「――――観測されようが彼らは変わらない」
天気はやや曇天。それでも学校があるため登校する。
温泉旅行から帰ってきたオレ達は再び学校にいく日々が始まった。
ここ最近高町からよく見られてる。
これはもしかしてオレの時代来たコレ!!と思う人がいるかもしれないが、全然違う。
好意どころか憎悪を感じるくらいの敵意だよこれが。
まっ。まだかわいしいくらいだ。
それよりスゴいのを体験してるから。戦場では常に殺意と敵意の渦の中にいたオレにとっては石ころ同然である。
ちなみに過去一番は悪魔ほむら。あれは冷や汗どころか、魂まで握りつぶされるかと思った。
だてに神様、
もう彼女で体験したくないけど。
オリ主くんが話をつけて近づかせないようにしているから今は大丈夫だが。
まあ、なんにせよ。静観あるのみだ。
閑話休題
バニングスがキレた。以上。
「詳しく説明しなさいよ。さやかちゃん、それだけでわかる頭脳じゃないのよ」
「アホの子だから?」
「シバくぞ」
腕まくりして脅してきた。
怖い怖い。さて説明すると高町が固くなに何かを隠していたことに腹を立ててバニングスの堪忍袋がキレたのである。
ありがた迷惑だと思った。
いくら友達とは言え、隠し事の一つや二つでキレないでほしい。むしろなぜ信じてあげないのか謎である。
「そりゃあ大切だからこそ想って感情が爆発しちゃったんだよ、きっと」
「まあ、わからないことないが周りに当たり散らさないでほしい。不愉快だ」
「よし、ならばこのさやかちゃんが癒してあげよう。税込み百五十円で」
「ノーサンキュー。つーか、ジュース一本の値段と同価値の癒しなんか頼りにならん」
軽口を言いながらいつもの昼食場所に向かった。関係ないしなオレ達には。
「…………っ」
「ありま」
教室を出ようとしたらバッタリ遭遇。どうする?
ま、スルーの一択だが。
「待ちなさいよ」
「なんだよ」
バニングスに呼び止められた。なぜか敵意あるまなざしも兼ねて。
「あんた、なのはがああなったの知ってるでしょ? そうでしょ!?」
「知るか。つーか邪魔。オレは今すぐ食欲を満たしたいんで」
「ふざけないで!」
そう言ってのばされた手をさやかが払いのける。
彼女はいつもならオチャらけているが今は、すんごいニッコリと笑っている。
うわー、目も笑ってねー…………。
「八つ当たりなんてひどいねあんた。ソラが何をしたって言うの?」
「そ、それは」
「別に友達を想うのは悪いことじゃないけど、ソラを巻き込むのはやめなさい。こいつは関係ないわ」
冷たくそう言い、さやかはオレの手を引く形で昼食場所に向かった。
やれやれ…………こいつもこいつでオレを悪く言われるのが限界なのかもしれなかったな。
☆☆☆
放課後、買い物の当番だったのでオレはさやかと杏子と一緒にメモに書いてある通りに目的のモノを揃えた。
「なあ、なんか世界がモロクロになってね?」
「そうだね。こう……なんか魔女の結界のような…………」
「マジでか。また魔女が出てくるのか? 助けてー正義のアホ。さやかちゃん」
「ふはははは、よかろう助けてしんぜよう。ていうか、さりげなく馬鹿にしてない?」
「ってチンタラ漫才しているんじゃねぇよ!! 誰かが魔法の結界を発動したんだ!」
要するにここはバトルフィールドとなったのか。
ふむ、第一次ほむさや大戦のときにこれが自宅で発動してほしかった。
あのとき、結局タンスとソファーが犠牲になったし。
君たちと過ごした二年間は三秒くらい忘れない。
「むむ、なんか魔力の波動が。これはなんぞ?」
「いやん。魔力の風が。あたしのパンチラはレアだよソラ」
「ノーサンキュー」
「オイこら! なんで『目がァァァァァ目がァァァァァ』しているのよあんた。目が腐るって意味じゃないわよね!?」
いや確かにスカートの中を見てラッキーと羞恥の感情が起こったけどさ。
水色のシマシマはなんというかその…………。
「最近コイツが鼻血出した下着は黒とピンクの普通の下着とか、セクシーな下着だぞ」
「何さりげなくカミングアウトしちゃってるのかな杏子さん!?」
「くっ、さすがほむらとまどか…………あたしの一歩も二歩の先に進んでアダルティな下着を装備するなんて!」
「悔しがるとこそこ!? つか、あいつらそんな下着穿いてるのかよ!?」
魔力の暴風というBGMの中で意外すぎるカミングアウトの嵐に巻き込まれた。
そういえば、下着だけは見ないでねって言われてたけどたまたま見たあのセクシーなものあいつらのモノなのか?
鼻血も吹くほどの大胆なモノだったし。
そんな謎が謎を生む中で、オレと杏子、さやかは爆風が起きたところへ向かった。
到着すると。うん、なんか光ってるし、浮いてるな。
「さやか、あれってジュエルシードだよな?」
「そうね。七つ集めると願いが叶うかな?」
「いや某神龍でないから」
杏子はツッコミを入れながら、神器を召喚し、さやかも召喚。それぞれ武器を創造した。
オレも召喚しようとしたが、再び魔力の突風で飛ばされそうになった。
「ソラはあれを封印して!」
オレは頷くとまた突風がきた。さやかはサーベルを野球選手のようにスイングした。
「『フォルテッシモ』!!」
刹那、大音量の音波が突風を打ち消した。
さやかの神器『無限の音楽』は大音量の音波や振動などを操作する音の力を操る能力がある。
ちなみにサーベルは魔力の塊でできているらしい。
「オラ、捕まえた!」
杏子はアミコミ結界でジュエルシードを捕らえ、こちらに向けて放り投げた。充分だ。
ビルからビルへと猿のように跳び、オレはそのまま剣先をジュエルシードに向けて差し込み、回した。
グサリと刺したとき、ジュエルシードの鼓動は徐々に小さくなる。どうやら治まったみたいだ。
「さて…………どうすんだコレ」
「先生ー不法投棄がよろしいかと」
「同じく」
「採用。だけどポイ捨て駄目だからな」
「「杏子にだけ言われたくない」」
「テメーら帰ったら一回話合う必要があるな」
杏子に注意されたくない。だって、お前の前世浮浪女子中じゃないか。
そんなわけで思いっきりどっかにぶん投げて逃亡開始。なんかヤな予感するもん。
その予想通りに後ろから高町の声が聞こえたが、無視だ無視。
砲撃を撃ってきたとき、杏子とさやかがキレて、お返しとばかりに槍やサーベルを投げて、阿鼻叫喚になった光景は見てないことにした。
地獄絵図に説明はしたくない。
やっぱ女って怖いとまた思った一日でした、まる。
(??サイド)
とある艦にて次元反応をキャッチした。しかし、すぐに消えたことに目を丸くすることになる。
そしてその艦は行き先を管理外世界、地球に向けて発進するのだった。
一方、神威家では――――――――
「ぐおっ!? 配管工のおっさんが!」
「桃色生物がやられた!」
「亀さんがんばって。いやほんとマジで!」
「ふっふっふっ、今よ! ショータイムよ!!」
「「「きゃあァァァァァ特殊部隊のオッサンやめてェェェェェ!!」」」
テレビゲームで遊んでいた。段ボールのオッサンを使うほむらちゃんマジ強す。
短かったです。文章力がほしい今日この頃。
次回、スルーされる人登場。
――――彼女の弓矢が火を噴きます。