるんだよお前。

「かわいいよ、かわいいわまどか…………ハァハァ」って。

ヤベぇ、そろそろこいつ危ないな。主にまどか…………いや、むしろバッチこいとか言いそう。

 

「趣味はイスを集めることです」

 

前世からそうらしいが、どんな趣味だよ。集めるとなんか出るのかよ。

 

「それとここにいる銀髪青目なソラくんに言いたいことがあります」

 

はい、指名されました。てか、特徴的確に言われる指名なんて初体験だよ。

なんだよ、と聞くとまどかは妖艶な微笑みを浮かべ、

 

「私のイスになってください!」

「なに自信満々に言ってんだお前。なんでお前のイスにならなきゃならん。そんなもん他にやらせとけ」

「えー? せっかく渾身の求婚だったのに…………」

「どんなプロポーズ!? 新しすぎるわ!」

「まどかは渡さないわ。欲しければ、この私を倒しなさい! そして奴隷になりなさい、歓迎するわ!」

「オィィィィィ!? なんでお前が出てくんだよ! つーかお前もか!!」

 

奴隷とかイスとかになれって最早こいつらドS姉妹だよ。しかも百合百合な。

ほら、今でもなんか二人だけの世界に入ってる。

 

「最後はボクだね!」

「こいつがいた…………」

 

思わず手を覆う。

百合姉妹のボケの応酬ばかりだったが、こいつは違う。

 

こいつは一言で表すと変態だ。

 

ただの変態ではない。とびっきりのだ。

口に出すものは小学生にはOUTなものばかりだ。

 

「天ヶ瀬千香です。趣味は盗撮、ストーカー、下着ドロなどを実行する人の下着を警察官に渡すことです」

(((どんな趣味!?)))

 

なんかクラスの心が一つになった気がした。

 

「それとボクもソラくんに言いたいことがあります」

 

こいつもプロポーズか? なんでオレはこんなおかしなヤツらに好かれるんだ?

 

「まともに言えよ?」

「大丈夫大丈夫。二人と違って普通だから」

 

深呼吸してヤツは言った。

 

「ソラ…………ボクのダッチわい――――げぶっ」

「言わせねぇよ!」

 

オレは変態に腹部にドロップキックを決めた。

暴力? ツッコミは暴力ではない。

 

 

 

閑話休題

 

 

 

「ふぅ、これで美少女三人はクラスに溶け込めそうね」

「いや溶け込めねぇだろこれ! 姉妹は未だに百合空間だし、そこに倒れてる変態は究極だし、ぜってぇ馴染めないだろ!」

「大丈夫。全て神威くんに押し付けるから」

「お前ほんとここの教師!?」

 

生徒に全て押し付けるなよ!

 

「あ、ぶっちゃけ私、今日で寿退社します。妊娠三ヶ月のデキ婚で。彼氏を襲ったらできちゃった☆」

「なにすんごいことカミングアウトしてんのあんた!?」

 

教頭のヅラをあまおんで売ったという、伝説を残したアグレシッブな教師かと思えば、ここまでとは!

ていうかここで言うことかそれ!?

 

「変わりの先生が今日来ているのでその人と仲良くしてねー! …………そのうち生徒に手を出しそうだけど」ボソッ

「ちょっと待てェェェェェ! なんかマズイこと言ったよな今!?」

「んじゃ、シーユー!! じゃあな、また会おうぜ…………みんな!!」

「オィィィィィ! なに爽やか系主人公っぽいこと言ってんだお前!! 逃げるなゴルァァァァァ!」

 

あんのバカ教師走り去りやがった。カオスな現場をそのままにして!

 

廊下に出たときもう遥か彼方にいるし! どんだけ早いのあの人!?

 

「こんにちは…………今日このクラスの担任になる早乙女和子です…………。あぁ…………なんでフラれたの…………」

 

………ほむらとまどかにとって見覚えのある担任だったようだ。

だって百合空間にいたこいつらが目を丸くして彼女を見ているもん。

 

ちなみに彼女がフラれた理由は目玉焼きの焼き具合の喧嘩である。

 

うん………………妥協を覚えようよ。

 




この先生はあんまり登場しません。
そして、中沢君という生徒が目をつけられたのは言うまでもありません。

ナンデデショウネ?

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