とある少年が、全女性ジムリーダーのおっぱいを揉むという夢を抱いたそうです 作:フロンサワー
今日はイッシュ地方のとある街に来ている。ここは田舎でも都会でもない。だけど、妙にノスタルジーを感じさせる街だ。
さて、今回の獲物はイッシュ地方四天王のシキミちゃんだ。
眼鏡で巨乳っ子という、相性抜群のW属性だ。よくよく考えると、そんな子のおっぱいを揉んだ経験は未だにない。うむ、期待で胸が膨らみますな。
シキミちゃんは四天王の仕事が休みになると、この街の古本屋のお手伝いをしている。店主の婆ちゃんと仲が良く、1人じゃ何かと大変だろうって理由で働いてるらしい。天使や……。
因みに、お給料の代わりに売れなくなった本を持ち帰ってくるから、彼女の四天王の部屋は本だらけで散らかっているとか。
この古本屋で、どうにかシキミちゃんと接触しようと思う。おっぱいを揉む方法は既に練っているので、このファーストコンタクトが超重要になる。気合いを入れねば……。
ポケナビのマップを見ながら探索すること数分、とうとうシキミちゃん御用達の古本屋を見つけた。
このイッシュ地方では珍しく、木造で一階建ての平屋だ。古いというよりも、侘び寂びって感じがする。
引き戸を開けると、壁の様に並ぶ本が出迎えてくれた。一回だけしか読んでなさそうな本や、かなりの年月で風化してしまった本など、ポケモンのように多種多様だ。だからどうしたって話だけど。
本の壁の間を縫いながら店内を散策していると、レジカウンターの横にある椅子に腰掛けながら、本を読んでいる女の子を見つけた。おかっぱで、眼鏡で、巨乳の女の子だ。間違いない。この子がシキミちゃんだ。
「あっ、いらっしゃいませ!」
僕に気づくや否や、嬉しそうな笑みを浮かべてくれた。何故?
「えっと……」
「あっ、ごめんなさい! 久しぶりのお客さんで、しかも同年代みたいだったからつい興奮して……」
「大丈夫です、全然気にしてないですよ」
そういえば、若者の本離れが進んでいるって誰かが言ってたな。そんな状況で、同じ趣味を持つ人間に出会えるのは嬉しいだろう。その気持ちはよく分かる。まあ、僕の場合は趣味というより使命だけど。
「あの、オススメの本とかはありますか?」
「あっ、はい! 私も今読んでいる本なんですけど―――」
★☆★☆★☆
この古本屋に通って数日間、シキミちゃんに勧められた本ばかり読んでいる。本を買って、読んで、読み終えて、また別の本を勧められて、また読んでの繰り返しだ。
しかも、シキミちゃんの勧める本は何気に面白いから、読み耽ってしまう自分がいる。いかんぞ、僕。当初の目的を思い出すんだ!
まあ、本の感想を言い合えたり、お菓子をご馳走してくれたり、シキミちゃんとの距離は着々と縮まったけどさ。
古本屋の引き戸を開ける。この感覚にも慣れてきたな。
「あっ、ライムさん! おはようございます!!」
「おはよう、シキミちゃん」
笑顔で出迎えてくれたシキミちゃん。この笑顔が見れるなら毎日通ってもいいです。
さて、今日はどんな本を勧められるのかな――― って、違う!! 当初の目的を忘れるなって、僕!!
「ねえ、シキミちゃん。本ばかり読んでるのもあれだし、気分転換にポケモンバトルでもどう?」
「いいですね、それ! でも、私って意外と強いんですよ?」
ですよね、四天王ですもんね。
それにしても、意外とすんなりポケモンバトルに誘えたな。やっぱり、読書と同じくらいにポケモンバトルも好きなのだろうか?
「それじゃあ、仕事が終わってからでどう?」
「はい、もう少しすれば時間も空くので大丈夫です!」
大人の小説を読みながらシキミちゃんを待つ。ほう、中々……。
半分くらい読み終え、ある意味佳境に入った瞬間、シキミちゃんの仕事が終わった。買っていこう、この小説。
「この近くでバトルできそうな場所は…… あっ、あそこの河原が丁度良いかもしれません!」
「ああ、そういえばあったね」
古本屋に向かう途中、チラッと見たような気がする。兎も角、あそこなら思いっきりバトルしても問題なさそうだ。
シキミちゃんと一緒に河原へと向かった。さっきの本の感想を言いながら歩いていると、そこまで時間を食わずに河原に着いた。
それにしても、流石だわシキミちゃん。そっち方面の小説にも理解があるとか真の読書好きだよ。
「さて、そろそろ始めようか。使用ポケモンは1匹でいいかな?」
「はい、よろしくお願いします!」
シキミちゃんはゴーストタイプのエキスパート。なら、僕が出すポケモンはあの方しかいない!!
「頼みます、ファーザー!」
「お願いします、デスカーン!」
モンスターボールからファーザーが解き放たれた。同じくボールから放たれたデスカーンを見た瞬間、ファーザーの口元が吊り上がった。
空気が重くなるのを感じた。まさに、見る者を震え上がらせる笑み。子供がいたらトラウマ確定だ。
しかし、シキミちゃんとデスカーンは一切の動揺を見せなかった。流石は現四天王だ。
『アベサンの言っていた通りだな。流石は四天王、楽しませてくれそうじゃねえか』
「おぉ〜ん……(あら、そんな余裕を言ってられるのも今の内よ)」
うわっ!? なんか、2匹の間に火花が散っている……。
「私、ライムさんの実力を少し見誤っていました。バトルの後、是非取材をさせてください!」
「!!!」
き、来た! 取材フラグだ!!
よし、あとはこのポケモンバトルに勝つだけだ。目的を果たしたとはいえ、今回は絶対に勝たないと。ファーザーに敗北の2文字は背負わせるのはあり得ない。
「勿論だよ。それじゃあ、このコインが地面に落ちたら試合開始でいいかな?」
「はい!」
ポケットからコインを取り出し、親指で宙へと弾き飛ばした。
クルクルと回転しながら、コインは優雅に宙を舞う。あれが落ちた瞬間が勝負だとか、光の反射が綺麗だなとか、そう考えながらコインを見つめた。
弾き飛ばされた勢いも衰え、コインは重力に引かれていった。地面に衝突するまで幾ばくも無い。息をするのも忘れるくらいに集中力が高まっていく。
甲高い音と共に、コインが地面を跳ねた。同時に、弾かれるように肺の空気が絞り出された。
「ファーザー、辻斬りです!!」
「デスカーン、連続でシャドーボール!!」
ファーザーは滑空して距離を詰め、一方のデスカーンは4つの掌の上に紫の球体を創り出した。ちょっ、そんなん有りかよ!?
とうとう、腕と同じ数のシャドーボールが放たれた。単純に考えれば威力は4倍。タイプ相性に分があるとはいえ、4つもシャドーボールを喰らえば大ダメージは免れない。
普通なら直撃する。そう、普通なら。ファーザーは流れるような動きで上空へと飛翔した。
驚きの色を浮かべるシキミちゃん。しかし、焦った様子は一切見せなかった。
「流石、一筋縄ではいきませんね。私のデスカーンだって負けてませんよ!!」
シャドーボールは真上へと軌道を変えた。多分、あのシャドーボールは自動追尾(ホーミング)機能を備えているのだろう。なんて厄介な……!
4つのシャドーボールはファーザーを取り囲んでしまった。嘘だろ、ファーザーのスピードを上回っている……!!
『ちっ……!!』
4つのシャドーボールがほぼ同時にファーザーに直撃した。深くはないが、決して浅くないダメージを負ってしまった。
一つ一つが類を見ない破壊力を誇っているのに、それが4つ…… インチキ効果も良い加減にしろ!!
「畳み掛けましょう、デスカーン!!」
デスカーンは腕を前に突き出し、シャドーボールを連発した。ほんともう、ドラゴンボールかよ!!
さっきよりは威力が抑えられているようだけど、スピードは依然変わりない。シャドーボールが直撃し、着実にファーザーの体力を削っていく。
トドメの一発のつもりなのか、特大サイズのシャドーボールが通常サイズに紛れて飛来してきた。
『―――ッ!!??』
特大サイズがファーザーに着弾した瞬間、大きな爆発が起きた。猛々しい轟音が耳をつく。爆風がファーザーの姿をすっかり覆い尽くしてしまった。
ファーザーが黒煙を突き抜けて落ちていった。黒い翼を散らしながら。
「や、やった!」
勝利を確信したのか、シキミちゃんは小さくガッツポーズをとった。
傍から見ればファーザーはどう映るのだろう。戦闘不能? 敗北寸前? いいや、どれも違う。これは反撃の狼煙だ。
ファーザーは嘴を地面に向けた。勢いが加速していく。その姿、例えるなら闇夜を切り裂く一筋の流星だ。
「シャ、シャドーボール!!」
放たれた特大のシャドーボールを錐揉み回転の要領で躱すファーザー。しかし、追尾機能を備えるシャドーボールはしつこくファーザーの後を追う。
ファーザーは地面すれすれで態勢を立て直し、そのまま低空飛行に移った。その動きに着いて来れなかったシャドーボールは、地面に激突して消滅した。
恐らく、ファーザーの出し得る最高速度だ。この攻撃、どんなポケモンだって躱せはしない!!
「辻斬り!!」
「防いで、デスカーン!!」
辻斬りが直撃する寸前、デスカーンは4つの腕でファーザーの翼を受け止めた。
だけど、あれだけの勢いを乗せた辻斬りだ。ファーザーの攻撃を凌ぎ切れる訳がない。デスカーンの4つの腕は弾き飛ばされ、刃のような翼は本体を一閃した。
ファーザーは勢いそのままデスカーンの横を通り過ぎた。ファーザーが翼を払うと同時に、デスカーンは静かに地面に倒れた。誰がどう見ても戦闘不能。つまり、僕らの勝利だ。
「……参りました。完敗です!」
シキミちゃんはデスカーンに歩み寄り、そっと頭? を撫でた。悔しそうな、それでいて、どこか清々しそうな表情だった。
「お疲れ様です、ファーザー。如何でしたか、四天王のポケモンは?」
『ああ、楽しかった。本当に楽しかったぜ。だが、少し疲れた。休ませてもらうとしよう』
「はい、ごゆっくり御休み下さい」
ファーザーをボールに戻した。
それにしても、また四天王に勝ってしまった。アベサンとファーザーの廃スペックぶりを改めて実感するな。
さて、気合を入れるとしよう。僕の闘いは寧ろここからなのだから。
★☆★☆★☆
今、僕とシキミちゃんは古本屋のとある一室にいる。ここは所謂、休憩スペースってヤツだ。誰かが入ってくる心配はない…… 筈。
「ライムさんって旅を続けて何年くらいになるんですか?」
「えっと、7年くらいかな」
「ほぇ〜…… なら、あの強さも納得です」
こんな感じで、さっきからシキミちゃんのインタビューに答えている。
メモを取りながら、ここまで熱心に聞いてくれると僕も気分が良い。流石は天使だ。
「ジムバッジの数は?」
「18個だね」
「す、凄いですね……。そのままポケモンリーグに挑戦するつもりは?」
「無い、かな。僕にはまだヤるべき事が残っているし」
「やるべき事、ですか……。そうだ! 最初のジムの感想とか聞かせてくれますか?」
―――頃合いだ。仕掛けるとしよう。
「柔らかかったね」
「ほえ??」
頭に疑問符を浮かべるシキミちゃん。まあ、当たり前か。
「実は、成り行きでジムリーダーのおっぱいを揉んじゃったんだ。勿論故意じゃないけどね」
「そ、そうなんですか……///」
「ねえ、シキミちゃん。僕の小説を書くとしたら、そのジム戦の描写はするの?」
「え、ええ。出来れば……」
「ならさ、僕の胸でも揉んでみる?」
「……………ふぇ、ふええええぇぇぇ!!!???///」
シキミちゃんは顔を真っ赤にしながら両手をバタバタさせた。小動物らしい可愛さが実にYes!!
「僕は思うんだよ。良い小説家になるのに必要なのは経験だって。だからさ、シキミちゃんも揉んでみなよ」
「ででででででも、ライムさんは男なんですよ!!??」
「大丈夫、そのジムリーダーは男(みたいな胸)だから」
「むむむ、無理です!! 恥ずかしいですよ!!」
「大丈夫、全然恥ずかしいことじゃないよ。寧ろ、良い小説を書くためなんだから立派な行為じゃないか」
「で、でも…… でも………」
「それにさ。胸を揉ませて、なんて他人に頼めないでしょ?」
「そ、それは…… はい……」
悩んだ様子を見せるシキミちゃん。
暫くすると、何かを決意したかのような表情で顔を上げた。
「………分かりました!! 何事も経験しないと、ですよね!」
カチコチの挙動で僕の前に立つシキミちゃん。なんか、見てるこっちも緊張してきた。
「それで、どんな風に揉んじゃったんですか……?」
「こう、真っ正面からガバッと」
シキミちゃんは恐る恐る僕の胸に手を当てた。
「おっふ……」
これはこそばゆい! 自分で触るのと、他人に触られるのとじゃ全然違うんだな……。
「どう、シキミちゃん?」
「は、はい!!! 胸筋もあるけど、その上にほんのりと脂肪が乗ってて、えっと!!!!///」
言葉に詰まるシキミちゃん。頭に血が登っている様子が手に取るように分かった。僕も初めておっぱいを揉んだときもこんな感じ…… いや、普通に平静を装えてた覚えがある。
そうこう思っていると、シキミちゃんの手は直ぐに僕の胸から離れた。ありゃ、随分と短い。
まあ、別にいいか。シキミちゃんを混乱させるには十分みたいだし。この隙に一気に畳み掛ける!!
「折角だしさ、シキミちゃんも揉まれてみる?」
「えっ?」
シキミちゃんの様子に変化は無い。多分、僕の言葉が頭に届いていないのだろう。
「◇◎≡♭♯ΨΟЙФУФ⑨э!!!??」
声にならない声が響いた。やっと言葉の意味を咀嚼したみたいだ。
「ここまでやったんだ。どうせなら今日で色々と経験してみようよ」
「…………うううぅぅうう!! 分かりました!!!! こうなったらヤケです!!!」
キターーーー!!!!
お祭り状態になってる脳内の様子はおくびにも出さない。これはそう、あくまで小説の為だからだ。やらしいもくてきなんかじゃないよ?
「それじゃあ、いくよ?」
シキミちゃんのおっぱいを両手で包み込むように揉んだ。巨乳だあああああああ!!! 柔けええええええええ!!!!
ただ揉むだけでは品が無い。先ずはおっぱいの側面に手を当て、手をプルプルと小刻みに動かした。すると、シキミちゃんのおっぱいもプルプルと小刻みに揺れた。眼福眼福。
さて、揉むとしよう。両手をおっぱいの正面に移動させた。
「ふにゃあ!!??///」
「うーん、やっぱり指と指の間からおっぱいが浮き出るのは最高にエロいね。それに、元の形に戻ろうと反発するのも堪らない」
「か、解説しなくてもいいです!!!///」
「いや、解説しないとさ……」
指を動かすと同時に、手の平でおっぱいを優しく圧迫した。圧迫祭りじゃあああああ!!!
「っ、はひぃ!!///」
「この時たま感じるコリコリとした感触がいいアクセントだね。スイーツで例えるなら、ほのかな塩味が甘さを引き立てるみたいな」
うん、このくらいで終わりにしよう。余は満足じゃ。
少し勿体無いけど、いつまでもこの状態という訳にはいかない。ゆっくりとおっぱいから両手を放した。
「これで良い小説が書けそうだね」
「は、はひぃ………」
今回も紳士的におっぱいを揉めたぞ。いやぁ、良かった良かった!
執筆速度が壊滅的……。オラに元気を分けてくれ!!
感想・評価をくれると嬉しいっす。