ちなみにぶっ飛んだ蓮太郎の二次創作があったら大歓迎だったりしまう。誰か書いてくれないかな……。
では雑談はここまでにして、本編へどうぞ!!
「この問題児様達はァァァァァ!!」(ブチ切れ)
by一ノ瀬シイ
(??サイド)
天気は晴れ。聖王教会客間に向かう二人の男女がいた。
はやてと衛は最後の部隊の候補がいるので、向かっていたのだ。理由は彼女は傭兵という立場であり、管理局上層部には知られてはいけない身であるからだ。
その彼女がいるとある一室に向かった。
「一ノ瀬シイさん、八神です」
「どうぞ」とドア越しから返事がしたので、彼女と衛はその部屋に入った。
ソファーとテーブルしかない客室間だが、防音壁で囲まれた部屋のため外部から漏れない仕組みである。
そこにははやての知り合いであるカリム・グレシアとクロノ・ハラオウンもソファーに座っていた。どうやらシイと談笑していたようだとはやては思った。
「はじめして、一ノ瀬シイです。あなたが八神衛さん、ってことでいいですよね?」
「いかにも、我こそがマッスルの貴公子の八神衛だ。神器使いのお会いできて光栄だ」
「マッスルは余計やって…………」
はやてのツッコミをスルーした彼は彼女に握手する。
衛は彼女の容姿を見て、少しだけ訝しげになる。
(銀髪のおさげ。そして水色の瞳………………。我が友に少し似ているのは偶然か?)
怪訝な表情で彼女を見ていたが、見ていたことに気づかれたため、すぐに頭の隅にやって元の友好的な表情をした。
「して、なぜ我が友のことを知りたいのかお聞きになってもよいか?」
「そうだな。僕も気になる」
クロノと衛に訝しげな表情で見られた彼女はしばらく無言で周りを見つめた後に、何かを決意してから口を開いた。
「…………私には前世という記憶があります。その記憶の私には義理ですが兄がいました。その人はとある戦争に参加し、それから私の故郷だった世界で亡くなりました。そして生まれ変わった兄はこの世界にいることを知り、私もそこへ生まれ変わりました」
「ちょっ、待ってや。まさか一ノ瀬さんって…………『転生者』やの!?」
「知っているのですか?」
知っても何もはやては衛の奥さんである。伴侶である彼が『転生者』であることをカミングアウトし、既に受け入れた身のため真面目に彼女の話が真実かどうか聞きたくなった。
もちろん、クロノはその話を知っている。唯一知らないのカリムなので、衛は『転生者』の説明をした。
「にわかに信じがたい話ですね。そんなオカルト的なお話は…………」
「カリムの予言も同じであろう。この世にはオカルト的な力のモノが存在するのだ」
「しかし…………」
「カリム、常識にとらわれては駄目だ。一旦、受け入れて考えるのが懸命さ」
まさか真面目で有名なクロノからそういう言葉を聞くとは思わなかった。
彼ならば「ありえない」と口に出すはずだと思っていたのだ。彼女は「なぜ、あなたは受け入れたのか」と聞いてみた。
「たぶん、昔の僕なら信じていなかっただろう。だけど、僕は神威ソラ達の実力を間近で見たんだ。
…………どれも九歳の子どもができる芸当ではなかったよ。全て神器という未知の力のおかげだと思っていたけど、神威ソラの頭の回転の早さは子どもで言えば、異常なほどだった。だから、衛の話を聞いて僕はようやく納得できたんだ。
…………まさか、彼が神器使い達の戦争で英雄とまで言われていたとは、ね」
「そうなのですか?」
「そうなんだよ。まあ、どちらかと言えば諦めに近いかな。いつの間にか、わけのわからないものは諦めて納得するようになってたんだ。
…………諦めておかなきゃ、フェイトみたいに汚染されてたかもしれないしね」
その言葉を聞いてカリムはとりあえず納得することにした。彼の義妹であるフェイトが現にとんでもないことになっているのだ。主に将来的に…………。
どうしてこうなったのだ、という雰囲気がはやてとクロノから漏れ出す。カリムはそれに苦笑し、衛は首を傾げる。
「あの、話を戻していいですか?」
シイが会話を切り替えようと口を開いた。
「あ、はい。衛さんから聞いたその『転生者』なのはわかりました。では、あなたの目的は『神威ソラ』を見つけることなのですか?」
「そんなところです。彼は私の義理の兄ですし、前世で私は幼い頃に初めて会いましたが、母が彼を過去の幻想と勘違いして、彼を傷つけたのでそれ以来会えていません。…………今度こそ、あの人と会って色々話したいです」
シイの言葉にカリムは事情を深く追求しなかった。義理という言葉には、シイが養子として迎えられたのか、それとも父親か母親が違うということなのだろうと推測した。
それに母親が見た幻想ということは何やら深いわけがありそうだった。
なんにせよ、真実はわからないが、とにかく深く入るべきではないと悟った。
「それに私の目的は他にあります」
「目的、ですか。それはなんですか」
「それは――――」
シイが口に出そうとした直後、はやての回線に通信が届いた。事情を聞けばレトリックを乗せたリニアモーターがガジェット達に襲撃を受けてるそうだ。
「…………ジェイルやな」
「間違いなかろう。グリフィス殿、我が来るまでマッスル隊の指揮を一時的に高町空尉に移す。我らが向かうまでの指示を任せたと伝えろ」
『わかりました』
通信越しでグリフィスに衛はそう言って席から立つ。
「一ノ瀬殿、貴様には悪いがさっそく向かってもらうぞ」
「構いません。あ、私のことはシイで構いませんよ」
「なら、私のことはプライベートの時ははやてでええよ」
「わかりました。あ、それにもう一人。私のところに神器使いがいますので外で待ってる彼にも……………………え?」
シイがスマホで操作していると青ざめた顔になった。はやては理由を聞くと、彼女はラインの画面をクロノやカリムを含めた全員に見せた。
――――以下ライン――――
『なんか暇だから、十香と空を飛んでいたら、面白い獲物を電車の上で見つけた( ̄∇ ̄)
今から狩ってくるぜ☆』
『シキ!! あの電車の上で動く機械はなんだ!?』
『さあ? でもあれは倒せばきな粉パンとか出るんじゃね?(嘘)』
『そうなのか!? ではゆくぞ、今すぐ!』
『いや(嘘)って書いてるから嘘だと気づけよ。てか、お前。スマホによく慣れたな』
『琴里に一週間徹夜で教えてもらったのだ!!』
『あー、だからここへ召喚される前に、あいつの不機嫌だったのね』
などと宣う始末。シイがプルプルと震え始めて「うがー!!」と叫んだ。
「あの問題児ィィィィィまたかァァァァァ!!」
((((またなんだ……………………))))
四人の心が一つになった瞬間だった。ちなみにシドーという少年が起こした最初の問題行為がチンピラのカツアゲだったりする。
「俺はどうするべきかな」
「知らねーよ。んなことよりメシまだか? なければ帰るけど」
「一誠、お前なぁ…………」
「私はキリトが縛ってくれるなら、なんでもいいよ!」
「頼むからアスナさん、自重してください…………」
シイに召喚されたキリトと一誠という青年やアスナは彼女が紹介するまで外にいたそうな。
ちょっと急展開かもしれませんがさっさやりたいネタがあるので進みます。
次回、リニアの戦い。
――――さあ、戦え。少年少女達!!