とある転生者の憂鬱な日々   作:ぼけなす

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胸くそ悪い展開があります。あまり読まないことをオススメします。
ではどうぞ。

「誰も救わない。誰も救われない――――そんな殺戮者となった物語」

byもう存在しない少年


番外編 ifなバッドエンド

(??サイド)

 

 

 

奇跡は起きず、そして血塗れとなって磔にされたソラは周りを見て絶望した。

 

――――四季はグリードに操られ

――――衛はグリードの僕になぶり殺され

――――一刀は最期まで抵抗し、自害した

 

もはや周りは敵だらけ。黒幕だった存在はグリードによって殺された。

 

…………奇跡も、希望も…………何もない。

 

「なぜ、オレだけを…………」

「簡単な話だ。テメーを絶望させるためだ」

 

グリードはニヤニヤと笑う。その笑みはとても不快だ。見たくもない。だが、どうしようもない彼は睨むだけしかできなかった。

 

「テメーはあのザコの弟子なんだろ? なら、失意のあまりにあまりに死にたくなるような絶望を見せてから殺そうと思ってな」

 

そしてグリードはまどかの唇を貪る。下品な音を立てて彼の大切な者を汚す。

 

「…………やめろ」

 

今度はアースラにいるほむら達も召喚する。彼女達もまどか達と同じように汚す。

ソラは見るに耐えられなくなり目を瞑る。

 

「グリード様を見なさい!」

「あがァァァァァ!」

 

瞑っていた左目を刺された。痛みのあまり暴れる。それを腹部を千香に蹴られて無理矢理止められる。

 

「ち、か…………」

「気安く名前を呼ばないでくれる? ゴミ」

 

もはやソラの知る千香はいないのか彼女もまたグリードに情熱的な口づけをする。

もう涙が止まらない。頼むから大切な者を奪わないでくれ……。

 

「ガハハハ、ならこれで最後にしてやる」

 

そしてグリードはビームライフルを召喚し――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――ほむらの頭を貫いた。

 

「え、あ――――」

「ガハハハハハハ! ほら次だ!」

 

次々と魔法少女が殺される。その度にソラの心が壊れていく。

 

「やめろやめろやめろやめろォォォォォ!!」

 

そして最後にまどかが――――殺された。

 

「あ…………あぁ」

 

顔はもう涙で汚れていた。憎悪も怒りも何も沸かない。

 

――――虚無

 

心に穴が空いたかのようになにも感じない。なにも感じたくない。

ソラの心はもう――――壊れてしまった。

 

「ガハハハ、ガハハハハハハハハハ!!」

 

笑うグリード。絶望したソラ。これで彼のお話はおしまい――――

 

そして始まるのは――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――『死神』の物語

 

「あ、は…………アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

「あん? なんだ狂っ――――」

 

グリードが呆れたモノ言いをした刹那、磔のソラは消えた。

そしてソラを見つけたときには、かつて仲間だった女性達の――――首。

 

「オイオイ、オイオイオイオイ!」

 

グリードは歓喜した。こいつの力は凄い。この力を手に入れば、自分はさらに強くなる。グリードは神器でソラの力を奪おうとした。

 

「あ?」

 

しかし力が奪えない。そしてソラはグリードの腕を掴み――――ネジ切る。

 

「いがァァァァァ!?」

 

痛い痛い痛い痛い!

すさまじい力でネジ切られたグリードはソラから離れようとしたが、今度は足を折られた。

ソラは子どものように笑う。無邪気な狂喜がグリードに迫る。

 

「調子に乗るなァァァァァ!」

 

グリードはビームライフルを撃つ。しかしソラは避けることなく、それを素手で消した。

ありえない。ソラは神器の力無しで何をした。

素手で神器の力を消し去るのは不可能だ。ではなんの力だ?

 

不可解な力はグリードの疑念を深め苦しめる。

 

「な、なんだ…………なんなんだよテメーはァァァァァ!?」

 

もはやグリードには恐怖しかない。そしてソラはそんな彼の首を掴んでいった。

 

「シネ――――」

 

死神は笑って殺した。彼の首をネジ切った。首なしのグリードは噴水のごとく血を吹き出す。

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

 

笑う、わらう、ワラウ。狂った青年に変化が起きる。左目が空洞みたいな黒くなり、眼球は黒くなる。

 

「……………………コワス」

 

もはや彼に壊すことしか考えられない。憎しみ、怒りしかない。全てをコワスまで彼は止まらない。

 

 

――――そしてソラはその世界を壊した…………

 

 

(バッドエンド)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――なーんて、そんな終わりを認めるわけがない。

そうこれはもうひとつの可能性であり、そして――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――最後の…………■き。

 

 

「こんなことって…………」

「厄介なことになるとはねぇん……」

「やむ得まい。早く幻想卿の妖怪達を…………早くこのような未来を起こさぬために」

 

貂蝉と卑弥呼、織莉子は急ぐ。ソラの最低最悪な未来を回避すべく。だからこそ、彼と彼女達は気づいていない。

 

 

――――その未来にエールと雷斗の姿がなかったことに…………

――――既にその未来は存在していないことに…………

 

 

そう、これはifの世界であってifじゃない。新たな『最凶』が生まれた世界。




という本編に続きそうな展開しました。
批判されるかもしれませんが、自分としてはこれがいいかなと思っています。元々、これは自分の自己満足で生み出された小説ですから気に入らないところがあるのなら、それは当たり前ですし、評価をもらうために作り出したモノでもありませんので薄ぺっらいです。

ちなみにここのソラはかつての彼ではなく別人です。奇跡がなかった――――つまりコラボっちゃいますで出てきた登場人物は出てきていなく、そして雷斗が死んでエールが自害したことで生み出された未来だったりします。

織莉子さんの勘違いのせいでさらなるチートが出てくることに…………。

次回、コラボっちゃいますその四

――――ルミナスさんの登場人物が出てきます。

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