とある転生者の憂鬱な日々   作:ぼけなす

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「ネタにはしり過ぎた。後悔してない」

byぼけなす


第百十四話

(??サイド)

 

 

 

アースラオペレーター室にてはやては乱心していた。

理由? 前話がいろんな意味で台無しだったからである。

 

「なんでやねんッ。なんでこうもグダグダやねんッッ!!」

「はやてよ、とりあえず戦闘準備だ」

「衛くんはなんとも思わないか!? こんな決戦合図があってええんか!?」

「これもまた時代なのだよ。それからだいたい千香殿のせいだと我は思う」

「あんの変態女ァァァァァ!!」

 

こうもグダグダな開始はさすがにツッコまずにはいられないのが関西弁の女性である。今こそはやてがHARISENNで戦っても誰も違和感がないと思う。

 

「隊長、ウーノという人から自首の電話が……」

「はい!?」

「なんでも『うちのお父様がご迷惑をおかけいたしました。せめてのお詫びとしてわたくしめに首輪と犬耳をつけさせて犬と罵ってくださいまし』と」

「コイツ絶対変態や!! なんか千香ちゃんっぽいこと言ってるもん!」

「『あ。あとヴェロッサさんが事情聴取を担当してください。純潔を奪った責任とらせる』とも」

「誰かロッサくんをここに呼べやァァァァァッ! あんのドアホは敵に何をしやがったんやァァァァァ!」

 

マジギレのはやて。衛や局員達は冷や汗をかきながら苦笑していた。

なお、その後ヴェロッサはこってりカリムの五時間耐久の笑顔で説教を受けていたことを追記しておく。

 

 

☆☆☆

 

 

決戦が始まった。ガジェット達やドールというあのターミネータ達と局員達とぶつかったのである。なのは達も戦いに参加しており、拐われたギンガがスバル、ホープ、シルビィアとぶつかっているらしい。どうやら操られていたようだ。

そんな中、はやてと衛は大きな戦艦を見ていた。

 

聖王のゆりかご――――それは古代ベルカが誇る巨大飛行艦である。かの有名なオリヴィエが戦いを終わらせるために起動させた兵器である。

 

はやてと衛はその絶大な大きさに唖然していた。

 

「すごく……大きいで……」

「オイ、はやて。今の発言アウトだ」

「私だってたまにボケたいねん」

「我にツッコミにまわれと?」

 

余裕な二人が軽口を言っているとクアットロが局員のデバイスの通信を繋げた。

 

『ごきげんよう愚民のみなさぁ~ん♪ 今日はあなた方に絶望を与えにきましたわぁ』

「なんやこのメガネは。猫の皮を被っといて、絶対腹は黒いで」

「はやてが言えること――――げふっ」

 

衛の溝尾にはやての裏拳が炸裂した。痛いもんは痛いので少し悶絶する。

 

『それでは私達の科学の力を見せてあげますわぁッ!』

 

クアットロがポチッとボタンを押すと――――おや? ゆりかごの様子が…………。

 

 

 

ガシャン、ガシャン、ウィーン、ジャキーン!!

 

 

 

ゆりかごは変化――――いやトランスフォームした。まさかトランスフォームするとは衛やはやて達も予期せぬことだった。

だって、古代ベルカの飛行艦が――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――ガンダムになったのだから。

 

『そう、私がガンダムだ』

「なんやて!?」

「はいィィィィィ!?」

 

衛でさえもさすがのあり得ない変化に驚かずにはいられなかった。

 

「なんでガンダムになっとるねん! ゆりかごって古代ベルカの兵器やろ!?」

『これこそが旧暦において一度は世界を滅ぼしたとされる強大な質量兵器たる所以なのよぉ』

「いやオーバキルどころか私の中の古代ベルカが崩壊しとるんやけど!」

『馬鹿ね。飛行戦艦で一度世界を滅ぼせると思ってぇ? 「はははは、見ろ!

人がゴミのようだぞ!」と晩年の遺言で語ってますわ』

「オイィィィィィ私の知る聖王はどこにいったんやァァァァァ!?」

 

はやての知る『聖王』は実家に帰りましたようだ。というかハッチャすぎだろ科学の力。

 

『いきますわぁ! 滅びのバーストストリーム!!』

「作品ちゃうで!?」

「ぬォォォォォそんなことより退避ィィィィィ!」

 

はやて達は回避すると、ビル達が一撃で蒸発した。幸いなことに局員達の戦艦には当たらなかったことだ。

 

「な、なんやねん……この馬鹿げた魔導砲撃は……」

「はやてよ……」

「なんや、衛くん」

「事後処理どうしよ……」

「知るかいな!!」

 

なぜか事後処理に関して悩む衛にはやてはハリセンでツッコんだ。

 

『アハ♪ すばらしいですわぁ、ドクター! 試し撃ちでビル達が消し飛びましたわぁ!』

『どうしよウーノ。被害総額が……』

『大丈夫ですドクター。一部はタダ働きになりますが、全面的にクアットロに押し付けます』

『なるほど!』

『ウーノ姉様!?』

 

こっちもこっちで悩むところがお金である。ビルもシリアスも破壊されたようだ。

 

『こうなったら八つ当たりですわぁ! くらえ、ティロ・フィナーレ!!』

「だから作品ちゃうやろ! てか、技名統一しろやァァァァァ!」

 

シャウトと共にはやて達のアースラに魔導砲撃が飛んできた。ちなみにこの魔導砲撃は空気中の魔力を充填し、内部のエネルギーと混ぜて発射する砲撃なのである。

つまり、魔力の塊がビームとして出ているのだ。

 

 

では問おう。塊=合わさったモノ――――つまり結合したモノだ。

 

 

それを解くには誰の力(・・・)が有効かお分かりだろう。

 

 

「うらァァァァァ!!」

 

――――そうアオ(ソラのレプリカ)である。

 

集束魔導砲撃はたった一撃の『解錠』で魔力が分解された。

 

『おのれ失敗作ゥゥゥゥゥ!!』

「はん、自分が失敗作ならアンタは駄作だよオバサン!」

 

クアットロは「ムキィィィィィ!」と怒り狂いまた充填を開始する――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――それがいただけなかった。

 

《ピー…………活動限界です。戦艦モードに移行します》

 

機械的な声がした後、ガンダムは元の戦艦にトランスフォームした。

 

「…………エネルギー切れ?」

「せやろな…………」

 

 

…………………………………………。

 

 

終始無言になる一同。そしてゆりかご内にいたスカさんとクアットロと言うと、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ガジェット稼働にエネルギーを使いすぎちゃいました。テヘ☆」

『よーし、ほなみんなであのオバサンをシバくでー。キモいもん聞かせてくれた礼や』

「ちょ、ちょっと待ってェェェェェ!!」

 

悲痛の叫びを出すクアットロだった。

 

「ふむ、ウーノ。どうやって自首しようか」

「スポーツカーで運転しながら六課のみなさんに謝ればよろしいかと」

「なにそのスタイリッシュ謝罪」

 

諦めというか最終的には捕まる予定のスカさんだった。

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

一方、まどかはほむらの後についていた。ここ最近のほむらの様子がおかしい。そう思ったまどかは決戦にも関わらず人気のない路地まで来ていたほむらの後をつけていた。

 

ほむらが目的地につくとそこにはさやか、杏子がそろっていた。

 

「やっと始まった」

「これで終わりだね」

「そう私達が――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――グリード様のモノになっていることを」

 

彼女達の瞳は虚――――いや空虚だった。まるで意思があるようで『ない』。

まどかはそれを見てどうしようか思案していると、

 

「それで、まどかはどうするの?」

 

いつの間にか自分の前に魔法服を着た女性達三人がいた。やられた。ほむらの時間操作だ。

 

「当然、ソラくんに伝える。おかしくなったほむらちゃんを元に戻すために」

「「「デキルカナ?」」」

 

ヤンデレみたいだなーと呑気に考えるまどかだが、これがいつもの彼女である。

さて、凄腕元魔法少女対最強の元魔法少女との戦いが始まろうとしていた。




そして最後にはシリアスが…………。まどかさんの運命や如何に!?
そしてどうしちゃったんだほむら達!

次回、それぞれの戦い

――――まあ次回もギャグだけど

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