byアギト
(??サイド)
ティアナは戦闘機人の三人娘と戦っていた。ガンナックルや双剣、盾というコンビネーションでティアナを翻弄しようとするがヒラリヒラリと僅かな隙を作って回避したり、わざわざフェイントに突っ込まない。たまに攻撃に移るが、なぜか盾を持つ戦闘機人ばかり狙っていた。
「それでピチピチ変態タイツ集団、アンタ達は何者なの?」
「誰が変態よ! というかその名前で呼ぶな。私にはノーヴェという名前がある!」
「同じくウェンディッス」
「ディードです」
「なるほど三人揃って『埼玉ピチピチタイツ隊』ってことね」
「「「その名でくくるなッ!!」」」
ノーヴェ・ウェンディ・ディードはティアナのペースにのまれてスバルの注意を疎かにしてしまった。そのため、スバルはノーヴェを殴り飛ばし、ディードを蹴り飛ばす。それぞれ防御が間に合ったが、少しダメージを受けてしまった。
それからティアナは再びウェンディへスフィアや魔力弾を集中放火した。
「ちょ、なんで自分に集中放火ッスか!?」
「盾だからよ。なんか耐久力ありそうだし、後々防御されたら堪らないし、それに」
「そ、それに……?」
「その口調が腹立つ。だからくたばれ。今すぐ倒れろ」
「ちょっとこの人怖いッスゥゥゥゥゥ!」
問答無用なティアナから救おうとノーヴェとウェンディはスバルから押し通ろうとすると、深呼吸したスバルは高速連続パンチをノーヴェに与えた。ノーヴェはそれを受け流して捌くが辛そうだった。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッッッ!!」
「く、ァァァァァ!?」
「へえ…………私のラッシュを捌くなんてなかなかじゃん」
「どんだけえげつない攻撃するのよあんた!」
「これならどうッ? ボケガエルゥゥゥゥゥ!」
スバルの拳をノーヴェはその場を飛んで避けた。すると壁にクレーターができた。それを見たノーヴェは青ざめる。
「外したか」
「外したじゃないわよッ。何アレ!? 殺す気満々じゃん!」
「私の中のボケガエルの怒りが爆発しちゃってね、テヘ☆」
「こえーよ!! てか、ボケガエルって何!?」
「細かいことは気にしない! 私は掛け声を出すことでどうも威力を発揮するタイプだからこうやって掛け声を出すんだ!」
「掛け声がメタイのは気のせい?」
「よーし、次は――――まどかァァァァァ!!」
「なんであんたがまどかさんを知ってるの!?」
ノーヴェはもはや形無しのキャラ崩壊をしていた。ツッコミが彼女を変えてしまったのだ。
そういえばスバルと朱美ほむらの声って似てるわねーと思いながらティアナはウェンディとディードにまた集中放火を与える。
「さあ泣け、叫べ、苦しめ! 私をもっと楽しませなさい!」
「こいつ第二の魔王ッスよォォォォォ!」
ティアナもノリノリだったりする。そしてウェンディは思う。
――――外れ、選んじゃったよドクター…………
☆☆☆
その頃、エリオとキャロはレリックを見つけることができた。では次に起きることは容易である。
「さあエリオくん、私とゴールインしようッ」
「逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ…………ブツブツ」
キャロのレ○プ目でエリオの精神は限界にきていた。まさかレリックを確保したら襲いかかってくるとは思わなかった。
ジリジリ迫るキャロにエリオは徐々に後ろへさがる。すると、誰かに身体が当たる。エリオは当たってしまった人に謝ろうと後ろを振り返る。
そして、そこでふと疑問に思う。
――――僕ら以外にここに人がいたっけ?
「みーつけた♪」
それを理解したとき下がろうしたが紫髪の少女に縄で拘束された。そこであえての亀甲縛りなのはツッコまないにして、エリオは焦燥にかられる。
まさか敵に捕まってしまうなんてッ!
すると今度は銀髪の眼帯少女が口を開く。
「エリオ・モンディアルだな」
「そうですが、何か?」
「最初に言っておこう――――
――――スマン……」
冷たく返したつもりがなぜか謝られた。何がと聞こうとしたら紫髪の少女ことルーテシアが彼の唇に自分の唇を押し付けた。
ズキュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッッッ!!
画風がどこかの作者に変わり、背景にそんな音がなった気がしたとチンクは思った。
その光景を見たキャロは絶句、エリオは驚愕、アギトは興奮していた。
「さすがルールーッ。あたし達に出来ないことを平然とやってのけるゥ! そこに痺れる憧れるゥッ!」
「いや憧れるものなのか? 姉にはわからん……」
なぜかそう言わなければと言ったアギトにチンクはツッコむ。するとルーテシアの長いキスは終わり、エリオの唇を離す。そして自身に指を向けてキャロに宣言した。
「エリオくぅん、あなたの初めてはキャロでもチンクでもない。この私、ルーテシアがもらったァァァァァ!!」
「いやなぜに姉も含まれる」
そこはノリである。そしてキャロはそれを聞いて身体をフルフル震わせる。当然だ。
意中の少年が目の前でファーストキスを他の女に奪われたのだから。
「ルーちゃぁん、絶対に許さないッ! あなたが泣いて謝るまで殴るゥゥゥゥゥ!」
「上等。来なよ」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!
またもや画風がどこかの作者のモノに変わり、背景にそんな音が浮かび上がる。
だからなんなのだ、この画風と音は…………と思いながら呆然損失しているエリオに肩を叩く。
「オイ、大丈夫か……?」
「う、ウゥ…………」
「うわー…………戦意損失どころかガチ泣きしてるぞ、コイツ」
哀れエリオ。変態に標的とされ、あまつさえ変な女の子にファーストキスを奪われるという悲劇に合い、絶望している。
「もう泣くな。男はくよくよするもんじゃないだろ。な?」
「ち、チンク姉さん……」
「よしよし頑張ったな。だから姉の胸で泣きな。泣き止んだら立ち直れ。わかった?」
「う、うわァァァァァんッ!」
エリオはチンクの胸で泣き始めた。これまで溜めていた心労が爆発したのだろう。歳に合う少年は本気で泣いた。それをチンクは彼の背中を優しく撫でて癒すのだった。
「あ、ヤベ。なんかキュンッと来るなコイツ。さらって見ようかな」
「「チンクゥゥゥゥゥ抜け駆けは許さぬゥゥゥゥゥッ!」」
「うん、とりあえずお前らは元に戻れ。さっきから違う画風だし、キャラ崩壊が激しすぎる。てか、その『ドドドドド』を消せ。うるさい」
その様子を見てアギトは思う。
――――なにこの茶番
☆☆☆
一方、残りのメンバーはガジェットを殲滅していた。そしてなのはは保護した幼女を狙ったヘリを守り、居場所を特定してからフェイトと一緒に向かって、接敵した。
「死ねェェェェェクソメガネェェェェェ!!」
「うきゃァァァァァ!?」
見つけた瞬間に砲撃で消し飛ばそうとした。それに対してクアットロは不満をぶつける。
「いきなり砲撃を撃ちますか普通ぅ!?」
「うるさいの。雷斗くんは敵を見つけたら問答無用にぶち殺せって言われてるの。だから撃って当然なの」
「どんな常識!? 普通バインドで束縛するもんでしょぉ!?」
「さっきからうるさいなぁ。……おいで、遊んであげる。小娘♪」
「助けてオヤシロ様ァァァァァ!」
再び行われるガンガンいこうぜ。そして巻き込まれたナンバーズ十番のディエチも涙目で逃げる。バレたらそれまでだったのだ。
そしてフェイトは自称謎の美少女仮面と戦っていた。
「ちょっとー『自称』はつけないでよー」
「というか自分で『美少女』とかイタイですよ、姉さん」
「いやそこでネタバレしちゃうの? 読者のみなさんが楽しみしていた『驚愕! あなたとは姉妹!』というネタをバラしちゃうの?」
「安心してください。読者のみなさんは既にあなたの正体はアリシア姉さんって知っていますから。というかぶっちゃけバレバレですし、問題ないでしょうに」
「なんかメタい! フェイトがセメントでメタいことに全国のお姉ちゃんは泣いたッ!」
泣いた素振りを見せるアリシアにフェイトは呆れながらバルディッシュを構える。
「さっさと捕まってください」
「ありま。戦うことを決意したの?」
「はい。雷斗にウジウジ考えるなって言われましたし、それに…………」
「そ、それに…………?」
素振りをし始めるフェイトにアリシアは一種の恐怖を覚える。
「とっとぶちのめしてエリオ&キャロを愛でたいのでさっさと捕まってください」
「まさかの私意的!? お姉ちゃんとロリショタをどちらを取るの!」
「ロリショタ。年増はゴーイングマイホーム」
「よしきた。喧嘩しようよフェイト。お姉ちゃんが直々にぶちのめしてあげるッ」
こうして姉妹喧嘩が始まった。なお、巻き込まれた局員が多くいたそうな。
☆☆☆
六課とスカリエッティ達が戦っている頃、ヤツらはいた。
「ゲハハハハ! 始まってるなァ、オイ!」
「フッ、遂に美しき僕の出番だね。さあ、刮目してもらおう!」
――――悪意がもうじき現れる。
最後に現れたのは敵です。そして――――(ネタバレ)です。
今回もネタにはしりましたねー♪ ジョジョ、中の人。
もはや、やりたい放題です。なのはとティアナが凶暴化してお兄さん達は涙目になっているでしょう。彼女達がそうなった原因は――――だいたい雷斗のせい。
この人って、ソラに容赦の無さを教えた元凶ですからある意味元凶ですよ。
次回、対面
――――お前が、お前が兄さんをッ