byキリト
(??サイド)
キャロとルーテシアは戦っていた。ヴォルテーノと白天王というお互いの最強の召喚獣を使って過激な戦いをしていた。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ッ!!」
ラッシュ、火炎、雄叫び。それぞれが互角の戦いにルーテシアは言う。
「なかなかやる。ならばこのルーテシアちゃん自らが相手してやろう!」
「やってみろ!」
遂にはキャロとルーテシアがキャットファイトを始めた。画風がどこぞの作者の劇画風になり、キャラ崩壊が半端ない。
それを見て体育座りをするエリオはある生物に向けて呟く。それをある生物――――ガリューはプラカードを使って言葉を返すことした。
「ねぇ知ってる? 最近のキャロってさ、とことんおかしいこと言う子になっちゃったんだ」
『こっちもだ。どうしてこうなったものか…………』
「こっちはアオさんが余計なことを教えたせいなんだ。アハハハハ、もう僕に安らぎはないんだきっとー」
『し、少年。早まるな! きっと人生にはいいことあるから!』
「もうさ……なんかどうでもいいんだ色々。キャロはお風呂に突撃してくるし、ルーテシアが部屋にいて中を物色したり、終いにはキャロかルーテシアが僕の下着を何に使っていたと思う? 良い子には見せられない光景だったよ……」
『なんと…………』
「もうやだ。お家に帰りたい。帰って二次元に逃げたい……」
『絶望するな少年! このガリューも一緒に考えてやるから元気だせ!』
熱血人型召喚獣――――ガリューはこの絶望した少年に希望を与えるために努力する。
がんばれ、ガリュー!
負けるな、ガリュー!
エリオのSUN値を戻すには君しかいない!!
――――敵だけど。
なお、彼女達の戦いに終止符を打ったのは、意外なことにメガーヌさんである。目覚めた彼女は運動したくて出した召喚獣で二人の召喚獣を喧嘩両成敗したそうな。
「あら、好みのショタ……」
「子も子なら親も親ですか……」
ロックオンされたエリオの心労はまだまだ続く。
☆☆☆
シグナムは地上本部へ向かっていた。ゼストを追いかけていた。彼女は誰もが知るバトルジャンキーだ。強い者と戦いたい――――そんな願望の果てに暴走しちゃった女性だったりするわけで、見境なしに強い魔導士や武人に勝負を挑んでいる。ときどき奇襲もしてくるのでまともな人にとっては心臓に悪い戦闘狂である。
「こ、ここから先はいかせねぇぞ!」
「どけ。邪魔だ。私を呼ぶ強い者のにおいがお前の先からする」
(こ、こぇー! 旦那ァァァァァ頼むから早く話をつけてくれェェェェェ!!)
ギラギラした眼で見られたアギトはめちゃくちゃ怯えていた。気の強い彼女であるが目の前の暴走女の威圧に萎縮しちゃうのである。
「もう我慢できん! 一番シグナム、いっきまーす!!」
「アンタってそういうキャラだっけ!? てか、アタシの結界が突撃で破られた!」
再度暴走女シグナムを止めようシグナムの服の裾を掴むアギトだが、彼女の腕力ではシグナムは止められぬ。もうどうにも止まれない!
「ゼストォォォォォバトルしましょうかァァァァァ!」
遂にはレジアスの部屋までたどり着いたシグナム。だが、彼女はある光景を見て、愛刀を落としてしまった。アギトが何事かとシグナムの後ろからヒョッコリ顔を出す。
「幼女とは!」
「癒し、萌え、和みを与える至高の女性!」
「「見よ、今日もロリショタが熱く輝いているゥゥゥゥゥ!!」」
とりあえずアギトは思った。
なんだこれは!?
「これがハラオウンが言っていたロリショタ愛好会の合言葉か」
「なにそれ!? てか、旦那はそんな組織に入ってたのかよ!」
「そんな組織ではない! 幼女と幼児を愛するロリショタ愛好会だ!」
「どうでもいいわ!」
アギトのツッコミは続く。
なぜ、ゼストがそんな愛好会に入ったのか。
どうしてここに来たのか。
「俺だって少し前まではまともだったさ。それが、それがまさか……あんな本が出回るなんて…………。もうやってられないから癒しを求めてこの組織に入った」
「なんの本だよ?」
「『ゼスト×レジアス』の薄い本」
「犯人に心当たりがあるぞ!?」
「ちなみにレジアスはその本を愛娘が所有していたことにショックを受けてこの組織入ってた」
「愛娘も!?」
オッサン同士が絡み合う最悪の本を所持していたオーリスにショックを受けるアギト。それもそうだ。親バカであるレジアスがそんな本を持ってるという事実だけでも軽く死ねる。
「もう誰にも頼れないからな。それにゼスト。お前を犠牲にしたことをすまなく思っている」
「レジアス……お前の正義はいつから変わったのだろうな」
「そうだな…………間違っていたようだ。だからこそ、わしは提唱しよう」
「うむ」
彼らは握手して宣言した。
「「かわいいは正義!!」」
「シグナム、やっちまえ」
もはやどうでもよくなったアギトはレジアスもろともやられてしまえと思っていた。
その後、ゼストは自首し、レジアスも汚職についての責任をとる形で辞任を決意するのだった。
☆☆☆
スバルとギンガとの戦いはスバルがギンガを破る形で決着がついた。スバルはガジェットを相手しているホープとシルビィアと通信を繋げた。
「あ。ホープさん終わりました――――」
『GYAAAAA!!』
『し、シルビィアァァァァァ!!』
繋がった通信から聞こえたのは巨大な芋虫みたいな生き物の声とホープの叫びだった。いったい何がと思ってよく見てみた。
――――そこに
――――あったのは
――――頭から食われて胴体がぶら下がるシルビィアの――――死体だった…………
「ッ、ホープさん! 状況を」
『よくもよくもシルビィアをォォォォォ!!』
激昂しながら芋虫に向かうホープ。しかしたどり着くことなく、なんらかの力で地に身体を伏せられた。
『こ、これ……はシルビィアの重力操作…………』
『ふーん。ま、そこそこ良い力ね』
ホープの目の前には白い髪にワンピースを着た少女だった。普通ならばかわいらしさを強調するワンピースだが、ところどころに返り血があり、残忍さを現していた。
『お前、何者…………』
『シロって言うの。でももうお別れ』
シロが従える芋虫がホープを食おうと大口を開く。
『クソ…………ごめん。ギンガさん、スバルちゃん。シルビィアの仇、とれなく――――』
グチャ!!
それがスバルが聞いたホープの最後の映像だった。スバルはすぐにギンガを肩に抱えて逃げ出した。
(早く、早くはやてさんに伝えないと!!)
スバルは新たに現れた敵についてはやて達に伝えようとアースラに向かう。ギンガの安全を第一に考えての行動でもあり、何よりここから離れたかった。ここで戦っても彼女が勝てることはないし、何より相手は未知の敵だ。
「クソッ、クソォォォォォ!!」
仲間を殺されたことの怒りを堪えながら彼女は駆け出す。
☆☆☆
さて、なぜここで戦いの結果を出しているのか君達は理解してるだろうか?
理由は簡単。直にこの結果はホープ達を殺した敵が起こす事件により重要視されないからだ。
「く、ぅ…………」
そしてまどかは疲労していた。逃げ出したのであるが、彼女が負った傷はとても痛々しいモノだった。
「早く、ソラくんに……つ、たえ……ないと……」
しかし彼女は力尽き倒れた。そこに現れたのは――――
「やれやれ、怪しい氣を感じたと思いきや…………まさかワシを差し置いてこのようなことが起こっていようとはな」
だからこそ、怒る。
だからこそ、許せない。
大切な仲間を傷つけられ、裏切らせた者に怒りを込み上げる。
「そう思うだろ――――雷斗」
一刀の呼び掛けに雷斗は現れた。そしてその隣には脱落したはずの男もいた。
「さてと彼女を治療してから始めようか――――
――――反撃の準備を」
彼は王。
彼は軍師。
彼は武人。
彼は王を支えた天の御遣い。
――――そして、あらゆる戦場の怒り、悲しみを知り、受け止めた『最凶』である。
ホープとシルビィアがマミったァァァァァ!!
はい、まあ元々マミらせるつもりはありませんでしたがどうもノリで書いていたらこうなっちゃいました。なんかすみません…………ホント。
さて、ギャグとシリアスがカオスになってきたところで一刀が反撃の準備に入ります。具体的にはできるだけアースラに味方を集めることです。
理由は後程わかりますので待っていてください。
次回、シリアスとカオス
――――ちなみにクアットロは次回で退場です。死にはしないけど(笑)