コードギアス 反逆のルルーシュ Request C.C.   作:グリムゼン

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こんな小説に本当にありがとうございます!!
では、本編です^^


第六話 Rest a while

 

「ねえ、C.C.・・・ここって」

「ブリタニア貴族御用達のホテル『グランド・デューク・ホテル』だが?どうかしたかリート」

「ここってさ・・・すんごいお金とられるんじゃなかったっけ?」

「どうせ、ルルーシュの金だ。あいつはどうせ黒の騎士団から捻出するだろうから、気にするな」

「・・・すぐ、気づかれて捕まらない?」

「大丈夫だ」

「その自信はどこから来るの?」

「あいつの口座番号の変更パターンは知っている。最低でも30回は変えられても問題ない」

「でも・・・・」

「気にするな、さぁ行くぞ」

「・・・あっ!ちょっと待ってよ!!」

 

 

 

 

 

全く、リートも心配性だな

だが、私たちはそこらの木端貴族とは気品が違うんだぞ?

マリアンヌに付き合っていた以上、作法などは覚えなくてはいけなかったし

お前と過ごしてきた10年 それはしっかり教えてきた

こういってはなんだが、ブリタニアの女どもはお前を見て振り返っているんだぞ?

まぁ、お前は気づいていないだろうが・・・

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ、お客様」

「しばらくこのホテルで厄介になりたいんだが」

「真にありがとうございます。当ホテルのどのコースをご所望でございましょうか」

「最上階のスイートだ」

「えっ?」

「聞こえなかったか?最上階のスイートだ」

「お客様、失礼ですがお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか」

「ここには忍びで来ている。ここのサービスはそこまで無粋か?」

「いえ、そのようなことは・・・ですが、仮でもお名前をお聞きいたしませんと」

「そうだな・・・用紙とペンをくれ」

「かしこまりました」

 

 

 

 

ここのホテルは、ブリタニアの中ではセキュリティーは確かにある

だが、お忍びで皇族が来ることがある 世間一般で公表されていない皇族がな

だから、そのような態度を取ってもらうと居心地が悪い

当然、そういう対応を望まない

なら、疑わせなければいい 初めから偽りを与えてやればな

 

 

 

 

「ほら、これが名だ」

「・・・・・!?か、かしこまりました。さっそくお部屋の方をご用意させて頂きます!」

 

 

 

 

そうして、フロントの男は大慌てでバックルームに引っ込んでいった

リートが不安そうな顔をしているな どうかしたのか?

 

 

 

「ねえ・・・どんな魔法使ったの?」

「なぁに、かつてブリタニア皇族のマリアンヌの近くにいた人間と言えば通れる」

「どうして?」

「ここは、クロヴィスが貴族らの陳情で作ったホテルでな。マリアンヌの話を知る者は、

大幅にその金額を免除される。だが、そのクロヴィスはいないから実質免除だけだがな」

「どうやってそんなことを知っているの」

「過去の記憶だ・・・ふっ」

「聞かない方がよさそうだね・・・」

「まぁ、使うのはルルーシュの金だからな。だが、減る金はゆっくりだ」

「ははは、まぁこの時代に来なきゃこんなこともできないだろうし、楽しむよ」

「そうしろ」

 

 

 

 

少しすると、ベルボーイが来た

結構青ざめてるな、まぁ我慢しておいてやるか

 

 

 

 

「た、大変お、おまたせいたしました。お荷物を・・・」

「聞いていなかったか?お忍びだ。荷物などない」

「た、大変申し訳ありません」

「かまわないから、早く案内しろ」

「は、はい。ではこちらにどうぞ」

 

 

 

 

 

スイートってどんなんだろって思ってたら、最上階についたとたんにベルボーイが

言ったんだ 最上階フロアすべてがスイートになっておりますって

そんなに、豪華なところに泊まっちゃったの?

C.C.・・・大丈夫?本当に?

 

 

 

 

「大丈夫だ。心配するな」

「えっ?声に出てた?」

「いや、だがお前の顔を見ていたらなんとなく分かった」

「うーん」

「なんだ?さっきは私の心配をしてくれたのに今度は私がリートの心配か?」

「楽しむとは言ったけど、こういうところ初めてで・・・」

「そうだったな、お前と過ごした10年、こんなところに来たことはなかったか」

「うん・・・」

「こんなところでは寝られないか?」

「ううん、せっかくC.C.がとってくれた部屋だもん。ありがたく使うよ」

「まぁ、いつかルルーシュに感謝すればそれでいい」

「笑い話になりそうだね」

「ふっ、違いない」

 

 

 

C.C.はおもむろに立ちあがって、ルームサービスを頼み始めた

パラペーニョとチョリソーのメキシカンピザだって

初めて聞いたよ・・・10年間ずっと食べたかったのかな・・・

僕は、ミックスとかしか作れなかったからな~

うまいって褒めてくれたけど、やっぱりそういうのも勉強した方が・・・

 

 

 

 

ここのルームサービスは行き届いている

食べ物も飲み物も比較的早く届けてくれる

だが・・・やはり、リートのピザがいいな・・・

チーズ君の抱き枕をくれたピザの店もなかなか良かった

味は、安定しているんだ 確かにうまかった

だが、リートのもいいな

あいつの作るピザは一言でいえば危なっかしかった

5歳にやらせるべきじゃなかったかも知れないが・・・

だが、食べたときは美味しかった

味がじゃない 気持ちがな

そして、少しずつ味もおいしくなっていった

以来、あいつのピザが待ち遠しくなる

ミックスピザの具を時々変えてな

元は変わらなかったが、やはり美味しかった

 

 

ピザは好きだ

だが、リートの作るピザはもっと好きだと言える

そういえば、こっちの時代に来てリートの作るピザをまだ食べてないな

今日みたいな日がもう一度来れば、頼んでみるか

 

 

 

「なぁ、リート」

「・・・えっ?あ、なに?」

「グラシャ=ラボラスは、どこに置いてあるんだ」

「覚えてないの?ここから、見えると思うけど・・・」

「どのあたりだ?」

「・・・あ、あった。あのあたりだよ」

「ゲットーの近くか・・・確かにブリタニア人なら近づきにくいな」

「それに少しなら自立起動できるし、場合によっては外に出て乗ることもできるよ?」

「しばらくは、ここを拠点にできそうだな」

「ルルーシュの貯金がもつ限りはね」

「まぁな」

 

 

 

 

「お待たせいたしました。パラペーニョとチョリソーのメキシカンピザです」

「ああ、そこにおいておいてくれ」

「かしこまりました。それとお客様、お知らせが」

「なんだ」

「当ホテルは、大浴場の方が・・・」

「我々は使わん。スイートにはあるだろう」

「・・・おっしゃるとおりでございます」

「なら、下がっていい」

「夕食は、いつごろお持ちいたせばよろしいでしょうか」

「そちらの都合のいいように取り計らってくれ」

「かしこまりました。では、失礼いたします」

 

 

 

 

「慣れてるね、C.C.」

「まぁな。それより風呂に入るか?」

「そうだね、この数日入ってなかったし」

「それに、グラシャ=ラボラスのシートで寝たからな」

「座り心地はいいんだけど、寝心地はね」

「ナイトメアにそこまで期待はできないがな」

「うん」

「久しぶりに一緒に入るか?」

「・・・またからかうネタ作り?」

「そこまでする気はないさ。純粋な善意だ」

「それなら、いいよ。背中ながせばいいんだよね」

「頼むぞ」

「りょーかい」

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間後・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ~っ、さっぱりした~」

「やはり、気持ちいいものだな。スイートを選んだだけあった」

「別にこれにするつもりはなかったの?」

「その場のい・き・お・い・だ」

「すっごい理由・・・」

「さて、そろそろルルーシュのショーが始まる頃か」

「テレビ見るでしょ?」

「当然」

 

 

 

 

テレビをつけると、枢木スザクの護送車が止まるところだった

ちょうど良かったのかな? あっ、御料車っぽいのが来た ルルーシュだな

ありゃ、ちょうど食事が運ばれてきちゃったよ・・・

 

 

 

 

「私は・・・ゼロ」

 

 

 

 

 

「ふっ、ちょうどよかったな。公の場でギアスを使うのもこれが初めてか。

私達が介入していればオレンジ君も助かったが、

ルルーシュの邪魔をする気はさらさらないんでな」

「でも、介入するとしたら何をやるつもりだったのさ?」

「オレンジ君に匿名でゼロはルルーシュと伝えていたさ」

「確かに、それだとブリタニアを裏切ってでもゼロについたかもね・・・」

 

 

 

その時、御料車もどきの荷台が開いた

こっちはメインディッシュの蓋をあけた

美味しそう・・・ おっとテレビテレビ

 

 

 

 

「あれって・・・」

「私を閉じ込めていたカプセルだ。だが、周りは毒ガスのカプセルと言っていたな」

「何でもないものを使ってはったりをして、人質を取るのか」

「ルルーシュらしいな、あのはったりはこのタイミングでないと使えないからな」

 

 

 

 

「違うな、間違っているぞジェレミア。犯人はそいつじゃあない」

 

 

 

 

 

「あ、これってもしかして」

「私たちの誘いに乗ったか」

 

 

 

 

 

 

「クロヴィスを意識不明にしたのは、この私だ!!」

 

 

 

 

「どれも、絶好のタイミングだね」

「やつが、乗ってくるとは思ったよ。そうでなければゼロを名乗れないだろうからな」

「だけど、よくそこまで行けるよね・・・・」

「実際かなりの綱渡りだったんだろう。オレンジ君がバイザーをかけていたら、

ギアスも無意味だったんだからな」

「なるほどね」

 

 

 

 

「良いのか?公表するぞ?オレンジを・・・私が死ねば公開されることになっている」

 

 

 

 

 

「出たな、ルルーシュの最大のはったり」

「これって、何でもなかったんでしょ?」

「ああ、ただのでまかせだそうだ。だが、疑惑を植え付けるための楔なんだとさ」

「普通の人なら、嘘でもやらないよね。この暴挙にも近い言葉」

「ルルーシュは、普通じゃないという事さ」

「そういうことだね」

 

 

 

 

 

「私たちを全力で見逃せ、そっちの男もだ」

 

 

 

 

 

「ギアス・・・」

「決まったな・・・」

 

 

 

 

 

私はテレビを消した もうこの先の顛末は分かっている

興味もない オレンジ君がオレンジ君になっただけの話だ

さっさとここの食事を食べてしまおう ショーもお開きだ

 

 

「なぁ、リート」

「ん?なに?」

「数日の間ルルーシュは動かん」

「次はいつだったっけ?」

「次は、サイタマゲットーだな、コーネリアの軍と戦うはずだ」

「・・・特にすることないのかな?」

「いや、いろいろすることはあるんだが、今はこうして休んでいよう」

「分かったよC.C.」

「やさしい夢でも見られるさ」

「ひさしぶりに抱き枕扱い?」

「いいや、お前は抱き枕にするには大きくなりすぎた」

「そっか」

「・・・私を抱き枕にして寝ればいい」

「・・・ふへぇ!?」

「どうした、気持ちの悪い声を出して」

「え、いや、その・・・・ええ!?」

「なんだ、恥ずかしがっているのか?」

「いや、そんな逆転の発想考えてなかったから」

「なら、いいだろう。ほら寝るぞ」

「・・・べ、ベッドも広いんだし離れて・・・」

「だめだ、許さん、論外だ、拒否権はない」

「あはは・・・」

「さぁ、早く寝るぞ」

「は~い」

 

 

 

 

 

私たちは、比較的早い時間に眠りについた

この時代に来て初めてゆっくり休めるところだった

まぁ、ホテル自体は信用していないんだがな

それにしても、抱き枕発言は私のからかい要素を作ってしまったか?

リートは、私の言うとおり私を抱き枕にしたんだが・・・

広いな・・・少し前までは、される側だったのにな

無意識なんだろうな、だがやさしく髪を梳いてくれている

やさしい腕だ だが、こいつは時々消えてしまうんじゃないかと思う

そういうはかなさを感じる時がある

冗談じゃない Cの世界だろうと シャルルだろうと V.V.だろうと

・・・もう一人の私だろうと 誰にもリートは渡さん

 

 

 

 

「・・・・・・」

 

 

 

 

今、私の名前を呼んだ気がした ふふっ

子供・・・いや子供と言える感覚ではないんだろうな

私も、やはり度し難い だがそれでいい そうでなければ・・・

禁忌にふれるのは犯罪者だけ 世間一般のことなど知ったことか

 

 

 

 

 

――――――――――――だが、今はお休み リート お前の夢を・・・・・

 

 

 

 

 




近々アンケートを取ると思います。
その結果次第でこの先の未来が分岐します。
乞うご期待!!!(初めてなんでいろいろ怖いんですけどねww)

ご感想などお願いします<m(__)m>

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